WATCH REPORT

Claude Codeのスキルとメモリに指摘を残し、エージェントの同じ間違いを防ぐ

2026.10.25

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。今回は、YouTube のチャンネル『Jay E | RoboNuggets』で、Jay さんが Claude 5.5 の時代の AI エージェント用の仕事場(agentic OS)の組み方を話した英語の動画を紹介するね。

Claude Code などの AI エージェントを使い始めて、手に馴染んできた。でも、その設定が数か月前の助言のままになっていないか、気になっている。英語の長い動画を最後まで見る時間も取れない。そんな人に向けて書きました。

紹介するのは、Jay さんの約38分の英語の動画です。自分の AI エージェント用の仕事場(agentic OS)を、ARMS という4つの枠で組む手順を、画面ツアーとスライドで話します。公開は2026年10月21日。引用ブロックの英文は、動画に付いている英語の字幕のままです。和訳は、その下の文で添えます。

話は6つ。エージェントの腕になる ARMS の全体像から入り、スキル、ルーチン、メモリと下の層から上がります。そのあと自己進化する記憶を話し、最後はアプリです。

第4章と第5章では、同じことで AI を2回直したら記憶が取りこぼしている、という Jay さんの目安が出てきます。直した指摘をスキルとメモリに残して、エージェントの同じ間違いを防ぐ話です。

この記事は、動画の話を順に紹介して、そのあとに、私が公開済みの記事に書いた見方を重ねます。読み終えると、自分の仕事場に何から足すかを、順番を持って選べるはずです!

SPEAKER

Jay さん

Jay さんは、この動画の語り手です。

3行でわかるポイント

  1. Jay さんは、エージェントの腕を ARMS(アプリ・ルーチン・メモリ・スキル)の4つに分け、下の層のスキルから順に、各層3段階のレベルで組むと話します。(第1章へ)
  2. メモリは長期の3層と短期のキャッシュの切れ目で考え、その先に自己進化する記憶と、大きな仕事を受け持つ専用の小さなアプリが続きます。(第4章へ)
  3. 私なら、仕組みを足す前に、見える形か、毎回読まれる置き場かを先に確かめます。(第3章へ)

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01

Claude Code エージェントの腕は ARMS。アプリ・ルーチン・メモリ・スキル

▲目次
スキルを土台に、メモリ、ルーチン、アプリの四つの層が下から積み上がり、右のエージェントの腕が支える図解
図解: 腕は四つの層
動画キャプチャ: RUBRIC Agentic OS のホーム画面。左に Micro Apps、右に Email、Routines、Skills Deck の欄が並ぶ(2:20頃)
動画キャプチャ: RUBRIC Agentic OS のホーム画面。左に Micro Apps、右に Email、Routines、Skills Deck の欄が並ぶ(2:20頃)

AI エージェントの設定は、いつ組んだ助言のままになっていますか?動画は、新しいモデルと新しい道具が出た、という話から始まります。

Jay さんは、Claude に最近大きな変化があったと話します。5.5 のモデル群に加えて、新しい道具も出た、という切り出し。

Jay さん(動画の中で・0:00〜)

Something big just changed with Claude recently, because not only did we get the seriously capable family of 5.5 models, but we also got entirely new tools.

高性能な 5.5 のモデル群だけでなく、まったく新しい道具まで出てきた、ということです。それなのに多くの人の設定は、数か月前の助言のまま、と話は続きます。例に挙がる新しい道具は、Claude mods と、判断用のモデル Jev。

画面ツアーでは、仕事場のホーム画面が映ります。「マイクロアプリ」(大きな仕事を受け持つ小さな専用画面)、カレンダー、予定されたルーチン、メール、スキルの一覧が並びます。成果物は、専用の受信箱へ自動で並ぶ作り。

セカンドブレイン(ワークスペースのファイルの束)の画面には、ファイルが約40万あると Jay さんは話します。ファイル同士のつながりが見え、スキルの中身も検索できます。ルーチン別、接続アプリ別のトークン消費まで見える画面。

Jay さん(動画の中で・4:16〜)

It’s quite easy to remember because it’s like giving your agent arms to reach out to your workspace. It stands for apps, routines, memory, and skills.

