COLUMN

IDGs(内面成長目標)とは?23スキル一覧・3つの実践

SDGsの内側にある23個を全部読んで、自分の3つが決まるまで

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくんです。

SDGsは、もうほとんどの人が知っている。貧困をなくそう、気候変動に立ち向かおう。あの17個のカラフルなアイコンだ。

じゃあ、IDGsは知っているだろうか。

SDGsの「内側」バージョンみたいなもので、人間の内面の成長目標を23個並べたフレームワークだ。スウェーデン発で、2021年に公開されている。

私はこの23個を上から順に読んでいって、3回だけ手が止まった。

内なるコンパス、勇気、感謝。

どれも、子どもの頃から聞いてきた言葉だ。それなのに、定義を読んだ瞬間に、借金を抱えていた頃の自分とか、134kgだった身体とか、病室で見た朝LIVEの画面とかが一気に出てきた。

この記事ではIDGsの23スキルを並べて、手が止まった3つが私の何とつながったのかを書いた。最後に、23個から自分の1つを選べる診断も入れたよ。

3行でわかるポイント

  1. IDGsは、外側の目標を実行する「人間の内側」を扱う — SDGsで制度も技術もお金も揃ったのに実行が伴わなかった。足りなかったのは人の内面だった、という発想から生まれている。
  2. 手が止まったのは、内なるコンパス・勇気・感謝 — 別々の次元から1つずつで、その3つは輪になっていた。
  3. 全部やろうとすると、何も残らない — フルコースを一度に仕込もうとして、結局どの皿も出せない厨房と同じだ。まず1品に絞る。

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IDGsは土を肥やす。5次元と響いた3つ
IDGsは土を肥やす。5次元と響いた3つ

IDGs(内面成長目標)とは何か──SDGsの「内側」バージョン

痩せた土の目標と、肥えた土
痩せた土の目標と、肥えた土

IDGsは Inner Development Goals の略。日本語だと「内面成長目標」と訳されている。

スウェーデン発の取り組みで、2021年5月にオープンソースとして公開された。共同創始者のひとりは、スウェーデンの実業家で哲学者のトーマス・ビョークマン。

外部補足(2026年8月4日確認)
Forbes JAPANの記事では、SDGsが掲げられた後も現場では実行が伴わず、それを動かす人間の内面の成長が必要だという問題意識からIDGsが生まれた、と説明されている。
Forbes JAPAN:北欧発・内面発達目標「IDGs」とは何かIDEAS FOR GOOD:Inner Development Goals(IDGs)とは・意味

なぜこんなものが生まれたのか。

目標は外側に立てたのに、それを実行する人間の内側を誰も扱わなかったから。私はそう受け取りました。

畑でたとえるとこうなる。

「トマトを1トン穫ろう」と目標を立てて、いい苗を買って、最新の農機具も入れた。

でも、土がやせたままだった。

それでは実は太らない。

IDGsは、その土のほうを扱おうとしている。

フレームワークは5つの次元でできている。

次元ざっくり言うと
Being(自分のあり方)自分との関係
Thinking(考える)認知のスキル
Relating(つながりを意識する)他者や世界への思いやり
Collaborating(協働する)一緒にやる力
Acting(行動する)変化を起こす力

規模の話もしておく。世界80か国以上に500を超えるハブがあって、3万5000人以上が関わっているそうだ。2023年にはWBCSD(世界持続可能開発協議会)など、企業側の団体も参画している。

意識高い系のふわっとした話で終わらせず、企業と大学を巻き込んで言語化しにいっている。そこが私は好きだなと思います。

ひとつ補足。日本語の解説では「5次元23スキル」で紹介されることが多いけれど、公式サイトを見に行くと、いまは「5 dimensions with 25 skills」と書かれている。ガイドが更新され続けているようです。

この記事では、日本語の定義がきちんと公開されている23スキル版をもとにしている。手が止まった3つは、どちらの版にも入っている。

23スキル一覧①:Being(自分のあり方)

