WATCH REPORT

AI同士に議論させる3体の実演で、迷いを決断に変える方法を飯塚浩也さんが解説

2026.10.31

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。今回は、YouTube のチャンネル『Obsidianでつくる最強の右腕』で、飯塚浩也さんが、AI3体に議論させて迷いを決断に変える方法を話した日本語の動画を紹介するね。

AIに案を相談すると、たいてい賛成されて終わる。自分の考えの穴は、自分ではなかなか見つけにくいんですよね。そんな個人事業主や発信者に向けて書きました。

動画は約19分です。飯塚さんが画面に出て、Obsidian の Excalidraw と Claude Code で実演します。

確証バイアスとAIの賛成、AI同士に議論させる理由、Dialogue Map(ダイアログマップ。問いを中心に置く地図)の形、実演、最後のまとめを、動画の順に追います。

読み終えると、AIの意見を材料にして最後の一行は自分で書く、その線を自分の仕事に置き換えて決められます。

SPEAKER

飯塚浩也

飯塚浩也さんは、チャンネル『Obsidianでつくる最強の右腕』の運営者で、この動画の語り手です。

3行でわかるポイント

  1. 飯塚さんの方法はこうです。確証バイアスとAIの賛成を崩すために、AI3体に役を分けて議論させます。結果を地図に並べて、最後は自分で決めます。(第1章へ)
  2. AI同士の議論で精度が上がるかは、飯塚さん自身も正直分からないと話します。価値は、様々な意見を見るうちに、自分の考えがブラッシュアップされることです。(第2章へ)
  3. 私なら、AIには賛成も反対も広げてもらいます。問いと最後の一行は、自分で書きます。(まとめへ)

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迷っている相談を、反対意見まで並べて整理する依頼文

動画の飯塚さんは、AIに役を分けて議論させて、賛成・反対・根拠を地図に並べます。下の依頼文を丸ごとコピーして手元のAIエージェントに貼ると、今抱えている相談を、同じ形で並べるところまで進めてくれます。

返ってきた整理は、そのまま採らずに自分の目で読み直してくださいね。最後の一行は、自分の言葉で書きます。

次の依頼を、確認と整理だけで行ってください。

【記事のURL】
AI同士に議論させる3体の実演で、迷いを決断に変える方法を飯塚浩也さんが解説
最初に、このURLの記事を読んでください。読めない時は、読めなかったと伝えて、この依頼文に書いた内容だけを材料にしてください。 【目的】 私が今迷っている相談を、賛成だけで終わらせずに整理したいです。反対の意見と根拠まで、一枚の地図のように並べてください。最後の結論は私が自分の言葉で書くので、その材料をそろえるところまでをお願いします。 【やってよいこと】 ・私に短い質問を、1つずつしてください。最初に、迷っている問いを1文で聞いてください。 ・問いが決まったら、考えられる案を2〜3つ挙げてください。 ・案ごとに、賛成の意見と反対の意見を出してください。反対の意見は、私に遠慮せず率直に出してください。 ・意見ごとに、根拠になりそうな事実と、私が確かめるべき点を書いてください。根拠が分からないものは「確かめが要る」と書いてください。 ・次の3つの役に分けて考えてください。1つ目は、調べた結果をもとに意見を出す役。2つ目は、その意見に反対する役。3つ目は、両方をまとめる役です。 ・足りない情報があれば、推測で埋めずに私に質問してください。 【守ること】 ・私が言ったことだからといって、賛成に寄せないでください。 ・結論は出さないでください。最後の判断は私がします。 ・設定の変更、削除、送信、購入は行わないでください。必要だと思った操作は、提案として書くだけにしてください。 ・パスワードや鍵など、秘密の情報は求めないでください。私が貼ろうとしたら止めてください。 ・私が話していない事実や数字は足さないでください。 ・追加のプロンプトに足してよいのは、私の環境に合わせた言い方と手順だけです。この依頼で禁じたことは、追加のプロンプトの中にも同じように書いてください。 【追加のプロンプト】 上の作業が終わったら、次の4つを1つずつ質問してください。答えが返ってから次の質問へ進んでください。 ・この記事の話を、自分のどの仕事や場面に当てはめたいか ・その場面で、AIに渡せる物は何か(資料、記録、メモなど) ・最後に自分の目で確かめたい所はどこか ・私が使っているAIエージェントや道具は何か(名前、使えるファイルや記録の範囲など) 答えをもとに、私の環境でそのまま貼って使える追加のプロンプトを、1〜3本つくってください。記事のURLを、各プロンプトの中に入れてください。 【返す形】 1. 問い(1文) 2. 案ごとの、賛成の意見/反対の意見/根拠と確かめる点 3. まとめ役から見た、案どうしの違い(結論は書かない) 4. 私がまだ答えていない質問の一覧 5. 最後に、私が自分の結論を一行で書くための空欄 6. 私の環境で使える追加のプロンプト(1〜3本。記事のURL入り)
01

