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AIで化ける人は、AIに任せるほど、選ぶ力を自分に残す。中平健太さんが話す

2026.10.26

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。今回は、YouTube のチャンネル PIVOT 公式チャンネルで、ガラパゴス 代表の中平健太さんが、自分の書いた本、AIで終わる人 AIで化ける人、の考え方を、聞き手と対談した回を紹介します。

AIを仕事に使い始めたけれど、使い方の技術より、考え方を切り替えるほうが大事なのでは、と感じていませんか?任せるほど、自分の頭で何を持つのかが見えにくくなる。でも、30分の対談を通しで見る時間は取りにくいですよね。そんな方に向けて書きました!

動画は30分ほどの対談で、聞き手の質問に中平さんが答える形で進みます。対比は6つあります。丸投げして選ぶ力を残す話、更新を止めない話、違和感を信じる話。打席に立つ数、外れた仮説は知識になる話、一次情報を取りに外へ出る話と続きます。

読み終えると、動画の流れを順にたどれます。AIを使うほど、人に残る物は何か。その見方を持ち帰れるように、私の見方も横に添えました!

SPEAKER

中平健太さん(ガラパゴス 代表)

動画のゲストです。AIの広告デザインとAIコンサルを手がける会社の代表で、自分の書いた本、AIで終わる人 AIで化ける人、の考え方を、6つの対比で話します。

SPEAKER

聞き手(PIVOT の進行役の方)

動画で中平さんに質問し、話を引き出す進行役です。

3行でわかるポイント

  1. 中平さんは、AIに細かいことを言わずに考えさせ、正しそうなものを選ぶ力だけは脳に残す、と話します。自己肯定した瞬間に成長が止まる、とも。(第1章・第2章・第3章へ)
  2. 違和感は間違えない。作る手間が下がったので、打席に立つ数を増やす。外れた仮説は知識になり、AIが知らない一次情報は自分から取りに行く、と話します。(第4章・第5章・第6章へ)
  3. 私の見方は、AIが整えた要約で穴を埋めず、確かめ直す手を止めない、というものです。(第6章へ)

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01

自脳思考から他脳思考へ。選ぶ力は脳に残す

▲目次
図解。自脳思考から他脳思考へ移り、手札から選ぶ力は脳に残す流れを、二つの脳と手札の水彩画で描いた図
図解: アウトプットは他脳へ、選ぶ力は脳に残す
動画の画面。聞き手と、机の上の中平さんの本
動画キャプチャ: 聞き手と、机の上の中平さんの本(7:58頃)

AIに仕事を任せるほど、自分の頭は何をすればいいんでしょう?考えるのをやめていいのか、それとも何かを残すのか。この章は、そんな素朴な疑問にまっすぐ答える話から始まります!

最初に聞き手が、自脳思考と他脳思考とは何か、と尋ねます。中平さんの切り出しは、AIは記憶力も演算力も圧倒的に高い、という一言。

要領のいい人ほど、人の脳をよく借ります。自分の脳だけに答えがあると信じるのはもったいない、と中平さん。人やAIの脳を使うほうが能力は広がる、という話です。

では、具体的にはどう使うのか。中平さんのやり方は、細かいことを言わずにAIに考えさせる、というものです。

中平さん(動画 7:59〜)

僕の使い方で言うともう AIに細かいことは言わずに考えさせる

ガードレールを引いて、この範囲で考えて、とは言わないそうです。経営のダッシュボードを作りたい時も、作って、とざっくり丸投げ。するとAIが彼なりに考えて、どうする、と問い返してきます。

自分の脳が動き出すのは、そこから。脳を止めて投げてしまうのも、実は効果がある、というのです。セキュリティの面で仕組みを考える場面はもちろんある、とも添えていました。

ここで聞き手が踏み込みます。素人だと、AIが出したものでいいか、となって、ただの他脳になる人もいるのでは?その精査する力が問われるのか、という問いです。

中平さんが持ち出したのが、審美眼という言葉。デザインの仕事をしているので、美しいものを選ぶ力のことです。脳に残しておくのは、この選ぶ力。

中平さん(動画 10:01〜)