エージェントがワークスペースへ手を伸ばす腕だと思えば覚えやすい、と言っているわけです。ARMS は、アプリ、ルーチン、メモリ、スキルの頭文字。ここから、下の層のスキルを先にして、各層を3段階のレベルで話す進め方です。

画面はにぎやかでも、骨組みは4本だけ。ここを先に押さえると、全体が読みやすくなります。

自分の仕事場を見直す時は、今の設定をこの4つの枠に当てはめてみてください。どの枠が空いているかを数えると、足す順番が決まります。

スキルはそろっているのに、ルーチンは空いたまま。そんな偏りも、枠があればすぐ目に入ります。

この記事も、ARMS の下から順に進みます。まずはスキルから!

02

スキルは、3種類の型を知り、モデルを振り分け、使うほど育てる

▲目次
データベース型、成果物型、自己起動型の三つの型が振り分けの道しるべを通り、軽いモデルと大きなモデルへ分かれ、使うほど育つ鉢植えへつながる図解
図解: スキルは使うほど育つ
動画キャプチャ: スライド Jev routing。呼び出しの回数、一回あたりの時間、合計、Haiku へ回った割合の四つの札と、モデルごとの色の帯が並ぶ(12:50頃)
動画キャプチャ: スライド Jev routing。呼び出しの回数、一回あたりの時間、合計、Haiku へ回った割合の四つの札と、モデルごとの色の帯が並ぶ(12:50頃)

同じ手順を、毎回ゼロから頼んでいませんか?動画が最初に話すのは、一番下の層のスキル(保存した手順書)です。

レベル1は、スキルの型を知ること。データベース型は、文体の知識庫(/tone)やサムネの参照集(/thumb)のようなものだと、Jay さんは話します。

Jay さん(動画の中で・7:31〜)

Claude will pitch you 10 titles for your article. You can have it pitch eight of those according to your references through your database skill, and two of them are wild cards, which doesn’t use your references at all.

記事のタイトルを10案出させるなら、8案は参考例に沿わせ、2案は「ワイルドカード」にする。参考例を渡すと、Claude がその例にしか沿わなくなるため、と話します。

成果物型は、自社のデザインとブランドの決まりをまとめたスキル。HTML を作ってから PDF にします。成果物の受信箱で検索できるので、Claude に探させずに済む、と見せます。

自己起動型は、整理のスキルのように、ボタンから動かす型。モデルと考える深さも、その場で選べます。裏側は、チャットを開かずに Claude へ指示を送る機能だと話します。

レベル2は、モデルの振り分け。文法を直す作業なら Haiku で足りる、と Jay さんは話します。振り分けには、判断用のモデル Jev を使っています。

Jay さん(動画の中で・12:49〜)

all 4,000 plus of those together cost me only 18 cents. And about four in 10 of them went to Haiku instead of a bigger model, which saved me a lot of tokens and usage.

4,000回を超える振り分けで、合計18セント。約4割は大きなモデルでなく Haiku へ回ったことになります。画面には、4,451回、1回0.6秒と出ます。

レベル3は、使うほど育つスキル。動画の編集で、クリップへコメントを時刻と位置つきで集める自作の画面に、動画を切るスキルと動かすスキルを同時に更新するトグルを付けた、と話します。強化学習の簡易版という位置づけです。

レベルは違っても、狙いは同じ。どれも、同じ手順をゼロから頼み直さないための工夫です。

調べた結果をスキルとフォルダの形で残し、次に使い回す話は、調べた結果を次に使い回す方法を動画から整理した記事に書きました。

私の記事より(AIで競合調査をしても毎回やり直しになる人へ、調べた結果を次に使い回す方法を動画から整理・競合調査のスキルの中身と、作り方と、自動で動かす方法)

私なら、1回分を手で直し切ってからスキルにして、育てるのはその後にします。

その記事に、私は登壇で、チャットで出来上がったものを、作業を再現するスキルに仕上げてと頼むだけで保存される、と話したことを書きました。ポイントは量産でなく、質を最重視で追求すること。

大事なのは順番。私なら、まず1回分を手で直し切ります。スキルにするのはそれから、育てるのはさらに後です!

