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Gemini 3が本気を出した日——GoogleとAI戦国時代の最前線を読み解く
配信:GPT研究会 朝ライブ
この記事の3行まとめ
- Gemini 3が一斉リリースされ、NotebookLM・Nanoバナ・動画生成まで全ラインナップが同時にアップデートされた——Googleが本気を出した瞬間だった。
- ChatGPTは「チャット・感情寄り」、Googleは「実業・ビジネス実用寄り」に完全分岐しており、使い分けが重要になってきている。
- AI検索時代にはロングテールコンテンツの価値が急騰し、古いブログに蓄積されたコンテンツが今こそ輝く時代になっている。
Gemini 3が一斉リリース——Googleが「ガチ」を見せた
若さんとひろくんの1時間コラボライブが終わった直後、その振り返りとして始まったこのライブ。テーマは「Gemini 3のインパクト」だ。語りきれなかった部分と、視聴者の感想をシェアしたいという場になった。
「今まではGoogleのモデルがアップデートしても、他のサービスは別タイミングで発表されることが多かった。でも今回は違った」と若さんが言う。Gemini 3が1発リリースされた瞬間、NotebookLMにスライド機能が追加され、NanoバナもProに昇格し、関連サービスが全部同時に動いた。「性能が一気に来た」というのが正確な表現だ。
料理で言えば、メインディッシュだけじゃなくスープも前菜もデザートも同時に完成品が出てきた、みたいな衝撃だ。これがGoogleの「本気」だと僕は言った。インフォグラフィックスのNanoバナも同時アップデートされ、動画も進化して「どうすんだ」という声が出るレベルだった。さらにGoogle Labsには音楽機能まで追加されていた。これだけ複数のサービスが同時に動いたのは初めてだった。
「本気出してくると、やっぱり普通にリソース持ってる人は強い」という若さんの言葉が印象的だった。Googleのような巨大なリソースを持つ企業が本気を出すと、スタートアップや中小の開発者がどれだけ頑張っても追いつけない部分が出てくる。しかも高性能なのに無料で出てくる。それが怖さだ。
ChatGPT vs Google——「感情寄り」と「実業寄り」に完全分岐
「ChatGPTはどちらかというとチャット寄り、友達感覚の方向に行ってる。Googleは完全に実業で使う方に振り切ってきた」と僕は分析する。ChatGPT 5.1の話も出ていたが、どちらかというとコミュニケーション・感情寄りの方向性が見えた。一方Googleは実業・ビジネス実用に完全にコミットしてきた感じだ。
これは実際の使い感と一致する。ChatGPTは感情的な相談や創作活動に向いていて、Googleは仕事のタスク処理、データ整理、ビジネス文書の作成に強い。Gmail・カレンダー・Driveと密接に連携するGeminiは、「仕事の道具」として他の追随を許さない状況になってきている。「Xの自分の投稿まで見てくれないね」という話も出たが、GrokはXのデータと連携する特殊なポジションで輝く可能性がある。
「Claudeとかどうすんのかなって思っちゃう」という声も出た。Googleの本気に対して、他の企業は「残り全部連合」で対抗するしかないかもしれない、という見立てが面白い。Microsoft、Amazon Nova、Anthropicのどこがどう連携していくか。AI戦国時代の外交が本格的に始まっている。
仕事のスタイルで考えると、「Googleに全部集約するか、複数のAIを使い分けるか」という選択が迫られてきた。Googleドライブにデータを入れ、GmailでやりとりしてカレンダーもGoogleで管理している人にとって、Geminiとの統合は圧倒的に便利になる。ただ、「全部1社に依存する」というリスクも考えておく必要がある。
AppleはOpenAIと組むはずだったのにGoogleと——戦略の読み合い
「元々iPhoneはAppleとChatGPTが組むって言ってたけど、結局AppleとGeminiが組んだ」という話が出た。この一手は象徴的だ。GensparkはOpenAIからの予算を受けているという話もあり、「オープンで喋れないことをむしろやってますよね」という感じで、表向きの発表と裏側の連携がずれていることが多い。
AI時代の連合戦略は戦国時代の外交にそっくりだ。どこの陣営に付くかで、一瞬にして強者にも敗者にもなる。「ポジション間違ったら一瞬にしてGoogleに食べられる」という僕の言葉は、大げさじゃない現実だ。MicrosoftはまだOpenAIとの連携が強く、Amazonのノバも存在感を出してきている。企業向けはMicrosoftが強いが、Googleが追い上げている。
