答えはもう無料で配られている——Claudeの職種別AIテンプレート11職種のアイキャッチ図解

Claudeの職種別プラグインを無料で使う方法——11職種のAIテンプレート入門

属人化シリーズ・職種別AI編

Claudeの職種別プラグインを無料で使う方法——11職種のAIテンプレート入門

3方よしAI共創コンサルタント 田中啓之(ひろくん)

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。

「うちの業務に合ったAIを、一から作らないといけないんだろう」。AIを入れようとした経営者の多くが、まずここで心が折れます。プログラミングを覚えて、自社専用のシステムを組んで、何百万円もかけて……。そう思った瞬間に「やっぱりうちには無理だ」となる。

でも、安心してください。自社専用のAIを「ゼロから」作る必要は、もうありません。ClaudeというAIを作っているAnthropic(アンソロピック)という会社が、営業・経理・法務・カスタマーサポートなど11職種ぶんのAIの型を、誰でも使えるように無料で公開しているからです。この記事では、その「横に配られた型」の正体と、機械が苦手な人でも今日から触れる始め方を、中小企業の経営者向けにやさしくお見せします。

この記事を3行でまとめると

  1. ゼロから作らなくていい。答えは無料で配られている。Anthropicが「knowledge-work-plugins」という職種別AIテンプレート集を無料公開していて、あなたの会社の「あの人の仕事」にほぼそのまま重なる型がもう棚に並んでいる。
  2. ノーコードだから機械が苦手でも触れる。型はマークダウンとJSONという、ほぼ普通のメモ書きでできている。プログラミングは要らない。
  3. 料理で言うと「良い既製の出汁パック」。出汁の取り方をゼロで覚える前に、まず良い既製品で「こういう味か」と体で知る。完成品を借りるのは手抜きでもズルでもない。

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自社専用AIをゼロから作る必要はもうない、という大前提

自社専用AIをゼロから作る必要はない——完成品の型を借りて一歩を踏み出す図解

まず、この記事で一番伝えたいことを、先に言ってしまいます。

ゼロから作らなくていい。答えは、もう無料で配られています。

以前、ある建築事業者の方から「自動化のためのツールと方法がわからないので教えてほしい」という声をいただいたことがあります。ストレートで、いい声だなと思いました。「AIを入れたい」でも「DXしたい」でもない。「やり方が分からないから教えてくれ」。この記事を読んでくださっているあなたも、心の中で同じことを思っているんじゃないかな。

ChatGPTは触ってみた。なんとなく賢いのも分かった。でも、いざ「うちの仕事に使う」となると、何から手をつければいいのか分からない。経理を任せたいのか、見積もりを楽にしたいのか、それとも採用なのか。やりたいことはあるのに、最初の一歩の踏み出し方が分からない。

私もそうでした。正直に言うと、私はもう何年もAIを触っているのに、いまだに「次は何から自動化しよう」で手が止まる日があります。やりたいことが多すぎて、どれも味見だけして放置しちゃう。これは私の悪い癖でもあるんですけど、ね。

ここで多くの人がハマるのが、「うちの業務に合ったAIを、一から作らないといけないんだろう」という思い込みです。プログラミングを覚えて、自社専用システムを組んで、何百万円も……。そう考えた瞬間に、心が折れる。そして、ここに業者がつけ込みます。

私が一番腹を立てているのが、まさにここなんです。「AIで御社の売上が10倍になります」と大風呂敷を広げて、何百万円も取って、蓋を開けてみればChatGPTに文章を書かせて終わり。難しいカタカナ用語で煙に巻いて、「あなたが分からないだけ」という気持ちにさせて、お金を取っていく。私自身、3万円で買った情報商材で痛い目を見たことがあります。見た目だけは豪華で、中身はスカスカでした。「凄そうな雰囲気」に騙されたんですね。だから、同じ手口で経営者を不安にさせるやり方は、本当に許せない。

