高校生がAIで本を書いた全プロセス公開——特別支援級から国立大へ
この記事の3行まとめ
- 現役高校生・山崎巧君がO1 Proを使い、特別支援級出身から国立大進学までの経験を2〜3日で1冊分の原稿に仕上げた。
- プロセスは「丸投げ→補足追記→モデルを変えて評価→ブラッシュアップ」の繰り返しで、作業自体は難しくない。
- 電子書籍2万〜2万5千文字の本は、本人が書けない・読めないと思っていても、AIを使えば誰でも作れる時代になった。
本が読めない高校生が、本を書いた理由
今日のゲスト、山崎巧君は現役高校3年生で大学進学も決まったばかり。今回のライブには、イ塾の高崎先生にも同席いただいた。巧君には小学校のころから「長文が全く読めない」という悩みがありました。中学3年間は特別支援級に在籍した経験もある。さらに発達障害の診断もありました。
そんな彼が、なぜ本を書こうと思ったのか。「本という媒体で、本が読めない人たちにこそ新しい時代を伝えたかった」——その逆説的な動機がすごくおもしろかったです。「本を読まなきゃダメだろ」という固定概念が未だに根強い中で、あえてその固定概念の象徴である「本」を選んで、新しい時代を伝える——この発想の転換が、巧君の本のテーマそのものになっている。
実は高校2〜3年生のころから「本を書いてみたいな」という気持ちはあったそうです。でも書き方がわからないし、そもそも自分が本を読めないのに本を書くなんて——という思いもあった。それが、AIと出会ったことで一気に現実になった。
AIへの丸投げからスタート。企画書は1行指示でできた
巧君が最初にやったこと——「本を出版したいので企画書を作ってください」とO1 Proにそのまま投げた。するとフォーマット・概要・構成などがバーッと出てきた。次に「自分の経歴を教えるから当てはめてください」と経歴情報を追加した。
発達障害の診断・特別支援級での3年間・高校での起業チャレンジ・国立大合格——そのストーリーをざっくり渡すだけで、AIが骨格を組んでくれました。料理で言えば、食材を渡したらシェフが勝手にメニューを考えてくれた感じです。自分がどこに何を入れるかわからなくても、「とりあえず入れられるところから入れる」だけでAIがうまいこと頭に入れてくれる。
企画書のフォーマットに1〜4の項目があって、最初はそこだけ埋めた。「質問してください」とAIに促すと、足りない情報を聞き返してくれる。その流れで自分の経歴・思い・ターゲットを整理していく。気づいたら骨格が完成していた——これが巧君の出発点でした。
O1 Proが考えている間に次を仕込む——並行思考の使い方
O1 Proは推論に時間がかかるモデルです。巧君はその待ち時間に次の補足情報を整理していた。「AIが動いている間に人間も動く」——これって厨房のポジション分けと全く同じですよね。AIというポジションが火を通している間に、人間のポジションが下ごしらえを終わらせる。
O1 Proを使っている高校生は日本でも数が限られていると思う。でも「使えるなら使ってしまえ」という発想が、今の時代の正しいアプローチだと思います。O1 Proじゃなくても、GPT-4oやClaude Sonnetでも十分に原稿は作れる。ただ、長文の構造化・論理展開の品質という面ではO1 Proに強みがある。
この並行思考ができると、2〜3日で2万文字の原稿が完成するスピード感が生まれます。「AI待ち」の時間を「次の仕込み」に使う発想——これはAI活用全般に通じる大事な習慣です。
ブログ3〜4本を丸投げ——過去の記録が原稿の素材になる
巧君は高校時代に自分の活動記録としてブログを書いていた。「こういうことをやった」「この時こう感じた」という記録を3〜4本。それをそのままO1 Proに丸投げした。リンクも添えて「この内容も全部踏まえて」と伝える。
AIに渡したのは自分が書いたブログのコピーがほとんどで、自分でゼロから文章を書いたわけではない。でもその素材をAIが構造化して、本の形に整えてくれた。「僕がいちいち書いたというよりは、データを丸投げした」という感覚がリアルな話です。
これは多くの人に応用できる話です。今まで書いたブログ、SNSの投稿、日記、メモ——それらがすでに「本の素材」になっている。それをAIに渡してまとめてもらうだけで、自分の経験が1冊の本の形を取り始める。「書けない」ではなく「まとめ方を知らなかっただけ」という気づきが、巧君の体験から生まれています。
「違うモデルで評価させる」という上級テクニック
