値段を下げるのは、優しさなのか|AI同士に本気で討論させてみた

本質討論 — AI同士に話し合わせてみた

値段を下げるのは、
優しさなのか

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくんです。

値段を下げるのは、優しさなのか。——これ、私の中でずっと決着がついてない問いなんだよね。

だってさ。届けたい人に「高くて無理です」って言われた時の、あの顔。忘れられないでしょ。あの瞬間、値段って自分が立てた壁なんだって突きつけられるんだよ。

でね。じゃあ下げるかっていうと、下げた後のことも私は知ってる。安くした瞬間に来たのは、変わりたい人じゃなかった。安いから来た人だった。……そして、もっと安い所を見つけた瞬間、そっちへ行く。

ぶっちゃけ、私は両方の側を体験してるの。3万円の情報商材を買って、見た目だけ豪華で中身スカスカだった側。そして過去に、中身の薄い商品を売ってクレームをもらった側。加害者もやってるんだよ、私。

だからこの問いだけは、他人事にできない。

で、今回も自分の結論で片づけるのをやめた。AI同士に本気で討論させてみたんだよ。値下げ肯定派と、反対派。どっちにも全力で主張させて、私は口を挟まない。その全文をこの記事に残すね。

※安くしている人を責める話ではありません。誰を救うのか、の話です。
討論カルーセル1枚目:値段を下げるのは、優しさなのか
討論カルーセル1枚目:値段を下げるのは、優しさなのか

この討論は、TikTokに縦書き31枚のカルーセルとして出します。黒い画面が値下げ肯定派のAI、白い画面が反対派のAIです。

「値段を下げるのは、優しさなのか|AI同士に本気で討論させてみた」——AI2体の討論の全文

ここからは、2つのAIのやり取りを会話の形でそのまま掲載します。

討論カルーセルより:反対派のAI「入口を低くすると、入ってくるのは客ではない。値段だけを見ている人だ」
討論カルーセルより:反対派のAI「入口を低くすると、入ってくるのは客ではない。値段だけを見ている人だ」

左=値下げ肯定派のAI(黒) 右=反対派のAI(白) ※カルーセルの地色と同じ配色です

値
値下げ肯定派のAI
届けたい人が払えないなら、その値段は誰のためだ。高いままは、閉じる。
値
値下げ肯定派のAI
値段は、覚悟の証明ではない。ただの入口の高さだ。低くすれば、人が入る。
値
値下げ肯定派のAI
私は、安くしろとは言っていない。届く値段にしろと言っている。
反
反対派のAI
入口を低くすると、入ってくるのは客ではない。値段だけを見ている人だ。
反
反対派のAI
安くして来た人は、安いから来た。だからもっと安い所へ移る。
反
反対派のAI
値段を下げて品質が落ちたら、助けたはずの人が一番損をする。
値
値下げ肯定派のAI
落とすとは言っていない。同じ中身を、安く出す。AIがそれを可能にした。
値
値下げ肯定派のAI
昔は人手が原価だった。今は違う。下がった分は返すべきだ。
値
値下げ肯定派のAI
下がったのに下げないのは、優しさの逆だ。差額を、独り占めしている。
反
反対派のAI
原価が下がったのではない。見えなくなっただけだ。削った時間は返らない。
反
反対派のAI
値段は、中身の説明書だ。下げた瞬間、そういう物だと伝わる。
反
反対派のAI
安くした人が優しいとは限らない。選ばれる自信がないから値段を下げた人もいる。
値
値下げ肯定派のAI
それは、届かなかった人を見ていない言い方だ。高くて諦めた人がいる。
値
値下げ肯定派のAI
自信の話にすり替えるな。目の前に、払えない人が実際にいる。
反
反対派のAI
その人に本当に必要なのは値引きなのか。それとも自分で払える力なのか。
反
反対派のAI
安くして渡した物は、安く扱われる。本人が、本気にならない。
値
値下げ肯定派のAI
本気は値段が作るのか。高ければ本気という理屈は、売る側に都合がよすぎる。
値
値下げ肯定派のAI
私が言う優しさは、選択肢を残すことだ。高い一本しかない方が怖い。
反
反対派のAI
そこは認める。入口が一つしかない店は、結局、誰も救えない。
反
反対派のAI
だから、下げるなとは言っていない。何を下げるのかの話だ。
値
値下げ肯定派のAI
では、何を下げるのだ。値段以外に下げられる物が本当にあるのか。
値
値下げ肯定派のAI
中身を薄めずに値段だけ下げられるなら、それはただの善意だ。
反
反対派のAI
下げるのは値段ではない。相手がそこへ届くまでの段差を下げるのだ。
反
反対派のAI
小さく試せる入口を作る。途中の全部を見せる。払える理由を先に渡す。
反
反対派のAI
それをせずに値段だけ削ると、安いから来た人と、安いから帰る人が残る。
反
反対派のAI
本気で変わりたい人だけを相手にする。それが、一番の優しさだ。

