WATCH REPORT

Acrobat Studioは、AIの答えに引用元が付く。田中渓さんと松原裕典さんの動画から整理

2026.10.27

家事と子育てのスキマで経営する3方よしAI共創コンサルタントの田中啓之、ひろくん(@passion_tanaka)です。今回は、YouTube のテレ東AIアカデミーで、アドビの Acrobat Studio を使った資料作成と議事録と契約書の新旧比較を話した動画を紹介するね。

資料づくりと議事録に、毎週ずっと時間を取られている。AIに任せたいのに、出てきた答えが本当に元の資料にあるのか、確かめる手間が残る。そんな人に向けて書きました。

テレ東AIアカデミー【公式】の動画で、2026年10月26日公開、約28分です。聞き手は、元ゴールドマン・サックス証券の田中渓さん。アドビの松原裕典さんが、Acrobat Studio の「PDFスペース」を説明して、デモをします。アドビ株式会社のスポンサー動画です。

動画の話は6つ。資料作成が労働時間の3割を占めること、議事録は書くと構造が分かること、回答に引用元が付く仕組み。そこから汎用AIとの違い、提案資料のデモ、契約書の新旧比較へ進みます。

この記事は、動画の主張を順に紹介して、そのあとに公開済みの私の記事を重ねます。読み終えると、AIが出した答えを元の資料まで戻って確かめる所を、自分の仕事のどこに置くか選べるはずです。

SPEAKER

田中渓さん

この動画の聞き手です。元ゴールドマン・サックス証券で、いまは投資会社の責任者(動画の自己紹介の表記)。

SPEAKER

松原裕典さん

アドビ デジタルメディア事業統括本部 執行役員(概要欄の表記)。Acrobat Studio を説明してデモをします。

3行でわかるポイント

  1. 田中渓さんは、1日8〜10時間働く試算のうち3割が資料作成だと話します。松原さんは、AIの利用シーンの8割が資料作成というアンケートを紹介します。(第1章へ)
  2. 松原さんの説明では、Acrobat Studio の「PDFスペース」は、回答に必ず引用元のリンクが付き、文書もプロンプトも学習させない設計です。(第3章へ)
  3. 私なら、AIが出した答えを、引用元まで戻って確かめる所に、人の仕事を置きます。(コラムへ)

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01

資料作成は労働時間の3割。田中渓さんの試算と、AIの利用シーンの8割

▲目次
メール、資料作成、会議の三つに分けた一日の仕事の帯のうち、朱色の資料作成の区画がいちばん長く、その上に砂時計を置いた図解
図解: 一番時間がかかる資料作成

資料づくりに、1日のどれだけを使っていますか? 会議の準備、報告書、提案書。動画は、この時間を数字で並べるところから始まります。

聞き手の田中渓さんの試算では、1日8〜10時間、年200〜250日働くと約2,500時間、40年で約10万時間。そのうち3割が資料作成です。

田中渓さん(動画の中で・1:17〜)

人が1日8時間から10時間ぐらい働くとで、年換算すると、ま、200日から250日ぐらいなんでざっくり、ま、2500時間、それ40年ぐらい丁年までやってくと10万時間ぐらい、ま、労働してるんだよって中で、ま、その3割、ま、僕の新卒の頃はもっともっとそうだったんですけど、半分から6割ぐらいは、ま、資料作成をしてた。

新卒の頃の体感は5〜6割で、仕事の中心が資料作成でした。冒頭でも、2営業日かかっていた作業が10分ぐらいでできる感じ、と先に予告しています。

アドビの製品は、イラスト・Photoshop・Premiere から入った人。PDF周りは法人プランで契約しているものの、あまり使えていない、と渓さんは話します。

続いてアドビの松原さんが、中堅〜大規模の企業へのアンケートを紹介します。ほぼすべての回答者がAIを利用していて、AIの利用シーンの8割が資料作成。

松原裕典さん(動画の中で・2:10〜)

ほぼ100%全ての方がAIを利用しているという現状がありますと。で、面白いのはですね、そのAIを活用する目的、ま、利用シーンのですね、8割がやはり資料作成といった、ま、状況なんですよね。

AIを使う目的の中心が、資料作成にある。いまの職場の姿を、アンケートの数字で示した場面です。

同じ3割の中にも、中身は2つあります。資料の形を整える手間と、何を伝えるかを決める判断。

私なら、削るのは作業の方にします。中身の判断は手放しません。

理由は、目的と判断軸は、人が自分で掘るものだからです。

判断軸が決まっていれば、そのあとの実行は、安心してAIに委ねられます。ここが順番の肝。

渓さんは、無駄な時間を削って、作業をAIに任せたいと話します。私は、削ったそのあとに、人が何を持つかまで先に決めておきます!

