READ REPORT / GA4・AI分析

GA4の0は「成果なし」とは限らない。小川卓さんのAI分析を自サイトで試した

2026年9月30日

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくんです。今回は、小川卓さんが9月30日にはてなのオウンドメディア戦略ラボへ書いた、GA4とAIをMCPでつなぐ記事を、自分のGA4に当てて読み解いてみるね。

小川卓さんは、GA4の分析メモに「Directチャネルにはボットが多いので原則除外」と書いているそうです。私のサイトのDirectは、直近90日のセッションの45.0%。しかも新規ユーザーのエンゲージメント率は、12.6%しかありません。「原則除外」の一言が、他人事ではなくなりました。今回読んだのは、小川卓さんが9月30日に書いた、MCPでGA4とAIをつなぐ記事。先に断ると、私のGA4にMCPはつないでいません。AI秘書の凛ちゃんに、読み取り専用のAPIで数字を取ってもらい、元記事のプロンプトを自分のサイトに当てました。

3行でわかるポイント

  1. AIが見つけるのは「差」まで。差の理由を決めるのは人です。
  2. 私のGA4で、キーイベントに登録されているのは purchase の1つだけ。直近90日は0件でした。0には、購入の記録が無い分と、フォーム送信を数える印が無い分が、混ざっています。
  3. 前週比の印は、週の日数が違うと嘘をつきます。私のサイトの最後の週は3日分で−37.6%。1日あたりだと+45.6%です。
01

「毎月CSVを落とすのが地味に大変で」|私のGA4にMCPは未接続。読み取りAPIで同じ分析をやってみた

元記事のCSV書き出しを、読み取り専用APIで取った表に置き換え、AIに渡す流れの図解

小川卓さん(元記事・冒頭より)

「毎月CSVを落とすのが地味に大変で」

小川卓さんは、初級編を試した担当者から、こんな感想をもらったそうです。毎月のCSV書き出しが大変、と。MCP(AIと外部ツールをつなぐ共通の仕組み)でつなぐと、この往復がなくなります。ただし、つないだだけで分析がうまくいくほど単純ではなく、聞き方で答えが変わる。そう書いています。

先に断ります。私のGA4には、MCPをつないでいません。

だから、この記事の数字は、MCPで取ったものではありません。AI秘書の凛ちゃんが、読み取り専用のAPI(Data APIとAdmin API)で、ai-kidou.jp のGA4を取りに行きました。取得は2026年10月1日、期間は9月30日まで。書き込みは1回もしていません。

正直、CSVを落として貼る手間は、この時点で消えました!

でも、手間が消えたことと、数字が読めたことは別の話。取れた数字のうち、キーイベントの列は全部0でした。その0を、次の章で開けます。

読み取りだけで: 自分のGA4に、閲覧だけできる権限で入って、昨日の表示回数を1つだけ取ってみてください。

02

「Directチャネルにはボットが多いので原則除外」|前提メモを書こうとして、キーイベントがpurchaseだけと気づいた

キーイベントの欄はpurchaseの1つだけで、90日は0件。form_submitは144回あるのに印が付いていない図解

小川卓さん(元記事・「前提メモ」の節より)

「私自身、ga4.guideの分析では、サイトの位置付けや「Directチャネルにはボットが多いので原則除外」といった注意書きをまとめたメモを使い回しています。」

MCPでは、サイトの目的やページ構成に加えて、プロパティIDやイベント名まで「前提メモ」として先に渡す。元記事の例の目的は、資料ダウンロード(file_download)と問い合わせ(generate_lead)でした。

前提メモに書く項目を、AI秘書の凛ちゃんに洗い出してもらいました。目的のイベント名の欄で、まず確かめたのが、キーイベントの登録です。

Admin APIでキーイベントの登録を読むと、あるのは purchase の1つだけ(2024年4月21日作成)。直近90日のキーイベント数は、0件。登録済みの購入(purchase)の記録が、90日間1回も残っていません。

90日のイベントには、form_start が413回、form_submit が144回、sign_up が4回。generate_lead は、一覧にありません。form_submit は144回記録されているのに、キーイベントの印は付いていません。

この状態で「キーイベントの数を表にして」と頼むと、AIは素直に0を並べる。この0を「成果が出ていない」って読んだら、読み違いです。購入の記録が無い分と、印が無くて数えていない分が、同じ0に混ざっています。

リフォーム会社でWEB集客を独学で覚えたころ、私が魅了されたのは、言葉と写真と導線で人の行動が変わることでした。導線の先を数える印が無ければ、その変化は見えない。

