READ REPORT / AIライティング

松浦勝人さんに学ぶ、AI記事が読まれる条件は原液の濃さだった

2026年8月25日

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくんです。今回は、noteの記事4本をほぼAIに書かせた人の話を紹介するね。エイベックス会長の松浦勝人さん。やったのはパスワード入力だけ、と本人が明かして一気に広がった件。その裏側を、3日後にご本人が全部書いていました。

毎朝のライブ配信を365日、仲間と曜日を分けながら続けています。台本なし。言い間違いも脱線もそのまま残っていて、気づいたら何百時間分のアーカイブになっていました。 正直、これがAIの材料になるなんて考えたこともなかった。その見方が変わったのが、この一文です。「そこから1週間で、4本出ました」「フォロワーが2万人、スキが5万を超えました」——エイベックス会長の松浦勝人さんが、8月20日にXへ書いた文です。しかも、やったのはパスワードを入力したことくらいだ、と。数字はすべてご本人の申告で、私が検証したものではありません。それでも手が止まったのは、数字のほうじゃなかった。3日後に出た記事に、AIへ何を読ませたかが全部書いてあったからです。連載約95万字、YouTube配信の全部、有価証券報告書26年分。……形が同じだ。AI記事が読まれる条件は、たぶんここで決まっている。この記事を読み終わる頃には、AIの性能比較をやめて、自分の手元にある一次資料を棚卸ししたくなっているはずです。

3行でわかるポイント

  1. 決め手は材料の濃さ——松浦さんがAIに読ませたのは、連載8年半・約95万字、自分のブログ、雑誌インタビュー、有価証券報告書26年分、そしてYouTube配信の全部。ここが勝負どころ
  2. 文体を作ったのは意外な資料——本人の分析では、中身は連載と配信から、書き方はブログから学習された。理由は、ブログだけが編集者の手が入っていない素の文章だったから
  3. 渡せる仕事と渡せない仕事——書く仕事は渡せる。でも「そんなことは起きていない」と言えるのはその場にいた人間だけ。事実確認とコメントを読む役は本人が持ったまま

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01

「そこから1週間で、4本出ました」——丸ごと任せた実例が、数字つきで出てきた

パスワード入力だけでAIが記事4本を書き、フォロワー2万・スキ5万まで伸びた流れの図解
やったのはパスワード入力だけ。そこから記事4本と数字が伸びた

松浦勝人(@maxmatsuuratwit)2026年8月20日のポストより

そこから1週間で、4本出ました。
第1回は、お金の話。100万円でも100億円でも、なくなる時は一瞬だという話。
(中略)
正直、こんなに読んでもらえるとは思っていませんでした。
フォロワーが2万人、スキが5万を超えました。

朝、Xを開いたらこのポストが流れてきました。noteのアカウント開設から記事の投稿まで、ほぼAIにやらせていたと書いてあるんですよ。ご本人がやったのは、パスワードと認証コードの入力くらい。

正直、最初は「話を盛ってるのかな」と思いました。だってあの4本、読むと重いんです。お金の話も、友達がいないという話も、書き手の体温がちゃんと乗っている。AIが吐き出した文章にしては、湿度がある……そう感じた人が多かったから、この告白がここまで広がったんだと思います。

数字も公開されていました。1週間で4本、フォロワー2万人、スキ5万超。その後ご本人が書いたところによると、この告白ポスト自体が3日で768万回表示され、返信は235件ついたそうです。ここに出てくる数字は全部、松浦さんの自己申告。私のほうで検証したものではないので、そこは分けて読んでほしい。この記事で数字を並べるのは、ここまで。

で、私がいちばん引っかかったのは数字じゃありませんでした。「AIでどこまでできるか」の話としてではなく、「何を渡せばそこまでいくのか」の話として読めたことです。

AI導入の相談を受けていると、話はだいたい「どのツールがいいですか」から始まる。ツール選び。それはそれで大事だけど、今回の実例が突きつけているのは別の場所でした。