今の、ま、正しそうなことを選ぶ力みたいのはやっぱり能に残しとくべきなんですよね。

生み出してアウトプットする側は他脳で構わない、という考え方。ある企業の創業者も、周りに優秀な人を置き、出てきたものから選ぶ力が本人にあったのでは、と例えていました。

続けて聞き手が、審美眼はどう養うのか、とくに若手をどう教育するのか、と尋ねます。中平さんの本音は、「かなりむずかしい」。

中平さん(動画 11:07〜)

本当にこれもう本音なんですけど僕はセンスっていうものは真剣な思考錯誤の回数だと思ってるんですね。

好きなものをAかBかと真剣に試し、実世界で確かめた結果が脳に積み上がって、センスのようなものになる、という見方です。洋服が好きな人なら、着てみては合う合わないを繰り返す、その回数。服に興味のない自分にはその試行錯誤がない、とも話します。

中平さん(動画 11:57〜)

その真剣な思考錯誤の回数が AI によって奪われてると思うんですよね。

ただ、修行ができない状態を気にするのも、前の世代を生きた自分だからこそ。AIが本流の時代には要らなくなる可能性もある、と留保をつけます。聞き手のまとめは、ここから数年はまだ審美眼が要り、その数年を生き延びるために、まずはここから、というもの。

で、この章の筋道は、考えることを手放す話ではありません。何を脳に残すかを決める話なんです!

丸投げした先で問われるのは、選ぶ側の脳。AIに投げるほど、手元に何が残るのかがはっきりしてくるんですよね。

実は、私は2025年10月6日、個別コンサルの場でこんな話をしています。AI時代は、AIだから人間だから、という判断軸も古くなる、と。

現実の人にしかできないのは、人と人が会う場やコミュニティを作ること。そして、その人の思いや願い、経験を魂に込めて発信していくこと。

伝わる形に整える部分は、AIに任せてしまうのがめちゃくちゃいい位置になる、とも話しました!

伝わる形に整えるのはAIに任せて、思いや願い、経験は魂に込めて自分の側から出す。私が話したのは、そういう線引きです。

生み出す側はAIに任せてよい。ここは、動画の他脳と同じ向きです。中平さんが脳に残すのは、選ぶ力。私が話したのは、魂を込めて出す側。残す物は違いますが、AIに投げたあとの手元に何を置くかを決める話、という点で重なります!

任せる前に、まず自分に残す物から。

02

自己肯定思考から自己否定思考へ。永遠にベータ版

▲目次
図解。自己肯定思考から自己否定思考へ、永遠にベータ版でいる流れを、石がのみで削られて形になる水彩画で描いた図
図解: 自己肯定した瞬間に、成長は止まる
動画の画面。スライド、自己肯定思考と自己否定思考
動画キャプチャ: スライド、自己肯定思考と自己否定思考(13:10頃)

自己否定。少し重たい言葉に聞こえます。それが、AIで化ける人の話に出てくるのが、この章の意外なところです!

聞き手がまず尋ねます。自己否定は悪いイメージで、ポジティブに行こうという時代だと思っていたのに、それだと終わりそうとはどういう意味なのか、と。

中平さんは、ちょっとキャッチーな書き方をしている、と前置きします。自己肯定感は高いほうがいいし、自分自身も高くて、いい人生だった、とも。

ただ、AIで化ける人という観点では、「永遠にベータ版」でいると意識したほうがいい、と続けます。今日の自分が最高とは限らない、という話です。

中平さん(動画 13:16〜)

自己肯定しちゃった瞬間に成長は止まるし変化も止まる

成長だけでなく、変化もそこで止まるという見方。自分はそのままでいいとしても、世の中は変わり続けます。AIで変化が加速する中で、オッケーと言い続けてはいけない、と。少しでもここは違うのでは、と自己否定できるマインドは要る、という話です。