でも、ここで朗報があります。AIを作っている会社そのものが、職種ごとの「型」を完成品として無料で公開してくれているんです。あなたがやるのは、その完成品を「横にそのまま配って動かす」こと。それが一番の近道です。これを私は「横に配られた型」と呼んでいます。

野球で例えるなら、いきなりプロのフォームを自分でゼロから編み出そうとするんじゃなくて、まず教科書どおりの素振りの型をそのまま真似してみる、という感じです。型があるから、最初の一歩が踏み出せる。型がないから、立ち尽くしてしまう。

knowledge-work-pluginsとは——Anthropicが無料公開した職種別AI

Anthropicが無料公開した職種別AIテンプレート knowledge-work-plugins の図解

では、その「横に配られた型」の正体を、具体的にお見せします。

ClaudeというAIを作っているAnthropic(アンソロピック)という会社が、knowledge-work-plugins(ナレッジ・ワーク・プラグインズ)という、職種別のAIテンプレート集を無料で公開しています。GitHub(ギットハブ)という、世界中のエンジニアがプログラムを共有している場所で、誰でも見られる状態です。

リポジトリ名は anthropics/knowledge-work-plugins。これはオープンソース、つまり完全に公開されていて、無料です。

少し言葉の整理をしておきますね。「プラグイン」というのは、AIに後から差し込んで使える「追加パーツ」のこと。「これは営業向けのパーツ」「これは経理向けのパーツ」というふうに、職種ごとに役割の決まったパーツが用意されている、と思ってください。テレビゲームのカセットを差し替えるみたいに、AIに「経理のカセット」を差せば経理が得意な状態に、「営業のカセット」を差せば営業が得意な状態に変わる、というイメージです。

この「無料で配られている」という事実が、なぜそんなに大事なのか。それは、中小企業の属人化の正体——経理は田中さんしか分からない、得意先は鈴木部長の頭の中だけ——その「あの人の仕事」に、ほぼそのまま重なる型が、もう用意されているからです。

「抱え込みを外して、どこかに渡そう」と言われても、「外してどこに渡すんだ」「渡した先に、ちゃんと中身があるのか」と不安になりますよね。その渡し先が、はい、これですよ、と。世界で一番AIに詳しい会社のひとつが、職種別の完成品を、横にそっと置いてくれている。これが、この記事で答え合わせをしたかったことです。

「世界一の会社が型を配ってくれているなら、なんでみんな使ってないの?」と思うかもしれません。答えはシンプルで、みんな「うちには専用のものが必要だ」と思い込んで、最初の一歩を自分で重くしているからです。最初からピッタリ合うものを作ろうとすると、永遠に始められません。でもね、やってみると分かるんです。骨組みの8割は、どの会社も同じなんですよ。

営業・経理・法務・CSなど11職種の型を一覧で見る

11職種の型が棚に並ぶ——必要な型だけ1つ手に取る図解

では、実際にどんな職種の型が並んでいるのか。一覧で見てみましょう。営業・マーケティング・法務・財務・カスタマーサポートなど、11職種ぶんのAIの型が、職種別にパッケージ化されています。

#職種の型(プラグイン)何をしてくれるか
1生産性(Productivity)タスク・カレンダー・日々の段取り管理
2社内検索(Enterprise Search)バラバラのツールやファイルを横断して探す
3営業(Sales)見込み客の下調べ・商談の準備
4財務(Finance)数字の分析・予測モデルづくり・KPI追跡
5データ(Data)データの集計・分析・見える化
6法務(Legal)契約書のレビュー・NDAの仕分け・コンプラ確認
7マーケティング(Marketing)コンテンツ作成・企画・ブランドの言葉づくり
8カスタマーサポート(Customer Support)問い合わせの仕分け・返信文づくり
9プロダクト管理(Product Management)仕様書・ロードマップ・ユーザー調査
10生物研究(Biology Research)論文検索・実験計画など
11プラグインの自作(Create/Customize)自社向けの型を作る・カスタマイズする

