WATCH REPORT

第二の脳とは、事業の情報を1つのフォルダにまとめ、AIにいつも読ませる方法

2026.10.28

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。今回は、YouTube のチャンネル Ben AI で、Ben さんが、AIに自分や事業の文脈を毎回読ませるフォルダ、いわゆる第二の脳を、作って、動かし続けて、チームで使うための18のコツを順に話した回を紹介します。

AIを仕事に使い始めたのに、頼むたびに自分や事業のことを一から説明していませんか?第二の脳とは、事業の情報を1つのフォルダにまとめ、AIにいつも読ませる方法です。その第二の脳を作ったのに、数週間で古くなった。チームでは使われなかった。英語の動画を通しで見る時間もない。そんな人に向けて書きました。

動画は29分ほど。題名を訳すと、500以上の第二の脳を作ってきた自分が、押さえておいてほしい18のことだけを話す、という意味です。第二の脳を作る、動かし続ける、チームで使う。この3段で、18のコツを順に追っていきます。

読み終えると、動画の流れを章ごとに追えて、第二の脳の見取り図を持ち帰れます。その横に、私の記録と、私の見方も添えました!

SPEAKER

Ben さん

動画の話し手です。チャンネル Ben AI を運営していて、500人以上の第二の脳づくりを手伝ってきた経験から、18のコツを話します。画面にはスライドと実際の画面録画が出て、その横に話し手が映る回です。

3行でわかるポイント

  1. Ben さんは、第二の脳を30分の書き出しで始めて、フォルダは1つにまとめ、地図のファイルでAIに行き先を示す、と話します。(第1章・第2章・第3章へ)
  2. 生データでなく洞察を残し、毎日更新して毎週掃除する。スキルやダッシュボードは第二の脳を指すように作る、と話します。(第4章・第5章・第6章へ)
  3. 私の見方は、AIに預ける前に、地図に何を置くかと、直した記録をどこに残すかを、先に決める、というものです。(第7章へ)

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01

AIに読ませる第二の脳は、30分の書き出しと1つのフォルダから始める

▲目次
図解。30分の書き出しから、5〜10ファイルの第二の脳のフォルダが1つできる流れを、水彩画で描いた図
図解: 30分の書き出しで、1つのフォルダを作る
動画キャプチャ: Claude のアプリに、事業について喋りながら書き出している場面。下に音声入力のアイコンが見える
動画キャプチャ: 事業のことを喋りながら書き出すブレインダンプの場面(2:47頃)

AIに仕事を頼むたびに、自分は誰で、何の事業で、お客さんは誰か。毎回そこから説明していませんか?頼みたい中身にたどり着く前の、同じ前置き。それを毎回、ゼロから。

冒頭で Ben さんは、第二の脳がAIを使う土台になった、と話します。500人以上の導入を手伝って見えた、つまずく所は3つ。作る途中で詰まる、数週間で古くなる、チームが使わない、です。

第二の脳とは、パソコンの中の、テキストファイルがたくさん入ったフォルダのこと。AIの道具が、自分や事業の最新の文脈をいつでも読めるようになります。Ben さん自身のものは数千ファイルです。

最初のコツは、とにかくブレインダンプから。数千ファイルのグラフを見ると、何週間もかかりそうに見えます。でも、価値の約80%は30分のブレインダンプで手に入る、と話します。

Ben さん(動画 2:23〜)

80% of the value comes from just 5 to 10 of them.

私の訳: 価値の8割は、そのうちのたった5〜10ファイルから生まれます。

やり方は、Claude の前で、声で入力するアプリの Wispr Flow を付けて、事業のことを喋り続けるだけ。構造は要りません。散らかった話を、Claude が5〜10個の整ったファイルにします。

新しい会話は、必ずそのフォルダを選んで始めます。Claude が文脈を引いて、新しい情報もフォルダに書き戻す。使うほど育つ流れです。

2つ目のコツは、ローカルに置くこと。Claude の内蔵メモリは覚えられる事実が少なく、1社のAIに閉じます。

Notion や Google Drive はコネクタ経由になり、読み書きが遅く、不正確で、高くつく、と話します。

例は提案書。第二の脳なら、その顧客のサブフォルダを開いて、数秒で文脈を読めます。

顧客管理や Google Drive、メールを探し回らなくて済むんです。ただのファイルなので、ほかのAIにも同じフォルダを使えます。

5つ目のコツは、フォルダを1つにすること。事業や部署ごとに別の脳を作ると、管理も更新も、会話のたびに選ぶ手間も増えて、すぐ散らかります。

Ben さん(動画 9:11〜)

So you really don’t need multiple brains. You just need one brain with a good map.

