AIで変わるビジネスの視点|意識のマップ×O3 miniで会見分析まで実践した話
- ChatGPT O3 miniが登場。O1より速く、Web検索にも対応した新モデルをリアルタイムで実演比較——「GPT-3.5かと思うぐらい速い」という衝撃
- 「意識のマップ」×AIの組み合わせで、フジテレビ記者会見を意識レベル別に分析するという驚きの活用法をゲストのジーニさんが実演
- AIは文化的背景まで読み解く。中国のしおりをGoogleレンズで翻訳すると意味不明な訳しか出なかったのに、GPT-4に投げると文化的文脈ごと完全解説された
今日のゲスト:ジーニ(北平高幸)さんとの対話
今回のGPTモーニングライブには、「AIと言葉の力で弱点を逆転する」というコンセプトで活動するジーニ(北平高幸)さんをゲストにお迎えした。ジーニさんは元ソフトエンジニアで、今はコーディングよりも言葉の力でAIを活用する実践家だ。
僕自身もAIを使い始めてから見える世界が変わったと強く感じていて、AI未活用の人と話すと前提が噛み合わないことがよくある。「難しそう」「よくわからない」という人も、具体的な使い方を見せると「あ、これできそう」に変わる。ジーニさんはその橋渡しを、「言葉の力」という独自の切り口でやっている——そこが面白くて今日のゲストに呼んだ。
O3 miniはどれだけ速いのか?同じプロンプトで実演比較した
2025年1月末、OpenAIが「12デイズ」の締めくくりとしてO3 miniを正式リリースした。朝イチでジーニさんから「出たよ出たよ」と聞いて、「マジか」と思いながら即テストした。
実際に比べてみると、O1・O3 mini・GPT-4を同じプロンプトで走らせたとき、O3 miniの速さが圧倒的だった。「GPT-3.5かと思うぐらい速い」というのが第一印象だ。GPT-4が出てきた去年の5月、「すごい速い」と思ったあの感覚が、今は「もっさりしている」と感じるぐらいO3 miniは速い。考えながら最速で出力してくる感覚は、今まで経験したことがないレベルだった。
O3 miniはWeb検索にも対応している。「O3 miniそのものについて教えて」と検索させたところ、1月31日リリース・O1 miniより20%高速・低中高の3段階の推論レベル対応・コスト大幅削減という最新情報をきっちり引っ張ってきた。科学・プログラミング・数学の分野で特に高い性能を発揮するとされている。
「意識のマップ」とは何か——1〜1000のスケールで世界の見え方が変わる
ジーニさんが持ち込んだのが、デビッド・ホーキンズ博士の著書「パワーかフォースか」に登場する「意識のマップ」という概念だ。人間の意識エネルギーレベルを1〜1000のスケールで17段階に分類したもので、200を境に「フォース(弱い力)」と「パワー(真の力)」に分かれる。
スターウォーズでは「フォース」はいいイメージだが、この本では逆だ。200未満のエネルギーはフォースと呼ばれ弱い力とされている。200を超えたところにパワーがあり、そのレベルで生きているほど物事がうまくいきやすいと言われている。
同じホームレスの人を見ても、意識レベルによって見え方がまったく変わる。レベル100(怯え)の人は「社会を脅かす存在・警察を呼んだ方がいい」、レベル150(怒り)の人は「あいつをなんとかしなきゃ・排除しなきゃ」、レベル250(中立)を超えると「彼に必要なのは仕事と住む場所だ・どこか探してみよう」、レベル350(寛容)では「いろんな事情があるんだ・実際に話を聞いてあげよう」という風に変わる。料理で言えば、同じ食材でもシェフの腕と視点次第でまったく別の料理になるのと同じで、意識のステージが「調理の腕」を決めている。
フジテレビ記者会見をAIで意識レベル分析した実例
ジーニさんが実際にやったのが、10時間半にも及んだフジテレビの記者会見をO1を使って分析するという実験だ。10時間半も会見が続くこと自体「無理」だが、AIがあればその全テキストを扱える。流れはこうだ。
- 会見の文字起こしをAIに投入
