WATCH REPORT

AI効率化の効果が出る会社には、社内に革新者がいる。伊藤羊一さんと白木智幸さんが話す

2026.10.26

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。今回は、YouTube の NewsPicks の番組 New Session で、生成AIの効果が出る会社と出ない会社の違いを話した動画を紹介するね。

AI を仕事に入れたのに、使っているのは議事録とメールの作成ばかり。効率化の先で、会社が伸びる形になるのかが見えない。そんな一人社長や小さな会社の経営者に向けて書きました。

NewsPicks の番組 New Session(2026年10月25日公開・約30分)で、MC の大木優紀さんと、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長の伊藤羊一さん、デル・テクノロジーズ マーケティング統括本部 法人事業部 部長の白木智幸さんが、生成AIの効果が出る会社と出ない会社の違いを話します。番組は、デル・テクノロジーズの協賛。

話は6つ。効率化のその先、小さい会社ほど効果が出る理由、「革新者」という言葉、岡田研磨の事例とゴールの置き方、AI PC と環境の話、そして経営者が整える3つ。

この記事は、番組の主張を順に紹介して、そのあとに、公開済みの私の記事を重ねます。読み終えると、AI の使い方より前に、誰に何を委ねるかを自分で選べるようになります!

SPEAKER

大木優紀さん

この番組の MC です。

SPEAKER

伊藤羊一さん

武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長。Musashino Valley 代表(画面のテロップの表記)。

SPEAKER

白木智幸さん

デル・テクノロジーズ マーケティング統括本部 法人事業部 部長(画面のテロップの表記)。

3行でわかるポイント

  1. 生成AIを使う日本企業は86.4%なのに、期待を大きく超えた企業は0.9%。効果を実感するのは小さい会社の方だと、伊藤さんは画面の数字を見ながら話します。(第1章へ)
  2. 伊藤さんは、AI の使い方より前に業務をどう効率的にするかを考える人を、番組では「革新者」と呼びます。経営者が整えるのは、権限と責任を委ねること、目的を共有してやり方は自由にすること、環境を整えることの3つ。(第6章へ)
  3. 私なら、効率化だけを目的にはしません。実行のボールを委ねて、そのボールを持つ責任者を一人に決めます。(コラムへ)

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01

生成AIを使う企業は86.4%、期待を大きく超えたのは0.9%。AI効率化の先に何がある?

▲目次
AIを使う企業の大きな群れと、期待を大きく超えた企業の小さな朱色の灯りを左右に並べ、その先に道標を置いた図解
図解: 効率化のその先へ
動画キャプチャ: 画面いっぱいに、生成AIを1つ以上の業務で利用している企業の割合として、86.4%の大きな数字が出る場面(2:55頃)
動画キャプチャ: 画面いっぱいに、生成AIを1つ以上の業務で利用している企業の割合として、86.4%の大きな数字が出る場面(2:55頃)
動画キャプチャ: 円グラフの画面。期待を大きく超える効果があった、が0.9%で、右にMCが映る場面(3:05頃)
動画キャプチャ: 円グラフの画面。期待を大きく超える効果があった、が0.9%で、右にMCが映る場面(3:05頃)

効果を実感している業務の1位は、議事録とメールの作成補助。番組は、そんな画面から話を始めます。AI を入れたあと、会社の中で何が変わりましたか?

大木さんが、AI効率化では会社は伸びない、とテーマを紹介します。最初の話題は、効率化のその先。画面に出る業務別の割合では、1位が議事録・メール作成補助で72.3%でした。出典は総務省の令和8年版 情報通信白書です。

伊藤羊一さん(番組の中で・0:19〜)

抜本的に何かが変わったってよりも、今まで人間がやってたものがAIに置き変わった

伊藤さんは、人間がやっていたことが AI に置き変わっただけ、と話します。外部記憶装置のように働いてはくれても、AI でできることの「入門編」のレベル。AI が考えて、人間がまた考える往復にはなっていない、とも続けます。