見てください。あなたの会社の属人化の正体に、ほぼそのまま重なる型がもう用意されているんです。田中さんの経理は「財務」の型。鈴木部長の得意先対応は「営業」の型。問い合わせ対応なら「カスタマーサポート」の型。契約書まわりが心配なら「法務」の型。

つまり、こういうことです。あなたの会社の「あの人の仕事」に一番近い既製品が、すでに棚に並んでいる。しかも無料。

10番目の「生物研究」は中小企業にはあまり縁がないかもしれません。でも、それでいいんです。全部を使う必要はない。あなたの会社に関係する型だけ、棚から1つ取ればいい。11個ぜんぶ覚えてから始めよう、なんて思わなくて大丈夫です。スーパーに行って、今晩の献立に使う食材だけカゴに入れればいいのと同じ。棚に何が並んでいるかを知っておいて、必要なものを1つ手に取る。それだけです。

出典:Anthropic 公式リポジトリ「knowledge-work-plugins」(github.com/anthropics/knowledge-work-plugins)。ラインナップは更新されることがあるので、最新は公式リポジトリでご確認ください。

あなたの会社の「あの人の仕事」を11職種のどれに重ねるか

あなたの会社のあの人の仕事を11職種のどの型に重ねるかの図解

型のラインナップが分かったら、次にやることはたった1つ。あなたの会社の「あの人にしか分からない仕事」を、11職種の型のどれかに重ねること。これだけです。

具体的な重ね方を、表にまとめてみました。

あなたの会社の「あの人の仕事」一番近い職種の型
経理は田中さんしか分からない(月末の支払い・数字の管理)財務(Finance)
得意先との関係は鈴木部長の頭の中だけ(フォロー・商談)営業(Sales)
問い合わせ対応がベテラン頼み(クレーム・返信文)カスタマーサポート(Customer Support)
契約書・取引のチェックが心配(NDA・コンプラ)法務(Legal)
SNSやチラシの文章を一人で抱えているマーケティング(Marketing)
「あの資料どこ?」が口ぐせで、探し物に時間が消える社内検索(Enterprise Search)
段取り・スケジュール管理が特定の人に集中している生産性(Productivity)

どうでしょう。あなたの会社の「あの人の仕事」、どれかに当てはまりませんでしたか。たぶん、複数当てはまったと思います。それで正解です。

ここで大事なのは、いきなり全部を重ねようとしないこと。まず1つだけ選んでください。一番「この人が抜けたら困る」という仕事を、1つ。それを11職種のどれに重ねるか、指を置いてみる。それだけで、あなたはもう「ゼロから作らなきゃ」の呪いから一歩抜け出しています。だって、渡し先がはっきりしたんですから。

霧の中を歩いていたのが、「この棚の、この型に渡せばいいんだ」と、行き先が見えた状態になる。不安というのは、行き先が分からないから不安なんです。行き先が決まれば、それはもう「やること」に変わる。漠然とした夜中の恐怖が、目に見える1つの作業に変わる。これが、この記事で手に入れてほしい一番の変化です。

ノーコードだから機械が苦手でも触れる——マークダウンとJSONの中身

ノーコードだから機械が苦手でも触れる——マークダウンとJSONの図解

ここで、必ず聞かれる質問に先に答えておきます。「型があるのは分かった。でも、それって結局プログラミングが要るんでしょ?」

いいえ、要りません。

このknowledge-work-pluginsは、マークダウンとJSONという、ほぼ普通の文章とメモ書きのファイルでできています。プログラミング言語をゴリゴリ書くわけじゃない。専門用語では「ノーコード(コードを書かなくていい)」と言います。

「マークダウン」というのは、箇条書きや見出しをつけた、ちょっと整理されたメモ書きみたいなものだと思ってください。「ここは見出し」「ここは強調」みたいな、ごく簡単な印をつけるだけ。あなたが普段、Wordや手帳に書いているメモと、そんなに変わりません。

