WATCH REPORT

再帰的自己改善とは、AIが次のAIを作ること。22名の研究者の論文で読む知能爆発

2026.10.22

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。今回は、YouTube のチャンネル ギリギリ開発会議 の動画で、開発チームのボイスアップラボの3人が、再帰的自己改善と知能爆発とは何かを、22名の研究者の論文を手がかりに解説する回を紹介します。

AIの話題で、再帰的自己改善や知能爆発という言葉を耳にする機会が増えてきました。でも、それが何を指すのか、自分の仕事にどう関わるのかは、つかみにくいですよね。個人事業主や小さな会社の経営者、働く方に向けて書きました。

取り上げるのは15分の動画です。前半は22名の研究者による論文をスライドで順に解説し、後半は紹介を終えたあとの雑談と感想。この記事では、AIが次のAIを作る循環、いまどこまで来ているか、論文の主張と確率、起きる場所とメリット・デメリット、雑談の見立て、の5つを動画の順に追います。

読み終えると、再帰的自己改善と知能爆発を、専門用語に頼らず普通の言葉で追えます。Anthropicの自己申告の数字や論文の主張と、出演者の雑談も、分けて読めるはずです。その横に、私の見方を添えました!

SPEAKER

ボイスアップラボの3人

京都と鎌倉を拠点に活動する開発チームの3人です。この動画では、前半に論文のスライドを画面共有しながら再帰的自己改善と知能爆発を解説し、後半は感想を雑談の形で話します。

3行でわかるポイント

  1. 再帰的自己改善とは、AIが次のAIを作る工程を担うこと。その先にあるとされるのが知能爆発で、数年分の進歩が数か月以下に圧縮される、と動画では説明されます。(第1章・第2章へ)
  2. 22名の研究者の論文は、知能爆発の可能性がある、起きれば史上最大級の変化、備えが足りない、の3点を主張します。ただし確率は、論文のどこにも書かれていません。(第3章・第4章へ)
  3. 私なら、怖さも数字も霧のままにせず、出どころを読んだうえで、人の手を残す所を自分で決めます。(第4章・第5章へ)

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01

AIが次のAIを作る循環。再帰的自己改善と知能爆発とは

▲目次
図解。AIが研究を増やす、より良いAIができる、研究に再投入する、の三つの札が矢印で並び、下の帯に繰り返すたびに速くなるの文字
図解: AIが次のAIを作る循環
動画の画面。ヒントンさんのXの投稿の日本語訳で、再帰的自己改善による知能爆発の考えは長く存在したが最近まで差し迫って見えなかった、今は多くの一流研究者がかなり近いうちに起こるかもしれないと考えている、と読める。下にケンブリッジ大学CASPの論文へのリンクカード
動画キャプチャ: ヒントンさんの投稿と、論文へのリンクカードが映る場面(2:22頃)
動画の画面。スライドのループの仕組み。AIが研究労働力を増やす、より良いAIができる、研究開発に再投入する、の三つの札が矢印で並び、下に繰り返すたびに次の改善が速くなる、の文。研究者数の試算も添えられている
動画キャプチャ: ループの仕組みのスライドが映る場面(4:16頃)

再帰的自己改善に、知能爆発。言葉はよく聞くのに、中身を説明してと言われると、詰まりませんか?動画はまさにそこを、入門編として確かめる回でした。

話し手は、最近よく聞く言葉として、再帰的自己改善、略してRSIをあらためて確認しよう、と切り出します。言われている割によく分からない所を押さえる回、という位置づけです。

画面には、ノーベル物理学賞を取ったヒントンさんのXの投稿が映ります。再帰的自己改善で起きる知能爆発の考えは前からあったが、最近まで差し迫って見えなかった、という中身です。

投稿は、いまは多くの一流研究者が、かなり近いうちに起こるかもしれないと考えている、と続きます。そこにはケンブリッジ大学CASPの論文へのリンクカードが付いていました。

一流の研究者が論文を書くほど、話が迫ってきています。話し手はそう受けて、この論文がどこまで確認しに行ったかを見ていく、と進めます。

では、再帰的自己改善とは何か。説明はシンプルで、AIが次のAIを作る工程を担い、できたAIがさらに次のAIを作る、というものです。これまで人がしてきたAIの改良を、AIがする形に変わっていきます。