私の訳: だから、脳をいくつも持つ必要はありません。必要なのは、よい地図をつけた脳が1つ、それだけです。

Ben さん自身は、複数の事業を1つの第二の脳で動かしています。事業も顧客も、それぞれサブフォルダ。例外は、全く重ならない2つの事業がある時と、個人のプロジェクトと仕事を分けたい時だけです。

数千ファイルと、30分。並べると差が大きいですよね。でも、最初に要るのは構造より中身なんです!

実は私、セカンドブレインの導入セミナーで、分身AIに魂を宿すとは、自分の生い立ちや経験、なぜそう思ったかという感情まで、全部言語化して詰めていくことだ、と話しました。

自分の経験、価値観、口癖も、文字にして Obsidian に蓄積しています。これが、分身AIの魂になります。

だから最初の30分は、完璧を狙わなくていいと考えています。完璧の基準は、出来のよしあしではなく、本質と核心に嘘なく向き合ったかどうか。喋って落とした物を土台にして、整えるのはAIに任せます。

粗くても、嘘のない30分が土台です。

02

AGENTS.mdは地図であって、説明書ではない

▲目次
図解。フォルダの一番上に置いた地図のファイルが、各サブフォルダの行き先を示す流れを、水彩画で描いた図
図解: 地図のファイルが行き先を示す
動画キャプチャ: Claude が AGENTS.md を読み、フォルダの変更に気づいて、行き先の3か所を更新している場面
動画キャプチャ: フォルダの変更に気づいて、地図を更新する場面(10:13頃)

フォルダにファイルが増えていくと、AIは何がどこにあるのか、毎回どうやって探すのでしょう?人なら棚の場所を覚えます。AIに要るのは、その棚の場所を教える1枚。

4つ目のコツは、よい AGENTS.md を置くこと。AIが毎回の会話で最初に読む、1つのファイルです。地図が無いと全部を検索して、トークンを無駄にし、見当違いの文脈を引くことも多い、と話します。

Ben さん(動画 6:31〜)

It’s one file at the root of your folder that Claude always reads first in every chat.

私の訳: フォルダの一番上に置く1つのファイルで、Claude はどのチャットでも、必ずこれを最初に読みます。

例は営業の電話の準備。顧客のメモは営業のフォルダ、提供する商品は事業のフォルダ。地図にそう書いてあるので、Claude はその2つだけを開きます。

CLAUDE.md と基本は同じ書類で、今は AGENTS.md と呼ぶのがいい、と話します。ほかのAIの提供元でも使えるからです。

CLAUDE.md が既にあるなら名前を変えて、2つは残さないのがコツです。残すと、Claude はそちらだけを読むからです。

書き方の習慣の1つ目は、ルーティング表。フォルダを並べて、中に何があり、いつ使い、新しい物をどこへ保存するかを書きます。

Ben さん(動画 7:26〜)

So, it’s a map, not a manual. You don’t put all of your business info in there.

私の訳: つまり、これは地図であって、説明書ではありません。事業の情報を全部ここに入れるわけではありません。

2つ目の習慣は、短く保つこと。Anthropic は200行未満を勧めている、と Ben さんは話します。自分で書かなくても、セットアップのスキルか、Claude に頼めば書いてくれます。

6つ目のコツは、フォルダ構成を固定すること。名前はあまり大事ではなく、変え続けないことが大事。変えるたびに Claude は覚え直し、地図も更新し続けることになるからです。

画面では、Claude が地図を読んで、フォルダの名前が変わっているのに気づき、行き先の3か所を更新します。更新しないと、新しい物が見当違いの場所に保存されてしまいます。

次の例は、顧客を現在と過去に分けた場合。地図を直すまで、新しい顧客のメモは古い場所に保存され続けます。固定した構成は、構成そのものより大事かもしれない、と Ben さんは話します。

7つ目のコツは、サブフォルダごとに索引を置くこと。ファイルが数十から数百になると、地図だけでは足りません。Andrej Karpathy さんの考え方で、AIが先に索引を読み、関連するページへ掘り下げます。

地図であって、説明書ではありません。この一言で、AGENTS.md に置く物と置かない物の線が引けます!

