超鬼速PDCAの内容を序章から第8章まで章ごとに解説する書評

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。

やったことは多いのに、翌週の動きが変わらない。

チラシも配った。投稿もした。見積りも出した。なのに、何が効いたのかが残らないまま、次の週が始まる。そんな週に心当たりはありませんか?

冨田和成さんの『超鬼速PDCA』(クロスメディア・パブリッシング、2025年4月初版)は、ここに効く本です。結果を測る。変えられる行動に落とす。次の調整へ戻す。

その回し方を、営業と英語の勉強を例に細かく分解しています。

この記事では、はじめにからおわりにまでを章ごとに解説し、そのあとAIのループエンジニアリングとの比較を置きます。あわせて、2017年に私がブログに書いた運営報告を、噛み合う章にだけ並べました。1章には、2026年7月の公開LIVEで入れ子のループについて話した要旨も添えています。

当時の数字や目標は、すべて2017年の記録です。本書の初版は2025年なので、当時の私がこの本を読んで書いたものでもありません。

3行でわかる『超鬼速PDCA』

  • PDCAは前に進むための道具。4番目の段階は、うまくいった所を伸ばす案も含む「調整(ADJUST)」。
  • 結果はすぐには動かせない。だから行動の実行度をKDIで数え、できなかった要因とできた要因の両方を突き止める。
  • この記事では、小さな事業向けに、今の数字を測る→変えられる行動を決める→週1回の検証で調整へ戻す、の一周から始める読み方を取ります。
今の数字を測り、変えられる行動をKDIで数え、週1回の検証で調整へ戻す一周を示した循環図
図1|今の数字を測り、変えられる行動をKDIで数え、週1回の検証で調整へ戻す一周を示した循環図
冨田和成『超鬼速PDCA』の表紙

超鬼速PDCA

冨田和成 著

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『超鬼速PDCA』の背骨は、測った結果を変えられる行動と調整へ戻す循環

KGIから最重要KPI、KDI、TODOへ下る階層と、測った結果を次へ戻す矢印を示す本の背骨の図
図2|KGIから最重要KPI、KDI、TODOへ下る階層と、測った結果を次へ戻す矢印を示す本の背骨の図

本の冒頭には「鬼速PDCA 解剖図」という1枚の図があります。ゴールが上から下へ細かく分かれていく図です。

計画では、期日と数字を入れたゴール=KGIを置き、課題ごとの結果目標=KPIを決めます。一番効くものは「最重要KPI」として別格に扱う。

実行では、解決案をDOに、DOを期日つきのTODOに分けます。ここで出てくるのが、行動の実行度を数えるKDIです。KPIと区別するために著者が作った言葉なんですよね。

検証でKGI・KPI・KDIの達成率を見て、調整で改善案と伸長案を選び、次のサイクルへ渡します。

手順は多く見えても、背骨は一本です。結果を測る。自分で変えられる行動を数える。測った結果を、次に何を変えるかへ戻す。

実行しっぱなしの時に抜けているのは、たいてい最後の「戻す」所です。本書はそこに、4章の継続、5章の検証、6章の調整と、章をまるごと使っています。

『超鬼速PDCA』全容解説|はじめに・序章から第8章・おわりにまで

1章の前進から8章のAIまで、各章の役割を左から右へ並べた章立ての地図
図3|1章の前進から8章のAIまで、各章の役割を左から右へ並べた章立ての地図

ここからは本文の章立てに沿って読みます。

はじめに

「鬼速PDCA」は、著者が社会人になってから使っている造語です。創業した株式会社ZUUで、仕事の進め方の型になっています。

本書は、20万部に届いた前著『鬼速PDCA』を新しくした版。物差しは、どれだけ深く、大きくも小さくも回せるかです。前著から約8年で上場とAIの登場があり、今回は継続とマネジメントにも焦点を当てた、と書かれています。

序章 鬼速PDCAがもたらすもの

序章で著者は、PDCAを「前進をするためのフレームワーク」と位置づけます。鬼速で回す一番のポイントは検証の頻度。事前に共有した資料で会議を15分におさめ、週報も使って回しているそうです。

そこにAI・継続・マネジメントの3方向が加わります。AIが特に力を出すのは計画で、課題の候補をすぐ見える化できる。著者は毎朝、対話型AIと壁打ちしているそうです。一番難しいのは継続だ、とも書かれています。

前進を中心に、AI・継続・マネジメントの3方向と、土台の検証の頻度、15分会議と週報を示す序章の図
図4|前進を中心に、AI・継続・マネジメントの3方向と、土台の検証の頻度、15分会議と週報を示す序章の図

モデルは我流で、実践で磨いたもの。本書は実用書で、具体例は主に営業と英語の勉強です。

その点、私は社会人になってから毎日の振り返りを一度も欠かしたことがない。

冨田和成『超鬼速PDCA』序章より

毎日、一度も。ここで目が止まります。といっても、序章の要点はそこだけではありません。

半年や四半期に1回、上司との面談で曖昧に振り返って終わる人が大半だ、と著者は書きます。週に1回でも振り返る人は、それだけでかなりの成果を出しているはずだ、と。小さな事業の一歩目は、この週1回の側で足ります。

第1章 前進するフレームワークとしてのPDCA

1章では、PDCAを個別スキルの習得を速める土台と位置づけます。

続く「7つの誤解」で目が止まるのは2つ。失敗は検証が甘いからだと思っている。実際は5割が計画にかかっている、と著者は書きます。もうひとつは最後の、Pからのみ始まると思っている、です。

PDCAは大・中・小が入れ子で回ります。丸いPDCAの図だと、サイクルは一つだけ回って見えます。著者はこれを、ありがちな勘違いだと書きます。どのPDCAにも、それを含む上位と、細かく分けた下位がある。

