
野中郁次郎のSECIモデルとは|暗黙知・形式知をAI共創に生かす方法
家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくんです。
最新AI情報満載!毎日無料朝LIVE実施中!GPTs研究会では、AIツールの最新活用法を毎朝シェアしています。AI初心者の方も、ぜひAI氣道.jp無料メルマガで朝LIVEブログを毎日チェックしてくださいね。
ここが、今日の出発点。
生成AIに聞けば、たいていの「正しそうな答え」は数秒で返ってきます。で、便利になったはずなのに、私は逆にこんな問いが大きくなりました。
「じゃあ、自分にしか出せない答えは、どこから生まれるんだろう?」
この問いを掘っていくと、野中郁次郎さんの知識創造理論、SECIモデルにたどり着いた。今回、一次論文を含む資料を横断して調べ、NotebookLMに集約し、15枚のスライドと約6分の解説動画まで作りました。この記事では、その中から経営とAI共創に直結する部分だけを、できるだけ具体的に紹介するね。
AIが得意なのは、すでに言葉やデータになった「形式知」の連結です。一方、新しい知の出発点になるのは、現場で感じた違和感、身体感覚、誰かへの共感といった「暗黙知」。だからAI時代ほど、人間は体験し、語り合い、試し、また身体に戻す循環が大切になります。
でね、野中郁次郎のSECIモデルを学ぶほど、「AIに何を任せ、人間は何を手放さないか」が見えてきました。正直、最初は古い経営理論だと思っていたんです…。でも、読み進めるほど今の話でした。

野中郁次郎さんは、何を世界へ残したのか

野中郁次郎さんは、組織が新しい知識を生み出す過程を研究し、日本発の経営理論として世界へ届けた経営学者。2025年1月25日に89歳で亡くなりました。一橋大学イノベーション研究センターは、その功績と同センターへの貢献を公式に伝えています。
代表的な仕事には、1991年のHarvard Business Review論文「The Knowledge-Creating Company」、1994年の学術論文「A Dynamic Theory of Organizational Knowledge Creation」、竹内弘高さんとの著書『知識創造企業』がある。
でも、野中理論の射程は「ナレッジ管理」よりずっと広い。知識を倉庫へ保存する話ではなく、人と人の関係、現場の文脈、共通の目的の中から、まだ存在しない知をつくる話なんです。
出典:Ikujiro Nonaka, “The Knowledge-Creating Company”
暗黙知と形式知の違い|自転車の乗り方は説明しきれない

SECIモデルを理解する最初の鍵は、「暗黙知」と「形式知」の違いです。
| 種類 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 暗黙知 | 身体や経験の中にあり、完全には言葉にしにくい知識 | 自転車のバランス、職人の手加減、営業相手の空気を読む感覚 |
| 形式知 | 言葉、数式、図、手順書、データとして共有できる知識 | マニュアル、議事録、設計図、FAQ、プロンプト |
自転車の乗り方を何ページ説明されても、実際にまたがって転びそうにならないと身につきません。逆に、感覚だけを持つ名人が何も言葉にしなければ、その知恵は次の人へ渡りにくい。
暗黙知と形式知は、どちらも必要です。両方を行き来させる循環を示したのがSECIモデルです。
SECIモデルの4段階|知識は円ではなく螺旋で育つ

SECIは、4つの英単語の頭文字です。日本語では「共同化・表出化・連結化・内面化」と訳されます。
- 共同化(Socialization):一緒に体験し、言葉になる前の感覚を共有する。
- 表出化(Externalization):感じていたことを、言葉、比喩、図、仮説へ変える。
- 連結化(Combination):複数の言葉やデータを組み合わせ、体系や仕組みにする。
- 内面化(Internalization):試して、失敗して、頭で知ったことを自分の身体知へ戻す。
大事なのは、4段階を一周して終わりではないこと。実践して身体に戻った知は、次の共同化の質を変えます。個人の気づきがチームへ、チームの知が組織へ、さらに社会へ広がっていく。だから「サイクル」よりスパイラル、螺旋として捉えるほうが本質に近いんです。
ホームベーカリーの「ねじり伸ばし」が教える表出化

SECIモデルの有名な事例が、松下電器(当時)の家庭用パン焼き器。開発チームは、パン職人の仕上がりへ機械を近づけられずにいました。
そこで開発担当者がホテルのパン職人に弟子入りし、実際のこね方を身体で学びます。現場でしか拾えない手の動きとリズム。職人の動きを「ねじり伸ばし」という言葉へ変え、機械の構造に落とし込みました。
担当者は現場へ入り、職人と同じ時間を過ごして身体で学んだ。だから、言葉だけでは届かなかった知を設計へ渡せたんです。
- 職人と同じ場へ入り、身体で学ぶ=共同化
- 感覚を「ねじり伸ばし」と言語化する=表出化
- その概念を設計へ組み込む=連結化
- 試作と改善でチームの技術にする=内面化
「マニュアルを書いてください」と頼むだけでは、たぶん出てこなかった知識です。相手の現場へ入るから、言葉になる前の知に触れられる。ここはAIを使うときにも、そのまま使える視点です。
生成AIはSECIのどこで力を発揮するのか