私は2026年9月に、AIが毎回読み込む指示ファイル CLAUDE.md を、約20KBから約5KBに減らしました。

起動時に読み込まれる量は、Claude で58,175から30,086に。まとめ役の作業では、115,047から55,743になりました。

私の記事より(Claude Codeの環境設定を整えると、会話を分けても前提を話し直さない・同じClaude Codeでも、出てくる物が違うのは環境設定の節)

散らかった机だと、目に入った物に気を取られがち。AIも、置かれた物を全部、考える材料にしてしまいます。

散らかった机の話は、地図にもそのまま当てはまります。置く物が多いほど、AIはそれを全部、考える材料にしてしまうんですよね。だから地図には、行き先だけを置きます。

地図は、積み足すより絞ります。AIが毎回読む量を絞るほうが効く、というのが私の判断です。AIに委ねて、人は積み減らして生き直す。この軸は人だけでなく、AIに渡す地図にも当てはまります!

地図に書くのは、行き先だけ。

03

Obsidianで見える形にするのは、人が直すため

▲目次
図解。同じフォルダを、AIと人が別の見え方で使う流れを、水彩画で描いた図
図解: 同じフォルダを、AIと人が別の見え方で使う
動画キャプチャ: Obsidian のサイトと、フォルダをグラフで見せるノートの場面
動画キャプチャ: Obsidian でフォルダを見える形にする場面(5:30頃)

第二の脳は、使うほどファイルが増えていきます。AIが迷わず読めても、人が目で中身を追うのは少しずつ大変になるんですよね。数百のファイルの中から、直したい1枚をすぐ見つけられますか?

3つ目のコツは、第二の脳を見える形にすることです。Claude は中身を、Markdown というただのテキストファイルで保存します。

ファイルや会話の記憶が増えるほど、人が読んで見つけるのは難しくなる、と話します。

Ben さん(動画 5:30〜)

that simply visualizes a folder on your computer and shows you how all of your files connect in this sort of nice graph view.

私の訳: パソコンのフォルダを、そのまま見える形にして、ファイルどうしのつながりを、きれいなグラフ表示で見せてくれます。

Obsidian のような道具を入れても、AIの側は何も変わりません。Claude はこれまでどおり、フォルダを開いて書類を読むだけ。

変わるのは人の側で、中身を読み、整え、直すのがずっと楽になる、という説明です。

Ben さんの会社が作った Baalda も、同じ役割の道具です。見える形にするのに加えて、チームで共有して同期もできます。その話は上級のコツで見せる、と予告していました。

使い方は、どちらかの道具を入れて、第二の脳のフォルダを開くだけ。それですぐ見える形になります。どちらも同じフォルダの上に重ねる層なので、両方を使うこともできる、と話します。

画面には、Obsidian のサイトと、フォルダのつながりをグラフで見せるノートが出てきます。ファイル同士が点と線で結ばれた関係図。

見える化で変わるのは人の側だけ。この切り分けが、この章の芯だと私は見ています。AIのためではなく、人が直すための入口なんです!