大・中・小は相対的な呼び名で、どこから「大」かは気にしなくていい。図1-2の階層ツリーでは、下のPDCAは上から見れば「課題」にあたります。大きいまま回すより、インパクトの大きい小PDCAを確実に達成するほうが成功しやすい、とも添えられています。

大PDCAから中PDCA、小PDCAへ枝分かれする階層ツリー。下のPDCAは上位から見れば課題で、インパクトの大きい小PDCAに注力し、大・中・小は相対的と示す。冨田和成『超鬼速PDCA』図1-2をもとに作図
図5|大PDCAから中PDCA、小PDCAへ枝分かれする階層ツリー。下のPDCAは上位から見れば課題で、インパクトの大きい小PDCAに注力し、大・中・小は相対的と示す。冨田和成『超鬼速PDCA』図1-2をもとに作図

著者は営業1年目、ほぼ「受付突破」のPDCAだけを回していたそうです。笑顔を試し、次のサイクルでは身振り手振りを試す。身振り手振りは恐ろしく効果がなかった、と書かれています。

人が歩みを止めるのは、ゴール・道のり・手段が見えない時です。計画でゴールと道のりが、実行で手段がはっきりする。障害物に当たるのは前に進んでいる証拠だ、とも書かれています。

ゴール・道のり・手段が見えないと止まり、計画と実行で見えるようになり、障害物は前進の証拠になることを示す1章の図
図6|ゴール・道のり・手段が見えないと止まり、計画と実行で見えるようになり、障害物は前進の証拠になることを示す1章の図

4番目の段階を「調整(ADJUST)」と呼ぶのは、うまくいっている部分を伸ばす伸長案まで含めるためです。

検証を疎かにしてしまうと、最初に立てた計画から大幅にズレているにもかかわらず「なんとなく進んでいる感覚」に陥り、軌道修正のタイミングを失してしまう。

冨田和成『超鬼速PDCA』1章より

進んでいる感覚はある。でも、ずれた方向にもその感覚はついてきます。だから本書の検証は、計画通りか、想定外の障害がないかを頻繁に確かめる軽いものなんですよね。

私の場合|2017年、計画ではなく計測からサイクルを始めていた

P=計画、D=実行、C=計測、A=改善のサイクルはいきなり計画というハードルが高すぎてスタートできないから、CAPDのサイクルでスタートするようにしています。

2017年4月11日の私のブログ「はてなブログ運営報告 700記事達成」より

2017年4月、700記事の運営報告に私はこう書いていました。計画から入ると重くて動けない。だから計測から入る。

当時の私は、Cを「計測(現状分析)」と書き、自分をまず知ることから始めていました。同じ箇所には「自分を知る、誰が知ってる?自分です。誰に聞く?自分です。」と、自分に問いかける一文まで入っています。

順番もはっきり書いていました。自分を知ると、何を改善したらいいかが浮き彫りになる。その次に初めて計画が立ち、実行へ移せる。ハードルを感じたらまずC、そこからA、P、Dの順で回し続ける、と。

この段落は、6月の800記事、9月の900記事の報告にも、ほぼ同じ文で載せています。4月から9月まで、入口を変えずに書き続けていたことになります。

本書の7つ目の誤解は、まさにこの場所です。PDCAはサイクルなので、どこから入っても、いずれ計画に戻ってくる。当時の私も計画を捨てたわけじゃなく、入口を計測にずらしていただけでした。

違いもあります。本書の計測は、決めたKGIやKPIに対して行うもの。2017年の私の計測は、計画を立てる前の現状分析でした。

もうひとつ。当時の私は、Aを「改善」と書いています。本書はAを調整と呼び、うまくいった所を伸ばす案まで含めました。あ、ここは本書のほうが一歩広いんですよね。当時のAには、伸ばすという言葉がまだ入っていません。

ここからは、時期がまったく違う話です。

2026年7月13日の公開LIVE(AI経営術LIVE)で、私はループエンジニアリングの話をしました。

要旨はこうです。大きなループの中に小さなループがあり、その中にさらに小さなループがある。どこを切り取ってもループになるフラクタルな形にしておけば、AIがやっても人間がやっても同じ形になる。

そのあとに話したのは、回す側の条件です。点数の良し悪しを人が判断する基準が要る。その判断には、実際にやってきた経験が要る。そういう要旨でした。

本書の大・中・小と、入れ子の形は近いんですよね。あの日の私は、その形に続けて、評価基準を人間がどう決めるかを話していました。

第2章 計画する(PLAN)

著者の感覚では、PDCAで失敗する人の50%は計画で失敗しているそうです。原因は、慎重すぎるか、雑すぎるか。自分が今どちらに寄っているかと対話し、真ん中へ戻せ、と著者は書きます。

計画は8つのステップで進みます。まず期日と数字を入れたゴールを決める。痩せたいなら体脂肪率で置く、といった具合です。期間は1〜3ヶ月後くらいが理想とされます。

次に現状との差を出します。テレアポが怖いといった、数字に表れない思いも捨てなくていい。回し続ける動機になるからです。

差を埋める課題は、自分への問いを使って書き出します。インパクト・時間・気軽さで評価し、目安として3つに絞る。絞った課題は結果目標=KPIにし、最重要KPIは毎日数字を追うほど別格に扱います。

課題をインパクト・時間・気軽さの基準で漏斗にかけて絞り込み、残った課題を結果目標のKPIに、そのうち一つを最重要KPIとして別格に扱い、外れた課題はやらないこととして脇へ出す図
図7|課題をインパクト・時間・気軽さの基準で漏斗にかけて絞り込み、残った課題を結果目標のKPIに、そのうち一つを最重要KPIとして別格に扱い、外れた課題はやらないこととして脇へ出す図

