AIKIDO LIVE
音声AIツール比較ライブ——Zephram・HeyGen・会話型AIを実演して分かった現在地
2025年2月21日
この記事の3行まとめ
- 音声AI「Zephram(ゼフラム)」のVoice Cloning機能を実演——60秒の音声をアップロードするだけで自分の声を複製でき、テキストを読み上げさせることができる。
- HeyGenは日本語音声の品質向上が著しく、英語に翻訳した文章を滑らかに読み上げる点では現時点で最も安定したパフォーマンスを見せた。
- 会話型AI(おしゃべりAI)はお茶・料理・仕事など雑多なテーマで自然な対話ができるレベルに達しており、「AIとの雑談」がリアルに実用的になってきた。
音声AIの現在地——「自分の代わりに喋るAI」はどこまで来たか
今日のライブは音声AI比較だ。「自分の声でAIに喋らせる」「AIが人間と自然に会話する」という2つのテーマで、Zephram・HeyGen・会話型AIを実際に動かしながら現在地を確かめていく。
音声AIには以前から興味があって試し続けているが、日本語対応の品質はまだ課題が多かった。でも2025年に入ってから進化のスピードが明らかに上がってきた。今日は関さんにご紹介いただいたZephramという新サービスを中心に、HeyGenとの比較も交えながら報告していきたい。
「自分の代わりに喋るAI」という発想は、起業家・コンテンツクリエイター・教育者など、声で届けることを仕事にしている人にとって大きな武器になる可能性がある。今日はその可能性と限界を、ライブ実演という形で正直に伝えていく。
Zephram(ゼフラム)とは——見た目がかっこいい音声クローニングサービス
Zephramはゾノス(Zonos)社が提供する音声AIサービスで、まずUIのかっこよさが目を引く。デフォルト音声の質も高く、日本語対応が最初から設定されているのが特徴だ。
Voice Cloning機能の仕組みはシンプルで、10〜60秒の高品質な音声をアップロードするだけ。マイクで直接録音する方法と、事前に録音したファイルをドラッグ&ドロップする方法の両方に対応している。アップロード後はテキストを入力するだけで、自分の声のクローンが指定の文章を読み上げてくれる。
実演してみた感想は「いい感じで喋ってくれるところとそうでないところの差が激しい」だ。特に途中で笑い声が混入するなどのバグが発生した。それでも日本語の読み上げとしてはかなり聞きやすいレベルで、今後の改善が期待できる仕上がりだった。
デフォルトで用意されている声の種類も豊富で、日本語設定のまま試せるのがありがたい。最初から「日本語で動かす」前提で設計されているサービスは意外と少ないので、その点はZephramの強みと言える。UIのデザインも洗練されていて、使っていて気分が上がる。道具の見た目って、意外と継続に影響するから大事だと思っている。
実際にやってみた——自分の声をアップロードして読み上げ実演
ライブ中に実際に自分の声でアップロードして試してみた。事前に録音した音声ファイルをドラッグ&ドロップで投入し、テキストを入力して読み上げを確認した。
「実は多くの企業家がAIを活用できずに時間を無駄にし、チャンスを逃しています。でも正しく使えばたった15分のAI習慣で集客も発信も劇的に変わるんです」——このような文章を読み上げさせた結果、いい感じに読んでくれる部分と、途中でバグって笑い声が入る部分が混在した。
雑音が混じった環境で録音した音声を使ったことも影響していた可能性がある。クリーンな環境で録音した高品質な音声を使えば、もう少しいい結果が出そうだ。精度にばらつきがあることは正直に伝えたいが、「こんな段階まで来た」という驚きも同時にある。料理で言えば、まだ味の安定感がないけれどポテンシャルはすごく感じる、という段階だ。
HeyGenとの比較——日本語より英語の方が圧倒的に滑らか
HeyGenは以前から使っている音声AIで、自分の声を登録してテキストを読み上げさせることができる。ZephramとHeyGenを同じ原稿で比較してみた結果、日本語の自然さはどちらもまだ課題がある。名前や専門用語の読み間違いが起きやすく、「たちけいじ」という名前も正確に発音してくれないケースがあった。
ただしHeyGenで日本語原稿を英語に翻訳させて英語で読み上げさせると、品質が格段に上がる。英語音声の滑らかさは現時点でトップクラスだ。英語が話せなくても英語コンテンツを発信できる——これはグローバル展開を考えている起業家にとって、大きな武器になる。
料理で言えば日本の食材を使ってフランス料理を作るような、素材はそのままに表現だけ変える技だ。日本語で書いた内容を英語の読み上げとして配信することで、世界中のオーディエンスにリーチできる可能性が生まれる。
実際にライブ中でHeyGenに日本語テキストを翻訳させ、英語で読み上げさせてみた。聴いた印象は「なかなかいい声してますよね」だった。英語での発音や流暢さはかなりのレベルで、コンテンツとして十分使える品質だった。日本語のHeyGenはまだ名前や専門用語で詰まることがあるが、英語であれば現時点でも実用的だ。
