WATCH REPORT

アンソロピック上場とAI投資、コアウィーブショックと循環投資を解説

2026.10.21

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。今回は、YouTube のチャンネル PIVOT 公式チャンネル の動画で、田中慎一さんと柏村祐さんが、アンソロピックの上場とAI投資について話す回を紹介します。

アンソロピックの上場と、コアウィーブショック。自分の仕事や会社のお金の話として、気になりますよね? ただ、循環投資や簿外、特別目的会社などの言葉が出たところで、話が見えなくなるんです。通しで動画を見る時間もない、個人事業主や小さな会社の経営者に向けて書きました。

動画は55分。田中慎一さんと柏村祐さんが、コアウィーブショック、AI企業どうしの循環投資、アンソロピックの売上の鈍化とトークン単価、見えにくい資金調達、そして結局は出口で回収できるか、の順に話します。

読み終えると、この筋道を、動画の順に普通の言葉で追えます。その横に、私の記録と、私なら、を並べていきます!

SPEAKER

田中慎一さん(財務戦略アドバイザー)

この動画で、コアウィーブショックの説明や、アンソロピックの上場資料の読み解きを担当する財務戦略アドバイザーです。

SPEAKER

柏村祐さん(第一ライフ資産運用経済研究所 主席研究員)

この動画で、AI企業どうしの循環投資の規模を資料から紹介し、個人投資家の目線でコメントする、第一ライフ資産運用経済研究所の主席研究員です。

3行でわかるポイント

  1. 田中慎一さんは、コアウィーブの社債の流通利回りが15、16%まで上がり、信用不安が株式市場にも広がった、と話します。(第1章へ)
  2. 柏村さんの見方は、AI企業に入る資金の半分強がAI企業から来ていて、調子のいい今はよいが、逆回転した時が問題、というもの。(第2章へ)
  3. 私なら、分からない言葉は、分かる言葉に言い直してもらうまで受け取りません。(第4章へ)

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01

コアウィーブショックとは。利回り15、16%と信用不安

▲目次
図解。借り入れで回る、信用不安が表に出る、社債の利回りが15、16%に、の三つの札が矢印でつながり、下に倒産確率6割は逆算の数字の帯
図解: コアウィーブショックの流れ
動画の映像。コアウィーブショックのポイントと題した画面に、信用不安の浮上、社債価格の急落と利回りの上昇、CDS市場の示唆、株式市場への波及の4項目が並び、右に出演者3人が映る
動画キャプチャ: コアウィーブショックのポイントを示す画面(4:12頃)

ニュースでよく聞く、コアウィーブショック。いったい何が起きたことなのか、説明できますか? 動画は、田中慎一さんのこの説明から。

田中慎一さんは、コアウィーブを、巨大なデータセンターを構えて貸す会社だと説明します。

借り入れが多く、NVIDIAから買ったGPUと、将来の売上の契約まで担保にして借りる形です。

この借り方を、田中慎一さんは、自転車操業的で、一種の錬金術、と表現します。

話はそこから、信用不安へ。

表に出た不安は株式市場にも広がります。英国では、データセンターを作ろうとしていたマイクロソフトが撤退した、と田中慎一さんは例を挙げます。

理由は、電力を供給できないことでした。

田中慎一さん(動画 4:00〜)

例えばイギリスのNスケールだと イギリスでデータセンターを作ろうとしていたマイクロソフトがね 撤退したりしたんですよ 何かって言ったら結局ね電力供給できないんですよね なのでそういうこともあってですね 一気にこのネオクラウド陣営に対するある種の信用不安 これが顕在化したということですね

社債価格も急落し、流通利回りは15、16%。消費者金融のようだ、と田中慎一さんは話します。

CDSの値段も上がった、と話は続きます。CDSは、会社が返せなくなる場合に備える、保険のような値段のこと。

そこから逆算した5年以内のデフォルト確率が6割、とも田中慎一さんは話します。

田中慎一さん(動画 6:10〜)