画面に出る数字では、生成AIを使っている日本企業が86.4%。同じ白書からの数字です。期待を大きく超える効果があった企業は、わずか0.9%。こちらのグラフの出典は、矢野経済研究所の法人アンケート調査です。

伊藤羊一さん(番組の中で・3:12〜)

ちょっとずつ楽になってるかな、なってないかなみたいな状況で、モヤモヤしてるっていうのが、このグラフから明確に見えるっつうか。

導入には手間がかかるのに、楽になったのかどうかが分からないまま。そんな「モヤモヤ」した状況がこのグラフから見える、という話でした。白木さんは、自分から何を投げかけるかが要り、自動で結果が上がるという期待とはズレがある、と話します。

使っている会社の多さと、期待を超えた会社の少なさ。この差は、入れたかどうかより、入れた先で何が変わったかにあります!

私なら、委ねる目的を効率化だけにはしません。

効率化は入口。余白の使い方まで決めて、はじめて委ねたと言えるんですよね。

伊藤さんは、効率化の先に、AI と人が考えを往復させる形を見ています。私は、委ねて空いた余白で何をするかまで、先に決めます。

02

小さい会社ほど効果が出る理由は、AIに任せると業務を初めて定義することになるから

▲目次
属人化した仕事の引き出しから、業務を定義し、AIに任せるまでの三枚の札を矢印でつないだ図解
図解: 任せると、業務が初めて見える
動画キャプチャ: 企業規模別の生成AI活用状況と導入効果の棒グラフ。売上高の規模が小さいほど、大いに効果あり、の割合が大きい(4:43頃)
動画キャプチャ: 企業規模別の生成AI活用状況と導入効果の棒グラフ。売上高の規模が小さいほど、大いに効果あり、の割合が大きい(4:43頃)

活用は、大企業の方が多め。それなのに、効果を実感しているのは小さい会社の方。なぜ、こんな逆の形になるのでしょうか?

画面には、企業規模別の生成AI活用と効果が出ます。帝国データバンクの調査データを基にした画面です。活用は大企業が多く、効果を実感しているのは小さい企業の方。

伊藤さんの理由は2つ。少人数で忙しいので、AI の助けのうれしさが大きいこと。そして、SMB(中堅・中小企業のこと)の業務は定形化されておらず、属人化していることです。

伊藤羊一さん(番組の中で・5:26〜)

SMBの業務ってもう、属人化してるので、あの人のこういうやり方でこうでこうでって

あの人のやり方で回っていて、人がやっているままでは手のつけようがなく、任せきりになっている、という話です。AI にやらせるとなると、業務を初めて定義することに。そこに取り組むと効果が出やすい、と話は続きます。

伊藤羊一さん(番組の中で・6:46〜)

いや、それどう考えても大変だよねっていう、こうなんかね、情報がこっち行ってこっち行ってこっち行ってとか、それからこの人なんでそんな無駄なことすんだろうみたいなのが結構そのままになっちゃってたりするんで、

現場で伊藤さんが目にするのは、情報があちこちを回る流れや、理由の分からない無駄な作業。それが、そのまま残っていると話します。

白木さんの見方は、大企業の側から。データシステムが構築済みで、セキュリティ・コンプライアンス・ガバナンスも考える必要があり、複雑だと話します。効果が出るまでに時間がかかる、という指摘です。

小さい会社の強みは、人数の少なさより、業務がまだ誰かの頭の中にしかないこと。そこが伸びしろです!

私の記事「製造業 建設業 AI 属人化は、辞めたら回らない仕事を見つける所から始まる」に、6月の朝LIVEで話したことを書きました。

私の記事より(製造業 建設業 AI 属人化は、辞めたら回らない仕事を見つける所から始まる・製造業 建設業 AI 属人化の相談が、地方の会社で一番多いのはなぜか)

私も6月の朝LIVEで、「属人性あるその人しか知らない」知識を、「どんどんナレッジに溜めていくというのが大事になってくる」と話しました。今までも変わらないけれど、より大事になってくる、という話です。

その人の頭の中にしかない知識を、少しずつナレッジとして残していく。前から大事だったことが、さらに重くなる、という中身です。

あの記事には、話した記録を AI が読みやすい形で保存して、そこからブログも書かれている、とも書いています!