ズレたまま育てると、ズレた手順が速く育つだけ。使うほど育つ仕組みが生きるのは、最初の1回が仕上がっていてこそかなと思います。

スキルを一度で終わらせない所は、Jay さんも私も同じです。ただ順番は違い、Jay さんは使うほど育つ仕組みを先に置き、私は育てる前に1回分を手で直し切ります。

03

ルーチンは、アクティブとパッシブの区別、上限、提案する仕組みで組む

▲目次
アクティブ、パッシブ、提案するの三つの枠が並び、下にルーチンの上限を示す帯がある図解
図解: ルーチンは任せ方で選ぶ
動画キャプチャ: RUBRIC Second Brain の Routines 画面。Active 12 の一覧と、曜日ごとの予定の表が並ぶ(17:40頃)
動画キャプチャ: RUBRIC Second Brain の Routines 画面。Active 12 の一覧と、曜日ごとの予定の表が並ぶ(17:40頃)

毎日、毎週と動く仕事を、どう並べれば安心して任せられるでしょうか?動画は2番目の層、ルーチン(決めた時に動く定期の仕事)へ進みます。

レベル1は、「アクティブ」と「パッシブ」の区別。アクティブは、出力を読むルーチンです。受信メールの要約を毎日 Telegram へ送る例を、Jay さんは見せます。

Jay さん(動画の中で・15:53〜)

a passive routine just runs in the background and only pings you or disturbs you when it finds something worth flagging.

パッシブは裏で静かに動き、知らせる価値のあるものを見つけた時だけ声をかけます。例は、ブランドの名前を無断で使うサイトの監視。

レベル2は、上限つきのルーチン。画面では、ルーチンをトークンの消費順に並べます。週に約1,800万トークン、約10ドル分のものに、週4ドルの上限を付けてもらう、と Jay さんは話します。

レベル3は、ルーチンを提案するルーチン。毎週金曜の朝に過去のセッションを振り返り、自分で繰り返している作業を拾って提案させます。

Jay さん(動画の中で・18:34〜)

the best routines are actually just jobs that you already do by hand, but the problem is sometimes you don’t notice that you actually just repeat them.

いちばん良いルーチンは、すでに手でやっている仕事で、繰り返していることに本人が気づいていないだけだと言います。週末に使用量がリセットされる前に、良さそうな提案をカートに入れて適用する、と話します。

ルーチンは、任せる量より、任せたあとの見え方で選ぶもの。パッシブは静かなぶん、そこが一番気になります!

ルーチンの話は、Claude Code Routinesの仕組みを整理した記事に書きました。

私の記事より(Claude Code Routinesとは、パソコンを閉じても動くクラウドの定期実行・Claude Code Routinesは、パソコンを閉じても動くクラウドの定期実行)

閉じても動くことと、動いたものが自分に見えること。この二つがそろって、はじめて任せられる形になります。見えなければ、任せたとは言えません。

その記事に、ウェブ版のルーチンを1本作って試したことを書きました。ブラウザの一覧は0件なのに、道具から見ると1件。ブラウザと道具の側のログインが、別のアカウントを見ていたためです。

裏で動き続けること。その動きが自分の目に届くこと。この二つがそろって、はじめて任せられる形になります!

見つけた時だけ知らせる形。それでも私なら、何も届かない間に何が動いたかを見られるかを先に確かめます。

Jay さんの話は、上限と提案までルーチンを広げる方向へ進みます。私がその前に確かめるのは、動いたものが自分に見えるかどうか。任せたあとを放っておかない点で、二人の向きは重なっています。

04

メモリは、長期の3層と、短期のキャッシュの切れ目で考える

▲目次
長期の三段の棚にMEMORY.md、CLAUDE.md、スキルが並び、右に会話の範囲の窓と、放置すると冷めるキャッシュの湯気のカップがある図解
図解: メモリは長期と短期
動画キャプチャ: X の投稿の画面。Boris Cherny さんが、初期の Claude Code は RAG とローカルのベクトル DB を使っていたと答えている(24:57頃)
動画キャプチャ: X の投稿の画面。Boris Cherny さんが、初期の Claude Code は RAG とローカルのベクトル DB を使っていたと答えている(24:57頃)