- 「各報道記者の質問を意識レベルごとに分析してください」とプロンプト
- 名乗った記者を特定し、その発言の意識レベルを出力
結果、怒りのレベルの記者・受容のレベルの記者が可視化され、「誰がどの意識ステージから質問しているか」が一目でわかるマップが完成した。ただ会見を見るのではなく、見えない意識の構造を引っ張り出すことができる。これがAI×意識のマップの掛け合わせだ。
ジーニさんは自分のFacebookグループでこの分析を投稿したが、「会見を見た」という感情論ではなく、「意識レベルという客観的な軸で見た」というアウトプットに対して反応が集まったという。AIが分析の精度を上げるだけでなく、コンテンツの独自性も生み出している。
AIは文化的文脈まで読む——中国のしおり翻訳実験
もう一つ印象的だったのが、パソコン教室の生徒からもらった中国のしおりの実験だ。「連中三元」という文字が書かれていたが、Googleレンズで翻訳すると「連続3ドル」という意味不明な訳しか出てこなかった。
同じ画像をGPT-4に投げると、全然違う答えが返ってきた。「連中三元(連続して三つの元を取る)」という直訳に加えて、「中国の科挙試験(昔の官吏登用試験)には地方試験・省試・殿試の3段階があり、その全てで首席合格することを指す言葉。おめでたいことを意味する縁起の良い表現」という文化的背景まで含む完全な解説が出てきた。
単語の意味だけでなく、「なぜその言葉が存在するのか」「縁起がいいのか悪いのか」という文化的文脈ごと理解する。これはもう単なる翻訳ツールじゃない。ジーニさんの言葉を借りると「言葉のバリエーションが増える」ツールだ。「頭悪くなる」と言う人もいるが、むしろ知らなかった文化的背景を知ることで、知の範囲が広がっていく。
AIは知識のユニバーサルデザイン——漫画を投げたら解説が返ってきた
ジーニさんが描いたAIをテーマにした漫画(「知識のユニバーサルデザイン」がテーマ)を、説明なしにそのままAIに投げてみた実験も面白かった。ChatGPTには「これどうしますか?」と逆に聞き返され、GPT-4に投げると自動で漫画の内容を解説し始めた。
主人公の青年・ChatGPTと書かれたTシャツを着た少女型ロボット・公園で助けられたおばあさんという構図を読み取り、「知識のユニバーサルデザインというテーマを扱っている」というテーマまで正確に把握していた。「物理的なバリアフリーが高齢者を助けるように、知識の共有においても理解のしやすさを考えていく」という意図まで読み取っていた。
前日のライブに出てくれた山崎巧くんが「本の1行目から2行目に視線が移れない」という特性を話していたが、それはまさにこの話と繋がっている。情報の受け取り方が違う人に「なだらかなスロープをかけてくれる」のがAIだ。表にしたら理解できる、箇条書きにしたら読める——そういう変換をAIが担ってくれる。
企業研修の文字起こしを「学び」に変換する要約力
ジーニさんが長野・上田での企業研修で試したのが、録音データをAIで要約する活用法だ。録音デバイスが「14秒から〇〇、23秒から〇〇」という細切れの文字起こしを出力しても、それをAIに投げると「この研修で得られた学び一覧」として整理してくれる。
バラバラな情報を「学びレベル」に変換する。これがAIの要約力の本質だ。読んでも何が書いてあるかよくわからない5時間分のブツ切れ文字起こしが、「この研修で得た学び:1. 〇〇 2. 〇〇 3. 〇〇」という形で出てくる。これを参加者に配ることができる。
意識のマップ×文化的背景の読解力×要約力、この三つを組み合わせることで、フジテレビの会見分析という高度な仕事が可能になった。どれか一つの能力でもAIは十分に使えるが、掛け合わせることで「他のどの人間も出せないアウトプット」が生まれる。
AI活用でビジネスの視点はどう変わるのか
AI活用前後で世界の見え方が変わったという実感は、僕自身も強く持っている。AI未活用の人と話すとき、前提が噛み合わないことがある。「難しそう」「よくわからない」という人も、具体的な使い方を見せると「あ、これできそう」に変わる。
