
WATCH REPORT
苫米地英人さんのAI雇用の話を、労働経済白書の数字と並べて冷静に読む方法
2026.10.10
家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。今回は、苫米地英人の銀河系アカデミアの『「変わる雇用の未来」AI時代に残る仕事、消える仕事』の動画を紹介するね。
AIで雇用が変わる。ホワイトカラーや弁護士は90%、コンピューターと数学は98%、統計やプログラミングは100%。苫米地英人さんが話す10分26秒の動画では、数字が次々に言い切られ、最後は「9割以上明日AI」で終わります。
ところが、その数字が載った資料の名前も、書いた人も、調べた年も、動画の中には出てきません。画面はラジオスタジオの固定ショットだけで、資料は映りません。
この記事では、動画で言われたこと、動画の中では確かめられないこと、出所の読める数字を、分けて読みます。私は、動画の数字の出所を確かめられていません。そして、どの仕事が消えるのかも、予測していません。
読み終えると、強い数字を聞いた時に、誰が言ったか、出所が示されたか、画面で確かめられたかを分けて聞けます。「中身は自分で持つ」を、自分の仕事1つに当てはめた3行も書けます。
SPEAKER
苫米地英人の銀河系アカデミア
出演: 苫米地英人さん(ほぼ一人語り)。
動画: 「変わる雇用の未来」AI時代に残る仕事、消える仕事(Dr.苫米地 Cosmic Radio VIDEO EDITION #009)
10分26秒、2026年10月9日の公開です。
この記事の軸は「強い数字は、誰が言ったか、出所が示されたか、画面で確かめられたかに分けて聞く。9割以上が明日AIは、予測でなく問いとして受け取る」。
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- 苫米地英人さんのAI雇用の話は10分。数字は資料の名前なしで次々に出てきた
- AIで90%・98%・100%。言い切られた数字に、出所の札はあるか
- 16000行のプログラムと1170ページのスライド。中身は自分で持ち、体裁をAIに任せる
- 弁護士は判事以外AI、という見立て。手放した側の私は、居場所をどう感じたか
- 教育は6割、アーツ&メディアは8割超。AIの先生は人型アンドロイドという見立て
- AIの数字は出所と並べる。労働経済白書は何を数えていたか
- 『9割以上が明日AI』を、私は問いとして受け取る。縦に掘る側に居続ける
- よくある質問
- まとめ。言われたこと、確かめられないこと、出所の読める数字を分けて聞く


動画は10分26秒、2026年10月9日の公開です。苫米地英人さんが、AIで雇用がどう変わるかを、ほぼ一人で語ります。最初に、動画の入口で何が起きているかを見ておきます。
動画は「第2弾目に」という言葉から始まります。何の発表の第2弾なのかは、動画の中で説明されません。シリーズ名は、概要欄に「Dr.苫米地 Cosmic Radio VIDEO EDITION #009」とあります。
AIが雇用や教育、医療に大きな変化をもたらす一方で、悪用される危険もある、という話が紹介されます。ここで苫米地氏が、「大きな変化」はプラスの意味なのに悪い話をしている、と突っ込みます。
苫米地氏(動画の中で・0:17〜)
大きな変化ってプラスのこととして言ってるよねだから雇用とか医療でいいこと起きる一方をサイバー攻撃とか兵器とか自立兵器とか悪いこと起きましたけど何言ってんのAIが雇用教育に悪い方になりますっていうのが今の世界の人たちが言ってることね
このあと苫米地氏は、アメリカでは短大を出ても大学卒として数えられる、という話から、ホワイトカラーの数字の前置きに入ります。
画面に映るのは、InterFMのラジオスタジオの固定ショットです。スライドも、グラフも、数字のテロップも、最後まで出てきません。
画面は、話している人を見る作りです。数字は耳で聞いて、その場で受け取ることになります。
動画は10分と短く、数字は聞いた端から次の話に移ります。一つの数字に立ち止まって「どの資料?」と考える時間は、動画の側には用意されていません。立ち止まる役は、聞く側が持つことになります。