02

議事録は自分で書くと構造が分かる。それでも田中渓さんがAIに任せたい理由

▲目次
会議から議事録へ進み、右で、書く作業と、決める判断の二手に分かれる流れを描いた図解
図解: 書く作業と、決める判断

会議の議事録を、いま誰が書いていますか? 担当者か、AIか。動画では、AIが自動で作るようになった議事録を入口に、書くことの意味が話題になります。

渓さんは、議事録をAIが自動で作り、誰も書かなくなった今の状況を、松原さんに聞きます。

返ってきた答えは、会議はすべて文字になり、文書として管理できる、というもの。

田中渓さん(動画の中で・4:22〜)

僕やっぱり自分がそれを書いてた時にやっぱり会議って意外とこの話された順番とは別にじゃあ議事録をちゃんと書こうと思うと、じゃあ1時間の会議な1時間の会議で何が話されてるのかをしっかり自分の中で構造で理解しないと書けないんですよね。

1時間の会議で何が話されたかを、頭の中で組み立て直さないと、議事録は書けない。その咀嚼のうえで、アクションプランや資料を作る、と話は続きます。

それでも無駄な時間は削って、作業はAIとテクノロジーに任せたい。渓さんは、その使い方を松原さんに頼みます。

構造が分かる、の中身は、手で書く作業そのものより、会議で何が決まったかを自分の中で咀嚼すること。手で書く効用は、私も否定しません。

私なら、書く作業と、決める判断を、分けて考えます。時間を食うのは前者で、価値が残るのは後者だから。

10月11日に書いた記事から、一節を引きます。

私の記事より(Notionは使うべき?公式アンバサダー円谷さんの答えを議事録651件で確かめた)

私の議事録は、Nootaの文字起こしから作り、Notionの議事録データベースへ追記する流れです。全651件で、記録上の未完了は0件。

議事録は Noota から作って、Notion に置く流れです。書く作業そのものは、道具の側にあります。

一方で、何が決まって、次に何を動かすか。そこを判断する所は、今も私の側にあります!

渓さんが削りたい無駄な時間と、残したい咀嚼。その境目は、この判断の手前にあるんですよね。

03

回答に必ず引用元のリンクが付く。Acrobat Studio の「PDFスペース」の仕組み

▲目次
PDFスペースの書類から回答が出て、回答の各行から元の文書へ引用元の矢印が伸び、虫眼鏡で辿って確かめる流れを描いた図解
図解: 答えの横に、戻り道が付く
動画キャプチャ: PDFスペースの共有画面。メッセージ欄に、ABC商事向けの提案素材一覧です、と入り、権限の選択に、レビュー担当者、と出る場面(9:26頃)
動画キャプチャ: PDFスペースの共有画面。メッセージ欄に、ABC商事向けの提案素材一覧です、と入り、権限の選択に、レビュー担当者、と出る場面(9:26頃)
動画キャプチャ: PDFスペースの概要画面。ファイル合計12件の下に、音声の要約、の再生部品が赤枠で示され、約3分1秒と出る場面(12:00頃)
動画キャプチャ: PDFスペースの概要画面。ファイル合計12件の下に、音声の要約、の再生部品が赤枠で示され、約3分1秒と出る場面(12:00頃)

AIの答えに、元の資料のどこから来たかが付いていたら、確かめる手間はどう変わるでしょう? その仕組みを説明するのが、松原さん。

松原さんは、Acrobat Studio の特徴を話します。質問への回答には、必ず引用元のリンクが付く作り。答えの文が、元の文書のどこから来たかを辿れます。

松原裕典さん(動画の中で・6:30〜)