AI氣道『Google公式「google/skills」徹底解説(GA4実機検証)』より

「ただ、「GA4を見て」だけだと、AIも困る。」

前提を決めずに頼むと困る、という話は、以前も書いています。『Google公式「google/skills」徹底解説(GA4実機検証)』で書いています。

登録の有無を1分で: 自分のGA4でキーイベントの一覧を開き、登録数と名前を1行メモに書いてみてください。前提メモの最初の1行になります。

03

「結論や改善案はまだ不要です」|上位20ページに印が2つ。成果なしかどうかも、理由も、表のどこにも書かれていない

上位20ページの棒グラフで、平均より低い2本に旗が立っているが、理由は表に書かれていない図解

小川卓さん(元記事・活用例1より)

「最後の一文が効きます。改善案を求めると、AIは表よりも提案のほうを長く書き始めるんです。」

活用例1は、過去28日間の上位20ページを表にして、表示が多いのにエンゲージメント率が全体平均より10ポイント以上低いページに印をつけさせる依頼です。最後の一文は「結論や改善案はまだ不要です。」材料を見る前に案だけ並べても、判断のしようがない、という理由でした。

同じプロンプトを、AI秘書の凛ちゃんに私のサイトへ当ててもらいました。28日間の全体は、表示回数7,264、エンゲージメント率38.7%。平均より10ポイント低い線は28.7%です。

印がついたのは2ページ。/google-musical-canvas-ai-manga-generation/(249回表示・19.9%)と、/notebooklm-obsidian-knowledge/(124回表示・17.1%)でした。

表が教えてくれるのは、ここまでです。なぜ低いのかは、表のどこにも書かれていません。推測: ここで改善案まで頼んでいたら、もっともらしい理由が並んだと思います。

バズ部の対談は、この逆の例でした。PVがほぼ変わらないまま、司法書士事務所の受電数が月60件から200件前後になった話。平井さんは、日々の受電数を記録している方から「1日3件だった電話が、13件入った日もありました。」と聞いたそうです。

差が見えたのは、数を記録していた人がいたから。PVの表だけ見ていたら、動いたことに気づけません。

表だけ頼む: 自分のサイトの上位20ページを、最後に「結論や改善案はまだ不要です」と添えて、表だけで出してもらってください。

04

「前週比で20%以上動いた週に印」|最後の週は3日分。−37.6%は、落ちた数字ではなく、日数が違う数字だった

前週7日と最後の週3日を比べず、1日あたりに直して比べる図解

小川卓さん(元記事・活用例1の続きより)

「file_downloadとgenerate_leadの件数を週ごとに、過去12週分並べて。前週比で20%以上動いた週に印をつけて。」

主要イベントの動きも、同じ要領で見られる。そう小川卓さんは書いています。週ごとに過去12週分を並べて、前週比が20%以上動いた週に印をつけさせる。

私のサイトはキーイベントが0件なので、ページビューで同じ形にしました。13週分を並べて、前週比が出せる12週のうち、20%以上動いて印がついたのは6週。半分です。

目立つのは最後の週。9月28日から30日までの3日分で1,155回。前の週は7日分で1,851回。前週比は−37.6%です。

印がつくのは当然で、3日分と7日分を比べているから。1日あたりに直すと、最後の週は約385回、前の週は約264回。+45.6%です。「4割落ちた」とは、言えなくなりました!

月曜から水曜の3日と、月曜から日曜の7日では、曜日の構成も違います。伸びたと言い切るのも、やめておく。表だけ見て「先週から4割近く落ちました」と報告していたら、違う話になるところでした。

AI氣道『Google公式「google/skills」徹底解説(GA4実機検証)』(2か所目)より

「同じ条件で取り直せる。失敗したら、古い数字で話を進めず止まる。」

条件を揃えて取り直す、という考え方は、『Google公式「google/skills」徹底解説(GA4実機検証)』で書いています。

週の日数を確かめる: 前週比の表が出たら、最後の週が何日分かを先に見てください。

05

「AIが見つけるのは「差」まで」|Directの新規とリピーターで、エンゲージメント率が約3.8倍違った

Directの新規のエンゲージメント率12.6%とリピーターの47.6%を比べ、理由は人が決める図解

小川卓さん(元記事・活用例2より)

