
BOOK REVIEW
『心のつかみ方』書評|高田洋平の本を仲間の視点で全章解説
家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。
今回読んだのは、髙田洋平さんの『お願いしないで人を動かす 心のつかみ方』です。洋平さんは、AiPortを一緒に立ち上げた仲間。
まず、その仲間の本を応援したい。もっと広めたい。それが、私が手に取った入口です。
2026年9月7日、洋平さん、ただっち、私の3人で話したコラボLIVEでも、この本について話しました。
背景や苦悩を知っている人の本だから、書かれていることが、自分の知っている行動とつながるんです。
すぐに発信すること。感謝を返すこと。人が関われる企画をつくること。本を読むと、その一つひとつの奥に、どんな考えがあるかが見えてきました。
行動力がすごい、で終わらない。その中身を、自分のLIVEや料理、人との関わりに重ねて読めた一冊です。
3行でわかるポイント
- お願いの言葉を磨く前に、相手が関われる関係と、その人の出番を見直す。
- 関係づくり、自分の特性、企画、続け方をつなげて読むと、それぞれの方法の意味が見えてくる。
- 私が持ち帰ったのは、一人で完成させる前に相談し、相手の考えによって企画が変わる時間をつくること。
高田洋平の本を読む理由|仲間の行動の奥を知りたい
洋平さんと話してきたからこそ、文章の向こうに、その人の行動が見えます。本の中にある考えと、普段の発信がつながった時、「あ、だから、あの動きなんだ」と受け取れる。
ここが、仲間の本を読む面白さでした。

例えば、素早くお礼を伝えること。単に反応が速い人だと見れば、性格の違いで終わります。でも、相手の貢献へ光を当て、その後も関係を続ける行動として読むと、自分の返し方にも目が向く。
見えていた行動から、その奥の判断まで読めたんです。
私の軸は、「相手の内側から出るものを引き出し、違う凸凹が自分から関われる場」です。違うから凸凹噛み合う。
だから、私が洋平さんと同じ人になる必要はありません。自分の得意と苦手を持ったまま、どこで一緒に動けるか。
その読み方で、章を追っていきます。
本の背骨|関係をつくり、自分を知り、場を開き、続ける
本書は、四つの段階で進みます。第1〜5章は、関係性づくりの基礎です。特別章では、自分のスタイルを知る。
第6〜8章は、人が関わりたくなる企画と物語。第9〜10章は、場を守り、活動を続ける価値と報酬の設計です。
前半の基礎になるのが、4C。つながる、共有する、選択する、やり切る、という四つの働きです。関係をつくり、共通の目的を見つける。
具体的な関わり方を選び、行動へ進む。4Cは、そこまでを支える基礎です。

人を集めたい時は、告知文や誘い方から考えがちです。この本を通して読むと、告知より前の付き合いと、参加してもらった後のやり取りまでがつながります。
一度来てもらう方法と、次も一緒にやれる関係を育てる方法。その両方が要るんですね。
心のつかみ方を全章解説|本の具体例と、私の現場
はじめに|仲間がいるのに、一人で抱えてしまう
出発点は、洋平さん自身の失敗です。「おうえんフェス」を立ち上げ、運営メンバーは200人以上。それでも、頼ることができなかった。
企画書、会場の手配、進行台本、スケジュール調整。一人で抱えてしまいました。深夜3時まで準備していたと振り返ります。
イベントには1000人が集まりました。しかし、350万円の赤字。打ち上げで泣いていた洋平さんに、仲間が「もっと頼ってくれたらよかったのに」と声をかけます。
協力したい人は、すでに周りにいた。その人たちが手伝う機会を、自分が閉じていたと気づく場面です。
一人で頑張る姿は、責任感があるように見えます。でも、自分でやらなければと思いすぎる。すると、仲間が関わる場所まで埋めてしまうことがある。
著者は、そう指摘します。努力の量から、関係のつくり方へ、問いの向きが変わります。
そして、理念や善意だけでは活動を続けられない。お金が尽きれば、価値ある企画でも続かなくなる。仲間が離れ、家族を不安にさせた。
著者は、自身の経験も挙げています。そこから、続けるための資金を考える必要を説きます。
本書が目指すのは、相手が自分から協力したくなる空気と関係をつくること。誰かの成功法則を丸ごと真似すればよいわけではありません。
重視するのは、自分の特性です。そこに合う関わり方を見つけます。
人数が集まったのに、頼れなかった。人が来たのに、赤字だった。この二つを最初に読むと、後の方法が、明るい人の会話術だけには見えなくなります。
洋平さんが経験から何を組み直したか。その続きとして、信用や企画、お金の章へ進めるんです。

第1章|知人・応援者・仲間は、どこが違うか
第1章では、頼む前の関係を「信用残高」で捉えます。依頼する時の言葉を見る。それまでに、相手との間で何を積み重ねてきたかも見る。
頼ることへの不安も、関係性から考えていきます。
知人は、顔や名前を知っている人。応援者は、挑戦を知っている人です。その挑戦に好意を寄せてくれる。仲間は、挑戦を自分ごととして捉えます。
そして、具体的に共に行動する人です。
まだ活動を知らない相手に、深い協力を求めていないか。好感を持ってもらっていることと、何をしているかを知ってもらっていることは違う。
著者は、その違いを飛び越えず、関係を育てる必要を説きます。
応援にも、深さがあるとします。同情は、シンパシー。共感は、エンパシー。情熱を共にするのは、コンパッションです。
この三つ目には、著者の解釈も含まれます。相手が自分の意思で、一緒に挑戦する状態を指します。
例えば、困っていると伝えて助けてもらうことと、実現したい未来へ共感して、一緒に動いてもらうこと。著者は、この二つを分けます。
同時に、困った時に一人で抱えず、ちゃんと伝えることの大切さも残しています。
信用残高は、「好き」「価値」「関係性」の三つのメーターで整理されます。人としての好意、活動に感じる魅力、一緒に過ごした時間や接点です。
すごい活動でも、人柄が伝わっていない。好きな人でも、活動が分からない。そうした違いを見分けます。
関係性には、共通の思い出が含まれます。自分の出番があることも、その一つです。前から相談されていた、ここなら自分が関われそうだ。
著者は、役割や関わり方が見えることも、関係を深める要素として説明しています。