動画の出演者(動画 3:36〜)

こういうことになってます。AIが次のAIを作る工程を担って

その結果、研究の進む速さは、AIの数と性能で決まっていきます。研究者の人数は、物差しから外れます。動画では、そういう世界観になると説明されます。

動画の出演者(動画 3:57〜)

で、その研究の進む速さがAIの数と性能で決まるという世界観になってます。

スライドには、ループの仕組みの図があります。AIが研究労働力を増やし、より良いAIができ、それを研究開発に再投入して、またAIが研究労働力を増やす。繰り返すたびに次の改善が速くなる、と書かれています。

同じスライドには、研究者数の試算も載っています。現在は数千人規模、自動化後は数百万人相当。

この循環が実際に回った結果として語られるのが、知能爆発。話し手の説明では、数年分の進歩が数か月以下に圧縮される、あるいは圧縮され続ける、ということです。

動画の出演者(動画 4:39〜)

知能爆発という結果が起きるよねと言われてます。

正直、この話の中心は、AIが賢くなる話より、進む速さの単位が変わる話だと私は見ています。人数で決まっていた速さが、AIの数と性能で決まるようになります。物差しそのものの入れ替えです!

循環の話を聞いて私が気にするのは、ループの中で人の判断がどこに残るか、です。

私は、AIが次のAIを作るほど、できた物に違和感を返す人の手は、細くなりやすいと考えています。回る速さに、人の目が追いつきにくくなるからです。

だから私は、速さの話と、人が味わって返す手の話を、分けて考えます。同じ循環の中にあっても、別の問いなんですよね。

ここを混ぜると、速くなった分だけ人が要らなくなる、という一本道に見えてしまいます。

AIが出した物を味わって違和感を返す手は、循環がどれだけ速くなっても手放しません。味見は卒業しない、これが私の軸です!

02

いまどこまで来ているか。Anthropicの自己申告と任せられる仕事の長さ

▲目次
図解。コードの大半がAI製、AI主導の研究が増えた、出どころは自己申告、の三つの札が並び、下の帯に数字は出どころから読むの文字
図解: 自己申告の数字の読み方
動画の画面。スライドのAnthropic発表値。左に80%超、承認コードに占めるAI製の割合。右に1%から26%、AIが主導する研究開発。下に、いずれもAnthropicの自己申告値でCASP論文に引用、の文
動画キャプチャ: Anthropicの自己申告の数字が映る場面(5:13頃)

再帰的自己改善は、遠い先の話なのか、すでに始まっているのか。気になるのはそこですよね?動画は、Anthropicが出した数字から入ります。

話し手は、今どこまで進んでいるのか、という問いに入ります。スライドの題は、Anthropic発表値(2026年3月・5月・8月)。下には、いずれもAnthropicの自己申告値で、論文に引用された数字、と添えられています。

最初の数字は、承認されたコードのうちAIが作った割合で、80%超(2026年5月)。話し手は、AIが行動を生み出していると思います、と補います。

続いて、AIが主導する研究開発の割合。2026年3月に1%、8月で26%ぐらいです。これをどう見るかですけど、と添えながら、話し手は数字を並べていきます。

別のスライドは、AIが完了できる仕事の長さを示します。人間の専門家が要する時間で測ると、2023年は数秒、現在は数時間から数日、2028年半ばは数か月。やり取りの中では、今は数日いける、と話されます。

さらに別の1枚が、1年で変わった前提です。1年前のAIは研究者の補助で、コードの一部を書く段階。いまは中核の仕事をAIに任せる段階で、コーディングをすべて任せる研究者も多い、と説明されます。

動画の出演者(動画 6:46〜)

これ1年でもうこう変わりましてですね。

数字がこれだけ並ぶと、つい大きさのほうに目が行きますよね。ただ、80%超も、1%から26%も、出どころは同じ。Anthropicが出した自己申告の数字で、私が確かめた数字ではありません。

なので私は、数字を見たら、大きさより先に、誰が、何を、どこまでの範囲で数えたのかを読みます。

同じ80%でも、数え方が変われば意味も変わります。何を分母にしたのか。そこが分からないまま大きい小さいを言っても、始まらないんですよね。

ここで分けておきたいことがあります。論文に引用されているという事実と、数字が確かめられているという事実は、別物です!