トランプ大統領就任時にAmazon、Google、Apple、イーロン・マスクなどが呼ばれて、各社が数兆円規模の投資を表明したという話も出た。こういう政治的な連合も、AI業界の勢力図を変えていく。国家レベルの戦略と企業レベルの連合が絡み合う複雑な状況が続いている。
欧州AI主権——ミストラル(仏)とSAP(独)が組んだ理由
「突然ミストラルが出てきたのはなぜ?」という疑問に若さんが答えた。フランスのMistralとドイツのSAPが協力して「欧州のAI主権」を確立しようとする動きだ。今まではアメリカだけとか中国に依存するという状況があったが、欧州が独自路線を打ち出してきた。
アメリカと中国のAI覇権争いに飲み込まれないために、欧州が独自路線を模索している。規制だけ厳しくして出遅れるリスクもあるが、「欧州独自のAI基盤を持つ」という選択肢は、データ主権の観点からも重要だ。欧州の厳しい規制の中で、ミストラルが独自の技術力を持つことでEUのAI戦略の要となりつつある。
日本についても「規制が緩い国として狙われている」という分析が出た。アメリカと中国のAI戦争の中で、規制が緩い日本はAI活用の実験場になる可能性がある。これは戦略的なポジションになる可能性もある。「地上はもう絶対狙ってる」という若さんの見立ては、日本がAI外交でどうふるまうかを考える上で重要な視点だ。
中国についても触れた。「やばいですよね、いろんな意味で」という感じで、ロボット分野も含めてやり方が違う。欧州・アメリカ・中国・日本それぞれのAI戦略の違いを把握することが、これからのビジネスでも重要になってくる。
AI検索時代のロングテール革命——古いブログが今こそ輝く
このライブで最も刺さった話がこれだ。「AI検索エンジンがアクセスする量は、人間のアクセスの何万倍にもなっている」という事実。若さんが教えてくれた数字が衝撃的だった。1つのページにアクセスしてくる検索エンジンと、AIの検索エンジンと人間のアクセスでは、桁が違うレベルの差がある。
つまり、SEOで誰も見ていなかったロングテールのページも、AIのボットは全部読んでいる。「こんなとこまで誰も読まないよ」と思っていた記事が、実はAIに読まれ続けているわけだ。「古いサイトで何十年もブログが溜まっているようなところが、AI時代に急激に強くなっている」という指摘は的確だ。
クーポンコードの話が面白かった。若さんが海外の通販サイトで買い物をする時に、AIにブラックフライデーのクーポンを探させたら、去年の夏のセールのクーポンコードが見つかった。多分期限切れだと思いながら入れたら使えてしまった。「企業は期限切れクーポンの管理を徹底しないと使われてしまう可能性がある」という話で、AIがロングテールにアクセスする現実が伝わってくるエピソードだ。
薄いSEO記事はフィルタされる。でも本物のコンテンツ——経験から書いた記事、具体的な数字と失敗談がある記事——はAIが評価する時代になった。「ますます本物が輝いてくる」という言葉が印象に残る。キーワードを詰め込んだだけの記事はAIに評価されず、コンテンツの本質的な価値が問われる時代に入った。
AmazonのAIと返品文化——スピーカー迷走劇から学ぶAI活用
若さんの体験談が面白かった。スピーカーの接続で困ってChatGPTに相談したところ、HDMI接続のBluetoothディレイ問題の解決策として、HDMIスプリッターを提案され、AmazonのURLまで出してきた。試したけどダメで、またChatGPTに報告すると今度は返品URLが出てきた。これを2週間繰り返して最終的に光ケーブルで解決したという話だ。
「Amazon大迷惑してんで」と笑いながら言っていたが、これが現代のAI活用の実態だ。一つの取説しか参照できなかった人間が、AIを通じて「複数の選択肢を試して最適解にたどり着く」プロセスを自動化できるようになった。コンビニで返品できることも知らなかった若さんが、ChatGPTから返品URLを受け取りQRコードでコンビニ返品できてしまった——しかも完全にChatGPTに言われて買っただけなのに。
買い物体験は完全に変わってきている。AIがAmazonの商品を検索して提案し、返品の段取りまで取り仕切る。エージェントがホテルを検索して「京都のここどうですか」と提案し、「それでいい」と言えば決済まで完了する未来がすぐそこに来ている。買い物という行為の「自分で探す」という部分が、どんどんAIに置き換わっていく。