聞き手の実感は、経営者の方と話すと、年齢を重ねるほど自己否定ができなくなる人に会う、というもの。中平さんも、自分もだんだんそうなってきているからこそ、戒めとして思わなければ、と受けます。

積み上げてきたものが自分を肯定する方向に積み上がって、それが邪魔をするそうです。聞き手が重ねたのは、年齢とともに言ってくれる人がいなくなり、耳あたりのいいことを言う人が集まる環境の話。

では、どうすれば変われるのか?中平さんが意識しているのは、悔しい思いをする環境に身を投げること。

中平さん(動画 15:35〜)

僕がすごく意識しているのが悔しい思いをする環境に身を投げる

耳あたりのいい人ばかりの中では、自己肯定ばかりになってしまう、と中平さん。惨めな思いや悔しい思いをする場所へあえて飛び込み、悔しさを味わいながら、それでも謙虚でいられる大人になりたい、と続けます。

この章は、自分をずっと責め続けよう、という話ではありません。今日の自分で完成とせず、更新を止めない姿勢の話。耳あたりのいい場所から一歩出ることが、その入口として語られています!

あ、自己肯定感そのものを捨てる話でもないんです。高いままで構いません。そのうえで、自分を疑い直す余地も残しておく話なんですよね。

みなさんの周りには、耳あたりのいい言葉ばかりが集まっていませんか?

更新を止めないための、悔しさを味わえる場所。

03

直感思考から違和感思考へ。違和感は間違えない

▲目次
図解。直感から違和感へ、AIにはない空気を人が感じる流れを、天秤とトゲの水彩画で描いた図
図解: 直感は間違える、違和感は間違えない
動画の画面。人間にしか察知できない違和感
動画キャプチャ: 人間にしか察知できない違和感(18:05頃)

なんとなく変だな、と思ったのに、条件がよく見えるからと押し切ってしまう場面。仕事の中で、一度はありませんか?あとになって、あの時の引っかかりの意味が見えてくるんですよね。第3章は、その引っかかりの話です。

聞き手は、この章について、自分の中でぐさっと刺さったと紹介します。そこから、直感と違和感はどう違うのか、という問いが中平さんに渡ります。

中平さんが挙げるのは、採用面接をしていた時にたくさん経験したこと。人間には直感が働くものの、その直感はよく間違える、という見方です。違和感のほうは、間違えたことがない、と。

中平さん(動画 16:06〜)

直感ってよく間違えるじゃないですか。一方で違和感って間違えたことないなって思っていて、

違和感を覚える時には必ず何かがあり、人間のセンサーはとても優秀なのだと思う、と中平さんは続けます。

例は採用面接。履歴書がピカピカの幹部候補に違和感を覚えても、優秀だからと無視して来てもらうと、後でその違和感が顕在化してくる、という経験です。

聞き手が尋ねます。違和感は言語化できないので、採用のシートには残せないはず。では、どうしているのか。中平さんの答えは、勇気を持ってお見送りする、です。

少しでも違和感を覚えたら、ほかにいいことがあっても見送る、という線引きです。ただ、それが難しいとも話します。書類の上では、とてもいい人だから、と。

違和感を大事にするのは、人が相手でもAIが相手でも、この時代は同じ。人間には空気や空間を感じる力があり、AIの認識能力ではそこまでできない、という見方です。

中平さん(動画 18:39〜)

LLM ってよくよく考えるとラージランゲージモデルなんですね。要は巨大言語モデルなんですよ。言語なんですよ。

中平さん(動画 18:51〜)

空気はないんですよ。でも人間にはそのランゲージだけじゃなくて、その世界を認識するモデルを持ってるわけじゃないですか。

LLMは言語のモデルで、人間は世界を認識するモデルを持っている、という対比。だからAI時代は、この違和感を人間が大事にしたらいい、というのが中平さんの考えです。

聞き手は、自分のMCの仕事を重ねます。台本をAIできれいにしても、対談ではまるで使えない、という実感。相手がその話じゃないという顔をしたか、言葉が詰まったか。見ているのは自分だ、という話です。

言葉にできない違和感を、見送りの合図として扱う姿勢。この章の筋道は、ここに集まっています。

で、聞き手のMCの話を重ねると、その合図は相手の顔や言葉の詰まりにも出るんですよね。理由を言葉にする前に、合図のほうが先に届きます!

