WATCH REPORT

ループ型AI駆動経営で数字を一画面に集め、次の一手を決める。茶圓さんの講演

2026.10.25

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。今回は、YouTube のチャンネル『チャエン【AI研究所】』で、茶圓 将裕さんが、幕張メッセの展示会で行った講演の前編を紹介します。

AIをチャットで使っているのに、仕事の中身はあまり変わらないまま。次に何をどこまで任せ、どこで止めるのか。そこで足が止まっている人に向けて書きました。

取り上げるのは、チャエン【AI研究所】を運営する株式会社デジライズの代表の茶圓 将裕さんの講演です。2026年10月23日に幕張メッセの展示会で話した、約24分の講演の前編。

話は7つ。チャットの先にあるエージェント、成果を決める4つのかけ算、広がらない5つの理由、AI活用の5段階の前半です。

続いて、業務を線でつなぐ話、アプリを自社で作る話、売上を作るループ。講演はこの順に進みます。

この記事では、7つの話を動画の順に整理し、章ごとに私の判断を添えます。読み終えたときに、自分の今の段階が分かるように書きました。

あわせて、回す前に確かめること、人が持つ線を置く場所。この2つも選べるようにしています。

SPEAKER

茶圓 将裕さん

茶圓 将裕さんは、この動画の語り手です。

3行でわかるポイント

  1. 茶圓さんは、AIをチャットで使うだけでは業務は変わらないと話します。仕事を「点」ではなく「線」でつなぎ、AIが回し続ける形へ5段階で進む、という話です。(第4章へ)
  2. 芯にあるのは、モデルとツールが同じなら成果は情報量とハーネスで決まる、という見方。広がらない理由は、権限・データ・誤操作・長く使うほど増える負担・検証の5つです。(第2章へ)
  3. 私なら、回し始める前に、人が持つ線の場所と、数字の見方の偏りを先に確かめます。(コラムへ)

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01

チャットで答えをもらうAIと、最後まで進めるエージェントの違い

▲目次
筆絵の図解: 答えで止まるチャットと、最後まで進むエージェントの違い
筆絵の図解: 答えで止まるチャットと、最後まで進むエージェントの違い
動画キャプチャ: チャットとの違いを示す、道具を使うAIのスライド(3:35頃)
動画キャプチャ: チャットとの違いを示す、道具を使うAIのスライド(3:35頃)

AIに答えをもらったあと、貼って、直して、確かめる手間。これを持っているのは誰でしょう? 講演は、今の仕事が半年から1年で次々と置き換わる、という見立てから始まります。

茶圓さんは、生成AIを、次の文字を予測して出す箱だと説明します。意味を分かって答えているわけではない、という前提です。

茶圓さん(動画の中で・2:35〜)

まずはこの大元しっかり使うのがいいと思います。

そのうえで勧めるのが、大元のAIを使い込むこと。大元にあたるのは、OpenAI の ChatGPT、Anthropic の Claude、Google の Gemini の3社です。

比べられているのは、道具を使って最後まで進めるAIエージェント。チャットは答えを出したら終わりで、貼って直して確かめるのは人の仕事です。

エージェントは、ファイルを読み書きし、実際に動かして確かめるところまで進めます。人の手に残る作業が、ここで大きく変わります。

茶圓さん(動画の中で・4:09〜)

今やってる仕事はおそらく、ま、半年、1年後にはどんどん置き変わっていく、どんどんAIがあの代替していくと思いながらしてください。

話の芯は、今のうちからAIを使い込んでほしい、という呼びかけです。置き換わる時期の見立ては、その呼びかけの理由として置かれています。

私が先に決めたいのは、置き換わる時期ではありません。渡す物と、人が持つ物の仕分けです。

理由は、私がAIという道具を選んだ向きにあります。全部を一人で抱え込む形を、書き換えるため。

AIに委ねて、人は積み減らして生き直す。私が向いているのは、この方向です。

委ねる目的は、効率だけではありません。手放して空いた余白で、ワクワク夢中に遊び探求したいんです!