Being。あり方の5つの石
Being。あり方の5つの石

自分との関係をあつかう次元。5つある。

スキル定義
内なるコンパス(羅針盤)全体のためになる価値観や目的に対して、深く体感した責任とコミットメントの感覚(主体的にかかわる感覚)を持っていること
誠実・真摯で、本物である誠実さ、正直さ、統合された自己一貫性を持って行動することへのコミットメントと能力
オープンさと学ぼうとする意欲・姿勢好奇心という基本的な意欲・姿勢を持ち、進んで自分の弱さをさらけ出し、変化や成長を喜んで採り入れること
自分を理解する力自分自身の考えや気持ち、欲求に内省的につながることができること。現実的な自己イメージを持ち、自分を律する能力を持っていること
プレゼンス(今ここに在ること)今ここにいて、決めつけをせず、オープン・エンドの(結論や答えがない)状態でいられる力
  • 内なるコンパス:ここで1回目の手が止まった。後半で書く。
  • 誠実・真摯で、本物である:私が「AIで売上10倍」みたいな大風呂敷に腹が立つのは、たぶんここが芯にあるから。
  • オープンさと学ぼうとする意欲・姿勢:定義に「進んで自分の弱さをさらけ出し」と入っているのがすごい。学ぶ姿勢って、かっこいい話じゃなくて弱さを出す話なんだ。
  • 自分を理解する力:私は自分の感情を笑いに変換して処理する癖があった。理解じゃなくて、加工していただけだ。
  • プレゼンス:答えを急がない力。正直、いちばん苦手かもしれない。

23スキル一覧②:Thinking(考える)

Thinking。考える引き出し
Thinking。考える引き出し

物事の捉え方、つまり認知の次元。ここも5つ。

スキル定義
クリティカル・シンキング(思考の偏りに気づく)ものごとの捉え方、結論、プランに対して、妥当かどうかをクリティカルに熟考するスキル
複雑さの認識複雑でシステム的な状況と因果的なつながりを理解し、それを活用するスキル
パースペクティブ・スキル(視点・見通す力)対照的な視点からの洞察を求め、理解し、積極的に活用するスキル
センス‐メイキング(意味を見出す力)パターンを見てとり、未知のものを構造化し、ストーリーを意識的に紡ぐことができるスキル
長期志向とビジョニング長期志向を持ち、より大きな全体性の文脈につながるビジョンを描き、それにコミットメントし続ける力
  • クリティカル・シンキング:「AIが言ったから正しい」をやらない力。毎日AIと仕事をしていて、いちばん問われるところだ。
  • 複雑さの認識:売上が落ちた理由をひとつに決めつけない。だいたい原因は絡まっている。
  • パースペクティブ・スキル:私はAIに反対意見を言わせるようにしている。賛成だけ返ってくると危ない。
  • センス‐メイキング:バラバラの出来事を意味のある物語にする力。発信している人は、ここを毎日やっているはずだ。
  • 長期志向とビジョニング:私は目先の売上でコンパスを狂わせた側の人間なので、この項目は重い。

23スキル一覧③:Relating(つながりを意識する)

Relating。つながりの出汁
Relating。つながりの出汁

他者や世界とのつながりの次元。ここは4つ。

スキル定義
感謝他の存在や世界に対し、感謝、ありがたさ、喜びの基本的な感覚を持ってつながること
つながっているという感覚コミュニティ、人類、地球の生態系など、より大きな全体とつながっている、またはその一部であるという鋭い感覚を持つこと
謙虚さ自己の重要性にとらわれることなく、その場の状況が必要としていることに応じて行動できること
共感と思いやり優しさ、共感、思いやりをもって、他の存在、自分自身、自然とつながり、それらに関わる苦しみに対処する能力
  • 感謝:2回目の手が止まったのがここ。後半で書く。
  • つながっているという感覚:私は朝LIVEで毎日これをもらっている。
  • 謙虚さ:「自己の重要性にとらわれない」。自分が主役じゃなくていい、という話だと受け取った。
  • 共感と思いやり:定義に「自分自身」が入っているのが救いだ。他人にだけ優しい人は、けっこう多い。

23スキル一覧④:Collaborating(協働する)