一人で決めると、なぜAIまで賛成してしまうのか

▲目次
自分の案をAIの鏡に見せると賛成だけが返ってきて、反対の欄は空のままになる図解
図解: 賛成だけが返ってくる

AIに案を見せた時、すぐ賛成されて終わったことはありませんか?自分で考えた案ほど、穴は見えにくくなります。

動画の冒頭近くで、飯塚さんはこう話します。

飯塚さん(動画の中で・0:54〜)

人ってどうしても確証バイアスってのがあります。自分が信じたいものを信じる

人は、自分に都合のいい情報ばかりを集めてしまいます。AIに相談しても、AIは質問した人に寄り添って賛成してしまう、と飯塚さんは続けます。

飯塚さん(動画の中で・1:22〜)

そうならないために今日はオブシリアンとAIをですね、3 体呼び出して自分の考えをしっかりとマッピングして適切な意思決定を行う

そこで Obsidian とAIを3体呼び出し、考えを地図にしてから決めます。これが今日の方法です。

実は私も、2026年10月12日にAIへ案を相談した時、こう頼んでいます。「私が言ったことだからといって流されないでください。忖度なしにベストな案を言ってください」。

動画とは、崩し方が違うんですよね。私のやり方は、頼み方の約束です。飯塚さんは、AIを3体呼ぶ仕組みそのもので崩しにいきます。向きは同じで、使う手が違います。

ここで引っかかるのは、AIまで賛成してくれると、自分の案が確かめられたように見えてしまうことです。実際には、自分の声がそのまま返ってきただけかもしれません。

私なら、AIが賛成してくれた時ほど、その答えが心地よい言葉だけになっていないかを見ます。寄り添うことと、迎合することは違います。選択は、最後に自分へ返ってくるものです。

この話は、USPが思いつかないのは考える前に聴く相手が足りないだけと書いた、AIに複数の人格を演じさせて壁打ちする私の記事にもあります。次の部分を引きます。

私の記事より(USPが思いつかないのは、考える前に“聴く相手”が足りないだけ)

自分の強みを一人で考えると、必ず起きる現象がある。「確証バイアス」だ。自分にとって都合のいい情報や、すでに信じてることを裏付ける情報ばかりを無意識に集めてしまう、というやつ。

一人で考えると、都合のいい情報ばかりが集まる。飯塚さんが冒頭で話す確証バイアスと、同じ向きなんですよね。動画は、そこにAIまで乗ってしまう所へ踏み込んでいます。

02

AI同士に議論させる時、なぜ反対役が効くのか

▲目次
意見役と反対役が議論し、その両方をまとめ役が受け取る図解
図解: 反対役を立てる

案に本気で反対してくれる人は、周りにいますか?身近な人ほど、言いにくいこともありますよね。

飯塚さんが紹介するのは、悪魔の代弁者という考え方です。

飯塚さん(動画の中で・1:57〜)

そういう役をあえて作った方が最終的な意思決定の質が高くなりますよと言われたわけですよね。

これをAIに当てはめた例が、Karpathy さんが2025年11月に公開した LLM Council です。複数のAIが答え合い、最後に議長役のAIが1つにまとめます。

動画キャプチャ: ChatGPT・Gemini・Claude・Grokの4社のロゴが並び、決断をAI同士で行う理由を話す場面(2:30頃)
動画キャプチャ: 決断を任せる相手として挙げた4つのAI(2:30頃)