80%超は、承認されたコードのうち、AIが作った割合。どこまでを数えた数字なのかを、スライドの言葉のまま押さえて読みます。

1年で前提が変わった、という話も同じ扱いにします。速さの印象だけを持ち帰らず、何が変わったと言っているのかを、スライドの言葉のまま押さえておきます。

数字を出しているのは、AIを作っている会社自身です。外から測り直した値ではない、という点を頭に置いたまま読みます。

数字は、動画が引く自己申告として受け取って、出どころを先に読む。ここは譲りません!

03

論文の3つの主張と確率。起きる可能性はあるが、確率は示されていない

▲目次
図解。可能性はある、確実ではない、条件は示している、の三つの札が並び、下の帯に何%とは書かれていないの文字
図解: 論文が言うことと、言わないこと
動画の画面。スライドの論文の題と22名の共著者。右に学術界、開発企業、発行の三段の表があり、発行はケンブリッジ大学CASP
動画キャプチャ: 論文の題と、22名の共著者が映る場面(6:10頃)
動画の画面。スライドの論文は確率を示していない。可能性はある、確実ではない、条件は示している、の三枚の札があり、下に、何%という数値は論文のどこにも書かれていない、の文
動画キャプチャ: 論文は確率を示していない、と説明される場面(7:42頃)

22名の研究者が連名で出した論文。その中身は、何を言っていて、何を言っていないのでしょう?数字が出てくるのか、出てこないのか。ここが動画の芯にあたる所なので、順に見ていきますね!

スライドの表記では、論文はケンブリッジ大学CASPが2026年9月に出したものです。題は、AI研究開発の自動化が、知能爆発を引き起こしたらどうなる?共著は、ヒントンさん、ベンジオさんを含む22名。学術界、開発企業の幹部、政策系の研究者が名を連ねています。

論文の主張は大きく3点、と話し手は整理します。1点目は、知能爆発が起きる可能性があるということ。証拠は予備的ながら、ある、というのが論文の立場です。

2点目は、起きれば史上最大級の技術変化になるということ。数年分の進歩が数か月以下に圧縮される、とスライドで説明されます。

3点目は、備えが足りていないということ。始まってしまうと、対応の機会が閉じます。話し手はそこで、始まった後では手の打ちようがない、と強調し、聞き手は、怖い、と受けます。

動画の出演者(動画 7:19〜)

始まってからだともうどうしようもないです。

では、確率は何%なのか。ここでスライドの題は、論文は確率を示していない、に変わります。並ぶ札は3枚で、可能性はある、確実ではない、条件は示している、の順です。

札の下には、何%という数値は論文のどこにも書かれていない、のひと言。聞き手が、100%ではないんだ、と返すと、話し手は、言えているのは可能性があるところまで、と答えます。

動画の出演者(動画 7:36〜)

ただ条件は示しててもうその指標としてはもう出してて、ま、知能爆発は、え、起きる可能性があるとまでしか言ってないっていうところです。

20%や30%とも、まだ言えていない段階。その一方で、可能性はかなりある、と論文は述べている、という説明です。条件は示している、の札には、条件を示す指標と4つのブレーキの名前が並びます。

ここで押さえたいのは、論文が言えているのは、起きる可能性がある、まで。起きる、でも、起きない、でもありません。

正直、確率が言えない話って、怖さだけが先に膨らみやすいんですよね。数字が無いぶん、つい想像で埋めたくなりませんか?

だから私は、分かっていることと、分かっていないことを分けて読みます。分かっているのは、可能性があることと、条件の指標が示されていること。

分かっていないのは、確率です。この線を一本引くだけで、見え方が変わるんです!