アクロバットの特徴としてはですね、まずその、えっと、質問したことに対する回答が入ってきますと。で、その回答に対しては必ず、あの、引用元、要するに元ネタとしてその回答が文章のどこから来ているのかっていうリンクがですね、全てあの貼られてるんですよね。

一般的なAIは構造化されていないため、ハルシネーションのリスクがある。根拠となる文章の中から答えるので、そのリスクを最低限にできる、という説明です。

田中渓さんの質問は、毎週の定例会議や取締役会の議事録52回分から、どこかで話したはずの話を探せるか。返事は、できる。

複数の文書を一気に読み込む「PDFスペース」があり、1スペースに100ファイルまで入ります。共有でき、権限も決められる仕組み。

ファイルを入れた時点で、自動で概要ができ、引用も全部付きます。根拠が必ず出て、スペースの外からは検索しない設計。

松原裕典さん(動画の中で・10:56〜)

基本的にこのアクロバットの中で処理するAIの機能っていうのはこの実際のドキュメント自体あとはプロンプトもそうですけどもこれは学習させないという思想で作ってますのでえっとそこに対する例えばハルシネーションもそうですし情報漏洩的なですねのリスクっていうものもあの最小限に抑えることができますね。

Acrobat の中で処理するAIは、文書もプロンプトも学習させない設計。ハルシネーションと情報漏洩のリスクを最小限にする狙いだ、と松原さんは説明します。

引用元のリンクは、確かめに戻るための入口。答えの横に、戻り道が付いている形です!

9月23日の記事には、こう書きました。

私の記事より(Gemini Notebook(旧NotebookLM)で過去記事975本を悩み別に並べ替える方法)

AIの紐付けは信じきらない。対応表40行のうち、引用した一文がその記事に本当にあったのは7行でした。

分かったのは、一文そのものはほとんど本物だったことです。間違っていたのは「どの記事の文か」の方でした。

リンクが付いていることと、引用が合っていることは、別の話。私が試した時は、AIが出した対応表の出典が取り違えられていました。

私なら、飛んだ先で元の文と見比べてから使います。文そのものが本物でも、どこの文かがずれることがあるからです。

根拠まで辿れる、という松原さんの説明は、辿る人がいて初めて効く仕組みなんです!

04

ChatGPTやClaudeにファイルを入れる方法と、何が違うのか

▲目次
道具を行き来すると三か所で文脈が切れる左側と、書類をひとつの箱にためて根拠つきの答えを出す右側を並べた図解
図解: 使い分けると、文脈が切れる

AIにファイルを入れて要約を作り、別の道具に移して音声にする。その往復を、毎回くり返していませんか? 渓さんの本音の問いも、そこから始まります。

渓さんは、今の自分のやり方を話します。ChatGPT や Claude にファイルを入れてサマリーを作り、別のツールで音声にするやり方です。そのうえで、何が違うのかを松原さんに聞きます。

田中渓さん(動画の中で・13:11〜)

僕が今これと同じようなことを業務の中でどうやってやってるかと言うと、ま、チャットGPTでもクロードでもいいんですけど、そこにいろんなファイルをぶち込みまくって、で、今言ってるようなことをやってくれと頼んでいて、で、出来上がったものをサマリーにして

何度もファイルを入れて、道具の間を行き来すれば、できなくはない。問いの前提は、そこ。

松原裕典さん(動画の中で・13:58〜)

コンテクストスイッチングという言葉があるんですが、文脈がこう、なんて言うんですかね、あの失われてしまうんですよね。

AIを使い分けるほど、文脈が途中で切れる。松原さんの言う「コンテクストスイッチング」です。Acrobat は構造化した文書を1回プールして共有し、根拠まで辿れる。RAGに近い、とも話します。

講演や発表では、出典の分からないことは話せない。ChatGPT に聞いても毎回ファクトチェックに行く、と話は続きます。評価するのは、外を検索しないことと、文脈を失わないこと。