飯塚さん(動画の中で・2:46〜)

ま、ただしこのカーパシーさんは、ま、これは実験的なプロジェクトだよと、この最終的な答えが自分の評価と合わないこともありましたよという風に言ってるんですね。

ただ Karpathy さん自身は、これを実験的なものだと言っています。

研究にも賛否がある、と飯塚さんは挙げます。2023年のMITの研究では、複数のAIに議論させると精度が上がりました。2024年のChatEvalという論文では、同じAIに同じ役をさせても改善はなく、観点を変えた時だけ改善しています。2025年の論文では、賢いAI同士が全員一致した結論でも、間違っていたことがありました。

飯塚さん(動画の中で・3:40〜)

AI の意見とかいろんな様々な意見を見ながら最終的に自分の考えがブラッシュアップされることに意味があると思ってるんですね。

精度が上がるかは正直分からない、と飯塚さんは話します。価値があるのは、自分の考えがブラッシュアップされることです。だから役割をつけて話し合わせます。

研究の話を聞くと、議論させれば正解に近づく、とは単純に言えません。議論の結果より、自分の考えがどう動いたかを見る、という飯塚さんの結論に納得します。

2026年10月8日、私は、ジェイ・エイブラハムとラッセル・ブランソンならそれぞれどうやるかを、AIに立場を分けて出してもらいました。忖度なしで両方の意見を出させて、最後にまとめさせています。

動画の3体は、意見を出す役と反対する役で分けます。私が分けたのは、この2人それぞれのやり方です。分け方の軸が違います。

自分の仕事に置き換えると、案を相談する時に誰に反対を頼むか、という話です。反対役を1人立てると、案の穴が見えやすくなります。違うやり方の人を2人並べると、自分では思いつかなかった道が見えやすくなります。

同じ向きだと思うのは、AIを第二の支配者にしない、つまり決める側に据えないところです。AIは素材を広げて検討する側で、どれを選ぶかは、人間の側に残ります。

公開する前の現物の点検は、作ったAIとは別の系統のAIに頼む決まりにしています。こちらは決めるための議論ではなく、できた物の点検です。

違うのは、置く時期です。動画の3体は、決める前に考えを広げるための席です。私の点検は、決めた後の現物を確かめる席です。どちらも作った本人とは別の目ですが、置く場所が違います。

反対役の話は、Claude Codeのサブエージェントで評議会を作り、自分の案を酷評させる方法を整理した私の記事にもあります。次の部分を引きます。

私の記事より(Claude Codeのサブエージェントで評議会を作り、自分の案を酷評させるNate Herkさんの方法)

AIに仕事の相談や判断の壁打ちをしていると、案を見せても、たいてい賛成されて終わりませんか?正直、自分の案の穴は、自分ではなかなか見つけにくいんですよね。

案を見せても、たいてい賛成されて終わる。自分の案の穴は、自分では見つけにくい。飯塚さんが反対役のAIを置く理由も、ちょうどここにあります。

03

Dialogue Map は問いと賛成と反対をどう並べるのか

▲目次
真ん中の問いから2つの案が分かれ、案ごとに賛成と反対とそれぞれの根拠が並び、最後に空の Decision の枠へ進む地図の図解
図解: 問いを真ん中に置く

迷っている時、頭の中の賛成と反対を、全部見える形にしたことはありますか?

ダイアログマップ(問いを中心に置く地図)は、真ん中に問いを置き、賛成と反対、その根拠を並べ、最後に自分の Decision を置く地図です。会議でもよく使われるそうです。

飯塚さん(動画の中で・5:10〜)

これをウィキッドプログレムって言います。手ごい問題って言うんですけど、正解がなくて何にも解釈できると

正解がなく、どうとでも解釈できる手に負えない問題(Wicked Problem)のための手法です。画面には、定義が難しい、即効性のある解決策がない、終わりがない、複雑に絡み合っている、の4つの特徴が描かれます。

動画キャプチャ: Wicked Problemを中心に、問題の定義が難しいなど4つの特徴を示した図(5:45頃)
動画キャプチャ: 厄介な問題(Wicked Problem)の4つの特徴(5:45頃)

