COLUMN / AI氣道
プロンプトの前に「観」がある
分身AIと共に育つ4つの段階
2026.06.17
家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。
3行でわかるポイント
- AI時代の勝負どころは「観」。命令の上手さ(プロンプト)じゃなく、自分が世界をどう見てるか。
- 観の正体は「縦に掘った原液」。痛みや失敗をくぐった深さは、AIにコピペできない。
- 原液は4段階で増やせる。レシピ通り→自分の店の味→毎日まわる厨房→お客の声で直す。ラーメン屋が育つのと同じだよ。
AIを仲間と一緒に実践したい人へ
GPTs研究会に参加する(無料・8,000名突破!)AIがどんどん賢くなっていくのを見てると、ふと不安になる時があるよね。
「これ、私の仕事なくなるんじゃないか」
「私の存在価値って、消えていくのかな」
私もそういう気持ち、わかるよ。AIに文章を書かせたら、自分が何時間もかけて書いたものと大して変わらなかった時、ちょっと寂しくなったりする。
でもね。最近ある動画を見て、思ったんだ。
本当に問われてるのは「AIを使えるか使えないか」じゃない。プロンプトを学ぶ前に、まず「観(カン)」——つまり、自分が物事をどう捉えてるか、なんだって。
今日はそこから掘っていくね。
Obsidianの師匠に教わった「観」──AIに必要なのは「プロンプト」じゃない?
私はいま、Obsidianの使い方を飯塚さんという方に教わってる。いわば私のObsidianの師匠だね。その飯塚さんの「10x講座」(ObsidianとAIで成果を伸ばすための学び)で勉強してるんだけど、そこで出会った動画に、ハッとさせられたんだ。
▲ 飯塚浩也さん(Obsidianでつくる最強の右腕)「正論だけではもう生き残れない。AI時代を生き抜くために『観』を鍛えよ」より。私のObsidianの師匠で、私はこの飯塚さんの10x講座で学ばせてもらってます。

私もずっと思ってたんだよね。「AIをうまく使うコツは、命令文(プロンプト)の書き方だ」って言われるけど、それだけだと、なんか足りない気がしてた。
動画の中で、こういうやり取りがあったんだ。
「いや、本当に大事なのは”観”だ」
これを聞いた時、頭の中でカチッとハマる音がした。
命令の上手さじゃなくて、その人がどんな目で世界を見てるか。何を大事だと思ってて、何に怒って、何を信じてるか。それがAIに乗っかって初めて、「その人らしい答え」が返ってくる。
私が長いこと言ってきた「原液」って言葉と、まっすぐつながった感覚があったんだよね。
「観」ってなんだろう?4象限で整理してみる
まず、「観」って何なのか。飯塚さんが動画の中で、すごくきれいに整理してくれてたんだ。これは飯塚さんの整理だよ。私が考えたんじゃない。
「観」を4つに分けてみると、こうなる。

| 種類 | 中身 | たとえば |
|---|---|---|
| 概念 | 客観的な説明。辞書に載ってること | 「ダイエットとは体重を減らすこと」 |
| 観念 | 主観だけど、まだ説明どまり。自分の言葉での言い換え | 「私にとってダイエットは、自分の声を聞く練習だった」 |
| 信念 | 主観に意思が乗ったもの。燃えるスタンス | 「頑張るほど太る。頑張らない方が痩せる」 |
| 理念 | 客観に意思が乗ったもの。組織の判断軸 | 「凸凹のまま、夢中に生きる」 |
ここで大事なのは、「概念」だけはAIが一瞬で出せるってこと。
「ダイエットとは何ですか」と聞けば、AIは0.5秒できれいな説明を返す。だから、概念だけで勝負しようとすると、誰でもAIに置き換えられちゃう。
でも、観念・信念・理念には、その人にしか出せない色がついてる。自分の言葉、自分の意思、自分の物語。ここはAIにコピペできない。
この整理が、私の中にずっとあった「原液」とピタッとつながったんだ。
ここから私の話:縦に掘った深さが原液になる
ここで線を引かせてね。飯塚さんの動画の「観」の整理が、私がずっと言ってきた「原液」とつながったんだ。ここから先は、私の失敗と分身AI運用から見えてきた、私なりの整理だよ。
私はよく、こう言ってる。