Collaborating。協働する手
Collaborating。協働する手

人と一緒に前へ進むための次元。5つある。

スキル定義
コミュニケーション・スキル他者の話を本当に聴く力、真の対話を育む力、自分の意見を上手に主張する力、対立を建設的に扱う力、多様なグループに合わせたコミュニケーションを取る力
共創スキル多様なステークホルダー(関係する人たち)と協力関係をつくり、発展、促進させるスキルと意欲。その関係性には、心理的安全性と真の共創という特徴があること
インクルーシブ・マインドセットと異文化コンピテンス多様性を歓迎し、さまざまな異なった見解や背景を持つ人々や集団を受け入れ、含める意欲と能力
信頼心を寄せて、信頼関係を築き、維持する能力
集団を動かすスキル共通の目的に他の人たちが関わるように、ひらめきを与え、動員するスキル
  • コミュニケーション・スキル:「本当に聴く」が最初に来ている。話す力から書かないんだ。
  • 共創スキル:定義に「心理的安全性」が入っている。私がずっと言っている「競争より共創」と同じ場所だと思う。
  • インクルーシブ・マインドセット:中卒フリーターだった私を受け入れてくれた人たちがいたから、今がある。
  • 信頼:1000万円の未払いを食らって人間不信になった時期がある。それでも、ここに戻ってきた。
  • 集団を動かすスキル:命令じゃなくて「ひらめきを与える」と書いてある。ここは大事なところだ。

23スキル一覧⑤:Acting(行動する)

Acting。行動する鍋
Acting。行動する鍋

内側の変化を、外に出すための次元。最後の4つ。

スキル定義
勇気価値観を貫き、決断し、断固とした行動を取り、必要ならば、既存の構造や見解に異議を唱え、破壊する能力
創造性独創的なアイデアを生み出し発展させ、革新をもたらし、従来のパターンを進んで破壊する能力
楽観性希望の感覚、前向きな姿勢、意味のある変化の可能性への自信を保ち、伝える力
粘り強さ努力が実を結ぶのに長い時間がかかる場合でも、決意を固め、忍耐強く関わり続ける力
  • 勇気:3回目の手が止まったのがここ。後半で書く。
  • 創造性:AIが横に広げてくれる時代だからこそ、何を生み出すかは人間の側に残る。
  • 楽観性:借金を抱えていたときも「なんとかなる」と思っていた。根拠はゼロだったけど、あれが命綱だった。
  • 粘り強さ:4年かけて50キロ落とした。粘り強さって、頑張り続ける力というより、やめない力だと思う。

こうして並べると、知らない概念はひとつもない。どれもどこかで聞いたことがある言葉だ。

それなのに、名前が付いて、定義が書かれて、5つに整理されると、急に「自分はどこが弱いか」が見えてきます。

これがフレームワークの力なんだと思います。

内なるコンパス──私の針は、長いこと外を向いていた

内なるコンパス。針の向き
内なるコンパス。針の向き

全体のためになる価値観や目的に対して、深く体感した責任とコミットメントの感覚を持っていること

この定義を読んで浮かんだのは、20代の自分の顔だった。

あの頃の私のコンパスは、完全に外を向いていた。

売上。人からの評価。「すごいですね」と言われること。

北を指しているつもりで、実際は他人の期待のほうを指していた。

その結果が、借金と、体重134kgだ。

朝LIVEでも、この話をよくしている。

やらねばならない、というストレスフルな仕事から日常から、自分が無理して周りを気にして忖度して、自分らしくないことをやってたら、どんどん太ってしまった。自分らしく生きてると自然と体重も痩せていって、4年かけて50キロのダイエットができた。

太ったのは、食べすぎたからじゃなかった。

コンパスが外を向いたまま走り続けたからだ。身体はその結果を、正直に記録していただけ。

針が外を向いていると、走れば走るほど自分から遠ざかる。しかも本人はめちゃくちゃ頑張っているつもりでいる。そこが質の悪いところだ……。

いま私の北にあるのは、家族との時間と、ワクワク夢中でいられるかどうか。

家事と子育てをしながら、AIと一緒に一人で会社を回している。この形が私には合っていた。

とはいえ、まだ完璧じゃない。土日も仕事をしてしまう時がある。子どもが呼んでいるのに「あと5分」と言ってしまう日もある。

そこは正直に書いておく。

大事なのは、コンパスを持っているかどうかじゃなくて、針がどっちを向いているかを定期的に見るかどうかだと思います。

私がこのスキルから受け取ったのは、これは「抱え込みOS→委ねるOS」と地続きだということ。針の向きを見ないまま速く走るのは、行き先を確かめずにアクセルを踏むのと同じだ。