私は2026年10月18日に公開した魂磨きの記事に、問答の形を書いています。AIが問いを出し、私の答えの案も出す形。

案が合っていたら、合っていると返します。違ったら、自分で打ち直します。

これは問答だけの話ではなく、文面の直しでも同じ流れ。2026年9月27日と2026年10月26日の2回、AIが出した文面に、違和感があるから直したいと返して、直させています。

私の記事より(安いものや残り物が美味しくなるかは、作って食べてみるまで分からないから、料理の実験は面白い・違和感は自分で打ち直すの節)

AIは、私の言葉を整える道具です。ただ、整った文が私の気持ちと少しずれていたら、直すのは私の役目。違和感は、直すべきものを直しながら、人間とAIが共に育つための鏡と燃料になります。

中平さんは、違和感は間違えないと話し、私は、違和感を直すための鏡と燃料と書きました。どちらも、違和感を合図に自分で直す、という点が重なります!

ただ、場面は別。中平さんの話は採用面接、私が書いたのは文の直しです。

AIが整えた文でも、私の気持ちと少しずれていたら、直すのは私の役目です。

整った文ほど、ずれが見えにくいんですよね。

04

打率思考から打席数思考へ。作る手間が下がり、打席に立てる

▲目次
図解。打率思考から打席数思考へ、案を大量に作って選ぶ流れを、バットと打席、案のカードの山の水彩画で描いた図
図解: 作る手間が下がり、打席に立てる
動画の画面。AIで増やすべきは打率より打席数、と話す場面
動画キャプチャ: AIで増やすべきは打率より打席数(22:30頃)

1回で当てたくて、準備に時間をかけすぎてしまう。出す前の確認ばかりが増えて、打席に立つ回数のほうが減っていく流れ。第4章は、その順番を入れ替える話です。

聞き手が尋ねます。打率より打席数、はAIがなくても言われてきたこと。それでも、どうしても打率に引っ張られてきたのが我々ではないか、と。

中平さんの答えは、数を作れるようになったから。昔は人間の手でしか作れず、作る手間が大きかったので、打席に立つこと自体が負担だった、と答えます。

中平さん(動画 20:57〜)

数が作ることのコストが高かったんで、打席数に立つことそのものがコストだったけれども生産コストがだいぶ下がったんで立てるじゃないですか、打席数に

作る手間が下がった今は、誰でも打席に立てる時代。それなら打率より打席数が多いほうがいい、と中平さんは話します。

聞き手は、打席数が増えれば打率も後からついてくるのか、と重ねます。試行錯誤の回数が増え、打率につながる力が溜まる可能性は高い、とも。年齢を重ねて件数が減ると、保守的になる可能性もある、という話です。

中平さんの若い頃の思い出も出てきます。上司に資料を見てもらう時、点数は低くてもいいから持ってこいと言われ、何回か直して仕上げてから出す流れ。

中平さん(動画 22:07〜)

20 点でもいいから持ってこいみたいなでレビューされて何回かやって

一点突破で、打率をとにかく上げる訓練。それはそれで良かった、と中平さんは振り返ります。

今なら、プランを何個も大量に作り、審美眼で選んでから見せる、という打席の増やし方。いい環境で、AI時代だからこそ、そうしたほうがいい、という考えです。

聞き手は、やろうと思ってもできないことだからこそ、ルーティンワークなどで自分に組み込む必要がありそうだ、と受けます。

変わったのは、打席に立つ手間のほう。考え方より先に、立てる回数の前提が動いた、という筋道です。

あ、中平さんの上司の話も、この順番を映しています。打率を上げる訓練の時代があって、今は打席を増やせる時代。その二つが、一人の経験の中に並んでいるんですよね!