「ただし、AIが見つけるのは「差」まで。なぜ差が生まれたのかは、コンテンツや過去の施策を知っている担当者にしか判断できません。」

活用例2は、過去90日の新規ユーザーとリピーターを、流入チャネル別に比べる依頼です。セッション数、エンゲージメント率、キーイベント率を並べて、差の大きい項目を上位5つまで数字で示させる。そのあと人間が、次の問いを返します。

私のサイトは、キーイベント率が使えない。なので、エンゲージメント率で比べました。90日間のセッションは23,485。そのうちDirectが10,568で、全体の45.0%です。

Directの新規は9,306セッションで、エンゲージメント率12.6%。リピーターは800セッションで47.6%。約3.8倍の差になります。

これが「差」。AIが出せるのは、ここまでって話です。

推測: Directの新規の低さには、ボットが混じっているのかもしれません。

表には、Organic Videoの新規もありました。45セッションでエンゲージメント率86.7%。目立ちますが、45セッションは少ないので、差と決めるのは保留です。

次の問いを返すのは、私です。新規のDirectを、ランディングページ別に見る。

AI氣道『Google公式「google/skills」徹底解説(GA4実機検証)』(3か所目)より

「AIが答えを決めるのではなく、人間が掘る場所を絞る。これが7日差分パルスの役割です。」

AIに差を見つけさせて、人が掘る場所を決める、という役割分担は、『Google公式「google/skills」徹底解説(GA4実機検証)』で書いています。

差の理由を1つ: AIが出した差を1つ選んで、「理由は、私の推測ではこうです」と1行書いてみてください。

06

「35%と約60%」|直帰率61.25%は、エンゲージメント率38.75%の裏返しだった

直帰率61.25%とエンゲージメント率38.75%を足すと100%になる図解

小川卓さん(元記事・「注意点」の節より)

「GA4の直帰率はエンゲージメントのなかったセッションの割合です。1ページしか見ていなくても、10秒以上とどまればエンゲージメントありとみなされ、直帰には数えられません。」

小川卓さんの例は、AIがまとめた表の「直帰率35%」。コメント欄には「訪問者の約3人に1人が1ページだけ見て離脱しています」と書かれていました。でも、1ページだけで終わったセッションを数え直すと、6割近くあった。35%と約60%。対策は、プロンプトの末尾に「取得に使ったディメンション、指標、期間、フィルタと、各指標の定義をひと言添えてください。」と書くこと。

私の28日の数字も、同じ式で並びました。エンゲージメント率は38.75%、直帰率は61.25%。足すと、ちょうど100%です。

GA4の直帰率は、エンゲージメントのなかったセッションの割合。つまり「1 − エンゲージメント率」。

この61%を、AIが「訪問者の約6割が1ページで離脱しています」と書いたら、私は気づけるか。推測: 定義を書かせていなければ、「そういうものか」って通したかもしれません。もっともらしい文ほど、人は疑いません。

1ページだけで終わったセッションの割合は、私のサイトでは数えていません。元記事の「約6割」は、小川卓さんの例の数字です。

AI氣道『ChatGPTから来たお客さんが、GA4で見えるようになった|AI流入とSNS流入は何が違うのか』より

「便利な機能ほど、落とし穴を先に知っておくのが大人の使い方です。」

GA4の落とし穴は、以前の記事でも書きました。『ChatGPTから来たお客さんが、GA4で見えるようになった|AI流入とSNS流入は何が違うのか』で書いています。

定義を1行足す: いつものプロンプトの末尾に、「使った指標と期間と、各指標の定義をひと言添えて」と1行足してみてください。

07

「数字を見て考える」|動いているのは読み取りまで。残りは提案(未実装)です

読み取りまでは動いていて、人が考える部分から先は未実装の提案という道しるべの図解

小川卓さん(元記事・結びより)

「MCPでGA4とAIをつなぐと、データを「取りに行く」時間はほぼゼロになります。その分、数字を見て考える時間に回せる。これが一番の変化だと感じています。」

元記事の結びは、取りに行く時間が消えた分を、考える時間に回す、です。次回は、改善案の「たたき台」をAIに出させる方法を解説する予定だそうです。

もう動いているのは、ここまで。AI秘書の凛ちゃんが、読み取り専用のAPIでGA4の数字を取り、表にまとめました。取りに行く時間が消えたのは、確かです!