IDGsがこのスキルをBeing(自分のあり方)の筆頭に置いているのは、順番として正しいと思います。針が狂ったまま速く走っても、遠くの間違った場所に着くだけですから。

勇気──異議を唱える相手は、外じゃなくて自分だった

勇気。未完成のまま出す
勇気。未完成のまま出す

価値観を貫き、決断し、断固とした行動を取り、必要ならば、既存の構造や見解に異議を唱え、破壊する能力

「既存の構造に異議を唱える」という一文が、ぐっときた。

最初に読んだとき、私が思い浮かべたのは外の敵だった。

「AIを入れれば売上が10倍になります」と大風呂敷を広げて、蓋を開けたらChatGPTに文章を書かせて終わり、みたいなやつ。難しいカタカナ用語で煙に巻いて、経営者に「わからない自分が悪いのかも」と思わせるやり方。

あれは人の切実さを食い物にしていると思います。ここには、はっきり異議を唱えたい。

ただ、何度か読み返して気づいた。

私が壊すべき「既存の構造」は、自分の中にもあった。

それが「抱え込みOS」だ。

どんどんどんどん抱え込んで自分がやっていくと、失敗したよね。これ、私の話なんですけど。

全部自分でやらないと気が済まない。完成させてから出したい。人に渡すのが怖い。

このOSが、私を134kgまで太らせた。

抱え込みになる境界がどこにあるのか。私の場合はこうだった。

「結果を自分で所有して、完成させなければならない」と執着した瞬間から。

好きなことをいくつ並行してやってもいい。それは抱え込みじゃない。夢中なだけだ。

でも「自分が完成させなきゃ」と握った瞬間に、ボールを持ったまま動けなくなる。

だから私にとっていちばん勇気がいるのは、握っているボールを渡すことと、未完成のまま出すことだ。

途中経過を見せる。失敗した記録をそのまま公開する。「まだできてません」と言う。

これが、本当に怖い……。かっこ悪いから。

厨房で言えば、仕込み中の鍋を客に見せるようなものだ。ふつうは見せない。でも私の場合、完成してから出そうとすると、いつまでも出せないまま腐らせてしまう。

それでも面白いもので、134kgの身体をさらして減量の過程を出したら、それが誰かの役に立った。うまくいかなかった日も含めて全部。

悪いことこそ宝物、というのはそういうことだ。

IDGsがこれをActing(行動する)に入れているのも納得だった。勇気は心の状態じゃなくて、行動として現れないと意味がない。

感謝──お礼のマナーじゃなくて、つながり方だった

感謝。出汁みたいな支え
感謝。出汁みたいな支え

他の存在や世界に対し、感謝、ありがたさ、喜びの基本的な感覚を持ってつながること

これを読んで、「あ、そっちか」と声が出た。

感謝は、ずっとマナーだと思っていた。何かしてもらったら、お礼を言う。そういう行儀の話だと。

でもIDGsでは、感謝はRelating(つながりを意識する)の次元に置かれている。態度じゃなくて、世界との接続のしかたとして扱われている。

思い当たることがあった。

私は毎朝、AI氣道のLIVEをやっている。配信でこう言ったことがある。

AIのライブを始めて3ヶ月ちょっとですけど、毎日朝コメントくださるだけでも本当にありがたくて。このライブを通じて、本当に私たちがいちばん学べてるかなと思うんです。

これ、お礼を言っているようで、実は違う。

コメントをもらう。こちらが学べている。受け取っているのは私のほうだ、と言っている。

もうひとつある。

私が入院していた時期、朝のLIVEを仲間の「ただっち」が代わりに続けてくれていた。

スマホの画面越しにその光景を見て、震えた。

私がいなくても、この場は続くんだ。

経営者としてはショックな気づきに聞こえるかもしれない。でも実際は逆で、心底ホッとした。

あれは「ありがとうございます」で片づく出来事じゃなかった。自分が世界とつながっている実感そのものだった。

退院して迎えた誕生日には、妻の斉子さんから手紙をもらった。

「ありがとう、愛してる」。それだけの、シンプルな言葉。

私は「ありがとう」と返して、泣いた。言葉を超えた交換だったと思う。

感謝をつながり方として見ると、日常の見え方が変わる。

お礼を言う相手を探すんじゃなくて、すでに自分を支えてくれているものに気づく、という話になるからだ。

支えてくれているものは、たいてい静かで、目立たない。出汁みたいなものです。表には出てこないのに、抜くと味が全部ぼやけます。

この3つは、ひとつの輪になっていた

3つはひとつの輪
3つはひとつの輪

書きながら気づいたんだけど、手が止まった3つはバラバラじゃなかった。

内なるコンパスで、どっちに進むかを決める。(Being)