私は2026年7月10日に公開した自分の記事で、AIが試作の手間を消してくれた、と書いています。あの頃何日もかけていた1本を試すことが、数時間でできる、と。

その続きに、私は試行回数のルールについて書きました。

私の記事より(Fable 5でゲーム開発が半日で完成した話|AIが安くしたのは”開発費”じゃなかった・試行回数のルールとコストの節)

ルールは変わっていない。試行回数を増やせる人が勝つ。変わったのは、試行回数を増やすためのコストだけだ。

中平さんは、作る手間が下がったので打席に立てる、と話します。私は、ルールは変わらず、変わったのは試す手間だけ、と書きました。言い方は違っても、向きは同じ!

といっても、数を先に目標に置いたら、どうなるでしょう?

数を先に目標に置くより、思いついたことに夢中で取り組むほうが、打席は自然に増えていきます。

数は、その結果として増えるもの。夢中で試すうちに、打席の数が後から増えていく順番。

ただ、打席の数そのものを目標にはしません。目標にした途端、夢中のほうが細ってしまう、と見ているからです。

数を目標にせず、夢中になれる打席へ。

05

成功思考から失敗思考へ。外れた仮説は知識になる

▲目次
図解。成功思考から失敗思考へ、外れた仮説が知識になる流れを、ひび割れた的から芽が出る水彩画で描いた図
図解: 失敗は、知識になる
動画の画面。スライド、成功思考と失敗思考
動画キャプチャ: スライド、成功思考と失敗思考(23:18頃)

成功したいのに、失敗しなさい。そう言われたら、まず戸惑いませんか? 第5章は、逆さまに聞こえるこの一言から始まります。カギになるのは、仮説の立て方。

聞き手は、みなさん成功したいはずなのに、失敗しろ、と切り出します。成功思考から失敗思考へ。ここでも、聞き手の問いから話が動きます。

中平さんの会社のバリューの1つに、「早く失敗、早く成長」があります。出発点は、仮説。AかBか、どちらかになるはずだと考えて、実世界で実行します。

仮説どおりにいけば、成功。外れた場合、人はそれを失敗と呼びます。けれど、そこで「Aではなかった」という知識を得る、と中平さんは言います。

中平さん(動画 23:26〜)

じゃなかったっていう知識を獲得するわけですよ。そこに成長があるですよね。

外れたら、そこからまた次の仮説へ。仮説を立てて実行すれば、必ず成功か成長が残る、という考え方です。これは得ではないか、と問いかけます。

では、なぜみんなできないのか。失敗のようなものが嫌だから、恥ずかしいから、と中平さんは話します。聞き手は、失敗が評価されない人事評価の問題もある、と重ねます。

バリューで掲げているのは、失敗しなさい、という一言。失敗しないのは自分たちの会社らしくない、とまで中平さんは話します。

中平さん(動画 24:28〜)

失敗しないってのはガラパコスっぽくないよっていう。

実験や理系の考え方だと思う、と中平さんは続けます。理科の実験で思いどおりにいかなくても、失敗とは呼ばずにデータとして残す、その感覚です。

外れた仮説は、失敗ではなく知識。ここが、この章の筋道なんですよね。見ているのは結果より、仮説と実行の往復です!

実は私、話の中でこう言ったことがあります。AI時代は正解がAIで出てくるから、失敗しにくくなった時代が、すごく怖い、と。

売り方での失敗もありました。興味関心のある人を大量に集め、自動のステップで教育をして、ニーズとウォンツを高めてから、個別セールス。

失敗したのは、あまり相性が良くなさそうな人にも販売してしまったこと。お互い損することになりました。

で、こういう失敗を、私はどう受け取るのか。勇気を出して行動し、経験を得た時点で、失敗は成功に変わると考えています。

だから最初に返す言葉は、分析や反省より「おめでとう」。祝うのは結果ではなく、チャレンジした行動と勇気なんです。

反省から入ると、次の仮説を立てる手が重くなりませんか? 先に祝って、外れた中身は次の仮説へ。順番の話です。

外れた時こそ、先に行動にお祝いを!