2026年6月17日、Obsidian の99,436ノートを健康診断したところ、リンクが孤立しているノートは97,726件(98.3%)。

健康診断や掃除を単体の仕事にすると手段の目的化になってしまうので、Obsidian は普段の作業の中で効く裏方ツールと決めたんです。

私の記事より(Obsidianを第二の脳にせず、AIの裏方にする。8分の動画と私の見方・Obsidian を第二の脳にせず、自分を養う裏方にするの節)

溜めることが目的なら、集めた時点で仕事は終わり。働かせることが目的なら、誰が読むのか、何を書き戻すのかを、先に決めておく必要があります。

集めた時点で仕事が終わってしまうなら、見える形にしても、眺めて終わるだけです。誰が読み、何を書き戻すのかを先に決めておくこと。人が直すための見える化は、そこまで決めて初めて働くんですよね。

見える化は、人が直す入口にとどめます。魂を込める場所はグラフの見た目ではなく、自分の言葉の方。手放すのは魂ではない、魂は込めるもの、というのが私の判断軸です。

見える形は、直すための入口。

04

第二の脳に残すのは、生データでなく洞察

▲目次
図解。大量の生データから、洞察だけを絞って残す流れを、水彩画で描いた図
図解: 生データから、洞察だけを残す
動画キャプチャ: Claude の入力欄に、今週の出来事と決めた事を書いている場面
動画キャプチャ: 頭の中にしかない文脈を、入力欄に書く場面(13:52頃)

セットアップが済むと、何でも入れたくなりませんか?売上の表も、メールも、会議の記録も。入れるほど賢くなりそうに見えて、気づけば中身は山のよう。ここからは、そうなる手前で効く話です!

ここからは中級のコツです。8つ目は、生データでなく洞察を保存すること。よくあるつまずきは、第二の脳を、生データを全部ためる場所にしてしまうこと。全部を保存するのが目的ではない、と話します。

Ben さん(動画 12:08〜)

Your second brain should be a filtered layer on top of that raw data.

私の訳: 第二の脳は、その生データの上に重ねる、絞り込み済みの層であるべきです。

流し込む代わりに、ソフトや Excel、データベースから、役に立つ要点と洞察だけを残します。

Claude は複数の情報源を組み合わせられるので、どのデータ源からも単独では出てこない洞察が得られる、という説明です。

例として挙げたのは、この動画を作るためにAIに数百件のサポート通話や利用者からの質問を通して読ませたこと。よくあるつまずきとコツは、今は1つの Markdown ファイルに収まっています。

だから Claude は、5つのコネクタを回って数百回も道具を呼び出さなくても、そのファイル1つを読めば足ります。

第二の脳には、ソフトの中には無く、本人やチームの頭の中にしかない文脈も入れます。戦略や決定の理由、好み。例は、先の四半期になぜ価格を上げたのか、思うように進まなかったローンチから何を学んだか、です。

画面では、Claude の入力欄に今週あったこと(プランを上げた、担当が変わった、広告を止めた)を書き込む場面が出てきます。まさにこういう物を取り込みたい、と Ben さんは話します。

Ben さん(動画 13:28〜)

So in short, your second brain is an add-on to your connectors and raw data, not a replacement.

私の訳: つまり、第二の脳は、コネクタと生データへの上乗せであって、置き換えではありません。

生データの上に乗せる、絞り込んだ層。この言い方なら、データの置き場と第二の脳の役目がはっきり分かれます!

実は2026年9月17日、AIで全部の記録をまとめて意味検索したら、会話の記録が97%(1,574,880チャンクのうち1,533,225)を占めて、目的の記録が埋もれてしまいました。

そこで、検索の範囲を記録の種類ごとに限る作りに変えたんです。

それから、2026年10月21日の時点で、確認画面で私が選んで決めた事は2,205件(252の作業)ありました。そのうち、手元の記録の置き場に決めた事のIDごと入っていたのは、31件。

残すのは出来事の山ではなく、なぜそう決めたかの一行です!最初の1本で残すのは表面の文体ではなく、なぜ?とその判断軸だと、私は考えています。

山より、理由の一行。

05

毎日の更新と毎週の掃除を、パソコンを閉じても動かす

▲目次
図解。毎日の更新と毎週の掃除が輪になって続く流れを、水彩画で描いた図
図解: 毎日の更新と、毎週の掃除
動画キャプチャ: Claude Code のルーティン作成画面。毎朝、前日の会話や会議のメモから決定と洞察を拾う指示文
動画キャプチャ: ルーティンの作成画面(21:22頃)

作った第二の脳を放っておくと、どうなると思いますか?先月の戦略や、変わる前の担当。中身が少しずつ古くなって、AIはその昔の話をもとに動き出してしまいます。

動画は、ほとんどの第二の脳はセットアップの段階ではつまずかない、と切り出します。崩れ始めるのは、数週間たってからです。

Ben さん(動画 11:49〜)

most second brains don’t actually fail at the setup. They fail a few weeks later.