楽天AIについても話題が出た。日本ではまだ楽天AIも選択肢に入る。買い物ではAIとの連携が加速していて、Amazonのエージェント機能、楽天の提案機能など、Eコマース自体がAIとの協働で変わっていく。「買い物体験がなんか自分で探すというよりAIと探すに変わった気がしてきた」という実感は、誰もがすぐに持てるようになるはずだ。
GeminiとGmailの統合——仕事のやり方が根本から変わる
Gemini 3がGmail・カレンダー・Driveと密接に連携することで、「仕事1本をGoogleで」という方向性が現実味を帯びてきた。エージェントモードも含めて、ナレッジとして自分のGmailやカレンダーにあるデータを探してきてくれる。「仕事の仕方も変わってくるんだろうな」という感想が出た。
Googleドライブにデータを入れて、GmailでやりとりしてカレンダーもGoogleで管理している人にとっては、Geminiが全部のデータを横断して答えを出してくれる環境になる。「Googleで全部散らばってたデータを何か集約する」という新しい仕事スタイルが生まれる。
「だから本当にちょっと色々体験が変わってくる。全てのエクスペリエンス側が変わってきますよね」という言葉で締めくくった。AI戦国時代の真っ只中にいる今、どのプラットフォームに乗るかの選択は、これまで以上に重い意味を持ち始めている。
よくある質問
- Q. Gemini 3とGemini 2はどう違うのですか?
- Gemini 3では性能が大幅に向上しただけでなく、NotebookLM・Nanoバナ・動画生成など関連サービスが同時アップデートされました。今まではモデル更新と他サービスの更新がバラバラだったのが、今回は一斉リリースだったことが最大の違いです。Googleが「本気」を見せたアップデートと言えます。音楽生成機能など新サービスも同時に追加されました。
- Q. ChatGPTとGemini、どちらを使えばいいですか?
- 用途によって使い分けるのがおすすめです。感情的な相談・創作・アイデア出しはChatGPT、ビジネス文書・データ整理・Gmail/カレンダー連携が必要なタスクはGeminiが向いています。どちらか一方ではなく、料理の調理器具のように複数を使い分けるのが現実的です。ChatGPTが「友人感覚」ならGeminiは「仕事の道具」というイメージで選ぶといいです。
- Q. AI時代にコンテンツを蓄積する意味はありますか?
- あります。むしろAI時代になってその重要性が増しています。AI検索エンジンは人間の何万倍もの量でウェブを読んでおり、昔書いたブログや記事も全て読まれています。薄いSEO記事より、経験に基づいた具体的なコンテンツが評価される時代になっています。古いサイトに何年分もコンテンツが蓄積されているほど、AI時代に強くなります。
- Q. 欧州のAI規制は日本にどう影響しますか?
- 欧州が厳しい規制でAI開発が遅れる一方、規制が緩い日本はAI活用の実験場になる可能性があります。「狙われている」という見方もありますが、それは逆に言えば最先端のAIツールがいち早く導入されるチャンスでもあります。日本がどのようなAI外交を展開するかが、今後の産業競争力に直結します。
- Q. ロングテールコンテンツとは何ですか?
- 検索ボリュームは少ないが具体的なニッチなキーワードで書かれたコンテンツのことです。従来のSEOでは上位表示が難しかったですが、AI検索時代にはAIボットがこれらも全部読むため、蓄積されたロングテールコンテンツの価値が急騰しています。期限切れのクーポンすらAIが見つけてしまうほど、ロングテールへのアクセス量は膨大です。
- Q. MicrosoftとGoogleはAI競争でどちらが優勢ですか?
- 現時点では企業向けはMicrosoftが強く、Googleが追い上げている状況です。ただしGemini 3の一斉リリースでGoogleが本気を出してきており、GMail・Driveとの統合という強みを生かして企業向けでも存在感を高めてきています。どちらか1社に絞るのではなく、両方の動向を追いながら自社に合った選択をするのが現実的です。
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Googleが本気を出した日、AI業界の地図が書き換わった。戦国時代に近い連合と分裂が同時進行する中で、僕たちが武器にすべきは「本物のコンテンツ」と「正しい道具の使い分け」だ。AI時代を生き抜くのは、派手なツールより地道な積み重ねを持っている人だと思う。