霧だった怖さが、備えるための材料へ。私はそう考えています。

知能爆発が起きるのか、起きないのか。そこを私が決める話ではありません。

私なら、確率が言えないと聞いても止まらず、中身を見て、備えられる所と、AIに渡せる所を分けて考えます。

04

起きる場所と、メリット・デメリット。人が工程から外れる点

▲目次
図解。起きるのはソフトウェア、治療や安全研究が早まる、監督と制御を失う、の三つの札が並び、下の帯に人が工程のどこに立つかの文字
図解: 起きる場所とメリット・デメリット
動画の画面。スライドの起きるのはソフトウェアの中。左にソフトウェアは即座、改善したAIをすぐ研究開発に再投入できる。右にハードウェアは年単位、半導体やデータセンターは製造と建設に時間がかかる
動画キャプチャ: 起きるのはソフトウェアの中、と説明される場面(8:04頃)
動画の画面。スライドのデメリット。社会の適応が追いつかない、監督と制御の喪失、権力の抑制の崩壊、の三つの行が並ぶ
動画キャプチャ: デメリット3点が並ぶ場面(9:58頃)

知能爆発は、どこで起きるのでしょう?そして、得るものと、失うものは何なのか。動画はここから、場所、メリット、デメリットの順に話を進めます。スライドが次々に切り替わる所です!

スライドの題は、起きるのはソフトウェアの中。ソフトウェアとは、データ、アルゴリズム、コード、研究の進め方を指します。改善したAIをすぐ研究開発に戻せるので、変化は即座に進む、という説明です。

一方で、ハードウェアは年単位。半導体やデータセンターは、製造にも建設にも時間がかかります。

話し手によると、まず起きるのはデジタル領域。AI研究開発、サイバー空間、数学、コーディングが並びます。数学では解けなかった問題が次々に解けていて、コーディングでもすでに起きている、という話です。

動画の出演者(動画 8:41〜)

で、コーディングもうこれも起きてる。

続くスライドは、ハードウェアへの波及の話。AIはすでにチップ設計を支援していて、今後はロボットでチップ生産を自動化することも見えている、という流れです。

メリットは3点です。医療では、治療法の発見が数年から数十年前倒しに。科学と産業では、原子レベルの製造などの新技術が、実現しうるものとして挙がります。安全性では、AIの安全研究そのものが加速する、という整理です。

動画の出演者(動画 9:22〜)

治療法の発見が数年数十年前倒しされる。

サイバーセキュリティには心配の声もある中で、知能爆発でかえって安全になる可能性も、という考え方です。

ボイスアップラボの3人が次に見るのは、デメリットの3点です。1つ目は、社会の適応が追いつかないこと。防御より攻撃の能力が先に伸びる、とスライドにあり、聞き手は、今そうなっていますね、と受けます。

2つ目は、監督と制御の喪失。人間が、研究開発の工程から外れていく、という指摘です。

動画の出演者(動画 10:04〜)

人間の研究開発の工程から外れていく。

3つ目は、権力の抑制の崩壊。わずかな差が決定的な差に変わる、とスライドにあります。権力は人間が持つもので、人間が外れれば抑制も効かなくなる、と話し手は説明します。

いやー、メリットとデメリットが、ここで一気に並びましたね!

治療法の前倒しも、制御の喪失も、同じ変化の表と裏。どちらの顔が出るかは、人が工程のどこに立つかで変わる、と私は見ています。

実は私、2026年8月に、委ねるとは何をすることなのか、と問われたことがあって。そのとき、味見も分身AIにやり切ってもらって、それを上の次元から見守る位置にいたい、と答えました。

フィードバックして分身AIを育てることは、続けたまま。それが私自身を育てるからです。

見る対象は、分身AIの判断軸と育ち方です。

人が工程のどこに立つかという置き方で見ると、論文の言う制御の喪失と、私と分身AIの関わりは、同じ線の上に並びます!

そういえば、この置き方は、前に自分の記事でも書いていました。

私の記事より(分身AIに味見を委ねたあと、その味見を私がもう一段上から見る、という委ね方を、縄文と弥生にたとえて整理した記事・味見とフィードバックは、常にセットで手放されるの節)

ワクワクしないところは、味見ごと分身AIに委ねる。でも、委ねたら終わりじゃなくて、その分身AIの味見とフィードバックを、自分がもう一段上から見て、フィードバックする。フィードバックが入れ子になっている。

で、動画が心配しているのは、人が研究開発の工程から外れていく話。私の側は、工程の中で立つ位置を上げて、違和感を返し続けるやり方です。

外れるのか、位置を変えるのか。そこで、同じ話が違う顔を見せるんですよね!

