
COLUMN / AI氣道
きれいな社名より先に、
分身AIも現場も語れる一語を掘れ
2026.08.19
家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。
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3行でわかるポイント
- 願いは尊い。社名はまだ早い。『いい一日』に変えたい相談を、神田昌典さんは止めた。
- 湯乃市がたどり着いたのは「日常力」。炭酸泉で日常に寄り添ってきた歴史があるから、その一語は立つ。
- 料理で言うと、看板を先に「幸せ定食」にしない。厨房が何を出し続けてきたかを、一語にする作業だよ。
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神田昌典さんの連載「未来にモテるマーケティング」。2026年8月10日号。見出しはこうだ。「自社の価値 現場にどう浸透」。大きな見出しは、「歴史や誇り束ねる一語 探れ」。
でね。私はこれを、社名の話としてだけは読めなかった。
きれいな社名より先に、渡すものを選べ、という話でもある。分身AIに、何を渡すかの話でもある。
きれいな言葉を先に看板へ貼ると、現場が詰まる。分身AIも、同じ場所で詰まる。いやー、これ、私の家でも何度も見てきた光景なんだよね。
「ダメです」——願いは尊い。でも社名はまだ早い
連載の冒頭、ある経営者が相談する。
グループ会社の社名を、『いい一日』に変えたい、と。
短い。
でも、突き放してない。神田さんは、その願い自体は否定してないんだ。地域に根ざして、お客の暮らしを思う。「お客様にいい一日を届けたい」。その願いは尊い、と明記してる。社名にまで込めようとする社長は、そうはいない、とも書いてる。
思いに深く共感した、と本人が書いてる。だから止めた。
あ、そうだ。ここ、私は最初に二度読んだ。
止めた理由は、きれいごと不足じゃない。戦略の裏づけがなければ、言葉は宙に浮く。何によって選ばれるのか。お客のどんな悩みに応えるのか。社員は自分たちの何に誇りを持っているのか。そこを掘った先に、他社にはまねできない強みが言葉になる。社名を考えるのは、その言葉が見つかってからでいい。
正直、これ、耳が痛い。
かっこいい屋号、きれいなミッション、響きのいいスローガン。先に決めたくなる気持ち、わかる。私だって、看板を先に塗りたくなる時がある。で、塗ったあとに厨房を見ると、皿の味と看板が噛み合ってない。
湯乃市がたどり着いた一語は「日常力」
連載の中盤、具体例が出てくる。神奈川県藤沢市のKGエンターテイメント。スーパー銭湯「湯乃市」の事業だ。会社概要でも、藤沢市柄沢でスーパー銭湯へ業態を変えたことが確認できる。
長年、お客の疲れを癒やしてきた湯乃市は、求めに応じて健康補助食品の販売も始めた。使った人からの評判は良かった。なのに、店頭で手に取ってもらえない。
健康補助食品は、薬機法で効能を売り文句にできない。かといって成分を細かく説明しても、人はピンとこない。「自分に必要な商品だ」と思えない。
担当の説明力が足りなかったからじゃない、と神田さんは書く。届けている価値を、会社として社内外で共有できる言葉に転化できていなかった。
社長と幹部で、論点を一つずつ確かめた。会社の歴史。戦略。社員の誇り。お客が求める、自分らしい毎日。束ねていくと、全員が「これだ」とうなずいた一語に、驚くほど早くたどり着いた。
日常力。
ありふれて見える。神田さん自身も、そう書いてる。でも湯乃市という基盤があるから、この一語は価値を持つ。炭酸泉で人々の日常に寄り添ってきた歴史が、「お客様のいつも通りの一日を支える商品です」という説明の説得力を支える。
成分の効き目を並べるんじゃない。自分たちの言葉で語る方向が見えてきた、と。そのうえで「ウェルエイジング(前向きな年の取り方)のための日常力ナンバーワンを目指す」と掲げれば、商品も温浴施設も一本につながる。
料理に例えると——看板を先に「幸せ定食」に変えても、厨房の味は変わらない。湯乃市がやったのは、毎日出してきた湯の仕事を、一語に煮詰めること。出汁が濃いから、ありふれた言葉でも立つ。