AI に覚えさせる置き場所が増えるほど、どこに何があるのか分からなくなっていませんか?動画は、3つ目の層のメモリへ進みます。長く覚える物と、その会話の間だけ見える物。話は、この二つに分かれます。

セカンドブレイン(ワークスペースのファイルの束)に求めるのは、探す速さと、探す安さ。Jay さんは、Claude が使用量を燃やさずに探せるかどうかを、価値の中心に置きます。

ファイルが約40万まで膨らんだワークスペースでも、層は3段だけ、という話です。1層目は MEMORY.md。覚えたことを1行ずつ書く置き場。毎回のチャットの始めに読み込まれます。

Jay さんのたとえでは、図書館のカード目録のようなもの。2層目の CLAUDE.md は、ワークスペース全体の地図として使うとのこと。

部門ごとに案内のファイルを持たせ、そこへつなぐ作り。3層目は、データベース型スキル。情報の置き場所を教える役です。

ベクトルによる検索の仕組みは使っていない、とのこと。平文で足りる、という見立てです。

Jay さん(動画の中で・24:42〜)

Boris Cherny, the creator of Claude Code and and who leads the team now, he also mentioned that even in their workspace, so this is Anthropic with probably millions of files already, they’re also finding that plain text is much better versus previous complex setups of vector embeddings and rag databases

引いたのは、Claude Code の作者、Boris Cherny さんの言葉。Anthropic の何百万ものファイルでも、ベクトル検索や RAG を組んだ構成より、平文のほうが良かった、という話です。

レベル2は短期記憶。コンテキストウィンドウ(その会話で Claude が見える範囲)のことです。Claude 5.5 では100万トークン。ハリー・ポッターの最初の4冊ぶんだ、という説明でした。

ただし、埋まるほど中身を思い出す精度は下がります。毎回の読み直しで、使用量も早く減ります。対処の1つ目は、残す物を指定しての /compact。

2つ目は、プロンプトキャッシュ。放置が約1時間を超えると冷める、と話します。

Jay さん(動画の中で・27:50〜)

But if you leave a certain chat idle for about an hour, that cache goes cold and your next message would pay to load that whole chat all over again.

冷めたあとの次のメッセージでは、会話の全部を読み直すことになります。画面の例は、11時間半放置した大きな会話。次の1通で約60万トークンを読み直します。Opus なら API 換算で約5ドル、と画面に出ます。

対策は、1時間ごとに自分へ ping を出す指示を、各セッションに入れること。キャッシュの寿命は4時間まで延びます。過去30日の会話を解析すると約437ドルの節約になる見立てだ、と Jay さんは話していました。

長期の3層は、探す手間を減らす話。短期の2つは、毎回読み直す量を減らす話です。効くのは、置き場所の数より、毎回読まれる物の長さです!

10月24日に書いた記事は、Claude Code AI社員をフォルダ設計で分ける手順を書いた記事です。

私の記事より(Claude Code AI社員の作り方は?5部署をフォルダ設計で分ける手順・Claude Code AI社員の土台は、フォルダ一式とCLAUDE.mdの会社のルール)

私なら、AIに作らせた会社の決まりは、毎回読まれる前提で、短く保ちます。

同じ記事に、AIに書いてもらった CLAUDE.md が、すさまじい長さになったことがある、と書きました。毎回読まれる物ほど、長さがそのまま重さになります。

私なら、AIが書いた会社の決まりこそ、毎回目を通される物として短く保ちます!