原稿がある程度できたら、今度は別のチャットを開いて別モデルに「これを読んで感想・評価・足りない点を教えてください」と聞かせる。書いた文章をGPT-4系で評価させ、そのフィードバックをO1 Proに食わせてブラッシュアップする——この「AIによるAI評価ループ」が品質を上げるポイントです。
プロジェクトを変えると内容が引き継がれないので、意図的に「知らない状態」で評価させるのがポイント。前提情報なしの状態で読んだ時の印象を聞くことで、客観的なフィードバックが得られる。書いた本人は内容を知りすぎているから、第三者視点の評価が必要——それをAIで代替できる。
人間がいちから赤ペンを入れる必要がない。編集者の仕事を、AIが分業してくれる時代になっています。「評価するAI」と「書くAI」を使い分けることで、品質のループが回る。巧君がこの使い方を高校生のうちに実践しているのは、本当にすごいことだと思います。
本のターゲットは「発達当事者」より「周囲の大人たち」
巧君が設定したメインターゲットが興味深かった。発達障害の当事者本人よりも、「支援の先生」「保護者」「医療関係者」——つまり周囲のサポーターたちです。
「自分が変われたのは周りの環境が良かったから」という確信がある。支援級にいたことで環境が整い、高校では起業チャレンジができる環境があり、その積み重ねで国立大進学まで来た。環境が変わらないと本人も変われない——という経験から来ている視点。だからこそ、環境側にいる人に届けたい本を書いた。
本の目的が明確だと、AIへの指示も自然とブレなくなります。「誰のために」「読み終えたらどんな気持ちになってほしいか」——この2点が決まっているだけで、AIが出してくる文章の方向性が安定する。最初にここだけ決めることが、AI出版の最重要ステップかもしれません。
電子書籍2万文字はKindle出版の現実的なゴール
巧君が目指したのはまずKindle向けの電子書籍。ネットで調べたら2万〜2万5千文字が標準的な文字数で、それをAIとの対話で達成しました。大まかなところは1〜2日で完成し、細かい補足を繰り返して3〜4日でそこそこのものができあがったという感覚だったそうです。
商業出版と違って編集者の審査も不要。自分のストーリーを構造化して、AIに磨いてもらい、Kindleに上げる——このルートなら数日から数週間でリリースできます。「本が書けない」ではなく「本の出し方を知らなかっただけ」と気づいた瞬間が、今回の一番の価値だったかもしれません。
作業的には難しくない。補足を入れて、評価して、ブラッシュアップする——この繰り返しです。「見てあ、なんか違うな」と思ったらここ違いますと入力するだけ。すごく長い対話になるけれど、その一つ一つは単純な作業の積み重ねだ。
出版後の活用:本をAI分身の原液として使う
本ができたら、それをAIプロジェクトにそのまま丸投げして「この本の著者として回答してください」と設定できます。構造化されたデータだから、AIが参照しやすい。30万文字のブログをそのまま入れてもAIが検索するのに疲れてしまうが、本のように第1章から体系化された構造になっていると、AIが的確に参照してくれる。
ブログ記事・SNS投稿・YouTube台本・講座資料——全部この本を原液にして展開できる。高校生が書いた1冊が、イ塾の認知拡大・集客・AI分身の精度向上、全部に繋がっていく。出版は終わりじゃなく、コンテンツ循環の起点です。
巧君の本のタイトル(仮)は「特別支援級出身の僕が起業して大学に行けた話——支援級から国立大へ」。このタイトルだけで、読みたい人の顔が浮かぶ。AIが書いた文章に自分のストーリーが乗ると、こういうパワーが生まれる。
高校生の実践が示すもの——AI出版は今すぐ始められる
このライブを通じて一番感じたのは、「始める理由がない理由はない」ということです。本が読めない高校生が、AIを使って2万文字の本を数日で書き上げた。特別な技術も、特別な資金も、特別な人脈も必要なかった。必要だったのは「自分のストーリー」と「AIへの丸投げ」と「繰り返す粘り強さ」だけです。
今、僕自身も出版コンテストを経験して、本という形で自分を体系化することの価値を実感しています。AIかける出版講座では、巧君が実践したこのプロセスをもっと多くの人に届けていきたいと思っています。
あなたにも必ず「本になるストーリー」があります。過去の記録、積み上げてきた経験、誰かに伝えたい失敗——それをAIに渡すだけで、本の形が見えてくる。まず「本を出版したいので企画書を作ってください」と1行投げることから、今日始めてみてください。
よくある質問
- Q. AIで本を書く際、最初に何を用意すればいいですか?