KPIを達成する解決案は「大まかな方向性」で、実現可能性も加えて絞ります。切り捨てた案は保存し、最後に計画を見える化する。ゴールの理由を上位のPDCAと照らす話や、3ヶ月で売上5倍ならどうするかとリミッターを外す話も、この章です。

後半は因数分解です。著者は鬼速のPDCAを「だろう運転」にたとえ、仮説の精度を支えるのが因数分解の力だと書きます。

「いい上司」を人間的な魅力とビジネス的な魅力に分けるロジックツリー。マインドマップ生成AIツール「Mapify」での分解。WHYかHOWで5段目まで掘り、迷ったらプロセスや「質×量」で切り、迷わず書き出す。分けるほど見落としが減り、ボトルネックが見えます。

よって重要なのは適宜、選択肢をふるいにかけ、「やらないこと」を決めると同時に、「やること」について優先度づけを行うことである。

冨田和成『超鬼速PDCA』2章より

人手が一人か数人なら、課題を10個並べた時点で全部は回りません。本書は課題も解決案も調整案も、そのたびに絞ります。優先度の高いことだけはやる、と割り切るための手間なんです。

私の場合|2017年、自分を知るための書き出しをブログに書いていた

2章には、書き出す話が何度も出てきます。課題は紙やホワイトボードに書き出す。浅い分解しかできない時も、迷わず書き出す。

2017年4月の私も、書き出すことについて書いていました。

紙でもパソコンでもいいので、自分の体験、お金払ってきた事、日常について書き出すと知らない自分も見えてきたりします。

2017年4月11日の私のブログ「はてなブログ運営報告 700記事達成」より

同じ記事で、私はこう続けています。

自分の尺度、自分を知る事が人に伝える上でも大切なんだな、と今は思うようになりました。ネタ出しにもなるし、自分のポジションが明確になると、どんな情報にも自分という主体性やキャラクターが出来て、生きた魂こもった記事が生み出されてきます。

2017年4月11日の私のブログ「はてなブログ運営報告 700記事達成」より

当時の書き出しは、自分を知るためのものでした。そこから自分の尺度と立ち位置が見えて、ネタ出しにもなっていた。記事にはそう残っています。

同じ記事には、『ブログ飯』で学んだネタ出しのヒントとして、自分の材料を見出しごとに並べています。自らの体験の欄には「50kg痩せたダイエット法」。日常の欄には「会社を経営しながら家事と育児の主夫」。

ここが本書との違いです。本書の書き出しは、ゴールとの差を埋める課題を探すためのもの。当時の私の書き出しは、自分の持ち物を並べるためのものでした。同じ書き出しでも、向けている問いが違います。

測り方はもうひとつありました。気になったものをスマホで撮りためて、被写体の割合を見る。結果は「飯と家族の写真がいっぱいです。」でした。続けて「自分の中のプライオリティがありのまま正直に出てきます。」と書いています。

あ、これは数字の差より手前にある現状把握なんですよね。本書のステップ②は、数字に表れない思いも動機として捨てなくていいと言っていました。何を撮ってしまうかは、その思いの居場所を先に見せてくれます。

今読み返すと、2つの書き出しは順番につなげられると感じます。先に自分の持ち物を書き出し、その横で本書の問いを使って課題を書き出す。

本書も、前進を速めるために伸ばせる長所はないかと問うことを勧めていました。課題だけを書くと、足りないことが並びやすい。自分の書き出しが先にあれば、強みを伸ばす課題も書きやすくなると思います。

第3章 実行する(DO)

3章はまず言葉をそろえます。解決案を分けたものがDO、DOを期日つきのタスクにしたものがTODO。たとえば、会社の数字に強くなる、という解決案をDOにすると、簿記の本を読む、が出てくる。これを、今日中に駅前の本屋で簿記の本を3冊買う、1週間ですべて読む、までスケジュールに落としたものがTODOです。2段にするのは、DOのまま抱えっぱなしにしないためです。

実行できない原因として、本書は計画の失敗、タスクへの落とし込み不足、失敗への恐れを挙げます。個人で多いのは計画が粗いケースで、ビジネス書を読んで気づいても9割の人は読んで終わる、と書かれています。失敗が怖い人には「行動ファースト」が紹介されます。

手順は、解決案をDOに変え、絞り、KDIを置き、TODOに落とし、進捗を確かめながら実行する流れです。KDIは、計画をどれだけ実行できたかの指標。検証の周期ごとの目標=ラップタイムに割っておきます。

なぜKDIなのか。結果は外の要因に左右され、出るまでに時間差もある。行動はやるかやらないかなので、自分で動かせる。TODOの確認は検証を待たず、最低でも1日1回です。他人の感情にまつわるリスクに気を配る話も、この章にあります。

上段は解決案からDO、DOからTODOへ分ける流れと1日1回の確認。下段は左右に分かれた2枚のパネルで、左はKPIの結果が外の要因に左右される様子、右はKDIの行動が自分で動かせる様子を示す図
図8|上段は解決案からDO、DOからTODOへ分ける流れと1日1回の確認。下段は左右に分かれた2枚のパネルで、左はKPIの結果が外の要因に左右される様子、右はKDIの行動が自分で動かせる様子を示す図

後半はタイムマネジメントです。詰め込みすぎれば生産性が落ちる。その手前のラーニングゾーンに居続けるため、捨てる→入れかえる→圧縮するの順で時間を空けます。

工数は1週間単位で棚卸しし、重要・緊急マトリクスで入れかえる。重要だけど緊急でない領域は成長の原資なので、できるだけ削らない。著者は週5時間近いメール対応を、3時間分縮めたそうです。