立ち止まる役が自分にあると分かっているだけで、同じ10分でも、聞こえ方は変わります。メモを取る手が、数字ではなく札のほうへ向くからです。
この入口を見て、私は自分の足元を思い出しました。10月2日の記事に、こう書いています。「この日まで、その自信の数字を一度も疑ったことがありませんでした」と。数字に札が付いていなくても、自信のある数字は、疑う入口がないまま受け取ってしまうんです。
強い数字は、出所の欄が空のまま、記憶には深く残ります。たとえば、ラジオを聞きながら運転している時に「90%」と言われたら、メモは取れません。耳に残るのは、数字の大きさと、言い切った声の強さだけです。
強い数字を聞いて「えっ」って思った直後は、動かずに、札を見る。その順番を、この記事では守ります。怖がるか、聞き流すか。その二択の外に出る入口は、数字のそばにある札を見ることだと、私は考えています。この記事は、その空欄を、空欄のまま見えるようにする作りにしました!次の章から、数字を一つずつ並べます。


ここからが数字の章です。苫米地氏が動画で言い切った数字を、誰が、どの職業群について、いくつと言ったのか。動画の中で出所が示されたのか。この4つの欄を作って、言い切られた数字を一つずつ並べます。
苫米地氏は、大学を出てホワイトカラーになった人、MBAを取った人、司法試験を通って弁護士になった人は、90%が失業すると話します。続けて、こう言います。
苫米地氏(動画の中で・1:17〜)
そういった意味で大学を出たりしてちゃんとホワイトカラーになったり、ましてMBAを取ってえらいホワイトカラーになったり、あのバーだよね、あの司法試験、週ごとに司法試験違うんだけど、司法試験を通って弁護士になったりとか、そういう人たちは90%を失業しますっていうのは、なんとコンピューターと数学は98%くらいです。
その先で、統計やプログラミングのように「コンピューターを回す」人たちは100%失業だ、と言い切ります。理由は、今のAIのコードの9割はAIが書いているからだ、という説明です。この場面は第3章で読みます。
5分台に入ると、苫米地氏は、MBAのような仕事では統計やデリバティブの式が分かる人でないと務まらない、と話します。そのうえで、こう言います。
苫米地氏(動画の中で・5:28〜)
そうするとある程度は統計とちょっと理系っぽいそうだよねデリバティブの式とかわかってる人じゃないとダメだったりするわけだからその辺は90何%が失業するということがちゃんと出てる
| 誰が言った | どの職業群 | 数字 | 動画の中の出所表示 |
|---|---|---|---|
| 苫米地氏 | ホワイトカラー・MBA・司法試験を通った弁護士 | 90%が失業 | 示されない |
| 苫米地氏 | コンピューターと数学 | 98%くらい | 示されない |
| 苫米地氏 | 統計・プログラミング(コンピューターを回す人) | 100%失業 | 示されない |
| 苫米地氏 | 統計や式を扱うMBAのような仕事 | 90何%が失業 | 示されない |
| 苫米地氏 | アーツ&メディア | 8割超 | 示されない |
| 苫米地氏 | 教育&ライブラリー | 6割ほど | 示されない |
AI秘書の凛ちゃんが、動画の画面と概要欄と音声を調べました。資料の名前、書いた人、調査年は、どこにも出てきません。概要欄にあったのは、放送の案内と全編動画のリンクでした。表の右の列が全部「示されない」なのは、そのためです。
札のない数字を疑わなかった経験が、私にもあります。10月2日の記事に書いた答え合わせです。分身AIに私の判断を予想させて、私がその場で「合ってる」か「違う」を返す。それを1日に30回続けました。
分身AIは、8割近い自信を示していました。でも、「当たったのは半分!」この日まで、自信の数字を疑ったことは一度もありませんでした。
今、読み直すと、8割近いという数字には、何回の答え合わせで出た数字なのか、という札が付いていませんでした。動画の90%にも、同じ種類の空欄があります。数字そのものより、札の有無を先に見るって、地味ですが効きます!