まずは1つだけやってみてほしいことがあって——自分が今AIに渡している材料を、思い出せるだけ紙に書き出してみてください。5分でいい。手が止まったところが、この記事の入口になります。

02

読ませたのは連載95万字と配信と有価証券報告書26年分。原液は買えない

AIに読ませた材料の内訳。連載95万字・配信アーカイブ・報告書26年分が積み上がって一滴の原液になる図解
読ませた材料が積み上がって、一滴の原液になる

松浦勝人「AIに書かせたら、前より休めなくなった」note・2026年8月23日(AIに読ませたもの)

月刊ゲーテで8年半、103回続けた連載。約95万字ある。自分のブログ。昔の雑誌のインタビュー。月刊EXILEの連載も全部。有価証券報告書、26年分。
そして、YouTubeのライブ配信を全部入れた。酔いながら喋っている素のトークなので、構えたところがない。

ここが本丸です。読み上げるだけで、ちょっと気が遠くなる量……。

私はずっと、AIに渡す情報の質を「カルピスの原液」に例えて話してきました。自分だけの深い体験や熱狂が原液で、AIはそれを横に展開して量産できる。でも原液そのものは、AIには作れない。人間が縦に掘るしかない。2026年4月のセミナーで、そう定義しました。

今回の実例は、その順番がそのまま再現されています。縦の掘り込みが先に何十年分もあって、横展開だけをAIに渡した。逆じゃないんですよ。だから濃い。原液は自分の中にしかない、という話は前にも書いたけど、他人の実例で、しかも公開された数字つきで証明されたのは初めてでした。

ぶっちゃけ、ここで多くの人が止まります。「そんな資料ないよ」と。私も最初はそう思いました。連載8年半なんて、持ってる人のほうが少ない。

ただ、自分の手元を見直すと、話が変わってくる。私は毎朝、紙にマインドマップで頭の中を書き出しています。iPadだとダメなんですよ。紙とペンじゃないと出てこないものがあって、手の感触が脳を動かす感じがある。 あの紙の束、AIに読ませるつもりで書いたものはひとつもない。それでも、その日に何を迷って何を決めたかが、全部そこに残っていました。

でも松浦さんは、同じ記事の後半でこう補っています。20年働いていれば20年分の議事録がある、現場に出ていれば客に言われたことの記録がある、それは他人が持っていない一次資料だ——と。連載と同じ働きをする、とまで書いています。つまり足りないのは資料じゃなくて、自分が何を持っているかの自覚のほうなんですよね。

あなたの手元にもあるはずです。過去のメルマガ、社内向けの長文メモ、議事録、商談の録音、お客さんからの問い合わせメール。今週やることを1つ決めるなら、これを1つのフォルダに集めるところまで。30分で終わります。完了の目安は、テキストが5本入っていること。

03

文体を作ったのは、誰にも直されていないブログだった

整えた原稿と素の原稿の対比。直されていない文章にその人らしさが残ることを示す図解
整えた原稿より、直されていない原稿に癖が残る

松浦勝人「AIに書かせたら、前より休めなくなった」note・2026年8月23日(文体はどこから来たか)

どこから学んだのかというと、たぶんブログだ。
(中略)インタビューも他人の手が入る。配信は喋り言葉になる。
(中略)
中身は連載と配信から。話し方はブログから。そう考えると、辻褄が合う。

これ、読んだ瞬間に手が止まりました。いやー、盲点だった。

量でいえば、95万字の連載がいちばん多い。ふつうに考えたら、そこから文体を学ぶはずです。ところが実際に書き方の元になったのは、量の少ないブログのほうだった。理由は、編集者の手が入っていないから。他人に整えられていない文章だけが、その人の話し方をそのまま持っていたんです。

料理に例えると、こういうことかなと。レストランで出てきた完成品の皿を100枚見せても、その人の手つきは分かりません。分かるのは、家の台所で、誰にも見られずに作った一皿のほう。味付けの癖も、包丁の入れ方も、そっちに出る。