「JSON(ジェイソン)」のほうも、構えなくて大丈夫です。これは「名前」と「中身」をセットで並べた、住所録のような書き方のこと。「会社名はこれ」「担当者はこの人」というふうに、項目と中身がきれいに対になっているだけ。中身を、あなたの会社の言葉で書き換えていくイメージです。

だから、「自社専用に育てる」ときも、難しいプログラムを書く必要がない。中身のメモを、あなたの会社の言葉で上書きしていくだけ。これは別の章で詳しくやりますが、ここでは「機械が苦手な人でも触れる作りになっている」ということだけ覚えておいてください。

料理で言うなら、こういうことです。プログラミングが必要なAIは、「鉄を溶かして自分で鍋から作れ」と言われているようなもの。心が折れますよね。でもノーコードの型は、「もう完成した鍋に、あなたの家の味付けのメモを貼っていくだけでいい」。鍋を作る重労働は、Anthropicがもう済ませてくれている。あなたは味付けのメモを足すだけ。これなら、機械が苦手でも手が動きます。

Claude CoworkとClaude Code、どちらで型を動かすか

Claude CoworkとClaude Code、どちらで型を動かすかの比較図解

では、この職種別の型は、どこで動かすのか。場所は2つあります。

ひとつはClaude Cowork(クロード・コワーク)という、対話しながら仕事を任せられるアプリ。もうひとつはClaude Code(クロード・コード)という、もう少し本格的にいろんな仕組みを動かせる方。どちらでも、この職種別の型をそのまま読み込んで使えます。

 Claude CoworkClaude Code
ひとことで言うと対話しながら仕事を任せる複数の仕組みをまとめて回す
こんな人にまず1つの型を試したい人慣れてきて複数を組み合わせたい人
イメージ賢い相棒に相談する感覚裏方をまとめて動かす管制塔
最初の一歩◎ ここから始めるのがおすすめ○ Coworkに慣れてから

「Claude Code」と聞くと身構えるかもしれませんが、ここで大事なポイントをひとつ。

私の仲間で、AI実装の伴走をしている高崎さんが、公開記事でこう言っていました。

高崎さん

「クロードコードの特化してるポイントっていうのはコンテキストエンジニアリングかなって思っていて、複数のいろんなシステムとかをいっぱい同時に処理して読み込んで、かつ複数のそれぞれのシステムでエラーが出ないように上手いこと考えて組んでくれる能力がクロードコードが一番高いので、複合的ないろんなシステムをいっぱい動かすようなことを考えると一番クロードコードの力を活かせる」

出典:Claude Codeで何ができる?スキル化×自動化で広がる、言葉だけで世界を作る時代(高崎さん 02:14〜)

少し噛み砕きますね。つまり、Claude Codeというのは「複数のバラバラな仕事を、まとめて、間違えないように、上手いこと組み合わせて回す」のが一番得意なんです。

これって、まさに中小企業の現実そのものじゃないですか。経理もある、営業もある、問い合わせもある、Excelもある。バラバラに散らばっている。それを「上手いこと組み合わせて回す」——あなたの会社で本当に必要なのは、そこですよね。

だから順番としては、まずClaude Coworkで職種別の型を1つだけ動かすところから始めて、慣れてきたら複数を組み合わせていく。その伸びしろがある、ということです。最初から管制塔を組もうとしなくていい。相棒に1つ仕事を頼むところから、ね。

無料テンプレと有料コンサルの違いを比較表で整理する

無料テンプレと有料コンサルの違いを整理した図解

ここで、あえて立ち止まって考えたいんです。「世界一の会社が型を無料で配ってくれているなら、何百万円も払う有料コンサルとは、何が違うの?」と。

誤解しないでほしいのは、有料の伴走そのものを否定したいわけじゃない、ということです。私の仲間にも、AI実装をきちんと伴走している人がいます。問題は「ゼロから自社専用を作らないと無理ですよ」と不安をあおって、中身のないものを高く売りつける手口のほう。その違いを、表で整理しておきます。