だから、時期を当てるより、仕分けを先にします。渡すのは、調べる、まとめる、貼って直すといった手の作業。

人に残すのは、出していいかを決める最後の一手です。半年後でも1年後でも、この仕分けの軸は変わりません。

02

モデルとツールが同じなら、差が出るのは情報量とハーネス

▲目次
筆絵の図解: モデル、ツール、ハーネス、情報量のかけ算で決まる成果
筆絵の図解: モデル、ツール、ハーネス、情報量のかけ算で決まる成果
動画キャプチャ: 成果を決める4つのかけ算を示すスライド(6:45頃)
動画キャプチャ: 成果を決める4つのかけ算を示すスライド(6:45頃)

同じAIを使っているのに、仕事の結果に差が出るのはなぜでしょう? 講演では、WebのAIチャットより、パソコンで動くデスクトップ型のほうが精度が高い、という話から入ります。

スライドの式は、AIモデル×ツール×情報量×ハーネスの4つのかけ算。茶圓さんの話では、モデルとツールは誰でも同じ物を使えます。

差がつくのは、情報量とハーネスの2つ。ここが講演全体の土台になっています。

茶圓さん(動画の中で・4:55〜)

もっとですね、あの、デスクトップ型の方が精度が高いというところです。

情報量の差は、パソコンの中のファイルまでAIが読めるかどうかで生まれます。デスクトップ型の精度が高い理由も、ここにあります。

「ハーネス」は、馬具の意味の言葉で、AIを暴走させず導く仕組みのことです。AIモデルを暴れ馬にたとえ、止める働きと、してほしい仕事まで導く働きを、この一語で呼んでいます。

茶圓さん(動画の中で・7:18〜)

それを暴走しないように止めて、ちゃんと自分がして欲しい仕事まで導く。それがハーネスでして

スライドには、その中身として、約束のファイル、権限、自動で止める仕組みなど7つが並びます。止めることと、導くこと。言っているのは、この2つです。

差をつけるなら、私が先に手をかけるのは、AIに渡す前の磨き込みです。

魂は、人に渡す物ではなく、自分で込める物。だから私は、目的と守りたい物、判断軸を先に掘ります。

型にしても薄まらないところまで磨く。そのあとで、実行と量産をAIに委ねる。この順番です。

私の読みでは、情報量は、磨いた判断軸をどこまでAIに渡せるか。ハーネスは、磨いた型から外れないように導く仕組み。重ねると、2つは同じ順番の前と後ろです!

10月25日時点で、私の環境の見張り(動く直前に条件を見て止める小さな仕組み)は131個、禁止の設定は49個あります。見ているのは数より、磨いた型のとおりに動くかどうか。

以前の記事では、AIの中継役をやめる最初の一歩を書きました。

私の記事より(AIの中継役をやめる最初の一歩。自動化の限界、Boris Taneの自己改善ソフト論を解説・「unknown unknowns problem」の節)

10月8日に、確認の質問を出す手前で、探した跡を調べる仕組みを入れています。

この一節の仕組みも、茶圓さんの言うハーネスの一つにあたります。委ねる前に磨く順番の、要になる所です。

03

エージェントの使用はなぜまだ3.3%なのか。広がらない5つの理由

▲目次
筆絵の図解: 権限・データ・誤操作・負担・検証の5つの関所
筆絵の図解: 権限・データ・誤操作・負担・検証の5つの関所
動画キャプチャ: 生成AIの導入と、エージェントの使用割合を並べたスライド(8:50頃)
動画キャプチャ: 生成AIの導入と、エージェントの使用割合を並べたスライド(8:50頃)

AIを入れたのに、日々の仕事ではあまり使われていない。そんな場面に心当たりはありませんか?

茶圓さんは、エージェントを使っている会社は3.3%、100社のうち3社だというスライドを示します。生成AIを入れる会社は増えても、エージェントはまだその手前、という指摘です。

スライドには、生成AIの導入が22.6%から44.0%へ増えた数字も出ます。入れることと、仕事の中で動かすことの間の差。

茶圓さん(動画の中で・9:10〜)

ただこの今日紹介したエージェントはほとんどまだ3.3%ぐらいと全く使えておりません。

広がらない理由は5つ。権限、データ、誤操作、長く使うほど増える負担、そして誰が確かめるかという検証です。

誤操作の例は、茶圓さん自身の失敗です。昔1回メールを勝手に送ってしまい、そこから猛勉強して、勝手に送らない仕組みを作ったそうです。

茶圓さん(動画の中で・11:01〜)

売るというよりも業務に埋め込むこれが大切かなと思います。

結論は、AIを売るより先に、業務の中へ埋め込むこと。5つの理由は、埋め込むときに越える壁として並んでいます。

出す・止める・任せるの境界を決める最後の一手は、人が持ちます。

型を磨いてAIに委ねても、その境界までは渡せません。本人にしかできない最後の一手は、そこにあると私は考えています。

境界の実物を2つ書きます。

メールは、私が配信前の確認に「送る」と答えたときにしか出ない形にしています。AIが書いた号でも、確認の記録が無ければ送信の道具が止まります。

10月3日から24日までに送った24通は、すべて私の「送る」の記録を紐づけてあります。出すかどうかの境界は、私の手元です!