伊藤さんの言う業務の定義と、私が話した知識を溜めることは、重なる場所を指しています。小さい会社が先に効果を感じるのも、そこなのかなと思います。

伊藤さんは、AI にやらせる時に業務を定義することになる、という入口を話します。私は、定義の前に、頭の中にある知識を溜める所から始めます。

03

AIの使い方より前に、業務の効率を考える人。番組はその人を革新者と呼びます

▲目次
使い方から考える行き止まりの道と、業務から考える朱色の道を分岐点で分け、後者の入口に革新者の灯台を置いた図解
図解: 使い方の前に、業務を考える人
動画キャプチャ: AI活用を進める上で課題や障壁になっていることの棒グラフ。社員のスキル・リテラシー不足の行が赤枠で示される(7:50頃)
動画キャプチャ: AI活用を進める上で課題や障壁になっていることの棒グラフ。社員のスキル・リテラシー不足の行が赤枠で示される(7:50頃)

画面に出る課題は、セキュリティ・情報漏えいへの不安が32.6%、社員のスキル・リテラシー不足が29.0%、推進できる IT 人材の不足が24.4%。中小企業の群の数字です。課題が並んだその先に、誰がいると会社は動くのでしょうか?

伊藤さんは、従来のシステムは決まった操作を覚えればよかった、と話します。AI の場合は、「どうしたらいいか」から考える必要がある、という違いです。

伊藤羊一さん(番組の中で・8:42〜)

革新者こそキーマンで、ここがいるかいないかってものすごい大きな分岐点になります。

AI をどう使うかより前に、業務をどう効率的にするかを考える人。その人を、番組では「革新者」と呼びたい、と伊藤さんは話します。いるかいないかが、大きな分岐点。

使い方そのものは難しくない、と話は続きます。それでも「これをやる」が無いと、自由すぎて動けない状態に。1人目が試して共有し、2人目の弟子が出て、みんながやり始める流れです。

伊藤羊一さん(番組の中で・9:57〜)

だからそれを革新者作って育ててやってこいよっていう、そんな感じですね。

革新者を作り、育てるところから始めよう、という流れです。

白木智幸さん(番組の中で・10:14〜)

フィードバックがあることで、やっぱりこう自信にも繋がるしモチベーションにも繋がる

白木さんは、やったことを共有して「いいね」が返るサイクルが、自信にもモチベーションにもつながる、と話します。続く話は、自社の勉強会や共有チャット。組織として AI で変える意思表示も要る、と白木さんは話します。

課題が3つ並んでも、会社が動き出す入口は、やると決めた最初の一人。数字の大きな課題から片づけたくなりますが、先に要るのは人なんですよね。

私なら、手放すのは魂ではなく、実行のボールだと考えます。目的と判断軸は自分で掘って、そのあとの実行を委ねます!

AI の使い方は、その人の自由。そう任せられるのは、何のためにやるかが先に決まっているからです!

伊藤さんは、最初の一人が試して共有し、弟子が増えていく流れを見ています。私は、その一人に渡すのは実行で、目的と判断軸は渡しません。ここが分かれ目。

04

紙と Excel の情報を、AI との対話で整えた岡田研磨の事例

▲目次
紙とExcelの情報をひとつの置き場に集め、AIとの対話で整った情報にする流れを描いた図解
図解: 紙とExcelをひとつにして対話
動画キャプチャ: 岡田研磨株式会社(石川県金沢市)の工場を空から映した場面。建設機械や産業機械向け部品の加工・組み立てと出る(11:00頃)
動画キャプチャ: 岡田研磨株式会社(石川県金沢市)の工場を空から映した場面。建設機械や産業機械向け部品の加工・組み立てと出る(11:00頃)