私の場合|2017年6月、目標未達の原因を「実行度合い」で見ていた

ブログで計画してた対策の実行度合いが30%程度でしたので原因は明らか。

2017年6月23日の私のブログ「はてなブログ運営報告 800記事」より

2017年6月、800記事の報告です。700記事の時に立てた目標を並べると、はてな読者数500名は○。Twitter(当時)のフォロワー数1500名と、通算200万PVは☓。リバウンドした分を痩せる、も☓でした。

書き出しは「全然達成できてな~いですが」。そのあとに、本業が忙しく、ブログで計画していた対策の実行度合いが30%程度だった、と続けています。

原因に置いたのは、結果の数字ではありませんでした。計画した対策を、どれだけ実行できたか。本書でいえば、KPIの手前にあるKDIの見方です。結果は動かせなくても、行動の割合なら自分で数えられます。

体重のほうも同じ報告に書いています。5kg痩せて、飲み会で3kg戻り、実質マイナス2kg。それでも「たくさん食べてるのに微減ならいいかな」と受け止めていました。こちらは結果の数字だけで、何を何回やったかの記録はありません。

本書と並べると、足りない所も見えます。KDIは実行の段階で先に置く指標です。私の30%は振り返りの時点で出した数字で、何を分母に数えたのかは記録に残っていません。

もうひとつ。5章には、時間をかけられなかった理由を、突発的な忙しさか慢性的な忙しさかで分ける図があります。2017年の記録には、本業が忙しかったとあるだけで、どちらだったかはわかりません。

うーん、ここを分けて書いていれば、次の手を決めやすかったと思います。慢性的な忙しさなら、3章の捨てる→入れかえる→圧縮するの出番だったはずなんですよね。

第4章 鬼速PDCAを継続する仕組み

本書は、検証の章の前に継続の章を置いています。まず、自分がサイクルのどこでつまずいているかを見極める。全部が苦手という人は少ないからです。

人が続けられるのは、目的意識が強い時、成果が出ている時、ハードルが高くない時、やり方で迷わない時。この状況を自分で作れば続けられる。人の意志は弱いけれど、知恵で補える、と著者は書きます。

目的意識が強い、成果が出ている、ハードルが高くない、迷わない、の4つの状況が続けられる状態を支え、弱い意志を知恵で補うことを示す4章の図
図9|目的意識が強い、成果が出ている、ハードルが高くない、迷わない、の4つの状況が続けられる状態を支え、弱い意志を知恵で補うことを示す4章の図

方法として、周囲への宣言、なぜの部分もPDCAを回すこと、ルーチンチェックシートでの見える化が並びます。著者は今、25の項目に毎日取り組んでいるそうです。

導線を減らして小さく始めること、「飲み会は月2回まで」のようなシンプルなルールも出てきます。後半は意志力の保ち方と、個人のKDIとチームのKPIをつなげる組織での継続です。

私の場合|料理もブログも「1日最大1時間」の決まりにしていた

四六時中料理とブログをやってそうと言われたことがあるんですが、実はどちらも1日最大1時間迄が基本ルール。経営しながら兼業主夫って時間自由なんですが意外と忙しい。

2017年6月23日の私のブログ「はてなブログ運営報告 800記事」より

同じ800記事の報告です。四六時中やっていそうに見えて、上限は1日1時間。時間は自由なのに意外と忙しい、というのが当時の事情でした。

本書の4つ目のポイントは、迷わないためのシンプルなルールです。上限が先に決まっていれば、今日どこまでやるかで迷いません。

同じ段落には、その後の過ごし方も書いています。エアロバイクをこぎながら、スマホでブログを読み、自分のブログもチェックしてリライトする。

本書は、生活習慣の中にやりたい行動を組み込み、やりにくさを減らすことを勧めています。運動の時間に見直しを乗せていたのは、その形に近いと思います。ただ、狙ってそうした記録はありません。

続いた記録は残っています。連続更新は、4月の報告で100日、6月で173日、9月で255日。理由として書いたのは「生活そのものをブログネタに出来たので、生きてる間はネタが無限にあります。」という一文でした。料理だけでも1日3食、1,095ものネタになる、とも書いています。

本書の言葉を借りると、ネタで迷わず、書くハードルも低い状態に近かったのかもしれません。

1時間の上限がこの連続にどう効いたのかは、測っていません。わかるのは、上限とネタの多さと連続日数が、同じ時期に並んでいたことまでです。

第5章 検証する(CHECK)

検証の対象は、KGI・KPI・KDIの達成率です。そのうえで、できなかった要因と、できた要因を突き止めます。

失敗は2パターン。検証をしない「やりっぱなし派」には、振り返りをカレンダーの繰り返し予定で押さえる処方が示されます。本では日曜10〜11時が例です。計画が甘いまま形だけ検証する「形から入る派」は、もう少し頑張れで終わってしまう。

頻度はKDIが最も高く、次にKPI、KGIの順。キーエンスでは、このKDIが現場で最も重視されているそうです。

本丸は、できなかった要因です。KDIが未達なら、まず十分な時間をかけたかを問う。かけたのに未達なら、障害か、やり方か、目標が高すぎたか。かけられなかったなら、忙しかったのか、やる気が起きなかったのか。忙しさも、突発的か慢性的かで対策が変わります。

KDI未達から時間をかけたかを問い、かけた側は障害・やり方・目標が高すぎた、かけられなかった側は忙しかった・やる気が起きなかったへ分かれ、忙しかったがさらに突発的と慢性的に分かれる横向きの要因ツリー
図10|KDI未達から時間をかけたかを問い、かけた側は障害・やり方・目標が高すぎた、かけられなかった側は忙しかった・やる気が起きなかったへ分かれ、忙しかったがさらに突発的と慢性的に分かれる横向きの要因ツリー

KPI未達の原因は、行動が伴っていない、行動が足りない、想定外の課題、因果の仮説の誤りに分かれます。見えない課題は、人・情報・地域・時間・ターゲット・コミュニケーションに隠れやすい。