私の場合|入院で不在になったLIVEに、ゲストが増えた
私ががんで入院する時、ただっちがLIVEを回してくれました。代わりに出演するゲストも増え、違う人が出てくるようになった。
私がいない時間にも、LIVEは他の人の行動で動いていました。
第1章の信用残高を読むと、私はこの場面が浮かびます。信用は、相手をどれだけ知っているかだけでは測れない。
回してくれる人がいて、出演する人がいる。実際に何が起きたかを見ると、仲間という言葉に、動きが見えてきます。

とくに今、目が向くのは、ゲストが増えたことです。私の不在をただっちが埋めてくれた。それに加えて、別の人が出る形も広がっていた。
元どおりに保つことに加えて、変化もある。関わる人が変わり、出演する顔ぶれも変わっています。
私一人を中心に見れば、不在だった時間です。でも、ただっちやゲストから見れば、それぞれに動いていた時間でもある。
ここは、本を読んで改めて見つめたいところです。自分ができなかったことだけを数えると、他の人がしてくれたことを小さく見てしまう。
仲間を増やす、と聞くと、知っている人数を増やす方へ考えが向きます。私のLIVEでは、一緒に動く人の行動が、さらに他の人の出番につながっていた。
この章の関係の深さは、その具体的な変化から読むと分かりやすいです。
第2章|自分を見せる前に、相手へ関心を向ける
第2章の背景は、洋平さんの経験です。憧れの経営者を前に、うまく話せなかった。著書やSNSを読み込み、会話も準備していた。
それでも本人の前では頭が真っ白になり、会話が弾まなかったと振り返ります。
その時は、自分を印象づけたかった。その意識が強く、相手とつながることを見失っていた。ここから、人に光を当てる「スポットライトの法則」へ進みます。
自分をすごく見せるより、相手や貢献してくれた人へ注意を向ける考え方です。
行動は三つ。リアクションを返す。興味を持って質問する。聞いた中身へ、具体的な承認を返す。その場で反応する。
深く聞いた後に、何を受け取ったか伝える。この二つを分けて説明しています。
始めた理由を聞く。苦労したことを聞く。今、目指していることも聞く。質問では、達成したことを知り、その行動を生んだ想いにも光を当てます。
未来を聞けば、紹介できる人や渡せる情報など、応援の方法も具体的になります。
そして「後出し自己紹介」。先に、相手の話を聞きます。望む未来や共通点が見えてくる。役に立てることも分かります。
それを受けて、自分の専門性を話す。相手の課題にどう関われそうかを伝えます。誰にでも同じ実績を並べる自己紹介とは、順番が違います。
日常の小さな接点には、相手の分までコーヒーを用意する例が出てきます。著者が注目するのは、金額以上のもの。
自分を気にかけて、行動してくれた。そのことが伝わる点です。一緒に飲みながら交わす雑談も、関係を深める時間として扱います。
海外を一人で旅した時には、写真を撮りましょうかと声をかけたことが、交流のきっかけになったと紹介します。
自分にできる小さな親切を、相手の場面に合わせて使う。コーヒーという品物を真似することが本質ではありません。
出会った後は、会った場所や話題をメッセージで残す。さらに、一緒に何かをする共体験へ進む。一つひとつの方法は、手段です。
次に一緒に何かをする機会を生むためのもの。章の最後では、自分らしいつながり方でよいと述べています。