で、ここから逆算すると、集める材料の優先順位が変わります。きれいに整えた会社案内やプレスリリースより、自分が勢いで書いたブログ、深夜に打ったメルマガ、スタッフ向けに殴り書きしたチャットのほうが効く……ということになる。整っていないほうが効く。ここ、けっこう痛快じゃないですか。

この見方で自分の手持ちを並べ替えると、順位がひっくり返ります。整えて公開したブログ記事より、朝の配信で口から出た言い回しのほうが上に来る。分身AIに読ませて効いているのも、実はそっちなんですよ。判断の癖って、整える工程でいちばん先に削られるものだから。

この章でやることは1つ。集めた資料に「他人の手が入っているか」の印をつけてください。入っていないものを上に。10分あれば並べ替えられます。

04

「原液が薄い場合」と「知りたくなかったなあ」——賛否が割れた場所を見にいく

1本の記事から評価軸が二つに割れる図解。材料が濃いと見る側とAIかと落胆する側
同じ1本の記事なのに、評価軸が二つに分かれた

ハヤカワ五味(@hayakawagomi)2026年8月20日のポストより

ちなみに私もほぼAIに書かせているけど、ネタの原液が濃ければ「AIが書いてるから微妙!」ということにはならない。AIが書いた文章なら分かる、というのは単に原液が薄い場合と思う。

まとめを読んでいて面白かったのが、反応がきれいに2つに割れていたことです。

片方は、入れた材料の濃さを見ている人たち。「原液」という言葉まで同じで、これは正直びっくりしました。もう片方は、AIが書いたという事実そのものに反応した人たち。佐宗邦威さんは「うーん、知りたくなかったなあ。次読む気が無くなってしまった」と書いていました。……この気持ち、分からなくもない。

上條景介(@kamijovi)2026年8月20日のポストより

しかし重要なのは、それでも信じられないくらいバズったということ。これは松浦さんの人生そのものが、みんなの興味を引く面白いものだったということだ。AI時代、書く技術の価値は低下し、語るに足る人生を生きているかがより重要になってくる。

で、ここで大事なのは、松浦さんが自分から先に明かしたという事実のほうだと思うんです。隠したままバズを続けることもできた。でも明かして、そのうえで「がっかりした、という人はほとんどいなかった」と書いています。

正直に書くと、私は周りの目を気にするのを、まだ手放せていません。体重は落とせた。借金も返した。がんも乗り越えた。でも、これだけが最後まで残っているんですよね。 だから「AIに書かせたと知られたら、どう思われるだろう」と怖くなる気持ちは、痛いほど分かる。

私のブログも、記事の最後に必ずAI生成についての注記を置いています。AIを使って作っていること、最終確認は私がやっていることを毎回書く。隠して守るより、明かして材料の濃さで勝負するほうが、結局は強い。そう思ってやってきたので、今回の反応は自分の運用の答え合わせにもなりました。

あなたがAIを使って発信するなら、開示の一文を先に決めておくといいと思います。作るのは1行、5分。「どこまでAIがやって、どこから自分がやったか」が書いてあれば十分です。

05

AIの作り話が3か国語で世界に出た。確認の向きが片方しかなかったから

資料から原稿への確認と、原稿から資料への逆向き確認を比べた図解
原稿から資料へ戻る向きを足すと、増えた一文が見つかる

松浦勝人「AIに書かせたら、前より休めなくなった」note・2026年8月23日(翻訳版で起きた事故)

いまは逆向きも必ずやる。訳文の段落をひとつずつ取り上げて、「これに当たる話は原文のどこにあるのか」を出させる。出せなければ、それは作り話だ。この向きを足した日に、さっきの入会金の一件が出てきた。

実務でいちばん効く話が、ここです。しかも失敗談として書かれている。

何が起きたかというと、貸しレコード店を立て直した時のエピソードを、AIが微妙に別の話にしてしまったんです。金額も年号も合っている。でも、ご本人が実際にやったことが違う。しかもその原稿は英語版・スペイン語版・中国語版に翻訳されて、すでに公開されていました。作り話が3か国語で世界に出ていた、と。