社内の図面や作業の手順は、紙と Excel のどこにありますか? 人の頭の中にしか無い物も、きっと多いはず。番組が紹介するのは、まさにそこから始めた石川県の会社です。

画面の事例は、石川県金沢市の岡田研磨。建設機械や産業機械向けの部品を加工・組み立てる、従業員約85名の会社です。番組の紹介では、入社した専務が、紙と Excel に散らばった図面など属人化した膨大な情報を前に、AI との対話で自社独自の情報統合管理システムを作りました。

生産管理・労務管理・原価管理をはじめ、30以上のアプリを載せた仕組み。作業手順書の管理システムまで開発しています。労働時間の削減と売上高の増加につながった、と番組は伝えます。

伊藤羊一さん(番組の中で・12:52〜)

だからこういう結果を出すことが、本当にそれやろうとする意思が大事で、むしろそのなんていうか、やれるやり方はAIによってめっちゃ簡単になってるのかなっていう気はしますよね。

伊藤さんは、結果を出すにはやろうとする意思が大事だと話します。やり方のほうは、AI でずいぶん簡単になった、という見方。

白木智幸さん(番組の中で・13:14〜)

それがゴールになってしまって、本当に重要な問題が見逃されてしまう

白木さんは、AI を使うこと自体がゴールになると、本当に大事な問題を見落としやすいと話します。この例は、紙の情報を先にデータベースにして、そのあと AI に質問する順番。段階を踏んだ点がよかった、と続けます。

この事例の肝は、AI の使い方より順番にあります。散らばっていた情報を、先に一つの置き場へ集めること。ここが出発点です。

私の記事「生成AI導入が目的になると使われない、入れる前に決めること」に、導入そのものを目的にしない話を書きました。

私の記事より(生成AI導入が目的になると使われない、入れる前に決めること・導入が目的になると使われない理由。社員が個人で使い始める前に決めること)

AIを入れること自体は、目的になりません!人が抱えている荷物を下ろすために使うもの。

AI を入れることは、ゴールではなく手段。下ろしたい荷物があって、初めて出番が来る道具です。白木さんの注意と、向きがぴったり重なります!

番組が見せるのは、紙の情報を整えてから AI に聞く順番。私は、その手前に一つ置きます。何の荷物を下ろすのかを、入れる前に決めること!

05

手元とクラウドをどう使い分けるか、AI PC をめぐる説明

▲目次
手元のノートPCとクラウドを左右に並べ、中央の朱色の札で置く物ごとに使い分けることを示した図解
図解: 手元とクラウドを使い分ける

大木さんの問いは、人ではなくツールで「革新者」を生み出せないか、というもの。説明役は、デル・テクノロジーズの白木さんです。AI を手元で動かすか、クラウドで動かすか。考えたことはありますか?

白木さんは、AI PC を、AI を処理するエンジン(NPU)を内蔵した PC と説明します。ローカルのデータを、ローカルのプロセッサで処理できるという話。

例に出るのは、スマホの写真を「銀座時計台」のような言葉で探す場面です。パソコンでも、ファイル名やフォルダではなく、中身の言葉で探せるようになる、と白木さんは続けます。

白木智幸さん(番組の中で・17:26〜)

ファイル名何だったっけなとかっていうところから入ってくんですけれども、そうではなくて中身の内容ですね。

ファイル名を思い出して探すのではなく、中に書いてある内容で探す方法。検索の入口そのものが変わる、という説明です。

使い方の例は、文章の要約、翻訳、議事録の作成。どれもローカルでもクラウドでも動きます。白木さんは、両方を組み合わせて使うやり方をすすめています。

白木さんの話では、ローカルにデータを置くと、機密情報が外へ出るリスクを抑えられます。ただし、端末そのものの盗難やハッキングへの備えは必要、という条件つき。

伊藤羊一さん(番組の中で・27:48〜)

この考え方知る前は、ずっとなんかローカルにあったものはクラウド、クラウドってことで、もうローカルを活用するなんてこと考えもしなかったわけですよ。

伊藤さんは、これまで手元の物もクラウドへ、と考えていて、ローカルを使う発想はなかったと話します。クラウドで良いものはクラウド、ローカルで良いものはローカル。そう使い分ける、という結論です。

手元に置くか、クラウドに置くかを、置く物ごとに分けること。この見方は、AI の道具を選ぶ話を超えて、情報の置き場の話として持ち帰れます!

