【AIエージェントがビジネスも生活も変える!】

AIKIDO LIVE

AIエージェントとは何か——ビジネスも生活も変える「自律AI」の正体

2025年1月12日

この記事の3行まとめ

  • AIエージェントはOpenAIが定義する「AIレベル3」。チャットボット(Lv1)・推論AI(Lv2)の次に来る「指示に基づいて自律的に行動するAI」だ。
  • 2024年末にLv2(推論)に到達し、2025年はLv3(エージェント)が急速に普及する年になる。GenSpark・Gemini Deep Research・Claudeのコンピュータ操作機能はすでにこの段階に入っている。
  • 「与えられた指示を達成するために自ら情報収集し、自己決定によりタスクを実行するAI」——これがエージェントの核心定義。今年末には”本物のエージェント”が当たり前になる。

OpenAIが定義するAIの5段階レベル——今どこにいるか

今日のゲストは京都光華女子大学準教授でシニアDXコンサルタントの関さんだ。AIエージェントを理解するために、まずOpenAIが定義するAIの発展段階を整理しよう。

Lv1がチャットボット——会話ができるAI。ChatGPT・Geminiがここだ。Lv2がリーズナー——高度な問題解決ができる推論AI。OpenAIのO1・O3がここに入る。Lv3がエージェンツ——独立した指示に基づいて自律的に行動できるAI。Lv4がイノベーター、Lv5がオーガニゼーション(AI同士が組織を作って動く段階)だ。

重要なのはこのリストが発表されたのが去年7月だという事実だ。「去年7月の段階では『今1の段階、もうすぐ2に入ろうとしています』という説明だった。事実、2024年の最後には2の段階まで来た」と関さんは説明した。そして2025年1月12日時点で、すでにLv3の入口に立っているツールが登場している。

「今は3番のところの頭ぐらいに入ってるんじゃないかな」という関さんの見立て。2025年末にはLv3の出口、つまり「これがLv3を出た」と言えるような画期的な製品がボンボン出てくると予測されている。

今すでにLv3入口にいる——具体的なツール一覧

「エージェント」と名のつくツールが今年急増しているが、実はレベル感がバラバラで混乱しやすい。関さんが整理してくれたLv3入口のツールはこうだ。

  • GenSparkの「勝手に調べて報告してくれる」機能
  • Gemini Deep Research
  • ClaudeのコンピューターUse(Computer Use)
  • BrowserUse
  • DeepSeekのコンピューターUse
  • Bolt(ウェブ制作系エージェント)

「エージェントとかnとか名前ついてるやつが全部ここに入ってくる。ちょっと整理つけにくかったのが、みんなエージェント言ってしまったり、なんかスんって言ってしまったり、これほんまにそうかな?みたいな感じになってる」——関さんのこの言葉は、現場の実情をよく表している。

ただ今現在のエージェントはまだ「1つのことしかできない」段階だ。料理で言えば、包丁を持って切るのは上手だが、全工程を任せるには早い段階——そのくらいの位置だ。「こう言ってるのに実際目にしているツールは1つのことしかできていて、全然あちこちからいろんなもん拾ってるわけじゃないし、自分で考えて1番最適な行動を取ってるわけに今見えない」というのが正直なところだ。

エージェントと生成AIの決定的な違い——「自分で考えて動く」かどうか

「エージェント」と「生成AI」は何が違うのか。関さんのシンプルな整理はこうだ。

生成AIはユーザーが入力した内容を基に出力を作る。「僕らが今使っている生成AIというのは、僕らが考えてこういうことをするためにはこういう内容を聞けばいいんじゃなかろうか、と考えて聞いて、それを作ってもらっている段階」だ。人間が「考えて・指示して・確認して」をループする必要がある。

エージェントは最終ゴールを伝えれば、自分でタスクを分解し・情報を収集し・判断し・実行する。「一言で言うと、与えられた指示を達成するために自ら収集したデータを用いて、自己決定により設定したタスクを実行するAI」という定義が関さんから示された。

自動運転が「前の信号が赤か青かを自分で判断してブレーキを踏む」ように、人間の逐一指示なしに動く。この差は業務効率化の文脈では革命的だ。カスタマーサポート・在庫管理・マーケティングのモニタリングなど、繰り返しの判断業務がAIエージェントに置き換わっていく。

