
AI TOOL REVIEW
AIの「やったフリ」を台帳で封じる
unlazyスキル実測レビュー
家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。
今回はAIの「やったフリ」を物理的に止めるClaude Codeスキル「unlazy」を、私の環境に実際に入れて、実戦投入するところまで検証した結果をお届けします!
3行でわかるポイント
- unlazyは「完了の証拠台帳」。AIに作業前チェックリストを書かせ、機械が合否判定するから嘘がつけない
- 実戦投入したら大物が釣れた。うちの進捗台帳が実態と最大515本ズレて3ヶ月放置されていたのを発見・復旧
- 料理で言うと「検品表つきの厨房」。シェフの「できました」でなく、検品表のハンコで料理を出す仕組み
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unlazyって何者? GitHubで話題の「怠けAI」矯正スキル

きっかけはAI LABSの動画(GitHub’s #1 Trending Author’s New Claude Skill Is Insane)だったんだよね。見た瞬間、「これ入れるとどうかな」って、うちのAI秘書の凛ちゃんに検証を投げた。
unlazyは、GitHubで人気のLeonxlnxさんが公開しているClaude Code用スキル。MITライセンスで無料。私が入れたのはv2.0.0(2026年8月10日リリース)で、作者いわく「強制力を、文章からファイルと機械チェックに移した」バージョンなんだって。
で、なんでこんなスキルが生まれたか。AIに仕事を頼んだことがある人なら、たぶん全員うなずくやつ——AIは平気で「完了しました!」と言いながら、途中までしかやってない。悪気はない。でも構造的に、AIは「終わったことにする」のが得意なんだよね。
ぶっちゃけ、私も何度もやられてる。「できました」を開いたら半分だった、なんてしょっちゅう。
仕組みは「宣言の台帳」。GATES.mdに証拠を書かせる

unlazyの中身は、拍子抜けするくらいシンプル。作業を始める前に、AIにGATES.mdという台帳を書かせる。それだけ。
ポイントは3つの行。CHECKは「合否を確かめる実コマンド」、EXPECTは「期待する出力」、EVIDENCEは「実行した証拠」。作業が終わったら付属の判定スクリプト(gate-check.mjs)がCHECKを実際に実行して、EXPECTと合っていれば自動でチェックボックスを反転させる。
つまりね。「できました」と言うのはAIだけど、ハンコを押すのは機械。ここが効く。
料理で言うと——シェフ(AI)の自己申告で料理を出すのをやめて、厨房に検品表を置くイメージ。「揚げ物の中心温度は75度以上」って検品表に書いてあったら、温度計(CHECKコマンド)を実際に刺して、数字が合うまでお客さんに出せない。シェフがどれだけ「大丈夫です!」と言っても、温度計は忖度しないからね。
もうひとつ好きなのがABANDON行。どうしても達成できないゲートは、黙って消すんじゃなくて「ABANDON: 理由」を書いて正直に降参する決まりになってる。できてないことを、できてないまま見せる。この設計思想がいい。
入れてみたら、初日に地雷を2個踏んだ

で、実際に導入。インストール自体は一瞬……のはずが、実機で回すと教科書には書いてない発見がある。初日に踏んだ地雷が2個。
1個目。台帳のファイル名はGATES.md固定。気を利かせて別名にしたら、判定スクリプトが「no gate files found」って素っ気なく返してきた。はい。
2個目がちょっと怖いやつでね。EXPECTには正規表現も書けるんだけど、書き方を1文字ミスる(末尾の$アンカーを忘れる)と、「合ってないのに合格」する台帳ができあがる。うちでは疑似的な正解データとわざと間違えたデータの両方を流すテストで発見できたけど、これに気づかず運用してたら、検品表そのものがザルになるところだった。
教訓。台帳は書いた瞬間じゃなく、わざと落ちるケースを流して初めて信用できる。検品表だって、壊れた温度計で運用したら意味ないでしょ。
実戦投入──3ヶ月凍結の台帳、ズレ515本が見つかった

道具のテストが済んだところで、実戦。うちにはYouTube LIVE配信の記事800本超をリライトする長期プロジェクトがあって、その進捗管理の立て直しを任せてみることにした。
そしたら……大物が釣れた。
進捗を記録する台帳がいつの間にか4つに分裂してて、一番ひどいものは実態と515本ズレたまま3ヶ月凍結してたんだよね。原因は、8月の一括作業がファイルを直接更新して、台帳への書き戻しを呼ばなかったこと。人間の現場でもあるあるでしょ、これ。日報だけキレイで、倉庫の中身と合ってないやつ。
復旧作業はunlazyの思想をそのまま借りた。「台帳を信じるな、倉庫(ディスクの実物)を毎回数え直せ」。全821本の実ファイルから状態を数え直す新台帳を作って、GATES.mdに検証ゲートを切って、機械判定で照合していく。AI同士のダブルチェックも入れて、レビュー6往復・指摘32点を全部潰してから実行した。
いちばん「unlazyを入れてよかった」と感じたのは、最終検証が14項目中13項目しか通らなかった瞬間。昔のAI運用なら「ほぼ全部通ったので完了です!」って報告が来てたと思う。でも台帳方式だと、チェックボックスを付けずに「なぜ1個落ちたか」と代替の証明を書くしかない。できてないことが、できてないまま残る。——これが気持ちいいんだよね。信頼って、そういう積み方をするものだから。
使ってわかった向き不向き。正直な評価