私の場合|ブログの読者と、電話や対面で話すようになった
ブログを読んだ人がメルマガの読者になり、電話やリアルで会って話すようになりました。喜んでくれたり、応援してくれたりした人たちがいます。
発信は、読んでもらうところから、人と話すところへもつながっていました。
ブログ、メルマガ、電話、対面。この流れを今の私が読むと、途中から情報の届け先が、一人の話し相手になっています。
その人が、私の文章を読んでくれる。私も、その人の話を聞ける。そこに双方向のやり取りがあります。
第2章は、自分の話を上手にする前に、相手へ関心を向ける章でした。 この経験に重ねるなら、読んでくれたことへのお礼だけで会話を閉じず、その人が今、何に取り組んでいるかを知る方へ進めます。
読者という言葉は便利ですが、それだけでは、その人が何をしたいかまでは見えません。自分の発信を応援してくれる人にも、その人の生活や活動がある。
会える関係になった時、こちらも関心を返せるか。この章で、私が持ち帰る問いです。
文章が届いた先に、会話がある。そして、会話では相手の言葉が返ってくる。発信をどこまで広げたかに加えて、返ってきた言葉を聞ける関係になっているか。
ブログから電話や対面へ進んだ経験の中に、その違いが見えてきます。
第3章|相手の未来と、自分の未来が重なるところ
第3章は、知り合いから仲間へ進む話です。著者は、仲間を、共通の目的や目標を持ち、同じ未来へ向けて行動する存在と定義します。
完成品を受け取る人に対し、作る途中から一緒に関わる相手として描きます。
そのために聞くのは三つ。今、一番力を入れていることは何か。ぶつかっている課題は何か。その壁を越えた先に、どんな未来を望むか。
いきなり共通の目標を求める前に、相手が持っている未来の地図を広げてもらいます。
共感の言葉だけで終わらず、小さくても行動で関わることも勧めます。紹介できる人がいればつなぐ、必要そうな情報を送る、活動を紹介する。
著者は、相手の物語の観客から登場人物になる、と表現しています。
その後に、自分の意思も伝えます。「実は私もビジョン・メソッド」では、相手の目指す未来を先に聞きます。
次に、自分が大切にしたいこととの共通点を話す。応援の意思を伝え、一緒に実現したい部分も言葉にします。
会社員の例では、営業とサポートが、買った後も顧客に喜んでもらえる会社を目指す話が挙がります。大きな社会変革でなくてもよい。
仕事を通して、こうなったらよいと思う小さな願いから、目的を重ねられると説明します。
願いを伝え続ける「シーディング戦略」の例は、PTAの花火大会です。洋平さんは挨拶や雑談などで、学校で花火を打ち上げたいと話し続けました。
2年目の春、他の役員から提案を受けた。それが400人の花火大会につながったと振り返ります。
そして「凸凹理論」。一人で全部できるように見せると、周りが得意を使う場所もなくなる。苦手なところが、誰かの強みを生かす出番になると説きます。
貢献する側も、相手の苦手を全部引き受ける必要はないと述べています。
一方で、「NOを封じる」という見出しの会話法もあります。相手が公に語る目標を確認する。その実現に役立つ企画として、自分の提案を伝える方法です。
私は、目標への共感と、個別の協力への同意は分けて受け取ります。同じ未来をよいと思っても、今その企画へ参加するかは別の選択。
その自由があってこそ、相手から出てきた「やりたい」を大切にできます。

私の場合|初めて同士の人たちが、最後に握手していた
分身AI講座の受講生だけで開いたリアル会では、初めて同士の人たちが、最後に握手し合っていました。横のつながりが、そこまで深まるとは思っていなかった。
とても仲良くなっていたんです。
受講生だけの場で、自分の言語化ができていて、自己開示し合えたこと。それが、関係が一気に深まった理由だと、私は受け取っています。
同じ場所に集まった。それぞれが、自分の言葉で自分を伝えていた。
この場面で注目したいのは、私と一人ずつの関係だけではありません。参加者同士の間にも、関係が育っていました。
講師へ質問して答えを持ち帰る、という一方向の見方では、最後の握手まで見えなくなります。
同じ会へ来た。その後、一緒に何をしたいかを話す。間には、別の会話が必要です。本の共通の目的の話を重ねると、そこに気づきます。
同じ講座を選んでも、その人が進みたい先まで同じとは限らない。だから、本人の言葉を聞くところに意味がある。
自分を言葉にできれば、相手が関心を持つ入口も生まれます。似ていることが見えてくる。違う得意や関心も見えてくる。
私が話す時間だけを増やすより、参加者同士が話せる時間に何が生まれるか。あの握手は、場を見る向きを横へ広げてくれます。
第4章|関わり方を選べるようにする
第4章では、具体的にどう関わってもらうかを考えます。一つの仕事を引き受けるか、断るか。その二択に、関わり方のメニューを加えます。
相手に、楽しめるものを選んでもらう方法です。
メニューには、負担の大きさの違いがあります。情報を知る、投稿をシェアする、イベントへ参加する、深い体験を選ぶ。
著者は松竹梅の考え方で、それぞれに、参加する人が得られる価値も添えるよう勧めます。
さらに、立ち位置も分けます。「表」は、成果を楽しむ。「裏」は、作る過程に関わる。「裏の裏」は、外から支える。
当日参加できない人にも、紹介や応援メッセージなどの関わりがある。購入や来場だけで、応援の全部を測らない設計です。
「忘年会幹事メソッド」は、その順番を身近に見せてくれます。いきなり会場を予約して人を呼ぶ前に、まず忘年会をしたいかを聞く。
次に、参加を相談します。その後、関わり方を選んでもらう。店探し、会計、連絡、司会、写真などです。
- 興味
- 参加
- 関わり方
この順番です。社内の勉強会でも、誰か手伝ってと一括で頼むより、進行や資料作成などを示し、得意なことを選んでもらう例が挙がっています。
選択肢を出す意味を語る例には、世界一周の支援募集があります。洋平さんは、高額なメニューも用意したところ、知人が300万円のメニューを購入したと書いています。
自分が無理だろうと引っ込めれば、相手は選ぶこともできなかった、という気づきです。
相談する時期も大切にします。行き詰まった時には、助けを求める。アイデアの段階でも、どう思うかを聞く。
著者は「事前相談・最強の法則」と呼び、相手が考えを出せるうちから話すことを勧めています。
「共創公開会議」では、作戦会議を開き、悩んでいる途中も共有します。参加者の知恵が加わる。一緒に考えた経験ができる。
目標と現在地が伝わる。完成したものを見せる前に、考える過程へ人を招く方法です。
さらに「もしもロール」は、相手自身に関わり方を考えてもらいます。もしチームに入るなら、どんな役割が楽しく、力を発揮できそうか。
用意されたメニューから選べます。さらに、自分に合う選択肢を本人がつくります。
今は忙しくて参加できない相手には、将来の節目で協力してもらう「いつかプロミス」も紹介されます。今すぐの参加だけで関係を終わらせず、未来の挑戦へつなぐ声のかけ方です。