原因の説明が、なるほどと思わせるものでした。確認の向きが片方しかなかったからだ、と。原文を見て、訳文に正しく移っているかは見ていた。でもその向きだけでは、訳文に勝手に足された話が、まず見つからないんですよ。数字が合っているぶん、なおさら気づかない——ここ、ぞっとしませんか。

この「向きを足す」という発想、そのまま委ねる時の設計になります。委ねたあとに確認するのは信じていないことになるのか、という話を前に書いたけど、答えのひとつがこれ。確認は疑うことじゃなくて、向きを足すこと。疑っているから見るんじゃない。見る角度が1つしかないと、抜けるからです。

やり方は簡単に書けます。AIが出した文章の段落を1つずつ指して、「これに当たる記述は、渡した資料のどこにありますか」と聞く。出せなければ、その段落は消す。埋めさせない。ここが分かれ目です。

今日やるなら、直近にAIへ書かせた原稿を1本選んで、この逆向きの質問を通してみてください。15分。完了の目安は、全段落について出どころを示せた状態です。示せない段落が出たら、それは推測で埋めてはいけないところ。人間に戻す境界線です。

06

忖度しない審査役を立てる。「それ、許してるんじゃなくて、勝ってるだけです」

原稿を3人の審査役が採点し、裁定を経て人間が決める階層の図解
書く役と点をつける役を分け、最後に人間が決める

松浦勝人「AIに書かせたら、前より休めなくなった」note・2026年8月23日(審査役AIからの指摘)

それ、許してるんじゃなくて、勝ってるだけです
出てくるエピソードが全部、最終的に勝ってる話じゃないですか。負けてる人間には届かない

松浦さんは、書き手とは別に審査するAIを4人立てています。一流出版社の編集者、SNSで記事を広める担当、その人を知らない設定のただの読者、そして3人の意見を裁定する編集長。全員に「忖度は一切するな」と指示してあるそうです。

点をつけるのは3人で、編集長は点をつけずに裁定する。先週の原稿は100点満点で62点、52点、68点だったと書かれていました。厳しい。でも、この厳しさが効くんですよ。

引用したのは、その中でいちばんこたえたという一言です。裏切りについて書いた原稿に対して、読者役が返した指摘。結果、その原稿は出さなかったそうです。……これ、人間の編集者でも言いにくい種類の指摘ですよね。利害のない相手だから言える。

私のブログにも似た仕組みがあります。ただ、私のほうは機械のチェックとして作ってきました。口調のチェック、原液の出どころのチェック、読者に伝わらない内輪語のチェック、過去記事と内容が被っていないかのチェック。けんすうさんのメタスキルの話を読んだ時にも思ったんだけど、知っているかどうかより、仕組みにして毎回通せるかどうかで差がつくんですよね。

私は昔から、太っていることも借金も、自虐で笑いに変えてきました。怖い、辛いと素で言えたことがない。笑いの鎧、と自分では呼んでいます。 だからこそ、利害のない相手が容赦なく返してくる一言がいちばん効くんですよ。笑って受け流す隙をくれないので。

ただ、松浦さんのやり方には私のやり方に無い良さがあります。人格として立てているから、指摘が人間の言葉で返ってくる。「62点」より「負けてる人間には届かない」のほうが、直すべき場所が分かる。ここは真似しようと思いました。

まずは1人だけ足してみてください。設定は「あなたを知らない読者」。10分で足せます。完了の目安は、原稿1本に点数と改善点が返ってきていること。

07

「AIは、人間の空白を全部埋めにくる」——道具だけ速くすると、抱え込みが加速する

昔は工程の間に待ち時間の余白があり、今は余白が消えて判断だけ増える時間割の対比図解
待ち時間の余白が消えて、判断の仕事だけが増える

松浦勝人「AIに書かせたら、前より休めなくなった」note・2026年8月23日(AIと働くことの結論)