工程から外れずに、位置を一段上げて、違和感を返し続ける形へ。そこが、私が手放さずに持ち続ける所です。

05

雑談の見立て。去年の今頃はまだツールの段階で、予測は極端になりがち

▲目次
図解。去年はまだ道具だった、予測は極端に振れがち、生活には変化が出る、の三つの札が並び、下の帯に空いた余白に何を置くかの文字
図解: 雑談の見立て

論文の紹介が終わると、話は雑談に移ります。ここからは、その場にいる3人の見立て。将来はどう動くのか、暮らしはどう変わるのか?

雑談は、動画の過去の回で話題にしたイーロン・マスクさんのグラフに戻ります。AIの知能が縦にキュッと上がるグラフです。再帰的自己改善が起きた瞬間、上へ行くしかない、という会話になります。

その場では、1年前まで多くの人がまだ心配していなかった、という見立てが出ます。去年の今頃は、自分がいないとAIは使い物にならない、とエンジニアの多くが思っていたはず、という話です。

動画の出演者(動画 11:25〜)

去年の今頃はまだツールですね。

当時のAIは、手元で使う道具でした。今は、自分がいなくても、という状態になっている、と続きます。

話し手は、未来予測は大体極端になる、と話します。AIが自律的に悪さをする、とも散々言われてきました。それでも、うまくバランスを取っていくのではないか、という気がしているそうです。

動画の出演者(動画 11:38〜)

ま、大体極端じゃないですか。

動画では、その説が結構出始めている、と続きます。人類を滅ぼす、と先月まで言われていたのに、人間のメリットとして働く可能性のほうが高いのでは、とも言われ始めているという話です。

AIは誤作動もしますし、サーバーを攻撃することもあります。ただ、AI自身の意思でやっているわけではない、という見方。意思を持たない限り、悪いものもいいものもいる、と話は進みます。

過ぎてみれば、2000年問題やノストラダムスのように、そんなに気にすることもなかった、となるのではないか。そんな見立ても出ます。

その場では、生活には変化が出ると思う、ただ意外と幸せな可能性はある、と話します。例に出たのは食のスタイル。どんどん変わりそうで、慣れたら悪くない、という空気でした。

動画の出演者(動画 12:51〜)

でも意外と幸せな可能性はある。

受け入れやすい人もいれば、そうでない人もたくさんいて、大きなインパクトがあるだろう、とも話します。締めは、こういう話はこれから加速するので、今のうちに伝えておこう、という言葉でした。

正直、この章は論文の話とは別物で、雑談の中で出た見立てを聞いた所です。

予測は極端に振れがち。それでも、うまくバランスを取っていくのでは、という声。どちらの声が近く聞こえますか?

実は私は、以前の配信で、サービスが止まって見られない、できない、という場面から、AIに依存するのも怖い、と話しています。

同じ配信で、進化しないのも怖い、とも話しています。どちらか一方に寄らない言い方なんですよね。

で、別の日の私の答えも置いておきますね。

2026年10月13日、AIに仕事を手放したい理由を問われて、私は、子供のようにワクワク夢中に遊ぶ時間のためにAIを使って仕事を手放したい、もっと遊びたい、と答えました。

私の記事より(AIに仕事を任せる目的は、子供のように夢中に遊ぶ時間を持つことだ、という私の答えを書いた記事・AIに任せる目的は、子供のように夢中に遊ぶ時間を持つことの節)

私がAIへ仕事を手放したい理由は、はっきりしています。子供のようにワクワク夢中に遊ぶ時間を持ちたいからです。

動画の雑談は、生活がどう変わるかという予測の話でした。私の記事の一文は、手放したい理由の話です。

変化が極端かどうかより、空いた余白に何を置くか。そこを、私は先に決めてあるんです!

予測がどちらに振れても、空いた余白は、自分の夢中に使います!