06

検索思考から検証思考へ。AIが知らない一次情報を取りに行く

▲目次
図解。検索思考から検証思考へ、AIが知らない一次情報を取りに外へ出る流れを、地図と登山靴の水彩画で描いた図
図解: 一次情報を取りに、外へ出る
動画の画面。一次情報を取りに外へ出よ、の見出しと聞き手
動画キャプチャ: 一次情報を取りに外へ出よ(28:02頃)

AIの答えがもっともらしいほど、そこで考えを止めたくなりませんか? 最後の対比は、その手前の話です。答えを探す側から、確かめに行く側へ。

聞き手は、これは本当に重要だと思った、と紹介します。そして、検索思考と検証思考について、改めて中平さんに尋ねます。

中平さんは、AIは確かに助けになる、と認めます。持ってきてくれるのは、正しそうな情報。その点は検索の頃も同じ、と。

ただ、AIはすべての事象を学んでいるわけではありません。だから必ず合っているとは言い切れず、思い込みすぎるのは危険だ、という注意です。

中平さん(動画 25:47〜)

AIが認知してない情報なんて 5万とあるわけですよね。

たとえば、自分たちがサービスを出す時。お客さんになってくれるかもしれない1人から引き出せる情報こそ、AIが引き出せていない、自分しか知らない情報になるかもしれない、と。

一次情報をちゃんと取りに行って検証する価値は、AIが広がるほど高まるのでは。それが中平さんの考えです。

先輩に言われた話も出てきます。認識を広げるには、本を読んで、人に会って、旅に出よ。最初は意味が分からず、だんだん、認識の幅を広げることだと分かってきた、という体験です。

本は、著者の意思を頭の中で戦わせて、新しい認識を得る場。人に会えばやり取りの中で認識が広がり、旅に出れば見たことのない景色で新しい認識を得る、という説明です。

中平さん(動画 27:08〜)

人間は見てるものを認識してるんじゃなくて、認識してるものを見てるんだって。

聞き手は、頭の中で考えつけていないものは、AIも見せてくれないし、私たちも判断できない、と受けます。だからこそ一次情報を取りに行き、経験を積むことが、アップデートの第一歩だと中平さんは続けます。

部屋にこもっていてもだめ。聞き手はそう結び、前半のまとめを「外に出ましょう。経験せよ」と置きます。

AIの答えは、ゴールではなく出発点。AIが知らない情報は、自分の足で取りに行くもの。この章の筋道は、そこなんですよね。

私は2026年10月1日、記録を探す仕組みの精度が低すぎないか、とAIに現状の確認と改善を頼みました。

80問で測り直すと、もとの版は70問で正解の記録を見つけていたのに、検索語をいじった版は57問まで落ちていました。原因は、検索語の切り方を変えたことでした。

正直、10問のテストと、別のAIによる検収の確認では、この悪化を拾えませんでした。

私の記事より(AIエージェントを何体並べても、人が確かめる速さを超えては進まない・小さな物差しと大きな物差しの節)

小さな確認では見えなかった悪化が、80問では見えたわけです。小さな物差しで通ると、安心が先に来ます。その安心が、測り直す手を止めるんですよね。

動画の検証は、人から一次情報を取りに行く話。私の例は、数を増やして測り直す話です。中身は違っても、手元の小さな確認で安心して終わらせない、という点で並んでいます。

一次情報を読まずに、既存の要約や整った物語で穴を埋めないこと。ここは、私が手放さない軸です! AIの答えは、きれいに整っているほど、穴が見えにくいんですよね。

AIの答えは出発点。そこから、確かめに外へ!