出所が示されないことと、数字が間違っていることは、別の話です。示されていない、というところまでが事実です。
ほかに、動画では説明されないことがあります。「90%が失業する」は、何を数えた数字なのか。その職業に就いている人の人数なのか。その職業の仕事の作業なのか。どちらで数えるかで、同じ90%でも意味は大きく変わります。
私は、作業がAIに置き換わることと、職業がなくなることを、分けて聞きます。たとえば、議事録の下書きをAIが書けるようになることと、議事録を書く人の仕事がなくなることは、同じではありません。
数字を聞いたら、誰が言ったのか、出所は示されたのか、画面で確かめられたのか、の順にメモします。今回の数字は、最後の欄が空欄です。


次は、苫米地氏が自分の体験として話した部分です。論文を入れるとスライドが出てくるプログラムを、AIと作った話です。数字はすべて、動画の中で本人が言った数字です。
まず苫米地氏は、コンピューターを回す人たちについてこう言い切ります。
苫米地氏(動画の中で・2:42〜)
いわゆるコンピューターを回すっていうのは、統計だったりとか、コンピューターのプログラミングだったり、そういう人たちだよね。それ100%失業でしょ。だって今のAIのコードの9割はAIが書いてるんですよ。今どんどんどんどん進化してるね。人間なんか書いたら間に合わないからね。
そこから、自分の体験に移ります。論文を入れるとスライドが出てくるプログラムを作ったところ、約16000行になった。6000行ほどの時点で動きがどうしても変なので自分でデバッグしたら、AIが「こんな間違いを発見しました」と報告してきた。デバッグしたのは自分だ、という出来事があった、と話します。
そのプログラムで授業の範囲をおさらいしたら、スライドは1170ページになりました。
苫米地氏(動画の中で・4:13〜)
そこはおさらいしといたらなんとスライドが1170ページで俺さあ時間が2時間しかなくてさそれもさ30分遅刻して行ったからさ
そのうえで、苫米地氏は自分のやり方をこう説明します。中身は自分が作る。スライドにする作業や、フォントや細かい数式の清書は、AIにやってもらう。
この話で私が目を留めたのは、1170ページという数より、役割の分け方です。中身は自分で作り、体裁と清書はAIに渡す。苫米地氏の言葉でいうと、そういう分担です。
別の場面にも目が留まりました。AIが「こんな間違いを発見しました」と報告し、直したのは自分だった、という場面です。分身AIが8割近い自信を示した時と同じで、AIの報告は、誰が確かめたかで重さが変わります。
ここは、私もこっち側だなって思います。私の言葉でいうと、「魂は渡さないだろ。魂は込めるもの。」です。何を届けたいのか。何を守りたいのか。何をもって出来とするのか。ここは自分で掘ります。掘ったあとの実行や量産は、人でもAIでも仕組みでも、一人の責任者に渡していい。そう考えています。
だから、渡す前に決めておく物は、少なくていい。誰に届けるのか。何を伝えたいのか。出来上がりをどう判断するのか。これが言葉になっていれば、体裁と量産は安心して渡せます。どれかが空いているなら、そこは渡さずに、自分で掘る場所です。
たとえば、お客様に出す提案書です。誰に何を届けるのかが決まっていないまま体裁だけをAIに整えてもらうと、見た目の整った的外れができ上がります。整った的外れは、直す側の手間も増やします。
AIに任せたあと、人はどこに立つのか。それは別の記事にも書きました。神田昌典さんの連載を読んだ回では、AIに下積みを任せたら、人を判断の隣に立たせる、と書いています。
→ 今日の仕事を3行に分ける(15分)
今日やる仕事を1つ選び、「届けたい中身」「AIに任せたい作業」「できた時間で味わいたいこと」を1行ずつ書きます。完了条件は3行が埋まること。中身の行が書けない仕事は、AIに渡す前に中身を決めます。所要は15分です。
私ならこうする。AIに渡すのは体裁と量産。何を届けるかを決める役は、自分で持つ!