というのは実際に倒産確率が6割ですよ っていうことを言ってるわけじゃなくて パニック的なものも含めて 逆算すると6割になってると そういうことです

柏村さんは、半年前には、社債価格の急落や利回りの話は全く出ていなかった、と振り返ります。利回り15%は、そもそも投資したくないところ、という見方。

最後に田中慎一さんが置く整理は、AIの将来性は皆が疑いようがないと分かっている、という前提。

そのうえで、いま資本市場が問うているのは、巨額投資の採算性というファイナンスの当たり前のこと、と続けます。

田中慎一さん(動画 7:16〜)

ここにも書いてますけども AIの将来性ってのは みんな間違いないって分かってるわけですよ これだけ面白いしこれだけ役に立つものはない というのはもちろん分かっているんですけども

正直、15、16%や6割と聞くと、大きな数字だけが頭に残りますよね。でも、この章の数字は、どれも出どころと前提とセットで話されています。

たとえば、5年以内のデフォルト確率6割。実際に倒産する確率ではなく、パニックを含めて逆算した数字だ、と田中慎一さん自身が断っていました。この断りが抜けて、大きな数字だけが先に歩くと、元の話とは別の意味になってしまいます。

私なら、ニュースの数字は、誰がどの前提で出した数かを確かめてから受け取ります。

02

循環投資。AI企業どうしで回るお金と、逆回転

▲目次
図解。AI企業が出資する、そのお金でチップを買う、逆回転が問題、の三つの札が矢印でつながり、下に輪になっているかの帯
図解: AI企業どうしで回るお金
動画の映像。AI循環投資の規模と題した画面に、AI対AI取引の比率と、循環取引がAI対AI取引に占める比率の2つの棒グラフが並び、右に出演者3人が映る
動画キャプチャ: AI循環投資の規模を示す画面(14:30頃)

AI企業に入ってくるお金は、どこから来ているのでしょう? 次の話題は、そのお金の流れです。

柏村さんは、国際決済銀行(BIS)の資料を紹介します。AI企業に入る資金の半分強が、AI企業から来ている、という内容です。

画面の図は、AI対AI取引の比率と、その中で循環取引が占める比率を、並べたものです。

AI企業のエコシステムの中で、出資と購入が回っている状態。調子のいい今はよいけれど、逆回転したらどうなるかが問題、と柏村さんは話します。

柏村祐さん(動画 15:19〜)

循環しているのはいいと思うんですけどもこれ逆回転になったらどうなるかっていうのが 問題なんですね 例えば出資元がもう出資できないよって言ったら 今まで出資を受けてたところは売上が立たないわけですよね だからそういうマイナスな回転になった時に危ないよと

柏村祐さん(動画 15:51〜)

今はイケイケどんどんで右肩上がりでAIいいんだっていうところで来てるからいいんですけども これちょっと悪い回転に入った時に逆の回転が進むとそこをちょっと懸念してますね

続いて、国際通貨基金(IMF)の資料の図。

AI企業の株価の動きが似ている、つまり相関が高いシナリオほど、いい時は上がり、悪い時は大きく下がる、という図です。

田中慎一さんは、つながりが強すぎて、順調な時はみんなで上がり、逆方向ならみんなで下がる、と受けます。

話は動画の後半、田中慎一さんの整理へ。チップメーカーもクラウド事業者もAIラボに出資し、そのお金でNVIDIAのGPUを買う、という流れです。

田中慎一さん(動画 32:43〜)

ここで言ってる循環取引っていうのは 実際にあるわけですね お金のやり取りも当然あるし チップの売買もあるし それからクラウド利用っていうのも 実際にあるわけですけども だけどそうは言っても お金がぐるぐる回ってるので

動画の中では、上場してIRが出れば実数が分かる、という話も出ます。

いやー、ここは読み違えやすい所。柏村さんが問題にしているのは、輪になっていることそのものではありません。逆回転した時のこと。

でね、私は以前、AIバブルの動画を見て、同じ循環投資の話を記事に書いたことがあります。そのまとめに置いた一文を、ここに引きますね!