FAQ

よくある質問

▲目次

Q. この動画は、どんな内容ですか。

A. 開発チームの3人が、22名の研究者の論文を手がかりに、再帰的自己改善と知能爆発を解説する15分の動画です。前半が論文の説明、後半が雑談です。

Q. 再帰的自己改善とは何ですか。

A. AIが次のAIを作る工程を担い、できたAIがさらに次のAIを作ることだと説明されます。研究の進む速さが、AIの数と性能で決まる、と続きます。

Q. 知能爆発とは何ですか。

A. 再帰的自己改善が回った結果として語られる状態です。数年分の進歩が、数か月以下に圧縮されると説明されます。

Q. 論文は、知能爆発が起きる確率を示していますか。

A. 示していません。起きる可能性がある、までです。何%という数値は論文のどこにも書かれていない、とスライドにあります。

Q. 知能爆発は、どこで起きると説明されていましたか。

A. まずソフトウェアの中で、すぐに起きると説明されます。ハードウェアは、製造と建設に時間がかかるので年単位です。

MATOME

まとめ。速さの話と、確率の話と、人の立つ位置の話を分けて読む

▲目次

AIが次のAIを作る循環、Anthropicの自己申告の数字、22名の論文が示した主張と確率、起きる場所とメリット・デメリット、雑談の見立て。動画はこの順で進みます。

私が持ち帰ったのは、読み分けです。速さの話と、確率の話と、人が工程のどこに立つかの話。数字は自己申告として出どころから読み、雑談は見立てとして読みます。

私の運用でも、AIに任せる範囲を広げるほど、違和感を返す手をどこに残すかを先に決めます。動画の話とも、同じ向きで読めます。

同じ向きの話は、AIの結果を人が画面で運ぶ中継役をやめる最初の一歩を、Boris Taneさんの自己改善ソフト論から読んだ記事や、AIの開発を遅らせて安全の研究に時間をかける考え方を、動画の対談から整理した記事でも読めます。

今の仕事の中で、AIの出した物に違和感を返す手は、どこに残っていますか?

COLUMN

怖い話ほど、霧のままにせず中身を見に行く

図解。見出しは怖い話ほど中身を見に行く。怖い話を聞く、中身を見に行く、材料になる、の三つの札が矢印で並び、霧が右へ向かって晴れていく。左にひろくんの水彩画が描かれている
図解: 怖い話ほど、霧のままにせず中身を見に行く

動画で紹介された論文は、知能爆発が起きる可能性はあると言いながら、確率は示していません。確率が見えない話を前にした時の私の立場は、前に書いた超知能AIの危うさを書いた本を、怖い話ほど中身を見に行く立場で読んだ私の記事で書いていました。

私の記事より(超知能AIの危うさを書いた本を、怖い話ほど中身を見に行く立場で、全16章を通して読んだ記事・なぜ私が、この本を買ったのかの節)

だから私は、怖い話ほど中身を見に行きます。霧のままにしておくと、私の敵が太るからです。中身が分かれば、それはもう霧じゃなくて材料になります。

確率が言えない、と聞くと、中身より先に怖さだけが膨らんでいきます。引用の中の敵は、自分がやらないと全部止まる、という抱え込みOSのこと。霧が濃いほど、その思い込みには都合がいいので、私は霧を材料に変えるために中身を見に行きます。

私は、怖い話を聞いた時こそ、何が分かっていて、何が分かっていないのかを、1行ずつ分けて書き出すのがいいと考えています。この論文で言えば、分かっていないのは確率で、分かっているのは可能性があるという主張。分からない所が残るのは普通のことで、それが見えた時点で、霧はすでに材料に変わっているんですよね。

知能爆発の話を聞いた時、怖さを避ける側と、中身を見に行く側、どちらに立ちますか?私は、中身を見に行く側に自分の置き所を残しておきたいんです!

LINK

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REF

参考リンク

今回紹介した動画

チャンネルギリギリ開発会議 by ボイスアップラボ
出演ボイスアップラボの3人
公開日2026年10月19日
長さ15分15秒(日本語)
URLhttps://www.youtube.com/watch?v=KC6iC8VMGy4

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