この章は、方法の名前より、何を相手へ渡しているかを見ると違いが分かります。選択肢を渡すのか、企画を考える時間を渡すのか、自分で役割をつくる問いを渡すのか。
とくに、相手の答えでメニュー自体が変わるところが面白い。主催者の想像の外にも、関わり方があるんです。
第5章|本気は、途中の行動と報告に表れる
第5章は、協力が始まった後を扱います。短期の成果だけに応えようとすると、プレッシャーがかかる。著者は、そこから視野を広げます。
向ける先は、未来のビジョン。そして、自分やチームの成長です。この二つへコミットすることを勧めます。
目指す先は、周りにも見える形にします。人数、続ける期間、節目となる日などで、目標と現在地の差を示す。
著者は、その差が見えることで、仲間が応援できる場所も分かると説明しています。
本気で考えていることと、本気が伝わっていることは違います。ある起業家は、期待に応えられない不安を抱えていた。
発信や相談が止まっていた事例です。人脈があっても、関係を続けるやり取りが途切れ、一人へ戻ってしまいます。
転機は、完璧にしてから出すことをやめたこと。小さな進捗や迷いを伝える。手伝ってほしい部分も、具体的に話す。
その変化から、単発の応援が、継続して伴走する関係へ変わり始めたと紹介されています。
助言を受けたら、小さく試す。結果を、助言してくれた人への感謝と共に報告する。次に考えたい課題を見せる。
お礼の一言だけで関係を終わらせず、その後の変化を返していきます。
報告では、自分の行動を伝えます。その行動に、相手の助言がどうつながったかも伝える。第2章のスポットライトを、協力してもらった後の報告にも使うわけです。
進捗は、よいことも悪いことも共有します。著者が対比するのは、報告・連絡・相談と、沈黙して言わずに済ませること。
大きな成果が出るまで黙るより、何を進め、どこで考えているかを伝え、感謝を添える習慣を勧めています。
小さな進歩を祝う方法もあります。目標を段階に分け、到達したら喜ぶ。誰の貢献が支えたかを伝え、節目に感謝や学びを話す時間を置く。
活動を進める。関わってよかったと思える時間もつくります。
迷った時には、なぜ始めたか、誰のためかという「北極星」へ戻る。そして終わりには、得たことや次に面白くなりそうなことを分かち合う。
最初の宣言から最後の締め方までを、一つの関係として扱う章です。

私の場合|80点を85点へ磨く速さと、相手へ返す速さ
私は、80点までできたら85点へ、90点なら92点へと、完成度を上げようとします。その私から見ると、洋平さんの、とりあえず出していく行動力はすごい。
本を読むと、その行動の奥にある思考まで見えてきました。
すぐにSNSへ投稿する。お礼を言う。相手へ光を当てる。四つのストーリーの見せ方や伝え方も含めて、別々に見えていたことがつながったんです。
単に動くのが速い人、という見方では、ここまで拾えませんでした。
第5章から今、受け取るのは、磨く速さと、相手へ返す速さの違いです。自分の手元で完成度を上げている間も、助言してくれた人には、その後が見えていないことがある。
完成を待つことと、何も返さないことは、同じにしなくてよい。
例えば、全体ができていなくても、試した部分の結果は伝えられます。そこで分かったことや、次に迷っている点も話せる。
報告を、制作の外側にある雑用と捉えずに読む。一緒に考える関係を続ける行動として読めます。
洋平さんの速い発信を見て、完成度へのこだわりを捨てればよい、と受け取るのは違いました。何を仕上げるかに加えて、誰へ何を返すかを見る。
私が85点へ磨いている間にも、相手へ返せる言葉はある。この違いが見えたことが、読んだ収穫です!
特別章|自分の得意と苦手から、組む相手を考える
特別章は、ここまでの方法を、自分に合う使い方へ変えるための章です。洋平さんのように情熱的に話せないからできない、で終わらず、それぞれの得意から応援共創のスタイルを考えます。
分類は五つ。未来を語る旗振り型、人に寄り添う共感ブリッジ型、想いや背景を伝えるストーリーテラー型、戦略や相互のメリットを考える策士コラボレーター型、出会う場をつくる場作りファシリテーター型です。
RPGの職業の例えが付き、それぞれに得意な働きと相性のよい相手が示されます。旗振り型には、集まった人の心をつなぐ人や、情熱を具体的な計画にする人。
自分の得意が、相手の働きとどうつながるかまで読めます。
全員が同じ職業のチームではどうなるか。旗振り型ばかりでは、計画が粗くなる。策士型ばかりでは、人を惹きつける熱量が足りなくなる。
著者は、そんな例を出します。個人の優劣より、組み合わせで見えてくる違いです。
得点は参考であり、複数のスタイルが高くてもよいとしています。最後は、自分がどんなスタイルでありたいかを選ぶ。診断を受けた後にも、本人の意思が残るつくりです。
後半の章へ進む時も、自分のスタイルに合わせて、会話や選択肢の出し方を使うよう促します。同じ方法でも、どこで得意を使うかは違ってよい。
ここが、基礎と企画の間に特別章が置かれる意味です。

私の場合|「闇落ち商人」の次に、組む相手が見えてきた
コラボLIVEで触れた診断では、私は「闇落ち商人」でした。途中で投げずに運び切る「ぼっち戦士」と組むとよい、という結果も出ていました。
この診断、めちゃくちゃ面白かったです! 強みだけを見せる診断はありますが、ポンコツなところを見るのが新しくて、刺さりました。
それでも、よいこともちゃんと書いてあるから救われる。苦手が示され、その先に道もあるんですよね。