私の記事より(AIバブルの動画から、循環投資と、輪になっているか・崩れた時に何が残るかを整理した記事・まとめの節)

それは輪になっているか、そして崩れた時に何が残るか。

バブルかどうかの二択より、この問いのほうが役に立つ。私はあの記事に、そう書きました。

柏村さんの逆回転の話は、この問いのうちの、崩れた時に何が残るか、に当たります。

輪の中にいる間は、誰も気づきにくいという性質。これは、どこまでが本当の実需か見分けがつかない、という田中慎一さんの話とも重なるんです!

お金が回っている間に、外から入ってくる支払いはどれか。逆回転した時に、手元に何が残るか。ニュースを聞くたびに、この問いを横に置いておきたいんです。

03

アンソロピックの売上の鈍化。トークン単価が下がるとどうなるか

▲目次
図解。売上が伸びる、トークン単価が下がる、利益がついてこない、の三つの札が矢印でつながり、下にロックインをどう作るかの帯
図解: 売上の鈍化とトークン単価
動画の映像。アンソロピックの業績(報道ベース)と題した画面に、2026会計年度の四半期売上を示す3本の棒グラフが並び、第3四半期に入って伸びが鈍化と書かれ、右に出演者3人が映る
動画キャプチャ: アンソロピックの四半期売上を示す画面(25:30頃)

売上は伸び続けているのに、利益がついてこないのは、どういうことなんでしょう?田中慎一さんの話を順に追うと、鍵はAIを使う時の単価の下がり方にありました。

田中慎一さんは話に入る前に、断りを入れます。

アンソロピックの正式な目論見書は見られないので、ここからは報道されたリーク資料に基づく話です、という前置きです。

売上は、前代未聞のスピードで拡大中。ただ、データセンターやGPU、電力にかかるコストも巨大で、利益がついてきていない、と田中慎一さんは話します。

田中慎一さん(動画 24:34〜)

なので売上が前代未聞のスピードとスケールで大きくなっているのはいいんですけども そのために要するにデータセンター作って 巨大なGPUを巨大な電力を使って ぶわーってぶん回してるコストもとんでもなくでかいと なかなか利益はついてきてないっていうことですよね

では、なぜ売上の伸びが鈍ってきたのか。田中慎一さんが理由に挙げるのは、トークンあたりの単価が劇的に下がっていることです。

競争が激しく、中国勢の安価なAIとの競争もある、と続けます。

田中慎一さん(動画 25:48〜)

単価が 要するにトークンあたりの コスト 単価が劇的に下がってますよね この下がり方も前代未聞というかですね 経験したことがないぐらいの下がりっぷりなんですよね

勝者になれば、値段を決める力は強まるのか。司会の佐々木さんのこの問いに、動画の中では、まだ決まっていない、という答えが返ります。

そこでは、性能の競争でユーザーは移りやすい、という見方も出ます。

個人でも複数のAIを使い分けられるので、ベンダーロックインが起こりづらい、という話も出ます。

だから、どうロックインを作るかが企業の戦略になる、という流れです。

出演者の発言(動画 29:01〜)

そういう個人ベースでできちゃうから 結構そういうのは非常に ベンダーロックインが起こりづらい だからどうやってそういうベンダーロックインみたいなのを 作っていくかっていうのが 企業戦略になるかなと思いますね

正直、乗り換えやすい、という言葉は、作る側と使う側とで、まるで向きが違って見えます。

作る側には、お客さんが離れやすいという話。使う側には、縛られにくいという話なんですよね!どちらの目で読むかで、同じ発言の重さが変わります。

私は、複数のAIを使い分けています。その動きを、記録から2つ。

10月13日は、最新のモデルに合わせて仕事の振り分けを確かめてほしい、とAIに頼みました。各社の公式のモデル一覧と、仕事の振り分け表を照らし合わせてもらった点検です。