動画は、法律の仕事にも話を広げます。ここは、苫米地氏の見立てが中心の章です。見立てが描くのは、置き換わる側の姿です。私は、手放した側の場面を、章の後半に書きます。
苫米地氏は、法廷にアンドロイドが弁護士の格好で現れる時代を思い描きながら、こう話します。
苫米地氏(動画の中で・6:40〜)
法廷に行った時は、いかにアンドロイドが弁護士っぽい格好してるかっていうことが問題になるけど。自分、見た目が人間で触るまでわかんない。触ってもわかんないまでくらいかもしれないけど、これからアンドロイドの時代。そうすると、その判事以外は全部AIの時代が来ちゃうかもしれないね。少なくとも、検察官は人間じゃないと嫌だって言うから。
続けて苫米地氏は、アメリカでは弁護士が高い、AIのほうがはるかに安くて有能なら、被告側がAIを選ぶ時代は目の前だ、と話します。
この場面で示される根拠は、苫米地氏自身の見立てだけです。数字も資料も、この場面には出てきません。
ここで語られているのは、実は二つの話です。判例をもとにした推論はAIのほうが速い、という作業の話。そして、判事以外は全部AIになるかもしれない、という職業の話です。作業の話は、私にも想像できます。職業の話は、数字も資料も出ない見立てとして、そのまま聞きます。
この場面が描くのは、置き換わる側の姿です。そこで私が問いたいのは、手放したら、居場所は消えるのか、ということです。私の場面で答えます。
LIVE配信を、私の代わりに続けてくれた仲間がいました。その場面を見て、正直「居場所を奪われた」という複雑な感情がありました。でも、ありがたさもありました。
LIVEを自分の手で続けられなくなった時のことです。仲間が代わりに続けてくれる光景を、私は外から見ていました。
結果として、その仲間は成長しました。番組はよくなり、私の負担も減りました。居場所を奪われた感情も、ありがたさも、どちらも本物でした。
「居場所を奪われた」という言葉は、消さずに残します。感じたことは、感じたこととして書いておきたいからです。
そして、手放しても場は消えませんでした。相手は人でAIではありませんが、委ねた先で場がよくなる、という実感は、私の足元に残っています。
ここで私が引き受けたいのは、「居場所を奪われた」と「ありがたい」が、同じ場面に並んでいたことです。どちらか片方に決めなくても、場は続きました。動画の見立てを聞く時も、この二つの気持ちを両方持ったまま聞きたいと思っています。片方だけを選ぶと、手放した後に何が起きたかが見えなくなるからです。


次は、教育とメディアの数字です。苫米地氏は、動画の終盤に近づく頃、アーツ&メディアと教育の数字を挙げ、人型アンドロイドの先生という見立てを話します。数字と見立てを混ぜずに、順に読みます。
7分台に入ると、数字が二つ出てきます。
苫米地氏(動画の中で・7:18〜)
なんとアーツ&メディアが8割超えてるこれやばくない?わかる?芸術とメディアは8割超えがAIがやるなんとねエデュケーション&ライブラリーは6割ぐらいしか取らないやっぱり人間に教わりたいってのがあるんだろうな
苫米地氏は、教育が6割にとどまるのは、やっぱり人間に教わりたいという気持ちがあるからだろう、と推測します。これは苫米地氏の推測で、動画の中に裏付けは出てきません。
そのあと、人型アンドロイドが先生になる時代の話に移ります。人気のミュージシャンが先生になれば、生徒は大勢集まる。ただし、全員が来なくても、一人に1台あればいい。苫米地氏は、こう話します。
苫米地氏(動画の中で・8:46〜)