- 自分のこれまでの経歴・経験・伝えたいこと・ターゲット読者をざっくりまとめたテキストを用意するだけでOKです。細かい構成はAIが提案してくれるので、まず「丸投げ」から始めるのがコツです。過去に書いたブログやSNS投稿があれば、それをそのまま渡すだけでも十分な素材になります。
- Q. O1 Proを使う必要がありますか?
- 必須ではありませんが、長文の構造化・論理展開の品質が高いため向いています。GPT-4oやClaude Sonnetでも十分に原稿は作れます。モデルを変えて「評価させる」ステップに別モデルを使うのが効果的です。O1 Proが推論中の待ち時間に次の補足情報を整理する「並行思考」の習慣が、作業効率を大きく上げます。
- Q. Kindle電子書籍の適切な文字数はどのくらいですか?
- 一般的に2万〜2万5千文字が電子書籍1冊の目安とされています。AIとの対話を繰り返しながら補足・修正を加えることで、大まかな骨格なら1〜2日、細部まで整えても3〜4日程度でこの分量に到達できます。自分で書こうとすると相当な時間がかかる分量ですが、AIとの対話なら想像以上に早く積み上がります。
- Q. 本の目的が決まっていないと書けないですか?
- 目的・ターゲット・読後の感情設計が明確なほどAIへの指示がブレなくなり、品質が上がります。まず「誰のために」「読み終えたらどんな気持ちになってほしいか」だけ決めてからスタートするのがお勧めです。巧君の場合は「支援する側の大人に意識を変えてほしい」という目的が明確だったため、AIが一貫した文章を書いてくれました。
- Q. 発達障害や学習困難があっても本を書けますか?
- 書けます。今回の山崎巧君の事例がまさにその答えです。長文が読めない・書けないという困難があっても、自分の経験をざっくり話せれば、AIがそれを本の形に整えてくれます。むしろ「読めない・書けない」という体験そのものが、誰かの心を動かす唯一無二のストーリーになります。
- Q. 「違うモデルで評価させる」テクニックはなぜ効果的なのですか?
- 書いたAIは文脈を知りすぎているため、前提なしの第三者視点での評価が難しいです。別のチャット・別のモデルで評価させることで、初めて読む読者に近い感覚でのフィードバックが得られます。このフィードバックを元のモデルに食わせてブラッシュアップすることで、品質のループが回ります。人間の編集者が行う作業をAIで代替できる、非常に実用的なテクニックです。
- Q. 完成した本はどうやってビジネスに活用できますか?
- 本をAIプロジェクトの知識ベースとして設定し、「この本の著者として回答してください」とすることで、AI分身の精度が上がります。またブログ記事・SNS投稿・YouTube台本・講座資料の原液として使えます。体系化された本はAIが参照しやすいため、バラバラなメモや投稿をそのまま入れるより格段に精度が高くなります。
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「本が読めない」と思っていた高校生が、AIを使って数日で2万文字の原稿を仕上げた——このエピソードは、AI時代の出版の可能性を象徴しています。丸投げ・評価・ブラッシュアップの3ステップを繰り返すだけで、あなたのストーリーも1冊の本になります。まず自分の経歴とターゲット読者を書き出すことから、今日始めてみてください。