AIは横に、いくらでも広げられる。情報を集める、文章を量産する、似たパターンを並べる。これはAIの圧勝。私が一生かかっても勝てない。
でも、縦に掘れるのは人間だけなんだ。それも、痛みや失敗を全部くぐってきた人間だけ。
私の「縦の深さ」って、自慢できるものじゃないんだよ。むしろ全部、傷だよ。
20代で、抱えきれないほどの借金を背負った。投資の失敗、連帯保証、詐欺被害。家族を路頭に迷わせるかもしれない恐怖で、夜が眠れなかった。ストレスで体重は134kgまで増えた。そして大腸がん、ステージ3。手術台で麻酔が落ちる直前、頭に浮かんだのは仕事じゃなくて、家族の顔だった。
正直、どれも思い出したくない。でも、ここを掘った深さが、そのまま私にしか出せない原液になってるんだよね。
だから私はいつも言ってる。
借金で転んだ夜の絶望も、134kgの体で感じた情けなさも、病室で死を覚悟した震えも、全部が「私の観」を作る材料になった。これはAIには書けないんだよね。だって、AIは転んでないから。
AIに「多額の借金を抱えた経営者の気持ちを書いて」と頼んでも、それっぽい文章は出る。でも、夜中の検索窓に何を打ち込んだか、その指の震えまでは出せない。
縦に掘った深さ。それが原液で、それが今のAI時代に、人間が残せる一番強いものだと思ってる。
原液を増やす4つの段階
じゃあ、その原液をどう使うか。「観が大事」で終わると、ただのいい話で終わっちゃう。私は実業で使いたいから、もう少し踏み込んで、4つの段階で整理してみたんだ。
技術っぽく言うなら、プロンプト・コンテキスト・ハーネス・ループ。でも、カタカナで言うと一気に「業者っぽく」なるから、まずは生活の言葉で話すね。

① うまく命令する(プロンプトエンジニアリング)
最初の段階は、AIにうまく命令すること。これ、バカにしちゃダメだよ。むしろ大事な入口。「丁寧に書いて」「箇条書きで」「小学生にもわかるように」——こういう命令の出し方を覚えるだけで、AIの返事は見違える。
ここは誰もが通る、最初の扉。私も最初はここから始めた。
ただね。入口で止まると、落とし穴がある。誰が命令しても、似た出力になっちゃうんだ。
だから次に進む。
② 背景ごと渡す(コンテキストエンジニアリング)
次は、命令だけじゃなくて「背景ごと」渡す段階。
私が借金で何を学んだか。134kgの時、どんな思い込みで自分を縛ってたか。なぜ「抱え込みOS」を倒したいと本気で思ってるか。こういう私の物語、判断の理由、凸凹を、まるごとAIに読ませるんだ。
そうすると、AIが「私の観」で考え始める。ただの優等生な答えじゃなくて、「ひろくんならこう言うよね」っていう答えが返ってくる。
私の原液(スープ)を渡すから、AIの出力が私の味になる。ここが、縦の深さがいきてくる場所だね。
③ 毎日動く仕組みにする(ハーネスエンジニアリング)
3段目は、それを「仕組み」にすること。せっかく良いスープができても、その場の一回きりで終わったら、また明日ゼロからやり直しになる。それじゃもったいない。
だから、情報を取ってくる→判断する→出力する、っていう流れを、毎日勝手に回る装置にする。私が朝LIVEで話したことが、自動でカードになって、ブログになって、っていう流れを作っておくイメージ。
一回の名言で終わらせない。装置にする。これが3段目。
④ 回るほど育つようにする(ループエンジニアリング)
最後は、回せば回すほど勝手に賢くなる段階。装置を動かすと、必ずズレが出る。「あ、これは私の言い方じゃないな」っていう違和感。そのズレを直して、また動かす。直して、また動かす。
これを繰り返すと、私が手を入れなくても、だんだん精度が上がっていくんだ。
ここまで来ると、もう「使う」じゃなくて「育てる」なんだよね。
分身AIを育てるほど、自分も育つ