長い物を一度に読ませない、という向きは同じでも、手の付け方が違います。Jay さんは CLAUDE.md を地図にして部門ごとの案内へつなぎ、私はその前に短く保つほうを先にします。

05

自己進化する記憶は、/note と /calibrate で指摘を残す

▲目次
直したい点の付箋がnoteの箱に入り、calibrateを通って記憶、スキル、提案の画面へ分かれる図解
図解: 指摘を一度で終わらせない
動画キャプチャ: RUBRIC Recos の画面。Memory、Skills、Routines の分類の札が三つ並び、左に Apps、Routines、Memory、Skills の一覧がある(31:00頃)
動画キャプチャ: RUBRIC Recos の画面。Memory、Skills、Routines の分類の札が三つ並び、左に Apps、Routines、Memory、Skills の一覧がある(31:00頃)

同じことで、AI を2回直した覚えはありませんか?動画は、メモリのレベル3へ進みます。直した指摘の行き先。残し方は3通り。

レベル3は、使うたびに良くなる記憶でした。その目安を、Jay さんは一言で示します。

Jay さん(動画の中で・29:48〜)

if you have to correct Claude on the same thing twice, then your memory system probably missed something.

同じことで Claude を2回直したなら、記憶の仕組みがどこかで取りこぼしている、という目安です。使う仕組みは3つ、と続けました。

1つ目は、直したい点の積み置き(/note)。作業の途中で気づいても、その場で直すと筋道を見失う、と話していました。/note で指摘を書くと、Haiku が、そのスキル専用のファイルに積みます。

積んだ指摘は、使用量のリセットが近づいた頃に、まとめて全部適用させる流れでした。

Jay さん(動画の中で・30:34〜)

Now, by default, Claude code already saves some memories on its own when it thinks that something is worth keeping, but sometimes if a piece of feedback is really important, you usually don’t want to leave that to chance.

Claude Code は、大事そうなことを自分で記憶に残します。ただ、本当に大事な指摘は成り行きに任せたくない、という考えです。2つ目の仕組みが /calibrate。

/calibrate は、指摘を保存し、関連する記憶に結び、持ち主のスキルまで直す、と Jay さんは話します。

3つ目は、記憶の直し方も Claude に提案させること。提案を集める専用の画面に、記憶の欄がありました。気に入った物を選んで、改善を頼む流れです。

記憶を直す場所が役目ごとに分かれているから、指摘が次に読まれる場所まで届くんです!

指摘を残す場所の話は、Claude Codeの自作アプリ例を整理した記事に書きました。

私の記事より(Claude Codeの自作アプリ例をReiさんが14分で紹介・iPadの動画編集アプリは、AIに修正指示を残して育てる)

注意書きはメモリにありました。でも、毎回読まれる場所には無かったんです。それで、同じことをくり返しました。

その記事には、指摘を受けた日の事故の日付と、私が言った原文を、ルールの置き場へ書き込んできた、と書いています。置き場は、毎回読まれる場所です。

作り方が決まる前に作らない、という同じ種類の指摘を、2026年3月17日から9月27日までに7回しました。Jay さんの目安に当てはめると、手を打つ合図は何回目だったのでしょうか。

私なら、注意書きは、毎回読まれる場所へ置きます。

指摘を一度きりで終わらせない所は重なります。そのうえで Jay さんは、指摘を積む箱と記憶に結ぶ手順を分けます。私が先に決めるのは、注意書きの置き場です。

06

アプリは、つなぎ方の順番と mods、専用の小さなアプリで広げる

▲目次
公式コネクタ、CLI、API、MCPが軽い順に階段で並び、右に動画を切る専用の小さなアプリの画面がある図解
図解: アプリは軽い順につなぐ
動画キャプチャ: ブラウザの拡張機能の一覧。Your own extension、Robo Capture、Robo /inspo など六つが並ぶ(34:25頃)
動画キャプチャ: ブラウザの拡張機能の一覧。Your own extension、Robo Capture、Robo /inspo など六つが並ぶ(34:25頃)

AI に仕事を頼む時、外のアプリとの境目をどう決めていますか?動画は、最後の層のアプリへ進みます。外のアプリにつなぐ話と、自分で作るアプリの話。レベルは、ここでも3段階。

レベル1は、公式コネクタが無いアプリにもつなぐこと。つなぎ方を探すスキルに探させる、と Jay さんは話します。例は、動画編集ソフトの Adobe Premiere Pro と、食事記録アプリの MyFitnessPal でした。

探す順番は、公式コネクタ、CLI、API(アプリ同士がやり取りする窓口)、有志が公開した MCP(外の道具を AI につなぐ共通の決まり)の4つ。CLI は、コマンドで動かす道具のことです。

Jay さん(動画の中で・32:16〜)

the reason that order matters is because, generally, CLIs would be your lightest option to give to LLMs, because at their core, how they work is Claude can just type one short command and just gets back the answer that it asked for.