サム・アルトマンのブログ「リフレクションズ」から読み解く未来

OpenAIのサム・アルトマンが2025年初頭に「Reflections(リフレクションズ)」というブログを公開した。「AIとその未来、そして企業家精神やスタートアップについて、サルトマンの考えが書かれている」内容で、関さんは「明らかに今一番リードしているOpenAIがどう考えているかを理解しておくと、世の中がこうなっていくという見通しができる」と推薦する。

特に注目すべきは「知識が尽きた」という表現だ。「イーロン・マスクが人間の知識をもうAIが学習したと言っていた」という話がライブ中に出たが、2025年時点で、AIはインターネット上に存在する人類の知識をほぼ全て学習した状態になっている。

つまりこれ以上「知識量」で差をつけることは難しくなり、次の戦いは「自律的に行動できるかどうか」に移っている。「AIが生成したコンテンツを再学習させている段階に入ってきている」という状況だ。知識量を競うステージは終わり、使いこなしと応用力の時代に入った。

関さんはこのブログをQRコードで紹介し、「日本語で読めるようにAIに要約させてもいい。是非一読を」と勧めていた。AIの方向性を知る一次情報として非常に価値が高い。

ウォルマートが先行——エージェントのビジネス活用最前線

すでに大企業でのAIエージェント導入が始まっている。ウォルマートはカスタマーサービスの向上を目的にAIエージェントを導入しており、さらにバイヤーの仕入れ交渉もAIエージェントが担当している。仕入れ先との価格交渉を自律的に行うAIだ。

「バックヤードのバイヤーの交渉を今AIエージェントでやってる」というウォルマートの事例は、単なる効率化ではなく、人間の専門的判断業務がAIに移行し始めたことを示している。

製造業での注目は「モニタリングエージェント」だ。設備の異常を24時間監視し、故障の前兆を検知してアラートを出す。「マーケティングとかそっちの世界ではインターフェイスの近い方に感覚を持つが、実は製造業ではモニタリングエージェントの方が圧倒的に重要で、できることが多い」と関さんは指摘する。

コンテンツ推薦エージェントは生成AIが作ったコンテンツを選別・組み合わせて最適な形で届ける。自立型ロボットも「去年は新しいものが出て驚いた時代だったが、今回はそれが進化して実用化されてくる」と関さんは見ている。こうした活用は今年から日本の中小企業にも波及してくるだろう。

AIエージェントの種類を整理——仮想アシスタントからロボットまで

関さんがスライドで示したAIエージェントの種類を整理しよう。

  • 仮想アシスタント——Lv3入口で僕らが今目にしているもの。GenSparkの「勝手に調べて報告」がこのイメージに最も近い
  • 自立型ロボット——SESで使われているロボットが進化し、今年から実用化段階に入ってくる
  • モニタリングエージェント——製造業で24時間設備を監視。故障前兆の検知が主な用途
  • フォールト検知エージェント——モニタリングに似た分野。異常検知と対処提案を自律的に行う
  • コンテンツ推薦エージェント——生成AIが作ったコンテンツを選んで組み合わせ、最適化して届ける

「AIの発展はどこが一番進んでいるかというと、文章も画像も動画がちょっと遅れているが音楽にしてもかなりのレベルまで来ている。生成に関してはもう天井に来ているような感じ」というのが関さんの現状認識だ。次の戦場はエージェント——どれだけ使いこなしていくか、の時代だ。

AIが怖いと感じる人へ——「社長無人化計画」の視点から

田中さん(たちさんのコラボゲスト・50kgダイエットした社長)が語ったのは「社長無人化計画」という構想だ。「AIエージェントの時代を見通してこう考えてきたものもあった」と言い、今年のAI進化がその計画の現実化を加速させていると感じているという。

「チャットGPTブームのようにAIエージェントブームみたいなのが起きるんじゃないか」という予感。「いろんなものをぶっ壊してくるのでは、という怖さもあるが、楽しみもある」という正直な両面を語っていた。

昨日「AIが怖い、人だと思えない」という方と話をした、というたちさんのエピソードも紹介された。その感覚は自然だ。でも僕らの周りにいる人たちは、気づかないうちにすでにAIを使っている。AIエージェントの時代も、最初は「便利なツール」として静かに日常に溶け込んでいく。