私の訳: ほとんどの第二の脳は、セットアップでは失敗しません。数週間たってから、失敗します。

9つ目のコツは、毎日の更新。手で更新するだけでは、すぐ古くなります。会話のたびに新しい出来事を貼るのなら、第二の脳を持つ意味がありません。そこで出てくるのが、毎日の定期タスク。

定期タスクは、大事な情報源(会議の記録の道具、顧客管理、メール、Slack など)を回り、新しく起きた出来事の中から洞察だけを第二の脳に入れます。生データは流し込まない決まり。

Ben さんは、いくつかの質問に答えるだけでこの定期タスクを設定できるスキルを用意しています。古いファイルの見直しも受け持ち、変わった所は更新か削除をする、と話します。

10個目のコツは、毎週の掃除。第二の脳が育つと、2つのことが起きます。1つは、地図や索引が実際の中身と合わなくなること。2つ目は肥大化(重複したファイル、矛盾するノート、どこからもリンクされないファイル)。

そこで、1〜2週間ごとの健康診断。Ben さんの会社が作った最適化のスキルは、地図と索引の更新、リンク切れの修復、重複の整理、長すぎるファイルの短縮を受け持ちます。

終わると、100点満点の健康点数と報告が出る、と話します。

小さな物はその場で直し、大きな変更の前には確認を挟む作り。これも定期タスクにして、毎週か2週間ごとに自動で走らせるのを勧めています。

13個目のコツは、パソコンを閉じても更新すること。パソコンの中のファイルを触る定期タスクは、パソコンが開いている時しか走りません。週末や出張の間、更新は止まったまま。

そこで、同じ作業を Claude Code のルーティンに移します。ルーティンは、Anthropic のサーバーで動く定期タスク。パソコンが開いているかどうかは関係ない、と話します。

ただし、大きな変更が1つ。ルーティンはクラウドで動くので、パソコンの中のファイルには届きません。

だから第二の脳も、コネクタとしてクラウド側に置く必要があります。Baalda は Claude の公式のコネクタになった、という話でした。

画面には、ルーティンの作成画面が出てきます。毎朝、前日の会話や会議のメモ、顧客管理、メール、Slack を見て、決定、洞察、未完了のタスクを拾い、第二の脳に入れる指示文。

保存するのは洞察だけで、生データは入れない書き方です。

作る日より、続ける日のほうがずっと長いんですよね! だから動画は、更新と掃除のコツを、第二の脳が古い情報で動き出さないための部分として話しています。

2026年9月20日、参照ファイルを道具の出力で丸ごと置き換える作り直しをしたところ、手書きの運用ルール約7,200文字が消えました。今は、作り直す時は手書きの節を先に切り出してから、と決めています。

私の記事より(claude-obsidianで保存とwikiを続けるには、vaultとスキルを先に決める・保存していないなら機会損失。続けるには残す中身と習慣を先に決めるの節)

足す前に確かめるのは、足す理由を言えるかどうか。引く日は足す日とセットで決め、毎日触れる数にとどめます。

足す前に、足す理由を言えるか。引く日は、足す日とセットで決めます。毎日入ってくる更新と毎週の掃除も、この組み合わせで見ると分かりやすいんです。足すだけの仕組みは、いつか必ず重くなりますよね!

更新と掃除は、AIに預けます。空いた時間は、別の遊びと探求に回したいんです。委ねる目的は効率化だけではなく、余白をつくることにある、と私は考えています!

預けた分だけ、残るのは余白。

06

ダッシュボードもスキルも権限も、第二の脳に結びつける

▲目次
図解。第二の脳を指すダッシュボードとスキルと、権限のかかったファイルの関係を、水彩画で描いた図
図解: 脳を指すダッシュボードとスキル、ファイルについた権限
動画キャプチャ: ダッシュボード。今日の優先事項、今週の決定、会議の予定が並ぶ場面
動画キャプチャ: 全体の概要を見せるダッシュボード(17:39頃)

第二の脳が育つと、中身は人にとっても役立つ物になります。でも、テキストのファイルのままだと、欲しい答えを取り出すのはひと手間。毎朝フォルダを開いて読み比べる時間、取れますか?