社内の資料のうち、手元に置く物とクラウドに置く物は、どこで線が引かれていますか?

06

経営者が整える3つ。権限と責任を委ね、目的を共有し、環境を整える

▲目次
権限と責任を委ねる、目的を共有する、環境を整えるの三枚の札を並べ、下に責任者は一人の土台を置いた図解
図解: 経営者が整える三つ
動画キャプチャ: 革新者を社内の標準にする、の画面。権限と責任を委ねる、目的を共有しやり方は自由、環境を整える、の三つが並ぶ(19:00頃)
動画キャプチャ: 革新者を社内の標準にする、の画面。権限と責任を委ねる、目的を共有しやり方は自由、環境を整える、の三つが並ぶ(19:00頃)

誰に、どこまで任せるのか。ここが決まらないまま、AI だけが動くことはあるでしょうか? 番組の締めくくりは、経営者が整えることの話です。

画面に並ぶのは、権限と責任を委ねる、目的を共有してやり方は自由にする、環境を整える、の3つ。大木さんが一つずつ示します。

伊藤羊一さん(番組の中で・19:56〜)

明確に定義してあげるとやれることいっぱいあるし、ここまでやっていいのかなみたいなのも、いちいちトップに確認しないでやれる

伊藤さんの話は、権限と責任をはっきり定義すれば、やれることが増えるというもの。ここまでやっていいかを、毎回トップに確かめずに済むようになります。

目的を共有したうえで、やり方は任せる形。環境には、自由に使えるツール、支えてくれる仲間、楽しく議論できる場、散らばっていないデータを挙げます。いきなり全部は難しいので段階を踏む、と伊藤さんは続けます。

白木さんが挙げるのは、自由に共有して「いいね」が返る心理的安全性。それがやる気につながる、という話です。番組の前半には、若い世代の声が経営層に届きにくいので、シニアの経営者は謙虚に若手の声を聞こう、という伊藤さんの呼びかけもありました。

その中で要になるのは、最初の権限と責任。ここが決まらないと、目的の共有も環境づくりも空回りします!

私なら、委ねるボールは、一人の責任者に持ってもらいます。持ち主は一人だけ。複数人の共同責任にはしません。

同じ記事「生成AI導入が目的になると使われない、入れる前に決めること」に、線を引く話も書きました。

私の記事より(生成AI導入が目的になると使われない、入れる前に決めること・ルールの策定。線引きがあるから、社員は自走して使える)

線がないと、どうなるか?怖くて、誰も触りません。ルールづくりは、委ねるための土台づくりです。

線が引かれていない場所では、人は怖くて手を出せません。決まりを作るのは、委ねるための足場づくり。伊藤さんの、権限と責任をはっきり定義するという話と、根っこでつながります!

伊藤さんは、定義があればトップに確認せずにやれる範囲が分かる、と話します。私が足したいのは、その範囲を決める責任者を一人に絞ること!

COLUMN

▲目次

任せた先で、仕事が増えるだけにしないために

ひろくんが、任せる、空いた手、行き先を決める、の三枚の札を紹介している図解。空いた手から見張りが増える方向へ薄い矢印が流れる
図解: 手放した手の行き先を決める

番組の画面では、生成AIの効果を実感している業務の1位に、議事録とメールの作成補助が出ていました。72.3%。議事録とメールを AI に任せると、確かに手は軽くなります。でも、任せた先はどうでしょう?出てきた文面を見張って、直して、また見張る。そんな仕事が、いつのまにか増えていないか。私が10月20日に書いた記事に、この形を書いた一節があります。

私の記事より(AIに任せる目的は、子供のように夢中に遊ぶ時間を持つこと)

AIに任せた結果が、仕事を回す量を増やしただけになる。手放したはずなのに、手は空かないままです。

任せたのに、回す仕事の量が増えただけ。手放したつもりなのに、手はふさがったまま。効率化の先でいちばん起きやすいのは、この形だと私は考えています。議事録が速く出れば、確かめる量も増える。メールが速く書ければ、送る数も増えます。速くなった分を、また別の仕事で埋めてしまう。手が空かないのは、AI の性能のせいではありません。空いた手の行き先が決まっていないからです!