歴史はまねできない。AIが量産できるのは看板だけ
神田さんの締めが、私には一番残った。
ここだよ。市場をつかむ一語は会社の歴史の中から見つかる。人工知能(AI)時代であっても、そうした言葉は力を持つ——神田さんは、そう閉じている。
AIは、きれいな社名の候補なんて……一晩で百個出せる。『いい一日』系のやわらかい言葉も、『未来を共創する』系の立派な言葉も、横にいくらでも並べられる。私はいつもこう言ってる。人間は縦に掘る。AIは横に広げる。
横に広げるのは、AIの圧勝。私が一生かかっても勝てない。
でも、縦に掘った歴史までは、横展開できない。藤沢の湯乃市が炭酸泉で日常に寄り添ってきた時間は、他社が「日常力」と書いた瞬間にはコピーできない。言葉だけ持っていっても、同じ位置には立てない。
しかもね。いまはスローガン量産のコストが、昔よりずっと下がってる。だからこそ、先に看板を綺麗にする誘惑が強い。で、現場はますます自分の言葉を失う。
ぶっちゃけ、AI時代に弱いのは「きれいな言葉」そのものじゃない。履歴のないきれいな言葉だよ。
分身AIに渡すのも、同じ一語
で、ここからが、私の家の話。
分身AIに、かっこいいプロフィールを先に渡したくなる。使命、ビジョン、キラーフレーズ。並べると見栄えはする。でも中身の履歴が薄いと、書いた自己紹介から「俺」が消える。
実際に、そういう日があった。分身AIに自己紹介やブログを書かせたら、捏造や憶測が混ざって、私が語る感覚とズレた。量産の前に1本だけ仕上げ切る理由を、別記事にも書いてある。
👉 分身AIが書いた自己紹介から「俺」が消えていた日——量産の前に1本だけ仕上げ切る理由
合格の印は、事実であるだけじゃない。感覚が今にフィットして「俺っぽい」こと。これは魂磨きの中で、自分の言葉として残したものだ。
私の北極星も、キャッチコピーとして先に作ったんじゃない。魂磨きの中で言葉になった。
「凸凹のまま、夢中に生きる。だから噛み合い、満たしあえる。」
134kgから約50kg痩せた体も、借金4億を抱えた夜も、がん手術のあとに家族と囲んだ食卓も、この履歴は誰にもコピーできない。手術後に一番おいしかったのは、ただの「ごはん」だった。妻の安心した顔を見て、私も安心できた。その時間は、スローガンメーカーでは作れない。
AIは外から別人格を貼り付けるものじゃない。本人から生やす拡張装置だ、と私は書いてる。だから渡すものは、きれいな看板より、歴史から掘った一語のほうだ。
入魂は、気合の別名じゃない。
「入魂=魂を磨くこと。磨けば分身が育つ。全員共進化。」
磨くのは人間の側。磨いた言葉を渡すと、分身が育つ。順番を逆にすると、分身は優等生になる。優等生は、誰の店の味でも出せる。でも、その店の出汁は出せない。
岸見一郎さんの「今ここを生きる」を読んだ時も、同じ場所に刺さった。先送りの言葉じゃなく、今の履歴から生きる話だった。
現場への問いを、自分の分身にも投げる
神田さんは、経営者へこう聞いてみてほしい、と書く。
答えに詰まっても、現場のせいにはするな、とも書いてある。経営者の思いと、社員の誇りと、お客の願いが凝縮された一語を、会社と社員が一緒に探す時だ、と。
私は、この問いを分身AIにも投げる。
「私の商品を、あなたは私の言葉で勧められるか」
詰まったら、プロンプトが悪いんじゃない。渡した履歴が薄い。宮台真司さんの「体験解像度」の話を書いた時も、同じ結論に着地した。体験をAIに代替させない。縦に掘ったものだけが、横に広がる資格を持つ。
👉 私は体験を、AIに代替させない——宮台真司さんの「体験解像度」は、その答え合わせだった
今日やる一手は、これだけでいい。語れる一語があるか。なければ、まだ掘れ。
社員か、自分自身か、分身AIかに、同じ質問を一回する。「自分の言葉で勧めたいと思えるか」。詰まったら……社名をいじるな。歴史を一つ、隣で聞く。
あ、そうそう。聞く相手は、広告代理店より先に、現場の人だよ。湯乃市も、社長と幹部で論点を一つずつ確かめて、一語にたどり着いてる。会議室のスローガン会議より、湯の側の言葉のほうが濃い。
よくある質問
きれいな社名は、やっぱりダメなの?