ここまで読んで、気づいた人もいるかもしれない。「①②③④って、結局すごい手間じゃない?」って。
そう。手間だよ。一回の命令で終わる方が、ずっと楽。でもね、この手間こそが、私にとっての一番の価値なんだ。なぜかっていうと——
AIに自分の観を渡すには、まず自分が「私はなぜこう考えるんだろう」を言葉にしなきゃいけない。借金で何を学んだのか。なぜそれを大事にしてるのか。それを、AIに伝わる言葉で書く。
この「言語化する作業」が、めちゃくちゃ自分を磨くんだよ。ぼんやり感じてただけの観が、AIに教えるために言葉にすることで、どんどん尖っていく。
つまり、AIを育ててるつもりが、実は自分の観を深く掘り直してる。これが私の言う共進化なんだ。私の凸(こだわり・深掘り)と、AIの凹(並列で形にする力)が噛み合って、両方が育っていく。
そしてもう一つ、大事なこと。私はがんで入院した時、朝LIVEを続けられなくなった。そしたら仲間が代わりに続けてくれて、病室のスマホ越しにそれを見て、震えたんだ。
「私がいなくても、この”場”は続くんだ」って。
育てた分身AIも、同じなんだよね。ちゃんと自分の観を渡して育てておけば、私が手を止めても、この場を続けてくれる。それは私の魂が、ちゃんと外に残るってことなんだ。
まとめ
AIが賢くなるほど、不安になる気持ちはわかるよ。でも、消えるのは「概念だけで勝負してた部分」だけ。むしろAI時代になればなるほど、その人の「観」——縦に掘った深さが、前より強く問われるようになる。
私の観は、立派な経歴から出たものじゃない。抱えきれない借金、134kg、がん。全部、転んだ傷から出てきた原液だよ。だからこそ、AIにはコピペできない。
その原液を、
- うまく命令して(プロンプト)
- 背景ごと渡して(コンテキスト)
- 毎日動く仕組みにして(ハーネス)
- 回るほど育つようにする(ループ)
こうやって、自分の深さを「毎日効く形」に変えていく。
これは、AIを使えない人に価値がない、なんて話じゃないからね。私が言いたいのは、その逆。
あなたの転んだ経験も、隠してきた弱さも、全部が原液になる。悪いことこそ宝物。脂肪は財宝。その原液を、一緒に育てていこうね。
COLUMN
「使う」から「育てる」へ、一歩ずらすだけ

正直に言うね。私も昔は、AIを「便利な道具」としか思ってなかった。早く、安く、たくさん。そういう使い方ばっかり考えてた。
でも、それだと心が動かないんだよね。出てくる答えはきれいなんだけど、自分の言葉じゃない。誰かの借り物みたいで、薄いんだ。
変わったのは、AIに「私の物語」を渡し始めてから。借金のこと、がんのこと、家族のこと。恥ずかしい失敗ごと渡したら、AIが急に「私の相棒」になった。
たぶんね、AIに渡すために自分を言葉にする時間が、一番効いてる。自分が何を大事にしてるか、改めて掘り直すからね。育ててるのはAIだけど、育ってるのは自分だった。
「使う」を「育てる」に、ほんの一歩ずらすだけ。それだけで、AIとの関係がガラッと変わるよ。分身AI.comでも、この話をずっと掘ってるんだ。
👉 分身AIについてもっと知りたい方は分身AI.comもチェックしてね!
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