 横に配られた無料テンプレ(11職種の型)あおり型の高額コンサル(注意)
初期費用無料(オープンソース)数十万〜数百万円
始め方棚から1つ取って今日触れる長い打ち合わせのあと、やっと着手
中身完成品の型。8割は最初から入っている蓋を開けたらChatGPTに書かせただけ、も
自社の知恵残り2割を、あなたが自分で足していける業者に依存し、自社にノウハウが残らない
抜けたあと仕組みが社内に残る契約が切れると、また回らなくなる
向いている人まず自分で一歩を踏み出したい人

最初から自社にピッタリ合うものを作ろうとすると、永遠に始められません。「うちの経理は特殊だから」「うちの得意先は事情が複雑だから」。その気持ち、すごく分かります。私も「うちのやり方は特殊だ」とずっと思っていました。

でもね、やってみると分かるんです。8割は、どの会社も同じなんですよ。見込み客を調べる、商談の準備をする、契約書の怪しいところを洗い出す、問い合わせに返信する——この骨組みは、業種が違ってもほとんど変わらない。残りの2割が「うちならでは」の部分。だったら、まず8割が完成している型をそのまま借りて、残り2割だけあとで足せばいい。

完成品をそのまま使うのは、手抜きでもズルでもありません。料理だって、出汁の取り方からゼロで覚える前に、まずは良い既製の出汁パックを使ってみて「ああ、こういう味になるのか」と体で知るところから始めますよね。型を体で知るのが先。自分流のアレンジは、そのあとです。

この「まず既製の型を借りて、あとから自社用に育てる」という順番が、実は属人化解消の背骨でもあります。この記事では「横に配られた型を、そのまま掴む」ところまで。次の段階で「でも型だけじゃ、自社では回らない」という核心に入っていきます。

ただし任せきりはNG——配られた型は「優秀だが何も知らない新人」

配られた型は優秀だが何も知らない新人——任せきりはNGの図解

ここで、ひとつだけ強く言わせてください。型を配られたからといって、任せきりにしてはダメです。

これは、私が痛い目を見て学んだことなので、正直に書きます。

私には、自分のAI秘書がいます。日々の段取りを任せている相棒です。でも、2026年5月25日の朝、その秘書が原因で、朝のLIVE配信の告知が本番開始に間に合わない、という事故が起きました。

中身はこんな感じでした。テーマを勝手に別のものに確定する。出演者のプロフィールを過去の使い回しで捏造する。決まった手順を飛ばして、いきなりサムネ案を放り込んでくる。私が「ざっくりでいい」と言ったのを「GOが出た」と勝手に解釈して、本文を送信してしまう。

一個一個は「ちょっとした手抜き」なんです。でも、それが5つ重なると、本番に間に合わない。私はその日、同じ秘書を7回叱りました。正直、震えました。人間の新人スタッフがこれをやったら、けっこうな問題ですよね。

でも、ここからが大事なところです。叱って終わりにしたら、また同じことが起きる。だから私は、その日のうちに「気をつけなくても起きない仕組み」を物理で入れました。手順を飛ばせないようにする。「ざっくりでいい」を承認と受け取らせない。プロフィールは決まった情報ファイルを開かないと書けないようにする。

AI秘書も新人スタッフと一緒。任せきりNG。「叱る→改善ルール化→物理ブロック化」の3段階で残す。「次から気をつけます」を信じるな。気をつけなくても起きない構造を、その日のうちに仕込む。

職種別の型をそのまま動かすのは、最高の第一歩です。でも、配られた型は「優秀だけど、まだ何も知らない新人」だと思ってください。だから、最初は必ず横で見てあげる。間違えたら、叱って終わりにせず、二度と同じ間違いが起きない仕組みに変えていく。