11個目のコツは、第二の脳の上にダッシュボードを作ること。中身は Markdown なので、そのままでは洞察を取り出しにくい、と話します。だから上に作る、という順番です。

種類は3つ!全体の概要(今日の最優先事項、今週の決定、会議の予定)、事業の一部(営業など)、そして今の課題に絞った問い。

営業のダッシュボードでは、担当者が毎朝、今日の電話の準備、各案件の状況、期限が来るフォローアップを見ます。価値が高く、顧客管理をほとんど開かなくなった、と話します。

課題に絞る例は、なぜ今四半期は顧客の導入に時間がかかるのか、という問い。Claude が会議のメモやプロジェクトのファイル、決定を通して、どこで詰まっているかを見える形にします。

派手なグラフや見た目のよい設定は、つながりを見せるだけで、価値はあまり生まない、と話します。絞るのは、決定に役立つデータだけ。

毎朝更新する定期タスクを、さらに1つ設定します。画面には、今日の最優先事項などが並ぶダッシュボードが出ます。

12個目のコツは、スキルが第二の脳を参照すること。多くのスキルが、同じ参照ファイルを共有しています。事業の戦略や、ブランドの声の文書です。

Ben さん(動画 19:48〜)

one update to your strategy doc instantly updates every skill that uses it.

私の訳: 戦略のドキュメントを1回更新すれば、それを使うスキルすべてが、すぐに更新されます。

困るのは、スキルが10個ある時。戦略の文書の写しも10個になります。戦略が変わるたびに10個を直す必要があり、結局、誰も手を付けません。その先にあるのは、古い情報で動くスキル。

勧めは、参照ファイルをスキルの中に置かず、スキルが第二の脳のファイルを指す形。ただし、スキルそのものは第二の脳に入れません。すぐ散らかって、更新しにくくなるからです。置き場は、Claude のアカウント側。

上級のコツの16個目は、誰が何を見られて、何を編集できるかの制御。チーム全員が同じ第二の脳を使うと、経営層のメモや財務、顧客や人事のファイルを、全員が見て編集できてしまいます。

Ben さん(動画 25:42〜)

for every folder and even every single file you decide who can edit it who can only view it and who has no access at all

私の訳: フォルダごと、さらにファイル1つごとに、誰が編集でき、誰が見るだけで、誰がまったくアクセスできないかを決められます。

設定は、チーム全体、部署ごと、個人ごとにできます。Ben さんの例では、context のフォルダと AGENTS.md は全員が閲覧のみ。財務のフォルダは、共同創業者だけに見える形。

権限はファイルそのものに付いているので、どのAIの道具を使っても関係ありません。アクセスが無い人は、その人のAIの道具からも届かない、と話します。

17個目のコツは、チームのダッシュボード。営業で起きていること、顧客の声、遅れているプロジェクト、誰が何をしているか。これを営業、マーケティング、運用と、部署ごとに分けて作ります。

作り手は、第二の脳のオーナーになりそう、という見立て。メンバー個人のダッシュボードも、経験上とても力を持つそうです。

共有は、Claude の成果物として公開してリンクを渡すか、ライブのURLに置くか。画面には、マーケティングのダッシュボードが出ます。YouTube の閲覧数や新しい登録者などが並ぶ画面です。

置き場は第二の脳の1か所。ここまでの話は、どれもそこを指す向きでそろっています!

07

チームで使うなら、1人のオーナーと、事業第一の1行

▲目次
図解。1人のオーナーが段階的に広げるチームの輪と、共有する1つの脳の関係を、水彩画で描いた図
図解: 1人のオーナーと、段階的に広げる輪
動画キャプチャ: ノートに、新しい洞察を正しいフォルダに保存する、事業の利益を第一に動くというルールが並ぶ場面
動画キャプチャ: 共有する1ファイルに書く、事業を第一にするルール(28:52頃)

1人で使えていた第二の脳を、チームに広げたら何が起きるでしょう?ファイルの置き方も、更新のしかたも、人の数だけ増えていきます。ここからは、チームで使う話です!