できた要因の分析は、創作料理をレシピにする作業にたとえられます。美味しいカレーができても、メモがなければ再現できない。料理をする人ならすぐ腑に落ちるたとえですよね。

私の場合|2017年9月、前回の目標を○と☓で照らし合わせていた

半分しか達成できてないですが、はてな読者数600名、Twitterフォロワー数1500名突破に感謝

2017年9月12日の私のブログ「はてなブログ運営報告 900記事」より

2017年9月、900記事の報告です。800記事の時の目標を、通算250万PVは☓、はてな読者数600名は○、Twitter(当時)のフォロワー数1500名は○、体重の目標は☓と照らし合わせていました。

本書は検証の第1ステップを、便宜上、KGIの達成率の確認に置いています。当時の私は、それに近いことを100記事ごとの報告で毎回やっていたことになります。

各報告では、今の数字の横の括弧に、前回報告時の数字も並べていました。4月の報告なら、通算PVは974,108から1,517,194へ。前回比を毎回、目で見られる形です。

3回分を並べて読み返すと、気づくことがあります。数字で置いた目標には、達成も未達もありました。体重の目標だけは、4月の報告では「正月太りをMCTオイルダイエットも試して痩せる」で、結果は「失敗」。6月と9月の報告では、リバウンドした分を痩せる、という書き方で、どちらも☓でした。数字のないまま、3回続けて未達です。

9月の報告には、こうも書いています。体重は変わらないけれど、筋トレとプロテインで体脂肪が減って、腹筋が浮いてきた。☓のついた目標の陰で、体には別の変化が出ていたんですよね。ただ、体脂肪がどれだけ減ったかの数字は、記事に残していません。

本書は2章で、痩せたい、を体脂肪率で置く例を挙げています。数字がなかったから☓になった、とまでは記録から言えません。でも、測る物差しを決めていなかったことは、○☓の並びにそのまま出ています。

期日の置き方も本書と違います。区切りは日付ではなく記事数でした。800記事が6月23日、900記事が9月12日で、間は3ヶ月弱。本書が理想とする1〜3ヶ月に収まっていますが、期間を狙って決めた記録はありません。数字はどれも2017年当時のものです。

第6章 調整する(ADJUST)

調整がわかりにくいのは、検証するKGI・KPI・KDIの大きさがばらばらで、結果次第で調整の規模も変わるからです。そこで本書は4つのケースに分けます。

ゴールレベルの中止・変更・追加。計画の大幅な見直し。解決案・DO・TODOレベルの調整。そして調整不要。TODOレベルなら計画は変わらないので、Pを飛ばしてDから回せばいい。同じ計画を続けるのも立派なPDCAです。

調整をゴール・計画の見直し・TODOレベル・調整不要の4段に分け、TODOレベルはDから回し、改善案と伸長案を選ぶことを示す6章の図
図11|調整をゴール・計画の見直し・TODOレベル・調整不要の4段に分け、TODOレベルはDから回し、改善案と伸長案を選ぶことを示す6章の図

調整案もインパクト・時間・気軽さ・実現可能性で絞り、次へ渡します。課題レベルの変更なら早く次の計画へ。解決案レベルなら、その場で担当・期日・タスクまで決めて次の実行へ。この橋渡しを、著者はPDCAの命と呼びます。

よくある間違いも並びます。新しいものへの目移り。改善点ばかり見て伸長案を軽く扱うこと。ここには、改善案2つにつき伸長案1つを選ぶ方法が勧められています。ほかに、チームの意見がまとまらない時はA/Bテストのように順に試す話、課題のたらい回し、プロセスの見える化不足です。

私の場合|焼き損じたパンに「成功と言えるには」と問いかけていた

失敗もネタになる。ホームベーカリーの羽がはずれてパンの中に埋まってしまい、パンがちゃんと混ざらず焼けてしまった。これも成功と言えるにはどうしたらいい?と自問自答すると自分の中から答えが出てくるから不思議。

2017年6月23日の私のブログ「はてなブログ運営報告 800記事」より

これも2017年6月の報告に書いた一文です。うまく焼けなかったパンに向けた問いは、直し方ではありませんでした。これも成功と言えるには、という問いでした。

6章は、改善点ばかりに目が行くことを間違いのひとつに挙げています。当時の私の問いは、失敗の中でも成功の側に目を向けるものでした。

ただ、本書の伸長案は、うまくいった部分をさらに伸ばす案です。私の問いは、失敗の受け止め方を変える問いでした。向きは近くても、目的は同じではありません。この時どんな答えが出たのかも、記事には残っていません。

同じ報告には、逆向きの判断も残っています。テレビのダイエット番組を見ながら記事を書いて更新したら、アクセスが一気に伸びた。リアルタイム1500人、多い時は1日10万PVを超えた、と書いています。

見出しは「リアルタイムブログ更新は疲れるけど儲かる」。そのうえで私は「アフィリエイターがトレンド記事に走るのわかった」と書き、「でも性に合わないからやんないけどたまになら楽しいからいいかも」と続けていました。

本書の調整なら、当たった手は伸長案の候補です。インパクトは大きい。でも当時の私は、性に合わないことを理由に、主軸にはしませんでした。見出しには疲れるとも書いていますが、やらない理由として書いたのは、性に合わない、の一言です。

本書の気軽さには、心理的な障壁の低さも含まれます。その物差しでいえば、気軽さの低さで線を引いた判断です。目移りもせず、捨てもしない。たまになら楽しい、という所に置いていました。