7月13日は、ある会社のAIが上限に達してしまう時でした。その会社のAIで動かしていた処理を、別の会社のAIへ置き換えたい、と私から指示しました。

この考えは、私の過去記事の、別の節にも書いた話。その一文を、ここに引きますね。

私の記事より(AIバブルの動画から、循環投資と、輪になっているか・崩れた時に何が残るかを整理した記事・NVIDIAが時価総額600兆円になった、たった1つの理由の節)

私は一人会社だから、特定のAIモデルやツールに依存しすぎると、そこが値上げした瞬間・仕様を変えた瞬間に、自分の商売の土台ごと揺らぎます。

で、動画の乗り換えやすい、を使う側から読み直すと、話の軸が変わります!大事なのは、持ち運べる物が自分の側にあるかどうか。

使っているAIが明日値上げしたら、手元には何が残りますか?乗り換えても持っていける物を、自分の側に貯めておくこと。そこが土台なんです。

実行は委ねても、判断軸は手元に。

04

見えにくい資金調達。脚注・簿外・評価益

▲目次
図解。財務諸表の本体、脚注の購入コミットメント、特別目的会社で連結しない、の三つの札が矢印でつながり、下に分かる言葉に言い直すの帯
図解: 見えにくい資金調達
動画の映像。循環取引がもたらしたものと題した画面に、ビッグテック4社の税引き前利益のうち評価益の大きさを示す棒グラフが並び、アルファベットとアマゾンは税引き前利益の7割が評価益と書かれ、右に出演者3人が映る
動画キャプチャ: 評価益が業績を押し上げた様子を示す画面(42:45頃)

決算書と聞くと、売上や利益の表を思い浮かべますよね。でも田中慎一さんが目を向けるのは、本体ではなく脚注のほう。そこに出てくる数字って、何なんでしょう?

田中慎一さんは、財務諸表の本体ではなく、脚注に巨額の購入コミットメントや残価保証が出てくる、と話します。

購入コミットメントは、解約すると違約金が付く、という説明です。

田中慎一さん(動画 40:49〜)

そういうところに その購入コミットメントとか 残価保証とか そこに出てくる数字がですね 1,2,3 なんかね 数え間違いじゃないかって思うぐらい もうとんでもない 巨額なんですよね

話は評価益へ移ります。

アルファベット、マイクロソフト、NVIDIA、アマゾンの4社では、出資先の評価益が直近の四半期で1600億ドル、と田中慎一さんは話します。

アルファベットとアマゾンは税引き前利益の7割が評価益で、ビッグテック4社の業績を押し上げている、とのことです。

メタの例も挙がります。借り入れをしたくないので、特別目的会社を作って2割を出資し、残り8割は銀行やファンドから。

残価保証を付けても連結しなくてよく、本体のバランスシートには載らない、と田中慎一さんは話します。

田中慎一さん(動画 43:33〜)

例えばですねメタが巨大なデータセンターを作るときに 自分たち借金したくないわけですよ なのでスペシャルパーパスビークルって言って 特別目的会社っていうのを作って 2割出資して8割は銀行とかいわゆるファンドですねに出資してもらってあと融資を使って そのお金でデータセンター作りますと

柏村さんの心配は、普通の投資家に分からない言葉や仕組みが出始めていること。専門家には分かっても、普通の人には分からない、という見方です。

柏村祐さん(動画 45:11〜)

やっぱりそういう普通の投資家がわからないような言葉とかその仕組みとかそういうものが出始めてるって僕は危険だと思う

サブプライムローンの時も同じだった、と柏村さんは続けます。田中慎一さんは、ファイナンシャルエンジニアリングは錬金術に見える、と受けます。

いやー、この章は、つい数字の大きさに目が行きます。でも問題にされているのは、数字より言葉の分かりにくさなんです!