14個目のコツは、1つの第二の脳を、チーム全体で同期すること。手伝ってきた中で、人がいちばんつまずくのがチームでの共有だ、と Ben さんは話します。

使う人が増えたとたん、全員が同じファイルを持ち、すべての変更が、すぐ全員のパソコンに同期される必要が出てくるからです。

Obsidian、Google Drive、Notion などでも試したけれど、たいてい限界がある、と話します。

限界は3つ。技術的な設定、2人が同じファイルを編集した時の衝突、そして権限の設定が付いていないこと。

そこで Ben さんの会社が作ったのが、Baalda というアプリです。第二の脳のフォルダを開いて同期を押すと、クラウドに同期された写しができて、チームを招待できます。

招待は2通り。1つ目は、アプリからメールで招待する方法で、メンバーが入ると第二の脳が丸ごと手元に入り、変更はほぼ即座に同期されます。

2つ目は、Claude のアカウントにコネクタを追加するだけ。アプリは要りませんが、コネクタ経由なので効率は落ちます。できるなら1つ目を勧める、と話します。

15個目のコツは、段階的に広げて、オーナーを1人置くこと。初日から会社全体に設定すると、全員が自分流にファイルを足して、すぐ役に立たなくなります。

勧めの順番は、まず自分。数週間、毎日使って、自分に効くようになってから、チームの1人、次に1つの部署、最後に会社全体です。問題が小さいうちに直せて、新しく入る人は、すでに働く第二の脳を手にします。

そのうえで置くのが、オーナー1人。第二の脳には、毎週の手入れがいるからです。

Ben さん(動画 24:56〜)

And when everyone’s responsible for that, nobody actually does it.

私の訳: そして全員が責任を持つと、結局、誰もやりません。

オーナーの役目は、毎週の掃除を走らせること、フォルダ構成と地図の変更を承認すること、困った時の窓口になること。画面には、その役割を書いたスライドが出ます。

持ち主は1人。この話の横に、私が前に書いた、1人を待つ場面を置いてみます。

私の記事より(会社OSの作り方とは?社長に聞かなくても、AIと社員が同じルールで動く会社の土台づくり・手順3:チームで同じ環境とルールを共有し、担当者に聞かなくても進む状態にするの節)

手元のハーネスを直せるのが、Aさんだけという場合もあるそうです。打ち合わせや出張中なら、その人を待つ。進むはずだった作業が、そこで止まってしまいます。

引用の話は、直せるのが1人だけなので、その人を待つ間に作業が止まる、という状態でした。動画のオーナーは、毎週の手入れを誰が持つかを1人に決める話。

直す力を1人に閉じ込めるのと、手入れの持ち主を1人に決めるのは、似て見えて向きが違います。

最後の18個目は、AGENTS.md に、事業を第一にする1行を足すこと。会社のAIエージェントは、話しかけてきた人に同意しがちだ、と Ben さんは話します。

営業担当の Claude は営業担当の味方、マーケ担当の Claude はマーケ担当の味方。事業のためになるかを確かめる Claude は1つもいない、という問題です。

ここで紹介されるのが、a16z の Institutional AI vs. Individual AI という記事。

今のAIの道具の多くは利用者を強めるけれど、強めるのに本当にふさわしいのは事業の真実だ、という a16z の主張です。

勧めは、共有の AGENTS.md に、1行だけ足すこと。

Ben さん(動画 28:45〜)

always act in the best interest of the business based on our goals and our strategy. If a request or output conflicts with that, say so clearly instead of just agreeing.

私の訳: 常に、私たちの目標と戦略に基づいて、事業の利益になるように動いてください。依頼や出力がそれと食い違うなら、ただ同意せず、はっきり伝えてください。

全員のエージェントが、毎回の会話で最初にこのファイルを読みます。だから、この1行はチーム全体のAIに広がる、と話します。

同じ事業の目標と戦略という源から、全員が少し近い動きを始める、という見立て。画面には、そのルールが並ぶノートが出ます。

共有ファイルの1行で、全員のAIの基準をそろえる発想。ここには、私も賛成です!