勇気で、握っているものを手放して、未完成でも出す。(Acting)

感謝で、返ってきたものを受け取る。(Relating)

そして受け取ったもので、またコンパスの精度が上がる。

ぐるっと回っている。

面白いのは、この3つがBeing・Acting・Relatingという別々の次元から1つずつだったこと。5次元のうち3つに、きれいに散らばっていた。

たぶん人は、自分に足りていない輪の部分を無意識に選ぶんだと思います。

私がずっと言っている言葉がある。

AIに委ねて、人は積み減らして生き直す。

情報を集める、構造を作る、コンテンツを量産する。この横の広がりは、AIがどんどん得意になっていく。

じゃあ人間は何をするのか。

感情、体験、物語。自分にしか掘れない縦の穴を掘るしかありません。AIは横に広げ、人間は縦に掘る。

IDGsは、その縦穴を掘るための地図みたいなものだと私は受け取りました。

私がいま続けている、3つの実践

毎日回す3つの実践
毎日回す3つの実践

読んで終わりだと、私の場合は3日で忘れる。だからこの3つは仕組みにして、毎日回すようにした。

  • 内なるコンパス:AI秘書との毎晩の振り返りで、その日の仕事を「やりたくてやった」と「やらなきゃでやった」に分けてもらっている。数字で出るので、言い訳ができない。
  • 勇気:作りかけの企画やまだ荒い原稿を、朝LIVEでそのまま出している。完成させてから出そうとすると、私はいつまでも出せないからだ。
  • 感謝:一日の終わりに、支えてもらったことを1つだけ「何がどう嬉しかったか」まで書いている。「ありがとう」で止めると、翌日には忘れてしまう。

どれも派手じゃない。毎日のぬか床をかき混ぜるのと同じで、地味だし、やめても一日では腐らない。

でも1週間さぼると、確実に味が落ちます。この3つを回しているあいだは、針が大きくズレないという実感があります。

【診断】23スキルから、いまのあなたに効く1つを見つける

2問で1つ。診断
2問で1つ。診断

ここまでは、私の話だった。

23個のうちどれが効くかは、その人がいま何に詰まっているかで変わる。私に効いた3つが、そのままあなたに効くとは限らない。

そこで、2問で1つに絞り込める診断を用意しました。選ぶだけで、おすすめのスキルと「今日の一歩」が出ます。

STEP 1/2 いま、いちばん近いのはどれですか?

STEP 2/2 Being(自分のあり方) のなかで、いちばん心当たりがあるのは?

あなたにおすすめの1つ

内なるコンパス(羅針盤)

全体のためになる価値観や目的に、深く体感した責任とコミットメントを持つこと

今日の一歩:今日やった仕事を「やりたくてやった」と「やらなきゃでやった」に分けて、割合を数えてみる。

あなたにおすすめの1つ

誠実・真摯で、本物である

誠実さ、正直さ、統合された自己一貫性を持って行動すること

今日の一歩:今週ついた小さな見栄をひとつ思い出して、それを言い直す相手を1人だけ決める。

あなたにおすすめの1つ

オープンさと学ぼうとする意欲・姿勢

好奇心を持ち、進んで自分の弱さをさらけ出し、変化や成長を喜んで採り入れること

今日の一歩:「まだできていません」と、今日1回だけ誰かに言ってみる。

あなたにおすすめの1つ

自分を理解する力

自分の考えや気持ち、欲求に内省的につながり、現実的な自己イメージを持つこと

今日の一歩:今日いちばん心が動いた場面を1つ書き出して、その時の感情に名前を付ける。

あなたにおすすめの1つ

プレゼンス(今ここに在ること)

今ここにいて、決めつけをせず、答えのない状態でいられる力

今日の一歩:次の会話の最初の30秒だけ、返事を考えずに相手の言葉を最後まで聞いてみる。

STEP 2/2 Thinking(考える) のなかで、いちばん心当たりがあるのは?