購入コミットメントに、残価保証に、特別目的会社。どれも名前だけでは、中身が想像しにくい言葉ばかり。

私は10月5日、AIへの返事に、意味わかるように言えよ毎回毎回、と書きました。

10月8日には、報告に出てきた、落ちた、に、落ちたって何?毎回意味わかるようにしろって仕組み改善、と返しました。

落ちた、の中身は、ある文書には書いてあるのに、AIが書き直した版には、どこにも1回も出てこない、という意味でした。

その日のうちに、報告は、何が、どこで、どうなったか、で書く決まりが、文書に書き残されました。

報告でも、決算の脚注でも、分からない言葉が出たら、言い直してもらう。重なるのは、そこだけです。

分からない言葉が出てきた時、そのまま読み進めていませんか?言葉がそれらしいほど、中身は見えにくくなるもの。

分からないまま受け取ると、その先で決めることまで、ぼやけてしまいます。

脚注も簿外も、何が・どこにあって・どうなっているかに言い直せれば、追える話です。

私なら、分からない言葉は、分かる言葉に言い直してもらうまで受け取りません。

05

結局は出口で回収できるか。単価の下落と需要拡大

▲目次
図解。設備投資、利用単価が下がる、出口で回収できるか、の三つの札が矢印でつながり、下に問いは問いのまま残すの帯
図解: 出口で回収できるか
動画の映像。AIラボは計算資源への投資を回収できるのか、と題した画面に、同性能のAI利用価格の下落を示す2本の棒グラフが並び、価格の下落を需要拡大でカバーできるのか、と書かれ、右に出演者3人が映る
動画キャプチャ: AI利用価格の下落を示す画面(48:35頃)

借り入れの話、輪になって回るお金、売上の伸び、見えにくい資金調達。ここまで、話は大きく広がってきました。では、その全部は最後にどこへ行き着くのでしょう? 動画の終盤は、そこへ戻ってきます。

田中慎一さんは、AIの設備投資は出口で回収しないと、全体の投資を回収できない、と話します。出口とは、法人や個人のユーザーが払うお金のこと。

同じ性能のAIの利用単価は、約2年で99.7%下がり、300分の1になった、と田中慎一さんは話します。需要のほうは伸びている、とも。

ある世代のAIの利用価格が、その例に使われています。

田中慎一さん(動画 48:13〜)

価格の下落を需要拡大でカバーできるのか っていうところが今問われています ということなんですよね

動画の中では、中国がもっと安いものを作る可能性も十分ある、半導体でも同じ話だ、というやりとりが続きます。中国の半導体の会社が、安くていいものを売りながら営業利益率80%を超えている、という例も話されます。

柏村さんは、自分の大事なお金を市場に投資するなら、AI一極は危険かな、というのが自分の感覚だ、と話します。あくまで私の感覚、とご本人が断ったうえでの言葉です。

柏村祐さん(動画 49:09〜)

きちんと自分の大事なお金を マーケットに投資するんであれば AI一極っていうのはちょっとやっぱり危険かなっていうのは 私の感覚

話は、ドットコムの後の歴史にも広がります。通信網を作った会社が苦しくなり、その通信網を活用した会社が儲かった、という田中慎一さんの振り返りです。

土管を作った会社は循環取引もあってみんな破綻した、という振り返りも出ます。

AIは産業革命以来の発明なので、ドットコムのたとえでは考えにくい、という話も続きます。

日本には国産の道もある、と柏村さんは話します。

司会の佐々木さんは、個人投資家の防衛策を問います。返ってくるのは、出演者それぞれの見方と感覚の話でした。一つの結論に絞った答えではありません。

数の話に聞こえて、この章の真ん中にあるのは1つの問い。出口で回収できるか、です。

正直、私はここがこの動画の芯だと見ています!

単価が約2年で300分の1。ここだけ見ると驚く数字ですが、田中慎一さんは、需要のほうは伸びているとも話していました。単価の下落と需要の拡大、2つを並べて初めて、問いの形になるんですよね。

単価の話は、AIを使う側の私にも、他人事ではありません。自分が使っているAIの利用料は、この2年で、どう変わったでしょう?