会話型AI(おしゃべりAI)の実力——お茶・料理・仕事を雑談してみた
今回のライブで特に面白かったのが会話型AIの実演だ。研究者役・料理好き役・経理担当役など、複数のキャラクター設定のAIと実際に音声で対話してみた。
「最近お茶にはまってるんですよ」というきっかけ的な一言から、フレーバーティーの話題に展開し、「新しいものばかり買っちゃうんですよね」という共感的な返答まで自然につながった。「料理好きですか?」という質問には「刺身とか好きですね」と答え、一人暮らしの学生という設定で「贅沢できないので家で食べます」という現実的な返答も返ってきた。
「変な感じがしなかったですか?」という問いには「結構自然に話せてるかな、という感じです」という答えが返ってくるほどだ。3〜5年前には想像もできなかったレベルの自然さに達してきた。
経理担当という設定のAIとも話してみた。「経理ってやっぱり大変ですよね」という話から、「いつもありがとうございます」という感謝の言葉まで自然に流れた。キャラクターが変わっても、会話の自然さは維持されていた。これは「雑談ができるAI」という段階を超えて、「状況に合わせて会話できるAI」という段階に入ってきたということだ。
声のクローンと悪用リスク——倫理面も見据えた活用を
Voice Cloning技術の話をする上で触れないわけにいかないのが悪用のリスクだ。Zephramに他者の音声ファイルをアップロードすることも技術的には可能だ。有名人や知人の声を無断でクローンして使うのは明らかに倫理に反する。
「このくらいならAIだと分かるからまだいい」という段階は、もうすぐ終わる。精度が上がるほど、悪用の影響も大きくなる。自分の声でやる分には素晴らしいツールだが、他者の声を無断利用することは絶対に避けてほしい。技術の進化と倫理の議論を同時に進めることが、AI活用者全員の責任だ。
ライブでも話したが、Zephramのような技術は「悪用現禁」という前提があってこそ世の中に広まっていける。僕はAIと愛で世界を平和にというテーマを掲げてこの活動をしているが、音声クローンの悪用はその理念と正反対だ。使う人間の倫理観が、ツールの価値を決める。
音声AIの実用シーン——今すぐ使えるのはどこか
現時点での音声AIの実用的な活用シーンを整理すると、英語コンテンツ発信(HeyGenで日本語原稿を翻訳→英語音声で配信)、Podcast・動画のナレーション補助(自分が話せない時間帯のコンテンツ)、お客様向け音声案内の作成、などが現実的な選択肢だ。
日本語での完全な自動読み上げはまだ品質に波があるが、「ドラフトとして使って人間が確認する」という使い方であれば十分に実用的だ。毎年この品質が上がり続けることを考えると、今から使い始めて「自分の声のデータ」を蓄積しておくことに意味がある。仕込みをしておけば、料理が一瞬でできる日が必ずくる。
声を使う仕事をしている人——コーチ、講師、コンサルタント、クリエイター——にとって、自分の声のクローンがあれば「自分がいない時間帯にも声で届けられる」という可能性が生まれる。コンテンツを積み上げる速度が一気に変わる。これは量的な変化ではなく、可能性の扉が開く質的な変化だ。
今は「いい感じの部分とバグが混在している」段階でも、半年後・1年後を考えると話が全く変わってくる。早期に試して慣れておくことが、先行優位につながる。料理と同じで、道具に慣れてから腕を磨く方が、後から道具を変えるより早く上達できる。
音声AIが変えるコンテンツビジネスの未来
ここまで実演と比較を通じて見えてきたことをまとめると、音声AIは「まだ完璧ではないが、もう十分に驚くべき段階にある」ということだ。特に英語コンテンツの発信という観点では、今すぐ実用レベルで使える。
日本語対応の進化も続いており、名前や専門用語の精度が課題だが、これは学習データの蓄積と共に改善されていくはずだ。音声AIが完成形に近づくほど、「声で届けられるコンテンツの量」は飛躍的に増える。人間が話せる時間には上限があるが、AIクローンには上限がない。
ただしここで重要なのは、「自分の声をAIに任せる」ことと「自分の言葉を失う」ことは全く別だということだ。コンテンツの中身——伝えたいこと、価値観、経験——は人間にしか作れない。AIはその届け方を広げるツールにすぎない。素材の味は料理人が決める。AIはあくまで火加減を調整するコンロだ。
よくある質問
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「自分の声でAIに喋らせる」——これが当たり前になる日はすぐそこだ。今はまだ完璧ではないが、仕込みを始めるには最高のタイミングだ。自分の声データを蓄積し、どんなコンテンツに活用できるかを今から考えておこう。料理の仕込みと同じで、準備した人だけが素早く美味しい料理を出せる。あなたの声は、あなただけの最高の素材だ。