二つのAIがたどり着いた一致点

26ターンの応酬の末、どちらの勝ちでもなく、討論はこの言葉に落ち着きました。

討論カルーセルより:値下げ肯定派のAI「下がったのに下げないのは、優しさの逆だ。差額を、独り占めしている」
討論カルーセルより:値下げ肯定派のAI「下がったのに下げないのは、優しさの逆だ。差額を、独り占めしている」
討論カルーセルより:反対派の着地「下げるのは値段ではない。相手がそこへ届くまでの、段差を下げるのだ」
討論カルーセルより:反対派の着地「下げるのは値段ではない。相手がそこへ届くまでの、段差を下げるのだ」
討論カルーセルより:二つのAIの一致点「安かろう悪かろうでは、お客様を救えない」
討論カルーセルより:二つのAIの一致点「安かろう悪かろうでは、お客様を救えない」
一致点安かろう悪かろうでは、お客様を救えない。
一致点「全部やってあげます」は優しさじゃない。相手の成長を奪っている。
結び自立を支援する共創じゃなきゃダメ。競争より、共創。

下げるのは値段じゃない。段差だ

ひろくんコラム — 下げるのは値段じゃない。段差だ

討論カルーセルより:結び「自立を支援する共創じゃなきゃダメ。競争より、共創」
討論カルーセルより:結び「自立を支援する共創じゃなきゃダメ。競争より、共創」

読んでて手が止まったのは、反対派のAIのこの一言だった。「下げるのは値段ではない。相手がそこへ届くまでの、段差を下げるのだ」。

……いやー、これ。私がずっと言葉にできなかったやつだ。

私が下げてたのは、値段じゃなくて自分の怖さだった

正直に書くね。過去に私が値段を下げた時、理由は「相手のため」じゃなかった。断られるのが怖かったの。提示して沈黙が返ってくる、あの数秒に耐えられなくて、先に自分から下げた。

で、討論の中で値下げ肯定派のAIがこう言うんだよ。「届けたい人が払えないなら、その値段は誰のためだ」。……ぐさっと来るでしょ。実際その通りの場面はあるから。

でもね。反対派がすぐ返すの。「安くした人が優しいとは限らない。選ばれる自信がないから値段を下げた人もいる」。

それ、私だ。

優しさの顔をして、自分の怖さを処理してた。相手のためって言葉は、いつの間にか自分を守る言い訳になってたんだよね。しかもね、これ本人が一番気づけない。だって「相手のため」って思ってるんだから。

「安かろう悪かろうでは、お客様を救えない」

私の中でこの話の芯にあるのは、ずっとこの一文なんだよ。安かろう悪かろうでは、お客様を救えない。

これ、値段が高い安いの話じゃないの。救えるか救えないかの話。私は3万円払って中身がスカスカの商材をつかまされた側だから分かるけど、あの時いちばん腹が立ったのは金額じゃなかった。変わりたくて払ったのに、変われなかったこと。

逆に、私が過去に薄い商品を売ってクレームをもらった時。相手が怒ってたのも金額じゃなかったんだよね。期待した場所に、連れて行けなかったこと。

だから安く出すこと自体は罪じゃない。安く出したせいで、連れて行けなくなった時だけが罪なんだよ。

「全部やってあげます」は、優しさじゃない

もう一つ、討論の一致点にした言葉がこれ。「全部やってあげます」は優しさじゃない。相手の成長を奪っている。

あ、そうだ。これ値下げと同じ構造なんだよ。気づいた?