CLI なら、短いコマンド1つで聞いた答えだけが返ってきます。いちばん軽いのは、つまりそのためです。API は返る答えが長いぶん、それより重くなります。

Jay さん(動画の中で・32:53〜)

MCP connectors, which among them generally would be the heaviest because every time that you start a chat, Claude actually loads your full list of what each MCP can do.

MCP は、チャットを始めるたびに、それぞれでできることの一覧を全部読み込みます。いちばん重いのは MCP。軽く保つのがよい、という話です。

レベル2は mod(Claude Code の見た目と動きを変える小さな追加機能)です。Jay さんの言い方では、ブラウザ拡張に近いもの。使用量やキャッシュを見せる表示が、その例でした。

Chrome も、拡張で自分用に変えられる、と見せます。作り方の決まりをまとめたスキル(/chromify)で作るとのこと。例の1つは、気に入った画面の部品をクリックすると、元のコードを取って Claude に渡す拡張でした。

2つ目は、YouTube で良いタイトルやサムネを右クリックして、データベース型スキルに保存する拡張。コードで動くのでトークンを使わない、と Jay さんは話していました。

レベル3は、大きな仕事を専用の小さなアプリへ移すこと。動画を切らせた結果も、チャットより専用の画面のほうが確かめやすく、コメントも付けやすい、と話します。

再利用できる UI の部品集を持つと、毎回作り直さずに済みます。トークンも節約でき、見た目もそろう、という説明でした。Stripe のデザイン責任者も似た部品集の話をしている、と引いていました。

10月23日に書いた記事は、Claude Code mods の使い方を英語の動画から解説した記事です。

私の記事より(Claude Code mods の使い方。Claude Code に機能を足すプラグイン9本を、英語の動画から解説・Claude Code mods の仕組みと、長い話を指示文に整える Brain Dump)

AIが最初に作って動かしたのは、削除の命令の直前に、止めるか通すかを画面で聞く mod。止めるを選ぶと、AIには削除を断る文が返りました。

その記事に、2026年9月15日の夜、新機能を試してブログにしたい、と私がAIに頼んだ場面を書きました。通すを選べば、本物の命令が実行されました。

存在しないフォルダを指定した試験なので、何も起きずに終わっています。mod を足すなら、止めるか通すかを画面で選べる形が先です!

私の入口は、AIが最初に作った、削除の命令の前に止めるか通すかを聞く mod でした。Jay さんは、使用量の表示や画面の部品を、mod や拡張で足します。自分の画面を自分で変える、という所では二人とも同じ側にいます。

COLUMN

▲目次

足す前に、理由と引く日を言えるか

ひろくんが、足す理由と引く日の二枚の札を手に、スキル、ルーチン、メモリ、アプリの四つの棚を紹介している図解
図解: 足す日に、引く日も決める

ARMS の4つの枠は、足していける棚を、目の前に4つ並べてくれます。スキル、ルーチン、メモリ、アプリのどこにでも、1つずつ置いていけます。棚が見えると、人は埋めたくなるものですね。Jay さんの話も、下の層から順に積み上げる向き。そこで、私が書いた記事の一節を引きます。

私の記事より(AI時代、困ったら仕組みを足すのは、前進なのか・討論カルーセルより:結び)

だから、この問いの答えは全員に共通の正解ではなく、足す理由を言えるかを確かめ、引く日を足す日とセットで決め、月に一度棚卸しをして、自分が毎日触れる数にとどめることだと考えています。

足す理由を、1行で言えること。引く日を、足す日と同じ時に決めておくこと。この2つがそろって、はじめて足していいと私は考えています。そのうえで月に一度は棚卸しをして、自分が毎日、手で触れて把握できる数のところまで、仕組みを絞っておきます。どちらか1つでも言えない物は、足すより先に、引く候補へ回しますね。