AIは、人間の空白を全部埋めにくる。
昔は、企画を出してから形になるまでに何日か空いた。その空白で、飯を食ったり、釣りに行ったり、別のことを考えたりしていた。いまは空白がない。頼んだそばから返ってくる。返ってきたら、こっちが判断しなければならない。

タイトルが「AIに書かせたら、前より休めなくなった」なんです。楽になった、じゃない。

理由もはっきり書かれていました。案件を並行して何本も走らせられるようになったから、走らせてしまう。切り替えるたびに頭を作り直す。AIが考えている間に次を整理して、整理し終わる前に答えが返ってくる。だからまた別の仕事を足す。判断する仕事だけが残って、しかも量が増える——と。

これ、私の言葉に置き換えると「抱え込みOS」がそのまま残っている状態です。全部自分が背負っていないと止まる、という感覚を持ったまま、道具だけ速くした。そうすると、AIは抱え込みを加速させる装置になります。

私にも、それを思い知った日があった。体を壊して配信を止めた時、仲間のただっちが代わりに続けてくれました。画面越しにその光景を見て、正直「居場所を奪われた」と思ったんです。ありがたさと一緒に、それが来た。でも番組はよくなって、ただっちも伸びて、私の負担は減りました。手放したら、全部よくなった。

逆に「委ねるOS」に移るというのは、作業を渡すことじゃないんですよね。結果の所有を手放すこと。全部見ていないと不安、という状態から降りること。AI同士が会議して仕事が進む時代に人間に残る仕事は何かという話を先日書いたけど、残るのは判断と、味わうことのほうだと思っています。

松浦さんも、最後は同じところに着地していました。書く仕事は渡せる、確認する仕事は渡せない。そして、コメントだけは全部自分で読んでいる、と。読んで何かを思うのは自分の仕事だから。……ここ、いちばん好きな一節でした。

この章でやることは、ちょっと変わってる。AIに1本任せたら、その待ち時間に次の仕事を足さないでください。1回でいい。散歩でも、コーヒーでも、子どもと話すのでもいい。空白を1つ、意図的に残す。完了の目安は、待っている間に新しい案件を立ち上げなかったこと。それだけです。

FAQ

よくある質問

Q. 松浦勝人さんの記事は、本当に全部AIが書いたのですか?

A. ご本人は「ほぼほぼAIがやってます」と書いており、第1回からこの形だったと説明しています。ただし初稿がそのまま出ることはまずなく、事実の訂正を毎回いくつも出していること、原稿をボツにしたこともあることが同じ記事に書かれています。完全放置ではなく、書く工程を渡して確認工程を持っている形です。

Q. うちには連載も配信もありません。同じことはできますか?

A. 同じ規模は難しいですが、松浦さんご自身が「20年働いていれば20年分の議事録がある」「現場に出ていれば客に言われたことの記録がある」と書いています。大事なのは量より、他人の編集が入っていない一次資料であること。過去のメルマガ、社内メモ、商談記録、問い合わせメールから始められます。

Q. AIが書いたと明かすと、読者は離れませんか?

A. 今回のケースでは落胆した反応も実際にありました。ただ、まとめ全体では材料の濃さを評価する反応のほうが多く、ご本人も「がっかりした、という人はほとんどいなかった」と書いています。隠して見つかるより、先に開示して中身で勝負するほうが、長い目で見て安全だと私は考えています。

Q. AIが事実を間違えないようにする一番効く方法は何ですか?

A. 今回いちばん実務的だったのは「逆向きの確認」です。AIが出した文章の段落を1つずつ指して、「これに当たる記述は渡した資料のどこにありますか」と聞く。出せない段落は消す。原稿から資料へ向かって確認しないと、勝手に足された記述は見つかりません。