第7章 マネジメント力で組織を超鬼速にする

7章は組織の話です。個人のPDCAから組織を見渡す上位のPDCAへ進めても、根本は変わらないと著者は書きます。

仕組みがいくつも出てきます。分解した業務を蓄積し、伸長案のたびに更新する「継続的な標準化」。大人数の会議を週1回15分にし、テーマごとに少人数で集まる「15分ミーティング」。会議後に理解と行動と疑問を書く「アウトプットシート」。3ヶ月ごとに会議や制度を見直す「捨てる会議」。

小さな事業で使いやすいのは「鬼速PDCA式週報」だと思います。今週の活動、KGIと重点KPIの進捗、改善点と伸長点の振り返り、重点課題と仮説の更新、時間の再配分、来週の方針。こうした項目で、週報1回につきPDCAが1巡します。

今週の活動から来週の方針まで、週報の項目を環状に並べ、週報1回でPDCAが1巡することを示す7章の図
図12|今週の活動から来週の方針まで、週報の項目を環状に並べ、週報1回でPDCAが1巡することを示す7章の図

週報を運営する側やコメントする側のPDCAの精度が低いと、形だけになりやすい、という注意つきです。章の最後には、組織で回すための必要条件が10個まとめられています。

第8章 「PDCA」×「AI」

8章はAIです。マネジャーの役割は、管理の負担からチームの可能性を最大にする仕事へ変わる、と著者は書きます。現場の人も、AIを自分の分身として知的作業を任せながら回せる。

コツは、基本情報を学習させておく、抽象から段階的に具体へ絞る、角度を変えて何度も聞く、です。計画ではゴール案を複数出させてSMARTで確かめる。実行ではタスク化。検証では要因の抽出やROI。調整では改善案と伸長案、学びの蓄積に使います。

最終的な意思決定は人間が下す。企業で使うならセキュリティのリスクに注意し、定期的に監査する。この断りもはっきり書かれています。章末にはフェーズ別のプロンプト例が並びます。

P・D・C・Aの各段階でAIに頼めることを4分割で示し、中央に意思決定は人間、下にセキュリティの注意を置いた8章の図
図13|P・D・C・Aの各段階でAIに頼めることを4分割で示し、中央に意思決定は人間、下にセキュリティの注意を置いた8章の図

序章で、AIは計画のフェーズで特に力を発揮すると書かれていました。その話が、ここで具体になるんですよね。

おわりに

前著への反響からコンサルティング事業を始め、500社を超える企業に導入してきたそうです。結びは、継続しなければ前進はない、ということ。AIの登場で、PDCAは格段に取り組みやすくなった。最初の一周が軽くなった今、続けるかどうかが差になります。

超鬼速PDCAとループエンジニアリングは、大中小の入れ子構造が似ている

左に大PDCA・中PDCA・小PDCAの入れ子、右に大きなループと小さなループの入れ子を同じ形で並べた図。目的が上から下へ流れ、結果が下から上へ返る矢印があり、最上段に意思決定は人間の帯を置いた比較の見出し図
図14|左に大PDCA・中PDCA・小PDCAの入れ子、右に大きなループと小さなループの入れ子を同じ形で並べた図。目的が上から下へ流れ、結果が下から上へ返る矢印があり、最上段に意思決定は人間の帯を置いた比較の見出し図

ここで一度、本の外へ出ます。

AIの仕事の組み方に、ループエンジニアリングという考え方があります。AIが作り、別の仕組みが確かめ、結果を記録して、次の一手を決める。この反復を、仕組みとして設計するものです。英語の解説記事では、Addy OsmaniさんのLoop Engineeringが、作る、独立して確かめる、記録する、次を決める、という循環を説明しています。

1章の大・中・小PDCAと並べると、骨格が近いんですよね。小さな反復が中に入り、その外側に大きな反復がある。下で回るものは、上から見れば課題のひとつです。

AI氣道には、同じ本とループエンジニアリングを比べた過去記事があります。AIで整理して構成した記事です。その中に、こんな一文があります。

目的は上から下へ流れ、現実は下から上へ返る。

AI氣道の過去記事「大きなループの中に、小さなループがある」より

これは本の言葉ではなく、その記事の整理です。本書に照らすと、どこにあたるでしょうか。

上から下への流れは、2章の、なぜそのゴールを目指すのかを上位のPDCAと照らして確かめる話です。下から上へ返る流れは、5章の検証と6章の調整。下で得た結果しだいで、計画の大幅な見直しや、ゴールの変更まで起こります。

あ、ここが「ただ繰り返す」との違いです。

同じ作業を何周しても、結果が上の段へ返らなければ、同じ所を回っているだけ。本書も6章で、絶えずやり方を変える人は高速で回っているように見えると書きます。でも、最低限の仮説設定・検証期間・行動結果のどれかが欠けている、と。

回す速さより、各段に物差しがあるか。本書ではKGI・KPI・KDIがその物差しです。形は違いますが、ループの側にも、合格の条件や止める条件という評価の基準が要ります。

PDCAが古い道具だ、人間だけの道具だ、という話でもありません。本書の8章は、AIをPDCAの各段階に入れています。そのうえで、最終的な意思決定は人間が下す、と書く。

入れ子のどこをAIが回しても、物差しを決めて結果を受け止める席には人間がいる。両者が似ているのは、そこまで含めた形なんだと私は受け取りました。

実践編①|計画の前に今を計測し、実行する行動をKDIで決める

数字を1つ測る、1〜3ヶ月後を決める、やらないことを決める、行動を1つ選びKDIにする、カレンダーに書く、時間の上限を置く、の手順を階段で示す図
図15|数字を1つ測る、1〜3ヶ月後を決める、やらないことを決める、行動を1つ選びKDIにする、カレンダーに書く、時間の上限を置く、の手順を階段で示す図