私が掲げている言葉に、「AIに委ねて、人は積み減らして生き直す」があります。足す一方にせず、引く日を決めておくこと。それが、積み減らすことに当たると私は考えています。

私なら、4つの枠のどれに仕組みを足す時も、足す理由の1行と、引く日の1行を、同じ場所に並べて書いておきます。スキルでも、ルーチンでも、メモリでも、アプリでも、書き方は同じです。2行がそろっていれば、あとで読み返した時も、なぜそこにあるのかが分かるはず! 毎日触れる数は、自分で言葉にして説明できる範囲まで、と決めておきます。

足す話と引く話が同じ場所に並んでいれば、仕組みが増えても、自分の手で扱える形のまま残ります。引く時も、足した時と同じ順に、スキルから見ていけば迷いにくいんですよね。ARMS の4つの枠は、減らす時にも、そのまま使えます! いまの仕事場に足した物のうち、理由を1行で言えない物は、どれですか?

足す理由と引く日の話は、仕組みを足すのは前進なのかをAI2体に議論させた記事AI時代、困ったら仕組みを足すのは、前進なのかに詳しく書いています。

分身AIについてもっと知りたい方は分身AI.comもチェックしてね!

FAQ

よくある質問

▲目次

Q. ARMS とは何ですか?

A. アプリ、ルーチン、メモリ、スキルの頭文字です。エージェントがワークスペースへ手を伸ばす腕のイメージで、Jay さんは下の層のスキルから順に、それぞれ3段階のレベルで話します。詳しくは第1章。

Q. 長期記憶の3層とは何ですか?

A. MEMORY.md、CLAUDE.md、データベース型スキルの3層です。ベクトル検索の仕組みは使わず、平文のファイルで足りる、と Jay さんは話します。置き場を3層に分け、どれも平文のまま持たせる組み方。詳しくは第4章。

Q. プロンプトキャッシュが冷めると、どうなりますか?

A. Jay さんの話では、放置が約1時間を超えるとキャッシュが冷め、次のメッセージで会話の全部を読み直します。延ばし方として、1時間ごとに自分へ ping を送り、4時間まで保つやり方を見せます。詳しくは第4章。

Q. mod とは何ですか?

A. Claude Code の見た目と動きを変える小さな追加機能です。ブラウザに入れる拡張に近いもの、というのが Jay さんのたとえ。例には、使用量の表示や Chrome 拡張が挙がります。詳しくは第6章。

MATOME

まとめ

▲目次

Jay さんの英語の動画は、6つの話でできていました。エージェントの腕、スキル、ルーチン、メモリ、自己進化する記憶、アプリ。自分の AI エージェント用の仕事場を、ARMS の4つの枠から見せてくれました。

Jay さんの組み立ては、下の層のスキルから順に、各層に3段のレベル。私なら、足す前に1回分を手で直し切ってから育てます。動いたものが自分に見える形も、先に作ります。

メモリは、毎回読まれる物ほど短く保ちます。注意書きの置き場は、毎回読まれる場所。アプリは、止めるか通すかを画面で選べる形にしておきます。

つなぎ方は、公式のコネクタ、CLI、API、MCP の順に、軽い物から試す、と Jay さんは話します。数えるなら、足した仕組みの数より、どれが毎回読まれて、どれが見えるか、のほう!

Jay さんの目安では、同じことで2回直したら、それは記憶の取りこぼしです。直した指摘はスキルとメモリに残して、エージェントの同じ間違いを防ぐ、という話でした。

次に何かを足す前の、ひと呼吸。いまの仕事場に並んでいる仕組みのうち、毎回読まれている物と、動いても自分には見えない物は、それぞれどれでしょう?

LINK

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REF

参考リンク

今回紹介した動画

チャンネルJay E | RoboNuggets
出演Jay さん(語り手)
公開日2026年10月21日
長さ38分9秒(英語)
URLhttps://www.youtube.com/watch?v=s_1GPN-NXA0

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