Q. この記事の数字はどこまで確かめられていますか?

A. 本文に書いたとおり、数字はすべて松浦勝人さんの自己申告です。参照した一次情報は、Togetterのまとめとご本人のnote記事2本。私自身の実績数値とは分けて読んでください。

MATOME

材料を集めた過去の自分が、AI時代のいちばん強い資産になる

今回の実例で分かったのは、AIに書かせた文章が読まれるかどうかを決めているのは、AIの性能でもプロンプトの巧さでもなく、そこへ入れた材料の濃さだということでした。松浦さんの場合は、連載8年半・約95万字と、配信と、有価証券報告書26年分。しかも文体を作ったのは、量の多い連載ではなく、誰にも直されていないブログのほうだった。

そして、渡せない仕事もはっきりしていました。事実の確認と、コメントを読んで何かを思うこと。書く工程を渡したぶん、判断の仕事は増えます。楽になるどころか、空白が消えて休めなくなる——ここは、これから任せる人ほど先に知っておいたほうがいい。

私がこの記事でいちばん伝えたかったのは、原液は買えないけれど、ほとんどの人はもう持っている、ということです。20年分の議事録も、深夜に書いたメルマガも、答えられなかった問い合わせも、全部そう。気づいていないだけで、他人にはまず用意できない材料が、手元にあります。

今日できることを1つだけ選ぶなら、資料集めです。他人の編集が入っていない自分の文章を、1つのフォルダに5本。30分。そこから先は、AIが横に広げてくれる。

なお、参照したのはTogetterのまとめと松浦さんのnote 2本で、ご本人への直接取材はしていません。数字の扱いは本文に書いたとおりです。

COLUMN

実家の惣菜屋で覚えたのは、レシピじゃなくて味の記憶だった

レシピは配れても寸胴の中身は配れない。惣菜屋の厨房でひろくんが鍋をのぞきこむ図解
レシピは配れる。でも寸胴の中身は配れない

私の原点は、実家の惣菜屋です。山口屋という店で、商売っ子として育ちました。母が作る煮物の味は、レシピを見て覚えたものじゃない。毎日その匂いの中にいて、売れる日と売れない日の違いを、体で覚えていった。

今回の話を読みながら、ずっとその台所を思い出していました。レシピは配れます。誰でも同じ手順を買える。でも、寸胴の中で何十年ぶん煮詰まってきたものは、配れない。AIの世界で起きているのは、たぶんこれと同じことなんですよね。道具はみんな同じものを買えるようになった。差が出るのは、鍋の中身のほうだった。

正直に書くと、私はずっと、全部自分で背負うクセを持って生きてきました。自分が頑張らないと全部止まる、止まったら終わる。その感覚がOSみたいに入っていた。 だからAIが来た時、最初にやったのは「もっと速く回す」でした。渡す材料を増やすことじゃなくて、回転数を上げるほう。鍋の中身より、火力をいじっていたんですよね。

だから今、毎朝の配信を止めないでいます。台本もなく、言い間違いもそのまま。整えていないから価値がある、と今回の話で確信しました。整った資料は他人にも作れるけど、素のまま喋った時間は自分にしか積めない。10年後、これが効いてくるはずです。

もしあなたが「うちには入れるものがない」と思っているなら、それは違うと言いたい。今日から書けば、10年後には10年分になります。松浦さんも、AIに読ませるために残してきたわけじゃないと書いていました。頼まれて喋って、面白そうだから始めて、気が向いたから書いた。それが結果として効いている。順番はいつも、生きるほうが先です。

👉 分身AIに何を読ませるかの考え方は、分身AI.comもチェックしてね!

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REF

参考リンク

📄 今回紹介した記事

著者松浦勝人さん(avex株式会社 代表取締役会長・@maxmatsuuratwit)/まとめ作成: Togetter編集部
媒体Togetter(まとめ)/note(本人の一次情報)
公開日2026年8月20日(まとめ)/2026年8月23日(本人note)
元URLhttps://togetter.com/li/2735209

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この記事はAIツール(Claude Code)を活用して制作しています。構成・文章生成にAIを使用し、最終的な内容の確認・編集・公開判断はひろくん(田中啓之)本人が行っています。「分身AIひろくん」(bunshin-ai.com)とは別のコンテンツです。

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