ここからは、実行しっぱなしの小さな事業者が本書を使う手順です。数字や項目は例なので、自分の事業に置き換えてください。

  1. 今の数字を1つ測る。問い合わせ件数、見積り件数、来店数など、毎週かならず数えられるものを1つ選び、先週の値を書きます。計画が重い時、この記事ではここを入口にします。2017年の私が計測から回していた形で、どこから入ってもいずれ計画に戻るという1章の整理に沿った使い方です(1章)。
  2. その数字の1〜3ヶ月後を決める。期日と数字を入れたKGIにします。数字のない目標が残っていたら、何で測るかを先に決めます(2章)。
  3. やらないことを1つ決める。手が回らない施策を、今回は外します(2章)。
  4. 変えられる行動を1つ選び、KDIにする。たとえば、既存のお客さんへの連絡を週10件。やるかやらないかで数えられる形にします(3章)。
  5. 選んだ行動をTODOに落とす。いつ・何を・何件までを決めて、カレンダーに書きます。KDIは、その行動をどれだけ実行できたかを見る物差しです(3章)。
  6. 時間が足りなければ、捨てる→入れかえる→圧縮するの順で空けます(3章)。
  7. 迷わないための決まりを置く。時間の上限のような、シンプルなルールです(4章)。

ここ、めちゃ大事です!計画を完璧にしてから動く必要はありません。数字を1つ測って、行動を1つ決めれば、もう一周は始まっています。

実践編②|週1回の検証で、できた要因とできなかった要因を調整へ戻す

繰り返し予定で振り返り、KDI→KPI→KGIの順に見て、できた要因と伸長案を出し、その場でTODOを決め、最後は自分が決める週1回の検証ループの図
図16|繰り返し予定で振り返り、KDI→KPI→KGIの順に見て、できた要因と伸長案を出し、その場でTODOを決め、最後は自分が決める週1回の検証ループの図

次は、測った結果を次の行動へ戻す所です。実行しっぱなしを止める本番は、こちらです。

  1. 振り返りを、カレンダーの繰り返し予定にする(5章)。本の例は日曜の10〜11時です。この記事の例としては、週1回30分から始めてもかまいません。
  2. 見る順は、KDI→KPI→KGI。本書で検証の頻度が最も高いのがKDIなので、この記事では毎週そこから見ます。決めた行動をどれだけ実行できたかです(5章)。
  3. KDIが未達なら、時間をかけたかを問う。かけられなかったなら、忙しさが突発的か慢性的かまで書きます(5章)。
  4. できた要因も1つ書く。レシピのメモと同じで、再現するための記録です(5章)。
  5. 調整は、ゴール・計画の大幅見直し・解決案やTODO・調整不要のどれかに分ける。改善案2つにつき、伸長案を1つ選びます(6章)。
  6. その場で担当・期日・TODOまで決める。次の会議に持ち越しません(6章)。
  7. 一人の事業なら、週報の項目を自分用に使う(7章)。
  8. AIには、要因の洗い出しや表への整理を頼む。決めるのは自分です。顧客の個人情報や秘密は入れません(8章)。

今日やる1行

毎週数えられる数字を1つ選んで先週の値を書き、来週の行動を1つと、週1回の振り返り予定をカレンダーに入れる。

AIエージェントに渡す依頼文|この記事を自分の事業のPDCAに当てはめる

下の依頼文を、ClaudeやCodexなどのAIエージェントに貼ってください。

枠の中にこの記事のURLが入っているので、AIは最初に記事を読み、質問を1つずつしながら、自分の事業の数字と行動を表に整理してくれます。

使っている環境にそのまま貼れる追加のプロンプトも返ってきます。返ってきた表や数字は、最後に自分の目で読み直してください。

依頼文を開く
【記事のURL】
https://ai-kidou.jp/chou-onisoku-pdca-book-review/
最初にこのURLの記事を読んでください。読めない時は「記事を読めなかった」と伝え、下の【記事の要点】だけを材料にしてください。

【目的】
冨田和成『超鬼速PDCA』の解説記事をもとに、自分の事業で実行しっぱなしを止め、計測→行動(KDI)→週1回の検証→調整の一周を回せる形に整える。

【記事の要点】
・PDCAの4番目は調整(ADJUST)。改善案に加え、うまくいった部分を伸ばす伸長案も含む
・ゴールはKGI(期日と数字。1〜3ヶ月後が目安)、課題ごとの結果目標はKPI、行動の実行度はKDI
・結果はすぐ動かせないので、自分で変えられる行動をKDIとして数える
・検証はKDI→KPI→KGIの順に見る。本書で検証の頻度が最も高いKDIから見る、この記事の使い方。できなかった要因とできた要因の両方を出す
・調整は、ゴール/計画の大幅見直し/解決案・DO・TODO/調整不要、のどれかに分ける
・計画が重い時は、今の数字の計測から入ってよい

【やってよいこと】
1. 記事を読んだあと、短い質問を1つずつ聞く。順番は、事業の内容 → 毎週数えられる数字と先週の値 → 来週変えられる行動 → 使っているAIエージェントや道具(ChatGPT・Claude・Codex・表計算・カレンダーなど)。
2. 答えに合わせて、KGI・最重要KPI・KDI・TODO・週1回の振り返り項目を表に整理する。
3. 使っている環境にそのまま貼れる追加のプロンプトを1〜3本つくる。各プロンプトの中に記事のURL(https://ai-kidou.jp/chou-onisoku-pdca-book-review/)を入れる。

【守ること】
・記事に無い手順・数字・主張を足さない。推測は「推測:」と書く
・設定の変更、ファイルやデータの削除、メールやメッセージの送信、購入は実行しない。必要なら手順を書いて渡すだけにする
・パスワード、APIキー、顧客の個人情報は貼らせない。貼られそうな時は止めて知らせる
・最後に決めるのは使う本人。AIの整理は判断の材料として出す

【返す形】
1. 聞き取った内容の要約(3行以内)
2. 表:KGI/最重要KPI/KDI(週の目標)/TODO(期日つき)
3. 週1回の振り返りで見る項目(KDI→KPI→KGI、できなかった要因、できた要因、調整のケース)
4. 追加のプロンプト(1〜3本・記事のURL入り)
5. 自分の目で読み直す所を1行

『超鬼速PDCA』よくある質問

前著との違い、一人での使い方、KPIとKDIの違い、振り返りの頻度、AIと人間の役割というよくある質問の答えを6つの札で並べた図
図17|前著との違い、一人での使い方、KPIとKDIの違い、振り返りの頻度、AIと人間の役割というよくある質問の答えを6つの札で並べた図

前著『鬼速PDCA』を読んでいても、本書を読む価値はありますか?