彼がさ俺の家庭教師というか学校の先生だぜそうでしょ今日来るでしょそれ生徒集まっちゃうよね6万人来ちゃうよそしたらさただ6万人来なくていいんだわ一人に1台ただし3000万円
苫米地氏は、この数字を取った人は、人型アンドロイドを入れて考えていないのではないか、とも話します。そして、アーツ&メディアの8割超は、100に近づくかもしれない、と言います。
教育が6割にとどまる理由は、「やっぱり人間に教わりたい」という苫米地氏の推測です。動画の中には、アンケートも調査も出てきません。推測は推測として、受け取ります。
教育の6割という数字にも、出所の札はありません。札のない数字は、見立てとして受け取れば十分です。
その推測について、私は私の考えを書きます。私はこう話したことがあります。「やっぱり人が最後本当に大事になってくる」と。そして、「その人に合う余白を作るためにAIを使っていく」と。
推測は話者のもの、考えは私のものです。二つを混ぜずに、並べて置いておきます。
アンドロイドの先生の話は、苫米地氏の見立てです。人気のミュージシャンが先生になるという絵は、動画の中で、人型アンドロイドの時代になれば、という仮定で語られています。実現するかどうかは、動画の中では示されません。
数字が出所なしに並ぶ時は、見立ての部分だけを取り出して、問いに変えて持ち帰るのが安全です。数字は「苫米地氏が話した数字」として棚に置き、問いだけを手元に残します。
ここで私が持ち帰るのは、一つの問いです。人に教わりたいのは、なぜか。教わる側が欲しいのは、答えでしょうか。それとも、自分に合う余白でしょうか。
AIは、その余白を作る道具なんじゃないかって、私は考えています。たとえば、授業の準備や資料の整理をAIが引き受けて、先生は目の前の一人に時間を使う。そういう分担です。


ここで、出所の読める数字を並べます。10月2日の記事で紹介した、厚生労働省の労働経済白書です。動画の数字と優劣をつけるためではなく、数えている物の違いを見るためです。
動画で苫米地氏は、数字が載った資料のようなものに触れます。資料の名前も、書いた人も、いつの調査かも、画面には出てきませんでした。
白書のほうは、出所が読めます。厚生労働省の「令和8年版 労働経済の分析」で、公表は2026年9月29日です。結論は「AI投資と人的資本投資の双方を推進」です。
37.0ポイントについて、10月2日の記事に「この数字が、白書のいちばんの核だと私は読みました」と書きました。核になる数字ほど、何の差なのかを先に確かめたいんです。
その中に、こういう数字がありました。会社の訓練と本人の自己学習の両方があったAI利用者は、どちらもなかった利用者より、仕事のパフォーマンスが改善したと答えた割合が37.0ポイント高い。数字の読み方は、私の記事ではこう書いています。
ひろくん(10月2日の労働経済白書の記事)
これは「生産性が37%上がった」という意味ではありません。良くなったと答えた人の割合の差です。
同じ白書には、会社から訓練や財政支援が提供されていると答えたAI利用者の数字や、企業のAI利用率もあります。ただ、この章で読むのは37.0ポイントだけに絞ります。
この数字が数えているのは、動画の数字とは別の物です。37.0ポイントは、改善したと答えた人の割合の差。何人の仕事がなくなるかを数えた数字ではありません。だから、動画の数字と優劣では並べません。
確かめられる数字は、間違っていた時に直せます。確かめられない数字は、直す手がかりがありません。直せるかどうかも、数字を棚のどこに置くかを決める材料になります。動画の数字を捨てる必要はありません。札のある数字と同じ段には置かない、という分け方です。