例題は、ハイライトをどう処理すべきか、という飯塚さん自身の問いです。結論は、ハイライトはつけていいが、それは全部カードを作るため、でした。

動画キャプチャ: Obsidianのキャンバスに、1つの問いから意見と根拠が枝分かれした地図が広がる画面(4:55頃)
動画キャプチャ: 完成例として見せた、問いから枝分かれする議論の地図(4:55頃)

飯塚さん(動画の中で・6:13〜)

直近だと私はですね、最近コミュニティの運営をどうすべきかっていう、こうした正解のないに対してもダイヤログマップっていう風にまとめて最終的な意思決定を出したんですね。

直近では、コミュニティの運営という正解のない問いにも使ったそうです。日本ではほとんど知られていない、と飯塚さんは見ています。

この形に置くと、迷いのどこが空いているかが見えます。賛成だけで終わる案は反対の欄が空のまま残り、根拠のない意見は根拠の欄が空いて見えます。頭の中だけで比べていると、空いている欄に気づかないまま決めてしまいがちなんですよね。

04

実演で見る、地図を作る手と最後の一行の分け方

▲目次
AIが出した意見を手で地図に移し、Decision の一行は人が書く図解
図解: 最後の一行は人が書く

地図を作る手作業まで、AIに渡していいと思いますか?

実演のお題は、AIエージェント時代に Obsidian を学ぶ意味はあるか、です。飯塚さんは Excalidraw に地図の部品を置き、Claude Code で3体のAIに役割を指示します。

動画キャプチャ: 議論の地図の部品として、問い(IBISとは?)・プラスの議論・マイナスの議論・Decisionの枠が並ぶ画面(8:00頃)
動画キャプチャ: 地図を作る部品。問い・+議論・−議論・結論の枠(8:00頃)

飯塚さん(動画の中で・9:52〜)

1人はリサーチした結果をもに自分の意見を考える役目。2人目としてその意見に対する反対意見を出す役目。3人目としてそれぞれの意見をまとめる役面。

動画キャプチャ: Claude Codeに、意見を出す役・反対意見の役・まとめ役の3人のAIを作らせる依頼文の画面(10:32頃)
動画キャプチャ: 3人のAIの役割を伝えた依頼文(10:32頃)

調べて意見を出す役割、反対する役割、まとめる役割の3つです。お題の案は、Obsidian は絶対いる、と、不要だ、の2つで、飯塚さんが先に指定します。この2案それぞれに、調べた結果から賛成と反対の議論をまとめさせます。結果は飯塚さんが手で地図に移し、根拠のリンクを貼っていきます。

飯塚さん(動画の中で・11:13〜)

ただ私はあんまりそれ推奨派じゃないんですよ。自分の手を動かしてこそ記憶定着にいいと思ってるので、こういうところは人間がやるべきだなって思ってます。

地図を作る手作業もAIに任せられます。それでも、自分の手を動かしてこそ記憶に定着するので人間がやる、というのが飯塚さんの考えです。

私なら、広げる手と並べる手はAIに渡します。私が持つのは、問いと、最後の一行です。

ここは、飯塚さんと分かれる所です。飯塚さんは地図を作る手まで人がやる派で、私は並べる手をAIに渡します。どちらが正しいかではなく、何のために地図を作るかで分かれるんだと見ています。

自分が学ぶことが目的なら、飯塚さんの言うとおり、手を動かす意味は大きいはずです。書きながら覚えるからです。仕事の成果物を回すことが目的なら、私の分け方が合います。

この話で引っかかるのは、AIの出力をそのまま地図に貼りたくなることです。手で移すひと手間があると、どの意見に自分が反応したかに気づけます。飯塚さんの手作業は、そこを残しているんだと読みました。

置き換えるなら、まず何を手元に残すかを決めることです。問いを立てる所と、最後の一行を書く所。この2つを手放さなければ、間の作業をAIに渡しても、考えを放棄したことにはなりません。

2026年7月21日の魂磨きで、私は「紙とペンで書くことでより俯瞰してみれる」と答えています。同じ日に「AIと対話しながら紙に書き出しAIもその書いたのをみながら対話できたらスパークしそう」とも答えました。紙に書いた物をAIも見ながら話せたら、という願いです。