別の線として、設計や企画の確認を私に出す前に、既存の物を探した跡が無いと止まる機械の見張りを入れています(10月8日)。

この見張りが見るのは、探した跡の有無まで。見つかった物を開いて使い分けたかは、人が確かめます。

止め方のことは、10月11日の記事にも書きました。

私の記事より(AGENTS.mdと権限・フックの使い分けをチャエンさんが解説。「メールは送らないで」と書いても守られない時の止め方)

メールを送る、投稿する、消す、お金を払う。この実行の直前で止まって聞く、というのが私の線です。茶圓さんの「下書きまで」と同じく、準備ができることと、実行してよいことを分けています。

茶圓さんが話す、メールを勝手に送らない仕組みも、実行の境界を人が持つという一点で、この線と重なります。

04

AI活用の5段階は、まずレベル1のチャットとレベル2のボットから

▲目次
筆絵の図解: チャットから全社までの5段階の階段
筆絵の図解: チャットから全社までの5段階の階段
動画キャプチャ: AI活用の5段階を並べたスライド(11:45頃)
動画キャプチャ: AI活用の5段階を並べたスライド(11:45頃)

自分の会社は、5つの段階のどこにいるでしょうか?

茶圓さんがスライドで示す5段階は、汎用のAIチャット、AIボットによる定型業務、業務のフロー化、本格的なシステム開発、全社AI駆動です。

いきなり難しい所から始めず、段階に分けて考える。それが主張の中心です。

茶圓さん(動画の中で・11:29〜)

私はよくあの5段階で分けて考えようって言ってます。いきなりそのめちゃくちゃ難しいのじゃなくて

入口は、自社に合った段階から選びます。上から順に全部をそろえる話ではありません。

茶圓さん(動画の中で・11:38〜)

1つ目はまずはこの汎用的なAI、要は地味にチャットGPTをちゃんと使い倒そうってやつね。

レベル1は、調べもの、ファイルの分析、画像づくりを当たり前にこなす段階。レベル2では、ボットの裏に指示の型や社内のひな形を入れておきます。

そうすると、毎回の長い指示が一言で済みます。同じ説明を何度も打たない形。

私なら、どの段階から始めるにしても、先に一人で抱えている作業を書き出します。

理由は、AIに委ねて、人は積み減らして生き直す、という向きにあります。段階を上がること自体より、積み減らせた量のほうが、私には大事な物差しです。

レベル1と2は、手元の道具を使い切る段階。調べもの、まとめ、毎回同じ指示。

抱えている作業の一覧があれば、どの段階から入るかは自然に決まります。上がる速さを比べる前に、まず一覧です。

05

業務を点でなく線でつなぐと、商談の準備から数字の日報までAIが進める

▲目次
筆絵の図解: 点の仕事を線でつなぎ、人が持つ場所を決める
筆絵の図解: 点の仕事を線でつなぎ、人が持つ場所を決める
動画キャプチャ: 毎朝リサーチと提案書が届く、業務を線でつないだ例のスライド(15:25頃)
動画キャプチャ: 毎朝リサーチと提案書が届く、業務を線でつないだ例のスライド(15:25頃)

朝いちばんに、今日の商談の準備が終わっていたらどうでしょう?

茶圓さんは、業務は「点」ではなく「線」だと話します。営業なら、リサーチ、資料づくり、打ち合わせ、議事録、メール、営業ツールへの登録までがひと続き。

茶圓さん(動画の中で・13:54〜)

これを全部線で自動化。え、これこそがレベル3でございます。

このひと続きのうち、打ち合わせ以外をAIが進めるのがレベル3です。スライドの例では、朝7時に Slack へ、商談の事前リサーチと提案書の下書きが届きます。

メールは下書きまで。送るのは人です。

数字の日報も、毎晩19時に届く例が示されます。

茶圓さん(動画の中で・15:55〜)

定例会で数値確認だけって意味がないと思うんで

数値を確かめるだけの定例会なら、開く意味はない、という話です。数字は全員が先に頭に入れておき、会議では解決策と改善策を話す。それが講演で描かれる会議の形です。

線でつなぐなら、私は嫌いな作業や、後回しにしがちな作業を、先にAIへ渡します。

サボるというより、嫌いなことや後回しにすることを、AIにやってもらう感覚です。ズボラじゃなければ、自分でやっていたかも。

10月25日時点で、私の手元の数字は、AIを使わずに毎時17分に自動で集めています。

毎朝のAIニュースとメルマガ、記事ごとのアクセス収集、前日の日報も、それぞれ自動で動きます。

AIニュースは、公開の前に私が承認します。メールは下書きまでで送るのは人、という講演の例と、人が持つ場所は同じです!