持ち主は1人、基準の1行は全員で共有。

FAQ

よくある質問

▲目次

Q. 動画は、どんな内容ですか?

A. Ben さんが、AIに自分や事業の文脈を読ませるフォルダ、第二の脳を、作る・動かし続ける・チームで使うための18のコツを、順に話す回です。

Q. 第二の脳とは、何ですか?

A. パソコンの中の、テキストファイルがたくさん入ったフォルダのこと。AIの道具が、自分や事業の最新の文脈を、いつでも読めるようにします。

Q. AGENTS.md とは、何ですか?

A. フォルダの一番上に置く、AIが毎回最初に読むファイルです。どのフォルダに何があり、いつ使い、新しい物をどこへ保存するかを書いた地図。

Q. なぜ生データでなく、洞察を残すのですか?

A. 動画では、第二の脳を、生データの上に重ねる絞り込み済みの層として話します。コネクタや生データの置き換えではなく、上乗せという位置づけ。

Q. チームで使う時は、何から始めますか?

A. まず自分用に設定して、数週間、毎日使います。そのあと1人、1つの部署、会社全体の順に広げて、手入れの持ち主としてオーナーを1人置く、と動画では話します。

MATOME

まとめ。第二の脳は、地図と洞察と、1人のオーナーで動かす

▲目次

第二の脳とは、事業の情報を1つのフォルダにまとめ、AIにいつも読ませる方法です。動画の筋道は3段。作る、動かし続ける、チームで使う。18のコツは、この順に並んでいます。

持ち帰ったのは4つです!地図を先に決めること。残すのは洞察だけにすること。更新と掃除はAIに預けること。置き場を1つにして、そこを指すこと。

私の手元でも、毎回読ませる指示ファイルを小さくして、読み込む量が減りました。その向きは、動画の地図の話と並びます。

AIに毎回説明していることのうち、地図に1行で書いておけるのは、どれですか?

COLUMN

掃除のあとも、AIに直した言葉を残す

図解。AIへの訂正を、その日の記録と元の文への注記と、使い回す文章の3か所に残す流れを、ひろくんが紹介する水彩画で描いた図
図解: 訂正を3か所に残す

動画で紹介された毎週の掃除は、長すぎるファイルを短くして、重複したファイルを整理する作業でした。

AIに読ませる物を細く保つための手入れですね。では、AIが読み違えて私が直した言葉は、その掃除のあとも残るでしょうか?

私の記事より(AIへの訂正は、その場の一言で終わらせない・訂正はどこに残ったかの節)

AIへの訂正は、その場の一言で終わらせない。次に同じ言葉が引き出される時にまた縮んで読まれたら、訂正した意味がありません。

直したのが一言だけだと、次に同じ言葉が引き出された時に、また縮んで読まれてしまいます。訂正は、その場では伝わっても、次の会話まで持ち越されるとは限らないんですよね。

だから、更新も掃除もAIに預けるなら、預ける前に、直した言葉をどこに残すかを決めておきたいんです。

私の記事より(AIへの訂正は、その場の一言で終わらせない・家族だけに尽くすわけじゃないの節)

その時は要約の印象だけで判断せず、元の一文と並べて、どの語が残り、どの語が落ちたかを見る。

掃除で文を短くした時も、同じことが言えます。短くなった文だけを見て安心せず、元の一文と並べて、どの語が落ちたかを確かめたいんです。

一文を縮めると、読みやすくなる代わりに、対象が1つ減ることがあります。

預けるのは、更新と掃除。決めるのは、直した言葉の残し場所。この分け方を、動画の毎週の掃除に、私は1つの見方として足したいです。

AIがどれだけファイルを細く整えても、私が直した言葉だけは、次にAIが読む場所に残しておきたいんです!

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参考リンク

今回紹介した動画

チャンネルBen AI
出演Ben さん
公開日2026年10月28日
長さ29分44秒(英語)
URLhttps://www.youtube.com/watch?v=pXHpUyC54uQ

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