大事なのは「どのレベルの話をしているのか」を理解することだ。今あなたが使っているChatGPTはLv1〜2の話。エージェントはLv3。整理がつくと、怖さより「これはこういう使い方ができる」という具体的なイメージが持てるようになる。AIをパートナーや親友として付き合うイメージを持てた人から、この技術の恩恵を先取りできる。

今から準備できること——Lv3時代の「使いこなし感覚」を育てる

「今すでに使えるエージェント的ツールを実際に試しておくことが大事」というのがこのライブの結論だ。「使いこなす感覚」を早めに身につけておくと、本格的なエージェント時代に入った時の適応速度が全然違う。

GenSparkを試したことがある人は「勝手に調べておいてくれて、終わったら報告してくれる」感覚が体にしみついているはずだ。「あかもエージェントの動き」とも言えるあの感覚が、Lv3時代の基礎体力になる。

Gemini Deep Researchも同様だ。「調べてまとめる」工程をAIが自律的に担う。Perplexityの使い方に慣れておくことも同じ文脈で有効だ。週1回、何か調べ物があったらこれらのツールを意識的に使ってみるだけで、感覚は急速に育つ。

「今年の終わりぐらいにはLv3が終わってます、みたいな感じになってる出口来てますみたいなものが多分画期的なものはボンボン出てきてその出口に行くと思う」という関さんの言葉。まさに今が仕込みのタイミングだ。

AI氣道で一緒に学ぼう

よくある質問

Q. AIエージェントと普通のAIチャットの違いは何ですか?
普通のAIチャット(生成AI)はユーザーが指示するたびに動く。AIエージェントはゴールを伝えれば自分でタスクを分解・実行・完了まで自律的に動く。人間の逐一確認なしに複数ステップの作業を進める点が決定的な違いだ。「与えられた指示を達成するために自ら収集したデータを用いて、自己決定によりタスクを実行するAI」という定義が最もシンプルだ。

Q. 2025年にエージェントはどこまで普及しますか?
2025年末にはOpenAIが定義するLv3の「出口」にあたる画期的な製品が登場すると予測されている。年内にビジネス現場での実用化が急速に進み、カスタマーサポート・モニタリング・コンテンツ制作などの分野から実際の業務に組み込まれていく。ウォルマートのバイヤー交渉AIのような大企業事例が増え、中小企業への波及も今年から始まる。

Q. 今のうちに準備できることはありますか?
GenSpark・Gemini Deep Research・Perplexityなど今すでに使えるエージェント的ツールを実際に試しておくことだ。「使いこなす感覚」を早めに身につけておくと、本格的なエージェント時代に入った時の適応速度が全然違う。週1回でも「調べ物をAIエージェントに任せてみる」を習慣にするだけで十分だ。

Q. サム・アルトマンのReflectionsとは何ですか?
2025年初頭にOpenAI CEOのサム・アルトマンが公開したブログ記事。AIの現在地と未来、企業家精神についての考えがまとめられている。「知識が尽きた」という表現が含まれており、AI発展の次の戦場が「自律的な行動」であることが示されている。AIを理解する上で必読の一次情報だ。

Q. AIエージェントが怖いのですが、どう向き合えばいいですか?
怖さの正体は「未知のもの」への反応だ。Lv1(チャットボット)→Lv2(推論AI)→Lv3(エージェント)という段階を知ると、今自分が使っているChatGPTとエージェントの違いが整理される。整理がつくと「これはこう使える」という具体的なイメージが持てるようになり、恐れより好奇心が勝る。まず一つ、GenSparkかGemini Deep Researchを試してみてほしい。

Q. 製造業でのAIエージェント活用はどんなものがありますか?
モニタリングエージェントが最も注目されている。24時間設備を監視し、故障の前兆を検知してアラートを出す。従来は人が交代で監視していた業務がAIに代替され、人はより高度な判断業務に集中できるようになる。フォールト検知(異常検知・対処提案)も同様の文脈で活用が進んでいる。

Q. 「社長無人化計画」とは何ですか?
田中さん(50kgダイエットした社長)が語った構想で、AIエージェントを使って「社長としての判断業務の多くをAIに委ねる」という発想だ。AIエージェントが自律的に情報収集・判断・実行をしてくれれば、人間(社長)は最も重要な意思決定と人との関係構築に集中できる。2025年は「自律AI」の普及でこの構想が現実味を帯びてくる年だ。


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