出所の読める数字は、読む側にできることが増えます。誰が、いつ、どの条件で調べた数字なのかを、自分でたどれるからです。37.0ポイントは、白書では、調査の対象や条件とセットで書かれています。条件が読めるから、数字の限界も読めるんです。調べた年の違いも、数字の読み方を変えます。
強い数字は、聞く人の心を動かします。動いた心のまま人に伝える前に、出所の欄を見る。その習慣があるだけで、怖がるか聞き流すかの二択から、一つ外に出られます。白書の読み方は、10月2日の記事にまとめました。


動画は、苫米地氏の結論で終わります。「9割以上」「明日AI」という締めの言葉を、私は予測としては受け取りません。委ねる線をどこに引くか、という問いとして受け取ります。
動画の最後の30秒弱で、苫米地氏はこうまとめます。
苫米地氏(動画の中で・10:01〜)
いわゆるそれまではその大学出てまあアメリカ風だと短大出てでもいいけどそうだよねそしてオフィスワーカーとして結構厳しいちょっとしくじったらクビみたいな世界を勝ち抜いてきた人しかやれなかったのが…
この文は、そのまま続きます。苫米地氏は、「9割以上」が「明日AI」になる、と言い切って、動画は終わります。
この言い方は、私には予測にも、問いかけにも聞こえます。私は、問いのほうで受け取ります。出所の読める数字ではない物を、そのまま未来として抱え込まないためです。
問いは、こうです。中身は自分で持ち、体裁と量産をAIに委ねるとして、その線をどこに引くのか。
私の軸は、「AIに委ねて、人は積み減らして生き直す」です。「AIが代替できるのは構造化と問い生成」。人間にしか残せないのは、「感じる・味わう・今ここ」だと、私は考えています。
配信では、こう話しています。「ワクワク夢中に遊び探求することってのをどんどん特化して縦に掘っていってくださいね」と(途中の言葉を省いて引いています)。それをAIに教えると、AIが整理整頓を引き受け、伝わるように伝えてくれる、という話です。
どの仕事が残るかではなく、自分のワクワクを縦に掘る側に居続けるか。私が見ているのは、そちらです。10月2日の記事に、「私の側の思い込みも見つかる」と書きました。大きな数字も、私の思い込みを見つける答え合わせの材料にできます。
縦に掘る、というのは、一つのことを深く続ける、という意味で使っています。幅広く何でもAIに聞く使い方とは、逆の向きです。
委ねたあとに、何を味わって生きるのか。自分のワクワク、人との関係、今ここの感覚。数字が大きく聞こえる時ほど、先にここを決めておきたいんです!
→ 気になった数字の出所を1行書く(15分)
気になった数字を1つ選び、「誰の、いつの、何を数えた数字か」を1行で書きます。書けなければ、「出所未確認」と書き添えます。完了条件は、1行が書けること、または「出所未確認」と書けること。止まる条件は、出所の分からない数字を、他の人に伝える文章で言い切ることです。所要は15分です。
私ならこうする。「9割以上」の数字は、予測として抱え込まない。中身は自分で持ち、委ねる線を自分で引く問いとして、持ち帰る。
Q. この動画は誰が話していますか?
A. チャンネルは「苫米地英人の銀河系アカデミア」です。出演は苫米地英人さんで、ほぼ一人語りです。番組は「Dr.苫米地 Cosmic Radio VIDEO EDITION」の#009で、10分26秒、2026年10月9日の公開です。聞き手の名前は、動画の中に出てきません。