ここは忖度なしでいくね。
向いてる場面。件数が数えられる作業(変換・移行・一括チェック・公開前の検品)は相性抜群。「全部終わった?」が1コマンドで白黒つく世界は、想像以上に精神衛生にいい。あと、長時間の自律作業をAIに任せる時の「置き手紙」としても優秀。途中でセッションが切れても、台帳を見れば次のAIがどこから再開すればいいか一目瞭然だから。
向いてない場面。文章の良し悪しみたいな、コマンドで白黒つかない品質は台帳にしにくい。それから、うちの復旧作業みたいに照合が複雑になると、付属の簡易判定だけでは足りなくて、判定エンジン部分は自作することになった。台帳の「型」はunlazy、エンジンは案件次第。これが現時点の使い分けの結論かな。
あと正直に言うと、tree N(作業をサブエージェントに分解して並列で回すモード)はまだ試せてない。ここは宿題。
よくある質問
Q1. unlazyは無料で使えるの?
無料だよ。MITライセンスのオープンソースで、GitHub(Leonxlnx/unlazy)から導入できる。Claude Codeだけでなく、skills CLI経由でCodexやCursorにも入れられる。
Q2. プログラミングができなくても使える?
導入は1コマンドだから大丈夫。ただ、CHECKに書く検証コマンドは自分の作業に合わせて考える必要がある。最初は「ファイル数を数える」みたいな簡単なものから始めるのがおすすめ。AIに「この作業をゲート台帳で管理して」と頼めば、台帳の下書き自体はAIが書いてくれるしね。
Q3. 普通のToDoリストと何が違うの?
ToDoは「やる予定」の宣言で、チェックを付けるのは人間(またはAIの自己申告)。unlazyの台帳は「終わった証拠」の記録で、チェックを付けるのは検証コマンドを実行した機械。自己申告が構造的に入り込めないのが決定的な違いだね。
Q4. 導入して何か困ったことは?
台帳のファイル名がGATES.md固定なことと、EXPECTの正規表現をミスると「ザルの検品表」ができること。特に後者は、わざと失敗するデータでテストしてから運用に入るのを強くおすすめする。
まとめ。AIを信じるな、台帳を信じろ
unlazyを3日間、導入から実戦まで回してみた結論。AIの手抜きは説教じゃ直らない。仕組みで封じるもの。
「ちゃんとやって」「漏れなくお願い」って言葉を尽くすより、検証コマンド1行の台帳を渡すほうが、はるかに確実。しかもその台帳は、AIの手抜きだけじゃなく、うちみたいに人間の運用に潜んでた3ヶ月モノのズレまで釣り上げてくれた。
今日からの一歩は簡単。あなたのAIに、次の仕事を頼む時にこう添えるだけ——「この作業、ゲート台帳で管理して」。まずは件数が数えられる作業からね。検品表のある厨房は、シェフも安心して料理に集中できるから。
COLUMN
「できました」を疑う優しさ

実はこの検証、私が手を動かしたんじゃなくて、AI秘書の凛ちゃんに「これ入れるとどうかな」って一言投げただけなんだよね。導入も、地雷踏みも、台帳復旧も、ぜんぶ凛ちゃんが回して、私は要所で味見しただけ。AIがAIの手抜き防止ツールを検証するって、なんか入れ子構造で面白いでしょ。
で、思い出したことがあって。分身AI.comの日記に「分身AIの「できました」を2回突き返してわかった、伝わるかの見落とし」って回がある。あの時は私が人力で突き返してた。今回のunlazyは、その突き返しを機械が24時間やってくれる話なんだよね。
「AIを疑うなんて、冷たくない?」って思う人もいるかもしれない。でも私は逆だと思ってて。検品表があるから、シェフは萎縮せずに大胆に振る舞える。台帳があるから、AIに大きな仕事を安心して任せられる。疑う仕組みは、信じるための道具なんだよ。
これ、人間のチームでも同じでね。「あの人の報告、信用できないんだよな」って空気で消耗するくらいなら、誰が見ても白黒つく検品表を一枚置いたほうが、お互い優しい。抱え込みOSを書き換えるって、根性の話じゃなくて、こういう仕組みの話の積み重ねなんだと思う。
👉 分身AIについてもっと知りたい方は分身AI.comもチェックしてね!
参考リンク
公式リポジトリ。MITライセンス・v2.0.0(2026年8月10日)
私がunlazyを知った動画(2026年8月20日公開)