あなたにおすすめの1つ

クリティカル・シンキング

ものごとの捉え方、結論、プランが妥当かどうかを熟考するスキル

今日の一歩:今日AIや人から受け取った結論を1つ選び、「反対意見を3つ」挙げてもらう。

あなたにおすすめの1つ

複雑さの認識

複雑でシステム的な状況と因果的なつながりを理解し、活用するスキル

今日の一歩:気になっている不調をひとつ選び、思いつく原因を5つ書き出して線でつないでみる。

あなたにおすすめの1つ

パースペクティブ・スキル

対照的な視点からの洞察を求め、理解し、積極的に活用するスキル

今日の一歩:反対の立場の人になりきって、自分の企画に反論を3つ書いてみる。

あなたにおすすめの1つ

センス‐メイキング

パターンを見てとり、未知のものを構造化し、ストーリーを意識的に紡ぐスキル

今日の一歩:今週起きたことを3つ並べて、共通していることを一文にしてみる。

あなたにおすすめの1つ

長期志向とビジョニング

長期志向を持ち、より大きな全体につながるビジョンを描き、持ち続ける力

今日の一歩:3年後の自分の1日のスケジュールを、朝から夜まで具体的に書いてみる。

STEP 2/2 Relating(つながりを意識する) のなかで、いちばん心当たりがあるのは?

あなたにおすすめの1つ

感謝

他の存在や世界に対し、感謝、ありがたさ、喜びの感覚を持ってつながること

今日の一歩:今日支えてもらったことを1つ、「何がどう嬉しかったか」まで書いて本人に送る。

あなたにおすすめの1つ

つながっているという感覚

コミュニティや人類、地球の生態系など、より大きな全体の一部だと感じること

今日の一歩:しばらく会っていない仲間を1人思い出して、用件なしの連絡を1通送る。

あなたにおすすめの1つ

謙虚さ

自己の重要性にとらわれず、その場の状況が必要としていることに応じて動けること

今日の一歩:今日の会議で、自分の意見を言う前に、他の人の意見を全員分聞く。

あなたにおすすめの1つ

共感と思いやり

優しさ、共感、思いやりをもって、他者・自分自身・自然とつながる能力

今日の一歩:自分がいま責めていることを1つ選び、友人が同じ状況ならかける言葉を自分に言う。

STEP 2/2 Collaborating(協働する) のなかで、いちばん心当たりがあるのは?

あなたにおすすめの1つ

コミュニケーション・スキル

本当に聴く力、対話を育む力、意見を主張する力、対立を建設的に扱う力

今日の一歩:次の打ち合わせで、相手の話を要約して「こういうこと?」と1回返してみる。

あなたにおすすめの1つ

共創スキル

多様な関係者と協力関係をつくる力。心理的安全性と真の共創が特徴

今日の一歩:進行中の仕事を1つ選び、「まだ決まっていないこと」を正直に共有してみる。

あなたにおすすめの1つ

インクルーシブ・マインドセット

多様性を歓迎し、異なる見解や背景を持つ人々を受け入れ、含める意欲と能力

今日の一歩:苦手だと思っている人の発言を1つ選び、その背景にある事情を3つ想像してみる。

あなたにおすすめの1つ

信頼

心を寄せて、信頼関係を築き、維持する能力

今日の一歩:自分がいま握っている仕事から、いちばん小さいものを1つ人に渡す。

あなたにおすすめの1つ

集団を動かすスキル

共通の目的に他の人が関わるように、ひらめきを与え、動員するスキル

今日の一歩:「やってほしいこと」ではなく「なぜやりたいのか」を、1人に語ってみる。

STEP 2/2 Acting(行動する) のなかで、いちばん心当たりがあるのは?