生成AIは、形式知を整理し、比較し、組み合わせる「連結化」がものすごく得意です。散らばった議事録から共通点を探す。過去の顧客対応を分類する。複数の調査結果から構造をつくる。これは人間だけでやれば何時間もかかる。
表出化も助けてくれます。「うまく言えないけど、こんな感じ」をAIとの対話で掘り下げ、言葉や図にできます。
ただし、AIが現場の痛みを身体で感じたわけではない。お客さんの表情が一瞬曇ったこと、会議室の空気が止まったこと、子どもの一言に自分の価値観が揺れたこと。その経験の持ち主は人間だ。
人間が体験し、感じ、何を大切にするかを決める。AIが問い返し、整理し、組み合わせ、試作を速める。最後は人間が現場で試し、身体へ戻す。
しかもね、野中郁次郎の理論では、知識は一人の頭の中で完結しません。人と人の「あいだ」で育つ――AIとの対話も、その関係性を豊かにするために使えます。
AI時代に「あなたにしか出せない答え」を生む5つの問い

SECIを難しい理論のまま終わらせないために、私は次の5つの問いへ置き換えてみました。あ、そうだ。特別な会議を増やす必要はありません。いつもの顧客対応や振り返りに、この問いを差し込めば始められます。
- 最近、現場で引っかかったことは何か?
数字になる前の違和感を拾います。 - 誰と同じ時間を過ごせば、その感覚に近づけるか?
資料ではなく、相手の現場へ入ります。 - その感覚を比喩にすると何か?
正確な定義より、まず人が同じ絵を思い浮かべられる言葉を探します。 - AIに何を整理させるか?
議事録、事例、反論、手順を渡し、形式知の組み合わせを任せます。 - 明日、何を1回試すか?
行動に戻さない知識は、内面化されません。
たとえば「お客さんがAIを使いこなせない」という課題なら、すぐに教材を作らない。まず隣で使う場を共有し、どこで手が止まるかを見る。その感覚を「AIが難しい」ではなく「最初の一言を決められない」と表出化する。そこからAIと一緒に質問テンプレートを作り、現場で試す。これでSECIは回り始める。
SECIモデルを万能公式にしないための注意点

SECIモデルは、チームを見るための強い見取り図。万能の予測公式として扱うと、現場を見失います。研究には、事例依存が強いこと、暗黙知を形式知へ変換できると考えすぎていること、文化的な文脈の違いをどう扱うか、といった批判も。
だから私は「4段階を順番にやれば必ずイノベーションが起きる」とは捉えません。むしろ、チームの会話がどこで止まっているかを見つける診断レンズとして使うのが合う。現場の「あれ?」を拾う――そこから次の螺旋が始まります。
- 体験共有がないまま、資料だけ増えていないか
- 感覚を言葉にする対話を飛ばしていないか
- 整理した知識を、現場で試しているか
- 反対意見や失敗を、次の螺旋へ戻しているか
6分で学ぶ|野中郁次郎さんとSECIモデルの解説動画

調査内容を15枚のスライドへまとめ、JOGGのアバター映像、音声、Bロール、テロップを組み合わせて約6分の解説動画にしました。まず全体像をつかみたい方は、こちらからどうぞ。
この解説動画は一般公開中です。YouTube検索やチャンネルの動画一覧からも視聴できます。
よくある質問
Q. SECIモデルは小さな会社でも使えますか?
A. 使えます。むしろ少人数ほど、一緒に顧客対応へ入り、振り返り、言葉にし、翌日試す流れを短く回せます。
Q. AIに暗黙知を全部学習させれば、人間は不要になりますか?
A. 言葉や記録にできた部分はAIが扱えます。ただ、何に違和感を覚えるか、どの未来を善いと判断するか、相手と関係を築くかは、現場の文脈と人間の責任を伴います。
Q. 最初に何をすればいいですか?
A. 今日あった「説明できない引っかかり」を1つメモし、誰かに具体的な場面として話してください。そこから共同化と表出化が始まります。
参考にした主な一次資料・公式情報

理論の一次資料と、AI共創へ応用するときに役立つ解説を分けて並べます。ここから、続きを調べられる。

AIに答えを出してもらうほど、自分の体験は何だったのかが問われます。AIは原液を薄める道具ではなく、言葉になる前の原液を、他者へ届く形にする相棒。私はそんなAI共創を実践していきます。うまく言えない感覚を、いきなり捨てないでくださいね…。そこに、まだ誰も言葉にしていない知が眠っているかもしれません。
🎁 無料プレゼント
Aiport(ClaudeCode AIエージェント実践会)
ClaudeCodeでAI秘書+分身AI+AIカンパニーが無料で作れるキット&解説動画をプレゼント!
▶ 無料で入会してキットを受け取る🤖 AI生成コンテンツについて
この記事はAIツール(Claude Code)を活用して制作しています。構成・文章生成・画像制作にAIを使用し、最終的な内容の確認・編集・公開判断はひろくん(田中啓之)本人が行っています。「分身AIひろくん」(bunshin-ai.com)とは別のコンテンツです。