紙に書き出す話と飯塚さんの地図は、頭の中を外に出して上から眺める点で同じ向きです。

最後の Decision は人間が出すものなので、AIの意見は参考程度にして、自分の言葉で書きます。

動画キャプチャ: 左にDecisionの枠と結論文、中央に問いと2案(Obsidian、絶対必要と、いらない)、右に上の案のプラスとマイナスの議論が並ぶ画面。下の案の議論は未記入(15:25頃)
動画キャプチャ: 議論をまとめた地図。上の案は埋まり、下の案はこれから埋める(15:25頃)

飯塚さん(動画の中で・14:32〜)

しかし依前として人間の思考を鍛えることには意味があると思ってて、例えば具体と抽象だったり、図を書いたり、あとはメタ認知したり、空間に並べて頭をひねらせたり、リンクをつけたりするとか、ま、そのプロセス自体が想像性のある行為であり、引き続き人間が主導権を持って考えを放棄しないことが大事だと考えます。

依然として、人間の思考を鍛えることには意味があります。図を書く、メタ認知する、リンクをつけるといったプロセスが創造性のある行為だ、と飯塚さんは結びます。

主導権を持ち続ける、という締めには賛成です。ただ、主導権を持つことと、全部の手を自分で動かすことは別なんですよね。私が持ち続けたいのは、どこへ向かうかを決める所です。

飯塚さんの別の動画は、Obsidian Canvasで企画を12案に広げて1案に絞る動画を整理した私の記事にもあります。次の部分を引きます。

私の記事より(Obsidian CanvasでAIエージェントを使い、企画を12案に広げて1案に絞る)

私の見方は、AIが出した1枚は見本として受け取り、最後は自分の手と違和感で直す、というものです。

AIが出した1枚は、見本として受け取る。最後は、自分の手と違和感で直す。飯塚さんの、AIの意見は参考程度にして自分で書く、という線とぴったり重なります!

05

答えより問い、反対意見も集めて最後は自分で決める

▲目次
問いを中心に、賛成と反対を集めて、自分で決める図解
図解: 答えより問い

AIが答えを出してくれる時代に、人間の手元には何が残るんでしょう?

動画の終盤で、飯塚さんは本日のまとめを話します。

飯塚さん(動画の中で・16:23〜)

私たち人間がやるべきことは良質な問を立てること、多格的な意見を集めると、特に批判的思考を持ちながら賛成意見だけじゃなくて反対意見も集めるという姿勢を持つこと。

良質な問いを立てること、多角的な意見を集めること、反対意見も集める姿勢を持つこと。大事なのは、AI同士の討論そのものではないという話です。

飯塚さん(動画の中で・17:22〜)

今日の話は結構大事な話だなと思ってて、なぜかと言うと世の中にある課題ってほとんどが難しい問題でかつ複雑に絡み合ってて正解がないじゃないですか。

簡単な問題なら、AIに聞けば答えが出ます。そのうえで飯塚さんは、リンク、Excalidraw やキャンバス、AIエージェントとの相性の3つを Obsidian の強みに挙げます。

簡単な問題はAIに任せる、という線は、私の分け方と重なります。作業はAIに渡して、味見と方向決めを手元に残す。飯塚さんの言う問いを立てる仕事も、方向決めの側にあるんですよね。

自分の仕事に置き換えるなら、AIに相談する時、最初の問いは自分の言葉で書きます。返ってきた答えに賛成しかなければ、反対の意見も出してもらいます。最後の一行は、AIの答えを写さずに自分で書きます。

選択は本人へ返す、というのが私の線です。AIがどれだけ多角的な意見を並べても、どれを選ぶかまで渡してしまうと、問いを立てた意味が薄くなります。

私なら、味見は卒業しません。味見とは、出来上がった物を最後に自分の目で確かめることです。一つ一つの成果物は、AIが直すところまで走ってもらいます。私は、AIの判断の傾向と育ち方を、一段上から見ます。

このあたりは、AIに会社の仕事を任せ、自分は最後の味見だけをしていくと書いた私の記事にもあります。次の部分を引きます。

私の記事より(社長無人化計画──私はAGI Cockpitに会社を任せ、自分は「味見」だけしている)