06

外注で遅れた開発を、自分でAIと作って1週間半で取り戻した話

▲目次
筆絵の図解: 外注の長い道と、自社で作って旗を立てる道
筆絵の図解: 外注の長い道と、自社で作って旗を立てる道
動画キャプチャ: 学びのサービスを自社でAIと作った例のスライド(16:50頃)
動画キャプチャ: 学びのサービスを自社でAIと作った例のスライド(16:50頃)

外に頼んでいた物が止まったとき、自分で作るという選択肢はありますか?

レベル4は、アプリを自社で作る段階です。茶圓さんは、外に頼んでいた学習の仕組みを、社長兼CTO(技術の責任者)として自分でコードを書いて作った、と話します。

茶圓さん(動画の中で・17:09〜)

1週間半ぐらいでガーって作り込んだら意外と8ヶ月の遅れも取り戻したんで

8か月ほど頼んでいた開発者が続けられなくなり、お客さんへの納品は翌月という状況。そこから1週間半ほどで作り込み、遅れを取り戻したそうです。

茶圓さん(動画の中で・17:14〜)

本当にAIをちゃんと使えばものすごく早く開発もできるしかつ性能もいいのもできるなと思います。

主張は、一番いいのは自社で作ること。その会社を一番分かっていて、作りたい物の像を持っているのは自分だから、という理由です。

作りたい物の像を言葉にする役目は、どの会社でも人の手元に残ります。

この話は、代表が自分でコードを書く立場からのもの。読者が同じ立場とは限りません。

それでも、何を作りたいのかを言葉にしておくことは、外に頼むにしても、AIと作るにしても、最初に要る作業です。

像を持つ人が、作る手の隣にいるかどうか。分かれ目は、そこです。

07

ループ型AI駆動経営は、会社の数字を一画面に集め、記事から問い合わせまで回し続ける

▲目次
筆絵の図解: 記事・アクセス・順位・書き直し・問い合わせが回り続ける輪
筆絵の図解: 記事・アクセス・順位・書き直し・問い合わせが回り続ける輪
動画キャプチャ: LPを土台に5つが毎日回るループのスライド(19:10頃)
動画キャプチャ: LPを土台に5つが毎日回るループのスライド(19:10頃)

数字は毎日見ているのに、次の一手が決まらないのはなぜでしょう?

茶圓さんは、全社AI駆動にはいろいろな定義があると前置きします。そのうえで一つ目に挙げるのが、会社の全ての数値をダッシュボード化していることです。

茶圓さん(動画の中で・17:42〜)

会社の全ての数値をダッシュボード化してます。

スライドでは、営業、会計、アクセスなどの数字を一つの画面に集め、AIとつないでチャットで聞ける形が示されます。画面の数値は架空の例です。

続いて「ループ」の話。記事を毎日書き、アクセスを測り、順位を見て、AIが書き直し、問い合わせにつなげる。この流れを止めずに回しているそうです。

茶圓さん(動画の中で・19:16〜)

それを元にAIがリライトしてて、勝手にくるくるくるくる回して問い合わせがずっと入るみたい。

自社のページが検索で1位を取っている、初月の問い合わせが100件だった、という話も出てきます。まとめは、レベル1から5を1個1個潰していく、という一言でした。

ループは、回る速さではなく、前より良くなったかで見ます。偏った見方のまま回すと、間違った向きに速く回るだけです。

私は、自分で仕掛けた一つの動きが次を生み、全体が回り続ける形が好きです。水車のように流れて、同じ場所へ戻るたびに前より良くなる。そこが大事な所。

手放すのは、好きそのものではありません。個別の実行と結果を、自分が持ち続けること。その代わりに、見方だけは人が確かめます。

メルマガで起きたことを書きます。手書きの号と比べるのをやめて、手書き号の最高値を超えることを目標に替え、毎号の件名を2案ずつ比べる形でPDCA(試して直す回し方)を始めました(10月3日)。

件名を2案ずつ比べていたら、Bの勝ちばかり出ていました!