「賢さと柵はワンセット」——これは私がずっと大事にしている言葉です。賢いAIを使うなら、賢さに見合った「柵」を一緒に用意する。今は「型を配るのと、見張るのは、セットだ」とだけ覚えておいてください。AIの暴走を止める守り方は、また別の機会にじっくり扱います。

今日できる一歩——「あの人の仕事」を、棚の型に1つだけ重ねる

ここまで読んで「なるほど、型があるのは分かった。で、私は今日何をすればいいの?」と思った方へ。今日できる一歩を、たった1つだけお渡しします。手順はこうです。

1. 「あの人にしか分からない仕事」を1つ思い浮かべる。経理でも、得意先対応でも、見積もりでも、謎のExcelでも、なんでもいい。1つだけ。

2. さっきの11職種の表を、もう一度見る。田中さんの経理なら「財務」。鈴木部長の得意先なら「営業」。問い合わせ対応なら「カスタマーサポート」。契約書なら「法務」。どれに一番近いか、指を置いてみる。

3. 紙に1行だけ書く。「うちの〔○○さんの△△の仕事〕は、〔□□〕の型に近い」。これだけ。

たとえば——「うちの鈴木部長の得意先フォローは、『営業』の型に近い」。これでいいんです。派手な作業じゃありません。プログラムも書いていない。ただ、紙に1行書いただけ。でも、これを1個書くだけで、「ベテランが抜けたらどうしよう」というあの夜中の不安が、毎日ほんの少しずつ、手順に変わっていきます。

うちは特殊だ、が一番もったいない——ひろくんコラム図解

COLUMN

「うちは特殊だ」が、一番もったいない

この記事で一番伝えたかったのは、結局これなんです。「ゼロから作らなきゃ」という思い込みを、いったん下ろしてほしい。世界一の会社が、職種別の完成品を、無料で横に置いてくれている。それを掴むのに、プログラミングも、何百万円もいらない。

正直に白状すると、私自身が一番「うちは特殊だ」と思い込んでいた人間でした。実家は惣菜屋で、中卒で、134kgの体から大幅に減量して、借金も整理して、がんも乗り越えてきた。経歴だけ見れば、確かに特殊です。だから「自分のやり方は誰にも渡せない」とずっと握りしめていました。でもね、業務の骨組みを一個ずつ分解してみたら、8割は世の中と同じだったんです。残りの2割だけが、本当の「うちならでは」だった。

私はいま、自分の暗黙知や口ぐせを分身AIに少しずつ移しています。最初は既製の型を借りるところから始めて、そこに自分の言葉を足していく。すると不思議なもので、「自分にしかできない」と思っていたことの輪郭が、だんだん見えてくる。本当に人間にしか残せない2割が、くっきりしてくるんです。

完成品を借りるのは、手抜きでもズルでもありません。料理だって、まず良い出汁パックを使って「こういう味か」と体で知る。そこから自分の味を足していく。型を借りるのは、自分らしさを捨てることじゃない。むしろ、本当の自分らしさが、どこにあるのかを見つける近道なんです。

凸凹のまま、でいいんです。完璧に整った会社になる必要はない。今日、紙に1行——「うちの〔あの人〕の〔あの仕事〕は、〔この型〕に近い」——と書ければ、それで前に進んでいます。私もまだ、隣を歩きながら一緒に解いている最中です。一緒にやっていきましょう。

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職種別プラグインの始め方に関するよくある質問

職種別プラグインの始め方によくある質問の図解

Q1. knowledge-work-pluginsは、本当に無料で使えますか?

型(プラグイン)そのものはオープンソースで無料公開されていて、GitHubで誰でも見られます。ただし、それを動かすClaude本体(Claude CoworkやClaude Code)の利用には、プランによって費用がかかる場合があります。「型は無料、それを動かすAIの利用料は別」と整理しておくと分かりやすいです。まずは無料で試せる範囲から触ってみるのがおすすめです。

Q2. プログラミングがまったくできなくても使えますか?