私の仕事は、もう作業じゃなくて、最後の「味見」と方向決めだけになりつつある。

作業はAIに渡しても、味見と方向決めは手元に残ります。問いを立てて最後は自分で決める、という飯塚さんの話と、同じ所に立っていると思います。

COLUMN

▲目次

AIの賛成は寄り添いか、迎合か

ひろくんが、AIの賛成を寄り添いと迎合に分けて見ている図解。耳の痛い一言の札が脇にある
図解: 寄り添いか、迎合か

第1章で見たように、AIは質問した人に寄り添って、賛成してしまうことがあります。だから動画では、反対役のAIを置きました。うーん、ここで考えたくなるんですよね。賛成してくれること自体は、悪いことなのか。相手に合わせる優しさと、ただ流されることは、どこで分かれるのか。反対役を置く仕組みの手前に、その見分けがあると思っています。AIに相談する時も、人に相談する時も、同じ問いが残ります。

2026年8月23日公開の魂磨きの記事から、次の部分を引きます。

私の記事より(寄り添うとは、答えを渡すことじゃない。最後は「自分自身がホーム」になる)

寄り添いと迎合を分けるのは、話し方のテクニックじゃない。相手を喜ばせるだけで終わらせず、時には耳の痛いことも含めて、本質から選び続けられるかどうかだ。

喜ばせるだけで終わらせず、耳の痛いことも含めて、本質から選び続けられるか。AIに案を相談する時も、見る所はここです。賛成の言葉が並んだ時ほど、耳の痛い一言が抜けていないかを確かめたいですね。

続けて、2026年9月16日公開の魂磨きの記事から引きます。

私の記事より(共鳴では言葉が湧き、駆け引きでは言葉を選ぶ。人もAIも鏡だと気づいた日)

相手の考えにただ影響されるときは、相手の答えをそのまま自分の答えにしてしまう。人もAIも鏡になるときは、相手の言葉を受けて、自分の内側がどう反応するかをメタに見る。

相手の答えをそのまま自分の答えにするのか、受けて自分の内側の動きを見るのか。AIの賛成も反対も、自分の答えの代わりではありません。受け取った後に、どう反応したかを見るための材料です。

AIが賛成してくれた時、それは寄り添いでしょうか、迎合でしょうか。どこから自分で選び直しますか?

コラムで引いた言葉は、魂磨きの記事から取りました。

引用元の記事は、リンク先から全文を読めます。

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FAQ

よくある質問

▲目次

Q. AI3体に議論させると、答えの精度は上がりますか?

A. 飯塚さんは、精度が上がるかは正直分からないと話します。価値は、AIの意見も含めた様々な意見を見ながら、自分の考えがブラッシュアップされることにある、という立場です。

Q. Dialogue Map は、何を並べる地図ですか?

A. 真ん中に問いを置きます。アイデアごとに賛成と反対の意見、その根拠を並べ、最後に自分の Decision を置く地図です。飯塚さんは、手に負えない問題を解くために提唱された手法として紹介しています。

Q. 地図を作る手作業まで、AIに任せていいですか?

A. 飯塚さんは、任せることはできるが、あまり推奨派ではないと話します。手を動かすと記憶に定着するからです。最後の結論は人間が出すべきもので、AIの意見は参考程度にして自分で書く、という考えです。

MATOME

まとめ

▲目次

一人で決めると、確証バイアスで自分の意見しか出ず、AIまで賛成してしまう。飯塚さんは、反対役を置いたAI同士の議論でここを崩します。

議論の結果は Dialogue Map に、問い・賛成・反対・根拠として並べます。実演では、地図を作る手作業と最後の Decision を、人間の側に残していました。

精度が上がるかは分からない、と飯塚さん自身が話します。大事なのは、良質な問いを立てて、反対意見まで集める姿勢です。

私なら、AIには賛成も反対も広げてもらいます。問いと最後の一行は、自分で持ちます。

LINK

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REF

参考リンク

今回紹介した動画

チャンネルObsidianでつくる最強の右腕
出演飯塚浩也 さん(語り手)
公開日2026年10月30日
長さ19分29秒(日本語)
URLhttps://www.youtube.com/watch?v=ql9Sjdx8AGA

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