大事なのは「難しいツールを覚える」ではなく、今見えていない視点を借りるという感覚だ。意識レベルを引き上げるための道具として使う。O3 miniが速くなっても、使う人の意識レベルが変わらなければ結果は変わらない。
ジーニさんとの対話で改めて確認したのは、「AIで何ができるか」よりも「自分はAIで何を見たいか」という問いの方が大事だということだ。会見分析・漫画解読・文化的翻訳・企業研修の要約——これらは全て、ジーニさんの「見たいもの」があったからこそ生まれたアウトプットだ。
AI活用前後で「見える世界」が変わるとはどういうことか
今回のライブタイトルは「AI活用で変わるビジネスの視点」だが、これは比喩じゃない。本当に見える世界が変わる。AIを使い始める前は、会見を見て「この記者は感情的だな」「この回答は的外れだ」という印象論で終わっていた。AIと意識のマップを組み合わせた後は、「この発言は意識レベル150の怒りから来ている、だから次はどんな質問が来るかが予測できる」という構造的な読み方ができるようになる。
印象が構造になる——これがAI活用前後で変わる最大のことだ。漠然と「なんかうまくいかない」と感じていたビジネスの課題が、「このフェーズで何が欠けているか」という具体的な問いに変換されていく。中国のしおりが「連続3ドル」という意味不明な訳から「科挙の全段階首席という縁起物」に変わったように、同じ情報でもAIを通すと解像度が上がる。
ジーニさんの言葉を借りると、「AI未活用の人と話すと全然噛み合わない」という感覚は、AIを使っている僕も同じように感じる。それは相手をバカにしているわけじゃなく、見えているものが違うからだ。AI活用は「頭が良くなるツール」じゃなく「見えるものを増やすレンズ」だ。レンズを持っている人とそうでない人では、同じ景色でも見えるものが変わる。
O3 miniの実力まとめ——有料プランユーザーに今すぐ試してほしい理由
今回のライブでO3 miniを実演した感想を一言でまとめると「速さが次元違い」だ。同じプロンプトで比較すると、O1やGPT-4が「もっさり」に見えてしまう。特に複雑な推論が必要なタスクでも、O3 miniは低・中・高の3段階の推論レベルを選択できるので、用途に合わせて使い分けができる。
コスト面でもO1 miniと比べて大幅に下がっているとされている。DeepSeekという中国のモデルが登場して競合環境が激しくなっている中、OpenAIがコスト削減に舵を切ってきた形だ。有料プランを持っているなら今すぐ試してみる価値がある。添付ファイルへの対応はまだこれからのようだが、Web検索との組み合わせで十分に強力だ。
「意識のマップ」をAIで使いこなすためのプロンプト設計
意識のマップをAIに活用する場合、プロンプトの設計が重要になる。ジーニさんが実際にやった流れを参考にすると、まず「意識のマップとは何か」「17段階の意識レベルとはどういうものか」をAIに説明する文脈を与えた上で、「この発言を意識レベル別に分析してください」と投げる必要がある。
ただしO1やO3 miniのような推論系のモデルは、こういう概念的な分析が得意だ。「この人の発言はどの意識レベルに相当するか、根拠と共に説明してください」という形で問うと、「怒りレベル150に相当する。なぜなら〇〇という発言が排除を意図しているから」という構造的な答えが返ってくる。
ビジネスの打ち合わせ、SNSのコメント、採用面接のトランスクリプト——あらゆる「言葉」を意識レベルという軸で分析することができる。AIが新しい「見る目」を提供してくれる。
よくある質問
🎯 AI氣道で一緒に学ぼう
- 📺 YouTubeチャンネル登録で毎日のLIVEを見逃さない
- 💬 GPTs研究会(Facebookグループ)で6,000人以上の仲間と交流
- 🌐 AI氣道公式サイトで最新情報をチェック
AI競争ディレクター・ただにことただが毎朝お届けするGPT研究会ライブ。AIと愛で世界を平和に。