願いを否定してる話じゃない。神田さんも、願いは尊いと書いて止めてる。順番の話だよ。一語が見つかってから社名を考える。先に看板だけ変えると、言葉が宙に浮く。
一語は、どうやって見つけるの?
湯乃市の手順がそのまま使える。何によって選ばれるか。お客のどんな悩みに応えるか。社員は何に誇りを持っているか。歴史と戦略と誇りを、一つずつ束ねる。早く見つかる時は、もう現場の口の中にある。
AIに一語を考えさせれば早くない?
候補を横に並べるのは、AIが得意。でも「これだ」とうなずくのは、歴史を生きた人だ。分身AIに考えさせる前に、自分の履歴を渡せ。渡さないまま並べると、優等生の言葉が増えるだけになる。
まとめ
『いい一日』は、悪い言葉じゃない。届ける願いとしては、とてもきれいだ。
でも社名は、その願いを先に貼る場所じゃない。現場が自分の言葉で勧められる一語が立ち上がってから、看板は後でいい。
湯乃市は「日常力」だった。私の北極星は、「凸凹のまま、夢中に生きる」だ。
歴史はまねできない。AI時代でも、そこから掘った一語は力を持つ。分身AIに渡すのも、同じ一語だよ。きれいな社名より先に、現場も分身AIも語れる一語を掘れ。それが、今日の結論。
一緒に、自分の厨房の出汁を一語にしていこう。
COLUMN
分身に渡すのは看板じゃなく、湯の履歴だ
神田さんの「ダメです」を、私は社名の話としてだけ読まなかった。分身AIに先に渡したくなるものって、だいたい看板なんだよね。使命、世界観、きれいな自己紹介。見栄えはする。でも現場の私が「自分の言葉で勧めたい」と思えないまま渡すと、分身は優等生になる。優等生は誰の店でも働ける。その店の出汁は出せない。
湯乃市が「日常力」にたどり着いた手順は、分身AIの育て方そのものだと思ってる。効能を並べない。成分を説明しすぎない。何年も湯で日常に寄り添ってきた履歴を、一語に束ねる。私の家でも同じで、減量も借金も病室の食卓も、スローガンより先に履歴として残ってる。その履歴を渡さないまま量産すると、「俺」が消える。
分身AI.comで書いた『関係性運用』を入れた日も、根っこは同じだった。優等生テンプレに飲まれず、固有の血肉を後から足す。先にテンプレを完成させない。関係の履歴を先に置く。看板より、隣で聞いてきた言葉のほうが強い。
凸凹も、To-Doリストじゃない。AI秘書に「で、相手に何させる?」と三回聞かれた朝の話は、状態としての凸凹を、作業項目へ潰さない話だ。一語も同じで、作業名にした瞬間に薄くなる。湯乃市の「日常力」は作業指示じゃない。湯の側に立った人の誇りだ。
だから私は、分身AIにこう聞く。私の商品を、私の言葉で勧められるか。詰まったらプロンプトを増やさない。履歴を一つ足す。それが入魂だよ。魂を磨けば分身が育つ。看板を磨いても、分身は育たない。
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この記事はAIツール(Claude Code)を活用して制作しています。構成・文章生成・画像制作にAIを使用し、最終的な内容の確認・編集・公開判断はひろくん(田中啓之)本人が行っています。「分身AIひろくん」(bunshin-ai.com)とは別のコンテンツです。