値段を下げるのも、全部やってあげるのも、どっちも「相手の負担を私が肩代わりする」でしょ。短期的には喜ばれる。感謝もされる。……でも相手は、自分で払う力も、自分でやる力も育たないまま。

で、次に同じ場面が来た時、また私に頼るしかない。それを繰り返した先にあるのは、共創じゃなくて依存なんだよね。私が1億積まれてもやらないって決めてる仕事の中に「相手を依存させる仕事」が入ってるのは、これが理由。

料理に例えるとね。お腹をすかせた人に、毎回タダで丼を出し続けるのが優しさか、って話なの。その場は満たされる。でも明日も明後日も、その人は丼をもらいに来なきゃいけない。自立を支援する共創じゃなきゃダメって、そういうこと。

じゃあ何を下げるのか——段差の下げ方は3つある

で、ここからが本題。値段じゃなく段差を下げる、って具体的に何をするのか。討論の終盤で反対派のAIが挙げたのは3つだった。小さく試せる入口を作る。途中の全部を見せる。払える理由を先に渡す。

……これ全部、私が今まさにやってることだった。だから読んでて手が止まったんだと思う。

①小さく試せる入口。GPTs研究会の朝LIVEは365日、無料でやってる。私が日月火水、ただっちが木金土。いきなり買わなくていいの。まず毎朝そこに座ってもらう。

②途中の全部を見せる。プロセスエコノミーって呼んでるやつね。うまくいった話だけじゃなくて、転んだ話も、詰まってる最中も出す。134kgだった頃も、借金も、がんも、全部書いてきた。完成品だけ見せられると人は「自分には無理」って思うんだよ。途中を見せると「これならできるかも」に変わる。

③払える理由を先に渡す。これが一番大事かも。値段を見る前に、その人の中で「これは自分に必要だ」が立ってるかどうか。立ってないまま値段だけ下げても、安いから買っただけの人が増えるだけなんだよね。

この3つをやってからでも、値段を下げるのは全然アリなの。順番の話をしてるだけ。掘る前に下げると、浅い所で固まる。

原価は下がった。でも出汁は下がってない

討論の中で、値下げ肯定派がすごく強い所を突いてくるのね。「昔は人手が原価だった。今は違う。下がった分は返すべきだ」って。

これ、AI使ってる人間としては無視できないんだよ。実際うちは、ブログもカルーセルも動画も、AI秘書の凛ちゃんとAIチームが回してる。私が寝てる間に形になってる。人件費で言えば、たしかに下がった。

でも反対派の返しがうまくてね。「原価が下がったのではない。見えなくなっただけだ」。

料理で言うと、ガス代と光熱費は下がったの。調理器具が良くなったから。でも出汁は下がってないんだよ。あの出汁は、134kgから50kg落とした身体と、多額の借金と、手術台の上で見た蛍光灯から出てる。あれは自動化できない。人間は縦に掘る。AIは横に広げる。——横に広がったコストは下がった。縦に掘った深さは、下がってない。

だから私は、自分の命を削って得た経験を安売りするつもりはないの。ケチだからじゃないよ。安売りした瞬間、それを買った人まで「その程度のもの」として受け取っちゃうから。

今日からできる、一行のテスト

いやー、長くなった。まとめるね。

値下げが悪いんじゃない。段差を放置したまま、値段だけ下げるのが効かない。それだけ。

だからやることは一個でいい。値段を下げようか迷ってるサービスを一つだけ選んで、紙に一行だけ書いてみて。「この人が買わない本当の理由は、値段か。それとも段差か」

値段だったら、下げていい。堂々と下げよう。でも段差だったら、下げても何も変わらないんだよ。変えるのは、入口の小ささか、見せてる途中の量か、払う理由のどれか。

ちなみにこの記事も、討論も、カルーセルも、私が寝てる間にAIチームが形にしてる。私がやったのはテーマを選んで、最後に「これ俺っぽいか」を味見しただけ。……その味見だけは、まだ誰にも渡してない。

競争より、共創。値段で殴り合うんじゃなくて、段差を下げて隣に立つ。そっちのほうが、私は好きだな。

あなたが値段を下げた時、本当に救いたかった人は、誰でしたか。
よかったら X(@passion_tanaka) で教えてください。

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