あなたにおすすめの1つ

勇気

価値観を貫き、決断し、必要なら既存の構造や見解に異議を唱える能力

今日の一歩:未完成のものを1つ、「途中だけど」と前置きして今日誰かに見せる。

あなたにおすすめの1つ

創造性

独創的なアイデアを生み出し、革新をもたらし、従来のパターンを破壊する能力

今日の一歩:いつものやり方を1つ選び、「逆にしたらどうなるか」を5分だけ考えてみる。

あなたにおすすめの1つ

楽観性

希望の感覚、前向きな姿勢、意味のある変化の可能性への自信を保ち、伝える力

今日の一歩:うまくいかなかった過去の出来事を1つ選び、そこから得たものを3つ書き出す。

あなたにおすすめの1つ

粘り強さ

努力が実を結ぶのに時間がかかっても、決意を固め、関わり続ける力

今日の一歩:続けたいことを1つ選び、「1日1分だけやる」まで今日サイズを落とす。

出てきた1つが、今日の入口です。

明日は別のスキルが気になるかもしれません。それで大丈夫。詰まっている場所が変われば、必要な道具も変わります。

よくある質問(FAQ)

Q. IDGsとSDGsは、どう違うんですか?
A. SDGsは「世界をどうするか」という外側の目標で、IDGsは「それをやる人間の内側」を扱う目標です。IDGsはSDGsを置き換えるものではなく、実行する側の土壌を耕すために作られた枠組みです。
Q. スキルは23個ですか、25個ですか?
A. 日本語の解説では「5次元23スキル」が定着していますが、公式サイトは現在「5 dimensions with 25 skills」と表記しています(2026年8月4日確認)。ガイドが更新され続けているためで、この記事は日本語定義が公開されている23スキル版をもとにしています。
Q. 23個のうち、どれから始めればいいですか?
A. 全部やろうとすると何も残りません。この記事の診断で1つに絞って、その「今日の一歩」だけやってみてください。1週間続いたら、次の1つを足せば十分です。
Q. AIを使っている人にも関係ありますか?
A. むしろAIを使う人ほど関係があると思います。情報を集めたり構造を作ったりする「横の広がり」はAIが得意になっていくので、人間には自分にしか掘れない「縦」が残ります。IDGsは、その縦を掘るための索引として使えます。

まとめ

23個のスキルを並べてみて思うのは、全部やろうとすると何も残らない、ということだ。

自分に響いた数個に名前を付けて、持っておく。それだけで、迷ったときに戻る場所ができる。

フレームワークは、外から答えをくれる道具じゃない。もともと自分の中にあったものに、名前を付けてくれる道具だ。

私の場合は、その名前が内なるコンパスと、勇気と、感謝だった。

どれも、たいそうな話じゃありません。針の向きを見る。未完成のまま出す。もらったものに気づく。それだけを、毎日ちょっとずつやっています。

ひろくんコラム:フレームワークは、答えじゃなくて名前をくれる

フレームワークは名前を付ける道具
フレームワークは名前を付ける道具

IDGsの23個を眺めていて、いちばん強く感じたのは「知らない言葉がひとつもない」ということだ。勇気も、感謝も、謙虚さも、子どもの頃から聞いてきた言葉。それなのに、定義を読んだ瞬間に自分の中で何かが動いた。知っていることと、自分の言葉として持っていることは、別物なんだよね。

AIと毎日仕事をするようになって、この感覚はさらに強くなった。AIは横に広げるのが得意だ。IDGsのような枠組みを説明させたら、いくらでも整った文章が返ってくる。でも、その23個のどれで自分の手が止まるかは、AIには分からない。そこは私が縦に掘るしかない場所だ。AIに結論を渡すな、原液を渡せでも書いたけれど、渡すべきは整った結論じゃなくて、まだ言葉になっていない生の材料のほうだった。

借金も、134kgの身体も、当時は誰にも見せたくない失敗だった。でも今は、それが私にしか書けない材料になっている。借金も、がんも、AIには作れないにも書いたとおり、AIが上手に作れないものは、たいてい自分が痛い思いをして手に入れたものだ。IDGsの23個は、その痛みに名前を付ける索引みたいに使える。

私にとってのIDGsは、そういう索引だった。ただ、この索引のどこで手が止まるかは人によって違う。だから今回は、23個から1つに絞り込める診断を記事の中に入れた。全部やろうとせず、まず1つだけ持って帰ってもらえたら嬉しい。

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参考リンク・資料

外部情報の最終確認日:2026年8月4日

※本文中のLIVE引用は、配信音声の自動書き起こしをもとに、読みやすく整えたものです。

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