本と合わせて読む今は、結果の名前より、その次に出てくる相手へ目が向きます。自分が何タイプかを知るだけなら、自分の説明で終わる。
でも、途中で運び切る人と組む話になった瞬間、どんな人と何をするかへ、問いが移ります。
私は全部できる人を目指すより、違う働きがどうつながるかを見る方が面白い。同じ発想が得意な人を増やすことと、発想を形にして進める人と組むことでは、できることが変わります。
診断を会話の入口にすれば、その違いを話せます。
もちろん、この日の結果で、私や相手の役割が固定されるわけではありません。何に挑戦したいかも一緒に話してこそ、組み方が具体的になる。
闇落ち商人、で止めずに、途中で運び切る相手のところまで読む。そこが、この診断を楽しむ次の一歩です。
第6章|一人の目標を、一緒に見たい未来へ
第6章では、相手が活動に関心を持てない理由を、五つの壁に分けます。誰なのか。何をするのか。どんな価値があるのか。
なぜ、その人がするのか。自分は何をすればよいのか。伝える側が、どこを省いているかを見る整理です。
その壁を越える企画として、著者は「スタープロジェクト」を挙げます。構成するのは、旗、企画、訴求力、ワクワク、共感の五つ。
活動の内容を伝える。理由や関わり方まで伝える。そのための組み立てです。
最初の「旗」は、一緒に目指せる未来です。個人への応援を求め、その先も示す。誰が、どう喜ぶ世界をつくるのか。
個人的な付き合いを越えて、活動の目的へ共感できるようにします。
例えば、売上を達成したいという個人の目標を、母親たちが笑顔を取り戻す一日をつくる企画へ変える。著者は、自分の目標を否定せず、他の人も関われるプロジェクトとして伝える例を示します。
旗を見つけた実体験は、Yさんとの対話です。洋平さんは、お金と幸せを探求するワークショップを広めようとしていました。
Yさんは、ワークショップは手段だと指摘します。本当に望む世界は何か。周りの目を気にせず夢中になれる世界ではないかと問いかけます。
その対話を通して、目指す未来が定まれば、手段は一つでなくてよいと気づいた。特定のサービスへの固執から離れた。
違う手段や相手とも協力できるようになった。洋平さんは、そう振り返っています。
純粋な願いを語る例には、仲間と温泉旅館で乾杯したいという夢も出てきます。話し続けた個人の夢が、みんなで実現したい夢になり、箱根での集まりにつながったと紹介します。

私がここで立ち止まるのは、旗の言葉そのものより、ワークショップが手段に戻ったところです。広めたい商品を起点にすると、その商品に協力してくれる人を探します。
実現したい未来へ戻れば、違う得意の人とも話せる。Yさんとの対話で、表現が変わった。組める相手の広さも変わりました。
第7章|参加する人は、何を楽しみに来るのか
旗が方角なら、企画は、そこへ進む乗り物。第7章は、目指す未来を、参加したくなる体験へ変える話です。よいことをしていると伝える。
そのうえで、相手が時間やお金を使って関わる理由を考えます。
著者は、価値を「変化量」と捉えます。商品やサービスの機能を並べるより、誰が、どんな状態から、どう変わるのかを描く。
その変化を実際に経験した人の話を、「顧客ストーリー」として大切にします。
実績がない時は、まず、これから実現したい変化を描く。参加者が生まれたら、その人の変化を聞く。理想として描く未来と、実際に起きた経験を、別々の段階として扱っています。
企画も、作り手一人で完成させるものではありません。参加する人の声を聞き、取り入れ、一緒に育てる。その人の一言から生まれたものがある。
悩みから改良したこともある。そうしたことも、企画の物語として伝えられると説きます。
具体例は、盆踊り大会です。洋平さんの息子は、野球仲間に会えるから参加する。洋平さん自身は、祭りの雰囲気でビールを飲めるから。
同じ催しに来ていても、楽しみにしていることが違います。
著者は、他の来場者の動機も例示し、催しの名前と、個人が受け取りたい体験の違いを考えます。「踊りたい人がほぼゼロ」という表現は、この場を見た著者の仮説。
そこから、提供したい価値だけに固執していないかと問いかけています。
誘い方は、その違いに合わせます。息子には友達が来ることを、自分には飲み物を楽しめることを伝える。同じ企画が持つ価値の中から、相手が魅力を感じる一点を選び、その人の言葉へ翻訳する。
これが本書でいう訴求力です。