AIに頼んで調べると、毎朝同じ人たちにA、同じ人たちにBが届いていました。Bのグループは、もともと約1.8倍よく開く人たちです。

両方の号で開いた51,503組のうち、51,428組が同じ側。件名の違いより先に、届く相手が分かれていたんです。

10月21日、私は「見方を直す」を選びました。

ここでの「見方を直す」は、件名の勝ち負けを数えることではありません。同じ人たちに同じ側の件名が届く偏りを前提に、結果を読むことです。

第2章で引いた中継役の記事に、台帳に残るのは気づいた直しだけ、と書いた一節があります。

私の記事より(AIの中継役をやめる最初の一歩。自動化の限界、Boris Taneの自己改善ソフト論を解説・「An era of abundance ahead」の節)

台帳に残るのは、私が気づいた直しだけです。つまり、気づけない問題には、私の環境も弱いままです。

台帳に残るのが気づいた直しだけなら、気づけない偏りはどこにも残りません。ループの数字も同じで、偏りに気づくまでは、速く回るほど同じ向きへ進みます。

COLUMN

▲目次

任せる範囲が広がっても、人が握る3本の線

水彩の図解: 私が鍵・送信・お金の3本の線を握る場面
水彩の図解: 私が鍵・送信・お金の3本の線を握る場面

茶圓さんは講演で、営業以外の多くの仕事が置き換わっていく、という見立てを話していました。レベル5まで任せる話を聞くと、人の手元に何が残るのかが気になります。

私が9月に書いた記事から、一節を引きます。

私の記事より(AIの失敗は、使う人間の責任なのか|AI同士に本気で討論させてみた・線は3本だけ。鍵と、外への送信と、お金)

秘密の鍵は、APIキーやパスワード。外への送信は、公開や一斉配信のボタン。お金は、課金と決済。うちの現場でも、この3本だけは今も人間の私が握っている。逆に言うと、それ以外は思い切って渡す。

この3本は、今も私が持っています! 鍵とパスワード、公開や一斉配信の操作、課金と決済。それ以外の作業は、ためらわずにAIへ任せます。

結果の所有は、信頼できる相手やAIへ委ねてかまいません。私はそう考えています。だからこそ、握る3本だけははっきりさせておきたいんです。

握る場所が先に決まっていれば、任せる物を一つずつ悩まずに済みます。任せる物が増えても、握る線は3本のまま。細くても、切れない線です!

任せる範囲がレベル5まで広がっても、この仕分けは同じ。手元のAIに渡した仕事のうち、人が最後に持つと決めている線はどれですか?

人が握る3本の線のことは、AIの失敗と責任をテーマにした9月の記事AIの失敗は、使う人間の責任なのか|AI同士に本気で討論させてみたにまとめて書いています。

分身AIについてもっと知りたい方は分身AI.comもチェックしてね!

FAQ

よくある質問

▲目次

Q. 講演で話しているループとは何ですか?

A. 記事を毎日書き、アクセスを測り、順位を見て、AIが書き直し、問い合わせにつなげる流れを、止めずに回し続ける形だと茶圓さんは話します。会社の全ての数値をダッシュボード化することと並ぶ、レベル5の話です(第7章)。回し始める前に、手元の数字の見方が偏っていないかを一度確かめておくと、読み違いを防げます。

Q. AIエージェントはチャットと何が違いますか?

A. チャットは答えを出したら終わりで、貼って直して確かめるのは人の仕事です。エージェントはファイルを読み書きし、動かして確かめるところまで進める、と茶圓さんは話します(第1章)。まずは、毎回人が貼って直している作業を一つ書き出すと、任せる先が見えてきます。

Q. ハーネスとは何ですか?

A. 馬具の意味の言葉で、AIを暴走させず導く仕組みのことです。モデルとツールが同じなら、成果は情報量とハーネスで決まると茶圓さんは話します(第2章)。手元のAIに、止めてほしい操作と守ってほしい判断軸を書いて渡すところから始められます。

Q. AI活用の5段階とは何ですか?

A. 汎用のAIチャット、AIボット、業務のフロー化、本格的なシステム開発、全社AI駆動の5つです。茶圓さんは、1個1個潰していくのがいいと話します(第4章から第7章)。自社がどの段階にいるかは、今使っている道具の名前を並べると確かめられます。

MATOME

まとめ

▲目次

茶圓さんの講演の前編は、チャットの先にあるエージェントから売上を作るループまで、AIに任せる範囲を順に広げていく話でした。

任せる範囲を広げる前に、決めておくことは一つ。止める線をどこに置くか、です。

線の場所は、レベル1にいても、レベル5を目指していても選べます。

メールの送信、記事の公開、データの書き換え。手元のAIに任せている仕事のうち、止める線をまだ決めていないのはどれでしょう?

LINK

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今回紹介した動画

チャンネルチャエン【AI研究所】
出演茶圓 将裕さん(語り手)
公開日2026年10月24日
長さ24分7秒(日本語)
URLhttps://www.youtube.com/watch?v=wZOCJUaiqEA

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