ここから先は、これからやる提案。まだ未実装です。

1つ目は、form_submit をキーイベントに登録するか決めること。私が決めるまで、何も変えません。

2つ目は、前提メモを1つ作る。目的のイベント名と、週の数え方を書く。Directの扱いは、確かめてから足します。

3つ目は、プロンプトの末尾に、指標の定義を書かせる一文を足すこと。

私が目指しているのは、分身AIが、アクセス解析と改善まで自律して回す形です。でも、入口の数字の意味を取り違えたままだと、自律して回るほど、ずれが大きくなる。だから、最初に人が決めるのは、数える印と定義。数字を見て考える時間は、そこに使います。

10分の実験: 今週10分で、前提メモを1つだけ書いてみてください。目的のイベント名と、週の数え方の2行で足ります。

FAQ

よくある質問

Q. MCPをつないでいないのに、この記事を書いて大丈夫ですか?

A. 元記事の3段階と同じ作業を、読み取り専用のAPIでやりました。数字は、10月1日にAPIで取った ai-kidou.jp のものです。

Q. Directは本当にボットが多いのですか?

A. 私のサイトのDirectがボットかどうかは、確かめていません。新規Directのエンゲージメント率が12.6%と低いのは事実で、理由は推測です。

Q. 前週比の印は、どう読めばいいですか?

A. 最後の週が7日分かを、先に確かめます。日数が違う週は、1日あたりに直してから読みます。

MATOME

まとめ

小川卓さんの記事の収穫は、AIに任せる場所と人が決める場所が、3段階ではっきり分かれていたこと。

冒頭の疑問に戻ります。Directの新規のエンゲージメント率が12.6%と低いのは、数字として確か。ボットかどうかは推測です。

実装済みなのは、読み取り専用のAPIで数字を取るところまで。この先の提案は、どれも未実装です。以前書いたGA4を読み取り専用で動かした記事の7日差分パルスが、今も回っているかは、この記事では確かめていません。明日1つだけ選ぶなら、自分のGA4のキーイベントの一覧を開いて、何個登録されているかを数える。1分で終わります。

数字の取得条件は、28日が9月3日から30日、90日が7月3日から9月30日、週は月曜始まり。ページ別はページパス、チャネル別は流入チャネルと新規・リピーターで区切り、絞り込みはしていません。再現していないのは、MCPでの接続と、GA4の探索レポートとの突き合わせです。

COLUMN

仕入れ帳に「売れた」の欄が無かった

GA4を仕入れ帳にたとえ、売れたの欄が空いているのを見るひろくんのイラスト

料理に例えると、GA4は仕入れ帳です。何を何個仕入れて、何個売れたかが並んでいます。ここに「売れた」の欄が無ければ、どれだけ丁寧に読んでも、売れた数は0と出ます。私のGA4で、キーイベント数が0だったのは、これと同じ形でした。0は、成果なしとは限らない。フォーム送信のイベントは90日で144回記録されているのに、欄が無いので帳面に載らない。0は、売れていない印とは限りません。欄が無い分は、そもそも数えられていないのです。AIに帳面を読ませる前に、欄があるかを見る。ここは、人の仕事だと思います。

AIは、帳面を読む速さなら、私よりずっと速い。ただ、帳面の欄の作り方までは、勝手に決めてくれません。決めてくれたとしても、それは「それっぽい」欄。小川卓さんも、指定しなければ期間も指標も「それっぽく」選ぶ、と書いていました。何を「売れた」と呼ぶかを決めるのは、お店のことを知っている人だけです。味見をするのは、店主の仕事です。

だから私は、順番を決めたいです。まず、欄を決める。次に、AIに帳面を読ませて、差だけを表にしてもらう。最後に、その差の理由を、店主の私が味見して決める。任せる入口は、ここ。欄を決める前に任せたら、任せたことになりません。AI秘書の凛ちゃんに預けた読み取りの先は、まだ私の味見が要ります。分身AIに判断を委ねる話は、分身AI日記の「Codexに5回却下されて気づいた、「賢いAI」より「委ねるAI」だった話」にも書いています。運用の記録は、分身AI.comに残しています。

LINK

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REF

参考リンク

📄 今回紹介した記事

著者小川卓さん
媒体オウンドメディア戦略ラボ by はてな
公開日2026年9月30日
元URLhttps://www.hatena.ne.jp/ownedmedia/article/ga4-mcp-site-analysis

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この記事はAIツール(Claude Code)を活用して制作しています。構成・文章生成にAIを使用し、最終的な内容の確認・編集・公開判断はひろくん(田中啓之)本人が行っています。「分身AIひろくん」(bunshin-ai.com)とは別のコンテンツです。

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