盆踊りという名前だけを見ていたら、選曲や踊り方の説明を増やすかもしれません。でも、友達に会いたい子には、誰が来るかが大事になる。
この例は、説明を上手にする前に、何を説明する必要があるかを変えてくれます。
私が読書会を考えるなら、本の解説を聞きたい人と、人の読み方を聞きたい人では、用意したい時間が違います。
これは、今考える例です。同じ本を扱う会でも、相手を知れば変えられます。宣伝文も、会の中身も。
第8章|完成した料理と、一緒に料理する時間
第8章は、企画の説明へ、動機や葛藤を含む物語を通わせる章です。何をするかが分かり、価値にも納得してもらえた。
その先で、一緒に関わりたいと思えるものとして、物語を扱います。
最初に大切にするのは、言い出した本人が、その企画を好きであること。義務感で、苦しそうに進める。やりたいことに夢中になる。
この二つの姿を対比し、主催者が最初のファンになることを勧めます。
その熱を、どんな形で人へ見せるか。ここで登場するのが、レストランとバーベキューの対比です。レストランのシェフは、厨房で料理を完成させ、お客さんへ出す。
受け取る側は、できた一皿を味わい、評価します。
バーベキューは、作るところから関われます。買い出しが得意な人、火をおこすのが好きな人、音楽を選ぶ人。
著者は、未完成の過程を開くことで、それぞれの出番が生まれると説明します。
社内の提案も同じ発想です。企画書を完成させて審査してもらう前に、考えている途中で相談する。情熱と、一緒に作る部分を見せ、上司や他部署にも知恵を出してもらう方法を挙げています。
物語で語るのは、成功だけではありません。喜んでほしいのにうまくいかない、理想があるのに届かない。その葛藤も、他の人が共感し、関わる入口になると説きます。
発信する物語は、四つに整理されます。原体験は、なぜ始めたか。顧客は、誰がどう変わるか。ビジョンは、どこへ向かうか。成長は、今どのように進んでいるかです。
同じ活動でも、始めた理由だけを語り続けることと、途中の学びまで共有することでは、伝わる面が違います。
著者は四つの物語を通して、人柄、活動の価値、共に過ごした歴史を伝え、関係を育てると説明しています。

私の場合|届ける料理と、一緒に作るホームパーティー
私は、厨房にいながらAIを触っているだけで幸せ。コラボLIVEでは、そこからホームパーティーの話が広がりました。
料理を食べながらAIの話をする。一緒に料理を作るのも楽しそうだし、場所を借りて開くこともできそうです。
ケータリングは、何度かやってきました。料理を持っていく経験があるから、本のレストランとバーベキューの違いを読むと、届けるものを具体的に考えられます。
料理を用意して持っていくことと、集まって一緒に作ること。その二つでは、共有する時間が違う。

完成した料理を届けるなら、受け取る人は食べるところから楽しめます。一緒に作る会を考えるなら、何を作るかを話すところや、作る途中の工夫も、その時間の中へ入ってくる。
今の私には、この違いが面白いです。
ホームパーティーは、LIVEで出た構想です。もし形にするなら、私が料理を全部仕上げておくことで喜んでもらうのか、一緒に作る時間を楽しむのか。
先にそこを考えると、準備する内容も変わります。
料理を出す人と食べる人を固定せず、料理が好きな人の工夫も持ち寄れたら、何ができるだろう。厨房にいる自分の楽しさを起点に、食卓までを一人で完成させるのとは違う場を想像できます。
私にとって、この章のBBQは、自分の料理を人へ出す前の時間にも、楽しみがあると気づく例えでした。
第9章|場を開くことと、大切なものを守ること
第9章は、人との関係を広げた後、その場をどう守るかを扱います。著者は、一方的な要求、挑戦への否定、実行を伴わない批評への対応を挙げます。
相手を変えることに力を使い続けず、どこまで関わるかを決める話です。
例えば、批評ばかりする相手には、その案を一緒に実現する側へ招く。心配を理由に挑戦を止める相手には、自分の決意を伝える。
相手の言葉に反論し続ける以外の返し方を、具体的な場面で示します。
「受け取る」と「受け止める」の区別もあります。相手がそう考えていることは聞く。でも、その意見を、自分への最終評価として抱え込む必要はない。
著者は、キャッチャーミットで一度受け止め、懐へは入れないという例えを使います。
すべての人に好かれようとすると、苦手を言えず、助けてもらう入口も閉じる。著者は、立派な自分を演じ続けるより、苦手を表明し、自分らしく関われる相手との関係を育てるよう勧めます。
洋平さん自身も、時間管理や細かな事務作業が苦手だと、新しいプロジェクトの最初に伝えるそうです。できないところを後から隠しきれなくなるより、互いの得意と苦手を知って始める方法です。
場で大切にする約束も、参加前に共有します。問題が起きた後に言うより、最初に、どんな場にしたいかを伝える。
禁止事項の列挙にとどめず、望む状態を示す。挑戦に声をかけ合う。面白くする方法を考える。著者は、そんな伝え方を説きます。
自分の機嫌を整えることや、日々のあり方も、場を守る働きとして扱います。さらに嫉妬や不安を、自分が本当は何を望んでいるかを見る手がかりにする。
人との距離と、自分の受け取り方の両方を考える章です。