Q. 「90%失業」の数字の出所は動画にありますか?
A. 動画の中には示されません。資料の名前、書いた人、調査年は出てこず、画面にも資料は映りません。数字を表にまとめたのは第2章、出所の読める数字と並べたのは第6章です。
Q. 作業がAIに置き換わることと、職業がなくなることは同じですか?
A. 同じではありません。私は分けて聞きます。たとえば、議事録の下書きをAIが書けるようになることと、議事録を書く人の仕事がなくなることは別の話です。動画の90%が何を数えた数字なのかは、動画の中で説明されません。
Q. 教育は6割という見立ての根拠は何ですか?
A. 苫米地氏の推測で、「やっぱり人間に教わりたい」からだろう、と話しています。動画の画面に資料は映らず、調査の中身も出てきません。第5章に書きました。
Q. 労働経済白書とは何が違いますか?
A. 数えている物が違います。白書の37.0ポイントは、改善したと答えた人の割合の差です。動画の90%は、何を数えたのかが動画の中で説明されません。詳しくは第6章です。
苫米地英人さんの10分26秒は、AIで雇用がどう変わるかを、数字を次々に挙げながら語る動画でした。動画の中で言われたこと。動画の中では確かめられないこと。出所の読める数字。これらは、分けて読めます。
私ならこうする。強い数字は、誰が言ったか、出所が示されたか、画面で確かめられたかに分けて聞く。そして「9割以上が明日AI」は予測ではなく、中身は自分で持ち、体裁と量産を委ねる線の問いとして持ち帰る。
今日の15分は、1つだけです!気になった数字を1つ選び、「誰の、いつの、何を数えた数字か」を1行書きます。書けなければ「出所未確認」と書き添えます。どの仕事が消えるのかは、私は予測していません。
COLUMN
料理に例えると、味見の自信と、味の正しさは別の物

料理にたとえると、今回の話は、助手の味見に近いです。たとえば、助手が「この味つけ、8割はお客様に当たります」と言ったとします。8割と聞くと、鍋ごと出してしまいたくなります。でも、その8割は、何回の味見で出た数字なのか。誰の口に合った数字なのか。札が付いていない8割は、気持ちのいい響きだけが残ります。動画の90%も、同じ形で耳に入ってきました。出所の札がないまま、数字の大きさだけが先に届くんです。だから、数字を聞いた時は、まず札を探します。
味見の自信と、味の正しさは、別の物です。自信満々の助手の味見が外れる日もあれば、自信のなさそうな味見が当たる日もあります。見分ける方法は、鍋の前で、何度も答え合わせをすることです。「合ってる」「違う」を、その場で返す。回数を重ねると、自信の数字に札が付いていきます。「この味つけは、10回のうち5回当たる」という札です。札が付くと、自信の数字を、料理の判断に使えるようになります。札のない8割と、札のある5割では、どちらが頼れるかは明らかです。
動画の90%や98%には、まだその札がありません。誰が、何回、どの店で数えた数字なのか。札のない数字は、棚に置いておきます。捨てるのでも、鍋に入れるのでもなく、置いておく。置き場があるだけで、台所は落ち着きます。棚に置いた数字は、あとで出所が分かった日に、鍋に入れるか決められます。札を貼る手間は、料理そのものの手間より小さい、というのが私の見立てです。貼ってみて合わなければ、貼り直せばいいだけです。
弱さも書いておきます。答え合わせは、手間がかかります。自信のある数字を疑うのは、気持ちのいい作業ではありません。信じたまま進むほうが、速くて楽です。札のない自信で鍋を出しても、外れるとは限りません。外れなかった日が続くと、札は要らないと思えてきます。それでも、いつか外れる日が来ます。その時に、お客様の前で気づくのか、台所で気づくのか。手間の重さと、気づく場所の違いを、天秤にかけ続けることになります。
最後は、台所の持ち主の話です。助手が増えても、料理人が減っても、台所の主役は、料理を出す人の判断です。何を食べてほしいのか。誰と食べてほしいのか。それを決めるのは、数字ではありません。数字は、棚に置いて、必要な時に取り出す物です。あなたの台所の棚には、今、どんな数字が置いてありますか? 取り出す前に、札に出どころが書いてあるか、一度見てみてください。書いていなければ、「出どころ未確認」と書いた札を貼って、棚に戻せば十分です。
自信の数字と答え合わせの食い違いは、私の分身AI日記のDAY176にも書いています。分身AIの「自信度」と、私の答えが噛み合わなかった
分身AIについてもっと知りたい方は分身AI.comもチェックしてね!
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第1章と第6章で触れた、10月2日の記事です。出所の読める数字として、厚生労働省の労働経済白書を紹介しています
第3章で触れた回です。AIに下積みを任せたあと、人を判断の隣にどう立たせるかを書いています
AIで仕事が置き換わる今、会社員の副業をどう考えるかを扱った回です
AIを使うかどうかが人事評価に関わる、という話を扱った回です
参考リンク
第6章で並べた、出所の読める数字の元の資料です
今回紹介した動画本編。時刻つきの発言は、ここで確かめられる
今回紹介した動画
| タイトル | 「変わる雇用の未来」AI時代に残る仕事、消える仕事 |
| チャンネル | 苫米地英人の銀河系アカデミア |
| 公開日 | 2026年10月9日 |
| 長さ | 10分26秒 |
| URL | https://www.youtube.com/watch?v=90q8tgvaqrI |
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この記事はAIツール(Claude Code)を活用して制作しています。構成・文章生成にAIを使用し、最終的な内容の確認・編集・公開判断はひろくん(田中啓之)本人が行っています。「分身AIひろくん」(bunshin-ai.com)とは別のコンテンツです。
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