FAQ

よくある質問

▲目次

Q. 動画は、どんな内容ですか。

A. ガラパゴス 代表の中平さんが、自分の本の考え方を、聞き手の質問に答える形で話す対談です。記事では、前半で話す対比6組を、動画の順に追っています。

Q. 自脳思考と他脳思考とは、何ですか。

A. 自分の脳だけに答えがあると信じず、AIや人の脳を借りる考え方です。生み出すところは他脳に任せ、正しそうなものを選ぶ力は脳に残す、と中平さんは話します。

Q. 審美眼は、養えるのですか。

A. 中平さんの本音は、かなりむずかしい、です。センスは真剣な試行錯誤の回数で、その回数がAIによって奪われていると思う、と話します。

Q. 失敗思考とは、どういう考え方ですか。

A. 仮説を立てて実行し、外れたら、その仮説ではなかったという知識を得る考え方です。そこに成長がある、と中平さんは話します。

Q. 検証思考では、何をしますか。

A. AIが知らない一次情報を、自分から取りに行って確かめます。本を読み、人に会い、旅に出て、認識の幅を広げる、と中平さんは話します。

MATOME

まとめ。AIで化ける人とは、AIに任せるほど、選ぶ力と違和感と一次情報を自分に残す人

▲目次

動画の筋道は、選ぶ力を脳に残すこと、永遠にベータ版でいること、違和感は間違えないこと、打席に立つ数、外れた仮説は知識、一次情報を取りに行くこと、の順でした。

私が持ち帰ったのは、任せる前に自分に残す物を決めること。違和感を合図に、整った文も自分で直すこと。試す手間が下がった分、夢中で試すこと。外れたら先に行動を祝い、AIの答えを出発点に確かめ直すこと。

振り返ると、AIが整えた文を自分で直したり、小さな確認のあとで測り直したりしてきました。その向きは、動画の話と並んでいます!

次にAIへ任せる仕事を1つ選んで、その仕事で自分の手元に残す物を、1行で書き出してみてください。みなさんが手元に残したい物は、何ですか?

COLUMN

本番のリアルで、場の空気から学びが起こる

図解。準備から本番のリアルへ進み、想定外の学びが起こる流れを、ひろくんが札を指す水彩画で描いた図
図解: 本番のリアルで、学びが起こる

動画の前半は、「外に出ましょう。経験せよ」で締まります。では、外に出た先の本番では、いったい何が起こるのでしょう?

実は、魂磨きの問答で、本番について聞かれたことがあります。私の答えは、本番はリアルで、場の空気や反応から、想定外の気づきや学びも起こる、というものでした。準備の中では出会えない学び。そう言い換えてもいいかな。

私の記事より(伝える機会を先に決めると、準備も本番も学びになる・魂磨きでの私の回答の節)

場の空気や反応から想定外の気づきや学びがあるときは、その反応を受けて、自分の考えもその場で確かめ直します。リアルタイムで参加している人と話をしたり、コメントに答えたりします。そのことで、気づきや学びが深まります。

で、引用のとおり、その場の反応を受けて、自分の考えもその場で確かめ直すんですよね。外に出るのは、経験を積むためだけではありません。その場の反応で、自分の考えが動く余地を持っておくためでもあるんです!場に出て、考えが動く。

ここはまだ違う、というサインは違和感で、しっくりこなくて、ワクワクもウズウズもない状態を指すんですよね。その合図を受け取る一手は、人の側に残します。外に出た先で、しっくりこない、と感じる回数が増えるほど、確かめ直すきっかけも増えます。経験せよ、は、その合図を受け取る場数を増やせ、という呼びかけでもあります。

LINK

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今回紹介した動画

チャンネルPIVOT 公式チャンネル
出演中平健太さん(ガラパゴス 代表)、聞き手(PIVOT の進行役の方)
公開日2026年10月25日
長さ29分51秒(日本語)
URLhttps://www.youtube.com/watch?v=wqC9q07WXc4

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