私の場合|目的が合えば受け入れる。違和感があればやり直す
私は、人やAIへ任せたものが、目的やゴールに合っていれば受け入れられます。違和感があれば、やり直してもらう。
そこで教えることで自分も学べるし、AIも人も育つ。受け入れることと、直してもらうことは、両方あります。
第9章の話を読むと、相手の意見を聞くことと、それを採用することの間を考えます。聞いたからといって、目指していたことまで変える必要はありません。
逆に、自分の最初の想像と違うだけで退けたら、任せた先から来る工夫を受け取れなくなります。
見るところは、目的です。同じ形になったかより、何を実現するためだったか。そこが合っていれば、違う形でも受け入れられる。
目的からずれているなら、どこに違和感があるかを伝え直します。
その説明をするには、自分も大切にしていたことを言葉にする必要があります。分かっているつもりの判断を、相手へ伝わる形にし直す。
教える時間が、自分の理解を確かめる時間にもなるんです。
場の約束も、受け入れる範囲を狭めるためだけに置くものにはしたくありません。一緒に目指すものが見えるから、その中で違う方法を試せる。
何でも同じにするより、戻る目的を共有する。その読み方だと、やり直しは関係を終える言葉ではなく、次を一緒に考える話になります。
第10章|熱意を続けるために、お金と報酬を考える
第10章は、おうえんフェスの赤字へ戻ります。洋平さんは当時、人を集めることを目的にしてしまい、参加者が何に価値を感じ、お金を払うのかを十分に考えなかったと振り返ります。
人が集まることと、活動が続くことを分ける反省です。
熱意も仲間も、続けるための資金や報酬がなければ消耗する。そこで示されるのが、「共創マネタイズ=価値デザイン×報酬デザイン」です。
何を一緒に生み出し、それをどう分かち合うかを、両方設計します。
価値の柱は、成果・過程・つながりの三つ。成果は、完成した商品やイベントの価値。過程は、準備や試行錯誤そのものの価値。
つながりは、その活動から生まれる人間関係の価値です。
文化祭なら、当日売る料理や舞台がある。準備した時間があり、一緒に作った人との関係もある。著者は、一つに絞らず、三つそれぞれの価値を見つけて分かち合うと説きます。
価値を全部、主催者一人が提供する必要もありません。著者は、AIの専門家と実践会を立ち上げた例を紹介します。
教えられる人と、場をつくる人が組むことで、一人の技能だけでは届かない企画の価値を生むという話です。
受け取る報酬は五つに分けます。経済的報酬は、お金など。関係的報酬は、人とのつながり。成長的報酬は、技能や経験を得ること。
貢献的報酬は、役立てた実感。感情的報酬は、没頭や感動です。
同じ活動でも、人によって得たいものは違う。そのため、報酬を一方的に決めず、本人が欲しいものを知る。それを得る役割を、本人が選べる環境をつくると説きます。
第一に、過程と意思決定の理由を共有すること。銀行口座の全面公開を指す言葉ではありません。なぜ企画を始めたか。なぜ、その判断をしたか。その理由を伝えます。
第二に、貢献を見えるようにすること。お金を出した人の行動を伝える。時間を使った人、知恵を貸した人、発信した人の行動も伝えます。
何が役立ったかを具体的に示すことで、他の人にも関われる方法が見えます。
第三に、役割と報酬を組み合わせること。当日の運営、情報の発信、企画への助言など、違う関わり方と得られるものを示します。
参加する人が、できることと欲しいものを合わせて選ぶための設計です。
終盤では、学んだことを読書会や勉強会で分かち合うこと、好きな遊びを企画として開くことへ進みます。関係をつくるだけで終わらず、それを土台に次の挑戦へ進み、新しい人ともつながるところまで描いています。

私は、この二つのデザインを並べたところを持ち帰ります。何をつくるかは話していても、誰が何を得たいかまで話しているだろうか。
学びたい人と、仕事として関わる人を、同じ「応援」でまとめない。企画書には、提供するものを書く。関わる人が受け取るものまで書けるか。
それが、最後の問いになります。
おわりに|一冊の本も、関わる人から生まれている
おわりにでは、本が生まれた過程そのものを、共創として振り返ります。企画に反応をくれた人、原稿で悩んだ時に経験を話してくれた仲間、出版を一緒に広めようとした人たち。
一冊ができるまでの関わりが記されています。
謝意は、出版関係者、仲間、家族へ続きます。挑戦できる背景には、支えてくれる関係や環境がある。著者は、その土台があるから安心して挑戦できるという、自分の実感へ戻ります。
最後は、仲間と挑戦し、仲間を応援し、次の誰かの挑戦も生まれる社会への呼びかけです。関係をつくる方法を、その後も応援が続く循環へつなげて、本を閉じます。

私の場合|洋平さんの本を、AIで届ける「推し活」をしたい
私は、この本をAIでより多くの人へ届ける「AI推し活」を実験したい。コラボLIVEで出したのは、その構想です。
AIで何ができるかを、仲間の本を応援することにつなげたら、どんな広がりが生まれるだろう。
まず買って、読む。その後にシェアする、診断を受ける。知った後、具体的に動くことが大切だと感じました。
だから、この書評では題名を広め、私がどこを読んで何とつながったかも伝えています。
今、AIを使って届けるなら、誰にでも同じ紹介文を増やすより、その人が気になる章へたどり着ける形がよい。
人に頼るのが苦手なら第1章、企画に人が来ないなら第4章や第7章。読んだ後の会話が違う方へ広がることも、面白さの一つです。
そして、次に読む人には、その人の経験があります。私にはLIVEや厨房が浮かびましたが、別の人には職場の会議や、地域の活動が浮かぶかもしれません。
その人が自分の言葉で誰かへ伝えたら、私の紹介とは違う入口が増えていきます。
AI推し活で試したいのは、その広がりです。同じ形の宣伝文を配るところから、読んだ人が自分の経験で語り直せるところまで広げる。
仲間を応援したいという私の気持ちが、次の人の「この章を読んでみたい」へつながる形を探したいです。
実践編|未完成の企画を、一人に相談する
本を閉じた後の行動は、一つに絞ります。今考えている企画を、一人に相談する。完成した募集文を送る前に、相手の返事で中身が変わる時間をつくってみませんか?
第4章の事前相談と、本人に関わり方を考えてもらう方法、第5章の試した後に報告する流れ。 これらを、一回の相談から始める形にまとめます。