使う側が安くなったと感じることと、作る側が回収できるかは、別の話。作る側の出口は、使う側が払うお金なんですよね。

持ち帰るのは、価格の下落を、需要の拡大でカバーできるのか、という問い。次に大きな数字を見た時は、この問いのどこに関わる数字なのかを、まず確かめたいんです。

FAQ

よくある質問

▲目次

Q. コアウィーブショックとは、何が起きたことですか。

A. コアウィーブは、借り入れの多い、データセンターを貸す会社です。その信用不安が表に出て、株式市場にも広がった、と田中慎一さんは話します。

Q. 倒産確率が6割、というのは本当ですか。

A. 実際に倒産確率が6割という意味ではない、と田中慎一さんは念を押しています。CDSから、パニックも含めて逆算した数字、という説明です。

Q. 循環投資とは、どんな状態ですか。

A. AI企業に入る資金の半分強が、AI企業から来ている状態です。調子のいい今はよくても、逆回転した時が心配、と柏村さんは話します。

Q. 動画の最後に問われている点は何ですか。

A. 価格の下落を、需要の拡大でカバーできるのか、という点です。出口、つまりユーザーが払うお金で回収できるかが問われている、と田中慎一さんは話します。

MATOME

まとめ。数字は、誰がどの前提で出したかを確かめてから受け取る

▲目次

動画は、コアウィーブショックから始まり、循環投資、売上の鈍化とトークン単価、見えにくい資金調達をたどって、出口で回収できるか、に行き着きます。

この動画から持ち帰る見方は5種類。

数字の前提を確かめること、輪になっているか、崩れた時に何が残るかを問うこと、判断軸は手元に置くこと、分からない言葉は言い直してもらうこと、答えの出ない問いを問いのまま残すことです。

私の記録も、この動画の横に置きました。AIの報告の分からない言葉を言い直してもらったことと、複数のAIを使い分けていることです。

手元の仕事で、意味が分からないまま通している言葉は、ありませんか?

COLUMN

任せる時に、手元に残す確認と責任

図解。任せる前に、見る日と数字を決める、確認と責任は手元に、の三つの札が矢印でつながり、下に実行は委ねるの帯
図解: 任せる時に手元に残すもの

最後に、集客とお金をAIに委ねるのは経営の放棄なのか、AI同士の討論から整理した記事で、こう書きました。

見えなくなった場所が増えると、何が困るのでしょう?そこで何が起きているのかを、説明できる人がいなくなるんです。

私の記事より(集客とお金をAIに委ねるのは経営の放棄なのか、AI同士の討論から整理した記事・ひろくんコラムの節)

一人社長が自分で決めるのは、何を大事にするか、という軸です。誰に何を届けたいか。どの数字を見るか。それを掘るのは社長で、AIに聞いて済ませる場所ではありません。委ねるのは、決めたあとの実行です。集客の文を書く、数字を集める、毎日回す。この作業は、一人の担当に渡してやり切ってもらう。そして手元に残すのは、決めた日に絞った数字を見る確認と、責任です。

引用の前半に書いたのは、一人社長がほかの誰にも渡さず、自分で決める物です。何を大事にするかという軸や、誰に何を届けたいか、どの数字を見るかは、どれも社長本人が掘って決める所です。ここは、AIに聞いて答えを出してもらい、それで済ませる場所ではないんです。

後半に書いたのは、委ねる物と手元に残す物の分け方で、AIでも人でも、私が任せる時に使う考え方です。集客の文を書くことや数字を集めること、毎日の仕組みを回すことは、一人の担当に渡して、最後までやり切ってもらう作業です。手元に残すのは、決めた日に絞った数字を見る確認と、責任。

では、任せる前に、手元で何を決めておけばいいのでしょう?私は、決めた日に見る数字を先に絞っておけば、任せたあとも、見る場所と責任を手元に残しておけると考えています。

委ねることと、見なくなることは別のもの。任せるほど、見る場所を手元に残しておきたいんです!

LINK

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今回紹介した動画

チャンネルPIVOT 公式チャンネル
出演田中慎一さん(財務戦略アドバイザー)、柏村祐さん(第一ライフ資産運用経済研究所 主席研究員)
公開日2026年10月20日
長さ55分47秒(日本語)
URLhttps://www.youtube.com/watch?v=u0On3bhx210

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