失敗は財宝だった|不登校・起業の挫折・妻への信頼崩壊から学んだ共感ストーリーの本質
- ストーリーアナウンススクール代表・松下きみ子さんと、共感ストーリーの本質を語り合った朝のライブ
- 不登校の息子が全国ラグビーへ、起業の売上ゼロから覚悟の決断へ——「嫌なことの後に必ず上がる」という人生グラフの話
- 「このままでは終わりたくない」という気持ちが変化を起こす。現状維持を選ぶのも一つの行動という視点
入院中のひろ君を想いながら語った「失敗は財宝」
この日のライブは少し特別な空気だった。AI競争ディレクターのただにさんは、相棒であるひろ君(田中博幸さん)が大腸がんの手術で入院中の中でライブを続けていた。ゲストのきみちゃん(松下きみ子さん)も「ひろ君見てるかな」と声をかけながらスタートした。
テーマは「共感ストーリー」と「失敗は財宝」だ。「ひろ君も失敗は財宝という言葉をこのライブでよく話していた。失敗があったからこそ本が出せたり、仕事が得られた、という話をしてきた」とただにさんは振り返る。人生の辛い経験が、後から振り返ると全部意味を持っていた——そういう話を、きみちゃんとただにさんがそれぞれのリアルなエピソードで語り合った。
ただにさん自身にも「子供たちが不登校になったことをきっかけに会社を辞めた。当時はメンタルがやられていて、悲しくないのに涙が出たり、朝起きれなくなってしまうことがあった」という経験がある。でも「本当に不登校のおかげで、AIを研究するようになった。これもAIで時代が変わると肌で感じたきっかけだった」と今は語れる。
きみちゃんの息子が不登校から全国ラグビーに行くまでの話
松下きみ子さんは現在、アナウンサーを目指す学生・社会人・現役アナウンサー向けに「ストーリーアナウンススクール」を主宰している。もとはアナウンサー出身で、見た目で判断される業界の中で「中身で勝負する」という軸を持って活動してきた人だ。
「実は私もただにさんの息子さんたちと同じく、上の子が不登校だった時代があるんですよ」——きみちゃんはそこから話し始めた。きみちゃんの息子は中学3年間ほぼ学校に行けなかった。体調不良が原因だったが、「体調をどうにかして直さなきゃ」とあらゆる手を尽くしても、「親って何もできないというか、見守るしかできなくって」という無力感があった。
勉強がどんどん遅れていく息子が、自分で「高校に行く」と決めた。家庭教師をつけ、なんとか滑り込んだその高校で出会ったのがラグビーだった。「私がお風呂に入っていたら、高一の息子がお風呂に入ってきて、『お母さん、すごく楽しいラグビー見つけたよ』と興奮して話してきた」。青白い顔をしていた息子が、そこから3年間ラグビーに打ち込んだ。
結果は全国大会レベルの選手としてピックアップされ、スポーツ推薦で大学進学まで果たした。「今は下だけど、絶対上がるから。その経験が誰かの希望になる日が来るよ」——きみちゃんがずっと息子に言い続けていた言葉が、そのまま現実になった。「お母さんいつもこう言ってたよって、息子から言われたんですよ」ときみちゃんは目を細めた。
「お父さんを信じられない」妻の言葉がスイッチになった日
ただにさんが語ったのは、起業してから売上が全く上がらなかった時期の話だ。「AIに全振りすると決めて、既存のお客さんとの仕事を1回全部手放した。そうしたら全然仕事がなくて、売上ゼロに近い状態が続いた」。妻から「あと3ヶ月で売上上げれなかったら会社に戻って」と言われていた。
「頑張っていたけど売上がやばい、と思って妻に言えないまま、入ってくるだろうと思っていたお金が全く入ってこなくて」という状況の中、泣けなしの10万円をへそくりから下ろして使った。「それを妻に見つかって、約束と違うじゃないかって言われた」。そして「お父さんを信じられない」という言葉が飛んできた。さらに部屋が散らかっていた時には「だからお金も売上上がらないのよ」とも言われた。
「以前だったら、そう言われてしまって、やっぱり俺はダメなんだって思っていたと思う」——でもそのとき、何かが変わった。「信じてくれなくても、自分は自分のことを信じるから」と言い切れた瞬間があった。そこから「売上が不思議とガンガンガンと上がっていった」という。
商品もサービスも何も変えていない。変わったのは「自分自身への信頼」だけだ。「妻が逆にそのきっかけを与えてくれた」と今は感謝できる。「覚悟が決まった、というか、自分を大事にするということを本当に徹底してやってきたその中で、自分自身は自分のことを一番自分が信じてあげようという覚悟を決めれた瞬間だった」とただにさんは振り返る。
嫌なことの後には必ず上がる——人生グラフが示すもの
きみちゃんがワークとして勧めているのが「人生グラフ」だ。横軸を時間、縦軸を感情の上下として自分の人生を線で描くと、必ず「嫌なことがあった直後に上昇している」というパターンが見えてくる。「ぜひ皆さんも書いてみてください。絶対に嫌なことがあった後に上がってるんですよ」とライブでも呼びかけていた。
きみちゃん自身がアナウンサーを目指して一度諦め、「このままじゃやだ」という気持ちが溢れて再起動するというサイクルを繰り返してきた。講演会で「地味だよね」と言われた2日後にプレジデント誌の取材オファーが来た、という話もそのパターン通りだ。「2日後ですよ。忘れないこれネタだな、と思って」と笑いながら話してくれた。