決まっていることと、聞きたいことを分ける
ここでは、読書会を考えている場面を例にします。実際に開催した話ではなく、この実践のための例です。決まっているのは、本を読んだ人と、それぞれの経験を話したいこと。
まだ決めていないのは、何を話すと参加した人にとって面白いかです。
相談する前に、紙へ二つ書きます。自分が実現したいこと。そして、相手の考えを聞いて変えられるところ。両方が見えると、賛成してほしいだけの相談と、一緒に考える相談を分けられます。
相手の言葉が返ってくる相談文にする
下は、私が作った相談文例です。本やLIVEの発言の引用ではありません。
『お願いしないで人を動かす 心のつかみ方』を読んだ人と、それぞれの経験を話せる読書会を考えています。要点を聞き、自分の仕事や活動に重ねて話せる時間にしたいです。
まだ内容は決めていません。あなたなら、どんな話ができると来てよかったと思えそうですか? 聞いてみたいことや、話してみたいことを教えてください。
まず、企画を考えるためにご意見を聞きたいです。
最初に聞くのは、参加するかどうかより、どんな時間に価値を感じるかです。返事が来たら、自分の案に合うところだけを拾わず、想像していなかった希望も読んでみます。
返事で一か所変え、試した後を返す
例えば、解説を長く聞くより、少人数で経験を聞き合いたいという返事だったら、時間の使い方を見直せます。
これは想定例です。相談したことで何を変えたかが分かると、意見を集めただけで終わりません。
聞いた内容をすべて採用する必要はありません。目的に合うものは取り入れ、合わないものは理由を考える。相手の返事を、自分の企画を確かめる材料として扱います。
そして試した後、何を取り入れ、どうなったかを、その人へ返す。まだ考えていることがあれば、それも添えます。相談、変更、実行、報告までが、一つの往復です。
最後に手元へ残したいのは、相談相手の名前と、その人の言葉によって変わった企画の一か所。そこが見えれば、相手に何を感謝しているかも具体的に伝えられます。
『お願いしないで人を動かす 心のつかみ方』について、よくある質問

Q. 「お願いしない」とは、協力を頼んではいけないという意味ですか?
本書は、頼む前の関係と、相手が自分から選べる関わり方を重視します。アイデアの段階で相談する方法もあります。
お願いの単語を消すより、相手が何を考え、どう関わりたいかを話せる会話へ変える読み方ができます。
Q. 人前で情熱的に話すのが苦手でも読めますか?
特別章は、著者の真似をすることより、自分に合うスタイルを見つけるためにあります。寄り添う、物語を伝える、戦略を考える、場をつくるなど、違う働きを扱います。
得意な接点から読むと、前半の方法を選びやすくなります。
Q. 企画が固まる前に相談してよいのでしょうか?
困った時には、相談する。第4章では、アイデアの段階からも軽く相談することを勧めています。 自分がやりたいことを伝え、そのうえで、相手の考えを聞いて変えられるところを示すと、相談の焦点が定まります。
Q. 診断結果が分かれば、チームの役割も決められますか?
本書は、得点を参考とし、本人が望むスタイルを選べるとしています。異なる働きの人と組む考え方も示します。
結果だけで役割を決めず、今何をしたいか、どこで力を使いたいかを本人に聞く入口として使えます。
Q. 応援を大切にしながら、お金の話もできますか?
第10章では、価値を生む設計と、報酬を分かち合う設計を一緒に考えます。報酬は金銭に限りませんが、お金も活動を続ける基本として扱います。
誰が何を担い、何を受け取りたいかを具体的に話すための章です。
まとめ|相手が自分から関われる場を
『お願いしないで人を動かす 心のつかみ方』は、関係づくりの基礎から、自分の特性、企画と物語、場を守る約束、価値と報酬の設計までを扱います。
出会って終わらず、一緒に動き、続けるところまで進む本です。

私には、洋平さんの行動の奥が見えたことが、いちばんの収穫でした。すぐに発信し、感謝を返す。作品を早く仕上げる速さがある。
関わった人との往復を続ける速さもある。身近に見ていた行動を、本の言葉から読み直せました。
私が磨いている間にも、誰かへ返せることがある。完成した料理を出す前にも、一緒に楽しめる時間がある。自分の場面に戻ると、本の方法が、使う場所のある知恵になります。
相手の内側から出るものを引き出し、違う凸凹が自分から関われる場。次の企画を一人で仕上げる前に、誰の考えを聞いてみたいですか?
その一人の返事が入る場所から、この本を試せます。
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コラム|自分から湧くものと、人の案がつながる
2026年10月20日のWORKでは、人とチームを組んで考えました。いつもならAIを使う場面で、人と一緒に、場の力もあって集中して思考できた時間です。
人からのアイデアやアドバイスや案が自分の湧き出るものと繋がった
自分から湧いてくるものがあり、人から来る案もある。その二つがつながった。場を開く人が、最初から全部の答えを持っていなくても、一緒に考える時間の中で進められることがあります。

9月のコラボLIVEでは、AIが会話を支えてくれることを話しながら、最後は人と人だとも感じていました。
10月のWORKを今、本と並べると、AIに考えを整理してもらうことと、人と考える場へ入ることを、一つにまとめず味わえます。
本の公開会議も、考えている途中を開き、他の人の知恵や視点が加わる方法でした。 完成した答えへの賛同だけを求めたら、自分の案は守れても、人の案とつながる場所は狭くなります。
私がこのWORKから持ち帰るのは、思いついた案を早く正解にすることより、人の案とつながるまで会話を続けられること。
自分から出たものだけではなかった。そこに、人とチームで考えた時間の違いがありました。
分身AIと過ごした最初の100日の記録は、分身AIと歩んだ100日の全まとめにあります。分身AIについては、分身AI.comにまとめています。