私なら、任せる前に、手放した手で何をするかを先に決めます。行き先が決まっていないと、空いた手はすぐ別の見張りに回ってしまうから。委ねる目的は、効率化だけではありません。手放して空いた余白で、ワクワク夢中に遊び探求して、自分を満たす。そのために委ねます。

だから、効率化の先は仕事の量では測りません。空いた手がどこへ行ったかで測ります。量が減ったかどうかより、行き先があるかどうか。そこを見れば、任せた結果が見張りの仕事を増やしただけなのか、本当に手が空いたのかが分かります!最後に1つ、聞かせてください。AI に任せて空いた時間を、いま何に使っていますか?

分身AIについてもっと知りたい方は分身AI.comもチェックしてね!

FAQ

よくある質問

▲目次

Q. 生成AIを使う企業が増えても、効果が出ないのはなぜですか?

A. 画面には、生成AIを使う日本企業は86.4%、期待を大きく超える効果があった企業は0.9%と出ます。伊藤さんの見方では、人間がやっていたことが AI に置き変わっただけ。使い方が入門編のレベルにとどまっています。詳しくは第1章。

Q. 小さい会社ほど効果が出るのはなぜですか?

A. 伊藤さんが挙げる理由は2つです。1つ目は、少人数で忙しいので AI の助けのうれしさが大きいこと。2つ目は、業務が属人化していて、AI にやらせる時に初めて業務を定義することになることです。詳しくは第2章。

Q. 革新者とは、どんな人ですか?

A. 伊藤さんが番組で革新者と呼ぶのは、AI の使い方より前に、業務をどう効率的にするかを考える人です。その人がいるかいないかが、会社にとって大きな分岐点になります。詳しくは第3章。

Q. 経営者が整える3つとは何ですか?

A. 大木さんが画面で示す3つです。権限と責任を委ねる。目的を共有し、やり方は自由にする。環境を整える。伊藤さんによれば、権限と責任を明確に定義すると、トップに確認せずにやれる範囲が分かります。詳しくは第6章。

MATOME

まとめ

▲目次

NewsPicks の番組で、伊藤さんと白木さんは6つの話をしました。効率化のその先、小さい会社ほど効果が出る理由、「革新者」という言葉、岡田研磨の事例、AI PC と環境の話、経営者が整えることです。

伊藤さんは、分岐点は AI の使い方より前に、業務をどう効率的にするかを考える人がいるかどうかだと話します。私なら、その人に渡すのは実行。目的と判断軸は、自分で掘ります!

線がないと、怖くて誰も触りません。だから、委ねる前に決めます。どこまでやってよいかの線と、責任者を一人。線を引いてからボールを渡す、という順番です。

番組が紹介した岡田研磨の例では、まず紙と Excel の情報を置き場に集め、そのあとで AI に聞いていました。入れる前に、何の荷物を下ろすのかを決める。そこから始めます!

最後に1つだけ、聞かせてください。手元の仕事を1つ思い浮かべてみてください。AI に委ねたい実行と、自分で掘りたい目的は、どこで分かれていますか?

LINK

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REF

参考リンク

今回紹介した動画

チャンネルNewsPicks /ニューズピックス(番組 New Session)
出演MC 大木優紀さん/伊藤羊一さん/白木智幸さん
協賛デル・テクノロジーズ(概要欄の表記)
公開日2026年10月25日
長さ29分39秒(日本語)
URLhttps://www.youtube.com/watch?v=9lbSy9tR_oo

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