本書は前著を新しくした版で、はじめにで、継続とマネジメントにも焦点を当てたと書かれています。

4章の継続の仕組み、7章の組織、8章のAIとの組み合わせが、本書が力を入れた所です。

一人で事業をしていても使えますか?

本書は、個人・チーム・会社と、適用する規模を選ばないと書いています。具体例も、営業と英語の勉強という個人のテーマです。

一人なら、ルーチンチェックシートと週報の形を自分用に使うのが入りやすいと思います。

KPIとKDIは何が違いますか?

KPIは、課題ごとの結果の目標です。KDIは、その結果のために決めた行動をどれだけ実行できたかの指標です。KPIは外の要因でぶれます。KDIは自分で動かせます。

毎日振り返る時間が取れません。

著者自身は毎日振り返っています。ただ本書は、週に1回でも振り返る習慣がある人はかなりの成果を出しているはずだ、とも書いています。

まず週1回の予定を、カレンダーの繰り返しで入れてください。TODOの確認は、朝にその日のリストを見る程度の短いもので足ります。

AIに検証を任せれば、振り返りはいらなくなりますか?

本書は、AIで分析や要因の抽出は速くなるとしつつ、最終的な意思決定は人間が下すと書いています。企業で使う時はセキュリティへの注意も求めています。

AIが出した要因は、自分の現場と照らして決めるための材料です。

まとめ|『超鬼速PDCA』は、検証した結果を次の行動へ戻すための本

実行しっぱなしの状態から、数字を1つ、行動を1つ、振り返りの予定の3歩で抜け出し、5章のKDI未達の図で忙しいを分ける次の一歩を示すまとめ図
図18|実行しっぱなしの状態から、数字を1つ、行動を1つ、振り返りの予定の3歩で抜け出し、5章のKDI未達の図で忙しいを分ける次の一歩を示すまとめ図

本書の背骨は、測る、変えられる行動を数える、結果を調整へ戻す、の循環でした。

1章で前進の道具として位置づけ、2章で計画の精度を上げ、3章で行動をKDIで数え、4章で続け、5章で要因を突き止め、6章で次へ渡す。7章と8章は、その循環を組織とAIで速く大きく回すための章です。

実行しっぱなしから抜ける一歩は、大きな計画ではありません。数字を1つ測り、行動を1つ決め、振り返りの予定を入れる。

2017年の報告を並べてみて、○☓で照らしていた所と、体重の物差しや忙しさの種類を分けきれていなかった所の両方が見えました。次に読み返すなら、5章のKDI未達の図を手元に置いて、自分の「忙しい」を分けるところからです。

冨田和成『超鬼速PDCA』の表紙

超鬼速PDCA

気になった章から、手に取って確かめてみてください。

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私の場合|失敗も「生の情報」として残していた2017年から、この本を読む

2017年4月、700記事の運営報告で、私は資産づくりの手順を書いた箇所に、こんな一文を入れていました。

写真をもとに描いた私のイラストに、2017年に書いた成功も失敗も生の情報でネット資産になるという考えと、その見方に照らしてこの本を次の材料として読む読み方を、2つの枠で添えた概念図
図19|写真をもとに描いた私のイラストに、2017年に書いた成功も失敗も生の情報でネット資産になるという考えと、その見方に照らしてこの本を次の材料として読む読み方を、2つの枠で添えた概念図

成功も失敗も生の情報、一次情報はネット資産になる。

2017年4月11日の私のブログ「はてなブログ運営報告 700記事達成」より

同じ記事には、こうも書いています。

やれば結果は必ず出ます。問題は結果を成功とか失敗とか意味づけする自分次第。

2017年4月11日の私のブログ「はてなブログ運営報告 700記事達成」より

2つを並べると、当時の私は、失敗も消さずに残す情報として扱っていたことがわかります。

本書は失敗を、検証と修正の手順で扱います。当時の私は、意味づけをする自分の側に置いていました。入口は違っても、失敗を捨てない所は同じです。

ここからは、2017年のこの見方に照らした読み方です。この見方で5章と6章を読むと、KDIの未達も、できなかった要因も、点数表ではありません。次のサイクルで何を変えるかを決める材料になります。

本書は、できなかった原因だけでなく、できた原因も分析すべきだと書いています。成功の記録も、同じように次の材料として読めます。

実行しっぱなしの週は、記録が残らない週でもあります。うまくいかなかった週ほど、書き残す価値がある。失敗を責める手順書としてより、失敗を次の一手に変える記録のつけ方として読むと、手元で長く使える一冊になると思います。

分身AIと過ごした最初の100日の記録は、分身AIと歩んだ100日の全まとめにあります。分身AIについては、分身AI.comにまとめています。

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この記事はAIツール(Claude Code)を活用して制作しています。構成・文章生成・画像制作にAIを使用し、最終的な内容の確認・編集・公開判断はひろくん(田中啓之)本人が行っています。「分身AIひろくん」(bunshin-ai.com)とは別のコンテンツです。

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