否定されたことを「塗り替えるような何かいいことが来る」という確信がきみちゃんの中で出来上がっている。「悪いことが続いてなんで私はダメなんだって思っている人もいる。でも、そういう方と私との違いは何かというと、否定されたことを塗り替えるような何かいいことがあるみたいな、そういうロジックが自分の中で出来上がっちゃっている」という言葉が印象的だった。
それは楽観ではなく、自分のグラフを見続けてきた経験から来る「データに基づく信頼」だ。料理でいうと、仕込みに時間をかければかけるほど、味が深まるのと同じ。人生の低い時期が長ければ長いほど、次の上昇に向けた「仕込み」が入っているのかもしれない。
「このままでは終わりたくない」が変化を起こす
悪いことが続いて「なんで自分だけ」と思っている人と、きみちゃんの違いはどこにあるのか。きみちゃんの答えは明快だった。「このままでは終わりたくない、という気持ちでしょうか。言われっぱなしじゃ、私はやだ、みたいな」。
「行動しない」という選択も、一つの行動だ。「現状維持を選んじゃうとそのままになるけど、やっぱり私はそのままで終わりたくないって思っちゃうので、そう思えた時に変化って起きるんじゃないですかね」というきみちゃんの言葉。そう思えた時にやるって決めて、そうすると前回自分も本気でやってたつもりが「やっぱりそれは見せかけだったな」と後から気づく——手放す経験が「深さ」を作る。
ただにさんも「AIと愛で世界を平和に、と言ってたら、いや、そんなうつらなかっこいいことだけ言ってるやつとは仕事できないみたいに言われたこともあった。でもそれも本当に試されてるなと思って、本当に自分はAIと愛で世界を平和にって思ってるのか、と問われていた」と振り返った。その試練を越えてこそ、言葉に本当の重みが宿る。
共感ストーリーが大切な理由——見た目ではなく中身で選ばれるために
きみちゃんがなぜ「共感ストーリー」にこだわるのかの核心がここだ。アナウンサー業界では見た目で評価されることが多い。「地味だね」とアナウンサー時代からずっと言われてきたきみちゃんが選んだのは、「中身で勝負する」という道だ。
講演会でも「なんか地味なんだよね、もっと派手にちょっと華やかにした方がいいんじゃないの」と言われたことがある。女性として傷つく言葉だ。「でも2日後にプレジデントの編集者さんから取材オファーがあった。取材の中で『松下さんてしっかりとした軸と脳波をお持ちで、素晴らしいですね』と言ってくれた。だからほら、という気持ちになった」ときみちゃんは話した。
見た目に自信がない人・ビジュアルにコンプレックスがある人でも、ストーリーの力で選ばれることができる。「なんか見た目だけじゃないんだよっていうのを言いたくて、中身で勝負したいという気持ちがあって、だから共感ストーリーというものに価値を置いてる」。
「そのままでいいんだよ」と言いたいのではない。「中身で勝負すれば選ばれる道がある」と伝えたいのだ。それがきみちゃんのスクールの存在意義でもある。アナウンサーになりたい人・前に出て発信したい人の中に「見た目のことがすごく気になる」という方がいる。「でも大丈夫だよ、と言いたい」のだと。
ひろ君の入院と「ストーリーの1ページ」という見方
「ひろ君の大腸がんの手術も、また彼の人生ストーリーの1ページになる」とただにさんは語った。今は入院中でも、それもいつか「あの経験があったから今がある」と言える日が来る。「たちの息子さんたちも変化していくし、ひろ君の入院も、一瞬ネガティブになっても、こんな今があるのはあの時の経験があったからなんだよね、ってなる。辻褄が結局合ってくる」とはきみちゃんの言葉だ。
視聴者から「旦那さんが大腸ポリープの手術をして変わったらしい」というコメントも入り、「今は俺の筋肉を見てくれって感じで毎日見せてくるので、ちょっとえってなるぐらい元気になってる」というエピソードで会場が温まった。病気がきっかけで人が変わる——これもストーリーの力だ。
短期で見るか、長期で見るか。「本当に人生の軸をどこで見るかで、今起きている出来事の見方が全然変わってくる」というきみちゃんの言葉は、AIを使いながら自分の人生を設計する上でも同じだ。今日うまくいかなくても、1年単位で見れば必ず上がっている。
AI時代にこそ、自分のストーリーが武器になる
AIが文章を量産できる時代だからこそ、「あなただけのストーリー」が差別化の武器になる。AIに「共感される文章を書いて」と頼んでも、元になる経験と感情がなければ薄いものしか出てこない。
不登校の子どもを3年間見守った経験、売上ゼロで妻に「信じられない」と言われた経験、アナウンサーを目指して何度も諦めかけた経験——これはAIには作れない。自分だけが持っている素材だ。
ただにさんが「分身プロジェクト」と呼んでいるのも、共感ストーリーを言語化してAIに学ばせ、自分の分身を作るという発想だ。「まず自分を知り、言語化し、AIに渡す。その順番が正しければ、AIは最高の武器になる」。そのためには、自分のストーリーをまず自分自身が深く理解している必要がある。人生グラフを描くことは、そのための最初の一歩だ。
自分の「失敗は財宝」リストを作ってみてほしい。辛かった経験の横に「それがなければ今の何がなかったか」を書き足していく。料理でいうと、仕込みの素材リストを見直すような作業だ。素材が揃って初めて、AIという調理器具が本当に活きてくる。
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よくある質問
AI競争ディレクター・ただにことただが毎朝お届けするGPT研究会ライブ。AIと愛で世界を平和に。