使えます。型はマークダウンとJSONという、ほぼ普通のメモ書きと住所録のような形式でできていて、専門用語では「ノーコード」と言います。プログラミング言語を書く必要はありません。自社向けに育てるときも、中身のメモを、あなたの会社の言葉で書き換えていくだけ。Wordや手帳にメモが書ける方なら、十分に触れる作りになっています。

Q3. 11職種ぜんぶ使わないとダメですか?

いいえ、まったく不要です。むしろ最初は1つだけにしてください。あなたの会社で「この人が抜けたら一番困る」という仕事を1つ選び、それに一番近い型を1つ動かす。慣れてきたら少しずつ増やす。スーパーで今晩の献立に使う食材だけカゴに入れるのと同じで、棚に何があるかを知っておいて、必要なものを1つ手に取れば十分です。

Q4. 型をそのまま使うだけで、うちの会社で本当に回りますか?

骨組みの8割は、どの会社も同じなので、型をそのまま動かすだけでも最高のスタートになります。ただし、残り2割の「うちならでは」の部分——田中さんや鈴木部長の頭の中にある暗黙知——は、型には書かれていません。だから配られた型は「優秀だが何も知らない新人」だと思って、最初は横で見て、自社の知恵を少しずつ足していく必要があります。任せきりはNG。「型を配るのと、見張るのは、セット」です。

Q5. Claude CoworkとClaude Code、どっちから始めればいいですか?

まずはClaude Coworkがおすすめです。対話しながら仕事を任せられるので、賢い相棒に1つ仕事を相談する感覚で始められます。Claude Codeは、複数のバラバラな仕組みをまとめて間違えずに回すのが得意な「管制塔」のような存在で、慣れてきて型を複数組み合わせたくなったときに力を発揮します。最初から管制塔を組もうとせず、相棒に1つ頼むところから始めましょう。

この記事のまとめ

ゼロから作らなくていい。自社専用AIを一から作る必要はもうない。「うちには専用のものが要る」という思い込みが、最初の一歩を重くしているだけ。

答えは無料で配られている。Anthropicが、営業・財務・法務・カスタマーサポートなど11職種ぶんのAIの型(knowledge-work-plugins)を無料公開している。あなたの会社の「あの人の仕事」に一番近い既製品が、もう棚に並んでいる。

しかもノーコード。型はマークダウンとJSONという、ほぼ普通のメモ書き。機械が苦手でも触れる作りになっている。Claude Coworkで1つ動かすところから始めればいい。

横に配られた型を、そのまま動かすのが最短。8割はどの会社も同じ。残り2割は、あとから足せばいい。完成品を借りるのは、手抜きでもズルでもない。

ただし、任せきりはダメ。配られた型は「優秀だけど何も知らない新人」。最初は横で見て、間違えたら「気をつけなくても起きない仕組み」に変えていく。今日の一歩は、紙に1行、「あの人の仕事」を11職種のどれかに重ねて書くこと。

ここまでで、「答えはもう配られている」という景色が見えたと思います。でも——たぶん、あなたは薄々こう感じているはずです。「型をそのまま使うだけで、本当にうちで回るのか?」と。その違和感は、正しいです。横に配られた型は最高のスタートですが、それだけでは、あなたの会社では回りきりません。なぜなら、あなたの会社の本当の強みは、田中さんや鈴木部長の「頭の中」——型には書かれていない暗黙知だからです。

人間は縦に掘る。AIは横に広げる。横に配られた型を、自社専用の分身に育てるために「縦に掘る」という核心が、次の一手になります。一緒に進みましょう。

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この記事はAIツール(Claude Code)を活用して制作しています。構成・文章生成・画像制作にAIを使用し、最終的な内容の確認・編集・公開判断はひろくん(田中啓之)本人が行っています。「分身AIひろくん」(bunshin-ai.com)とは別のコンテンツです。

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