続いて松原さんが調査を紹介します。AIツールを選んだ理由の1位は、根拠や出典を確認でき、正確性が高いことで38%。AIの答えをそのまま使う人は約3%。調査の名前や母数、時期は動画では語られていません。

田中渓さん(動画の中で・16:50〜)

まあ、だから結局今無料で使えるカジュアルなツールもたくさんありますけど、ま、ビジネスの場だったりの場っていうのはやっぱり正確性だってなりますからね。ま、コストよりも正確性を重視していくっていうのは、ま、こういうツールでは本当に求められる

ビジネスの場で重んじるのは、コストより正確性。渓さんの実感です。

田中渓さん(動画の中で・17:30〜)

結局元ネタ探すのに元の時間よりかかるってことも実際何度も体験してくことなんで、そこはすごい腹落ちしますよね。

文脈が切れるのは、道具を使い分けた分だけ。往復の回数が、そのまま切れ目の数になります。

私なら、道具を選ぶ前に、資料と判断軸の置き場を先に決めます!

10月17日の記事では、こう書いています。

私の記事より(Gemini 4 ArgonとGemini Notebookのノートに資料と判断軸をためる使い方を解説)

モデルは毎週のように替わる。だから私は、器の中に何を入れておくかを見ます。資料と判断軸を手元にためておけば、次のモデルが来ても頼み方を変えずに済みます。

文脈を抱えているのは、道具より、手元の資料と判断軸。私はここを動かしません!

2026年9月23日、私は過去の LIVE 記事975本を、AIに頼んで Gemini Notebook に入れました。

約1,030万字を半年ごとにまとめ、1ファイル40万字以下に分けて29ファイルに。入れると、29件のソースと表示されました。

松原さんの話す、1スペースに100ファイルまで入れて1回プールする形。私の、29ファイルを1か所に入れる形。どちらも、資料を1か所に集めてから聞く形です。

器が替わっても、中身は手元に置いておく。そこは、松原さんの話と同じ向きです。

05

議事録から提案資料へ。オーディエンス・トーン・長さ・テンプレートを指定して作る

▲目次
議事録から提案資料へ進む間に、誰に、言い方、量、型の四つを先に決める札を置き、下に、人が味見する、の札を添えた図解
図解: 読み手と言い方を先に決める
動画キャプチャ: 会議の決定事項を担当と内容と期限で整理した表。各行の末尾に引用番号の小さな札が付き、字幕には、リンクが貼られています、と出る場面(19:14頃)
動画キャプチャ: 会議の決定事項を担当と内容と期限で整理した表。各行の末尾に引用番号の小さな札が付き、字幕には、リンクが貼られています、と出る場面(19:14頃)
動画キャプチャ: プレゼンテーションをカスタマイズする画面。オーディエンスの選択肢に、社内関係者、顧客や取引先、投資家などが並ぶ場面(19:44頃)
動画キャプチャ: プレゼンテーションをカスタマイズする画面。オーディエンスの選択肢に、社内関係者、顧客や取引先、投資家などが並ぶ場面(19:44頃)
動画キャプチャ: 生成された提案資料の最終スライド。期待される効果と今後の進め方として、01から03の三項目が並ぶ場面(21:27頃)
動画キャプチャ: 生成された提案資料の最終スライド。期待される効果と今後の進め方として、01から03の三項目が並ぶ場面(21:27頃)

議事録を読み込んだスペースから、そのまま提案資料まで作れるのか。デモは、その流れを一本で見せます。商談の前に何を整えるかの話。

デモの場面は、商談で意思決定してもらうための提案資料づくり。スペースには、議事録とサービス内容、田中渓さんのブログやSNS記事を入れます。

チャットで、議事録を読んで決定事項とアクションを整理して、と頼むと回答が返ります。各文に引用リンクが付き、押すと元の文書の該当箇所へ飛ぶ画面です。

提案資料の設定は4つ。オーディエンス、トーン、長さ、テンプレートです。誰に見せるかの欄には、社内関係者、顧客や取引先、投資家や取締役などが並びます。

田中渓さん(動画の中で・19:59〜)

いや、このトーンセッティングで毎回そうなんですよね。何度も何度も書き直しさせて違うそういうんじゃないともうちょっとね、硬さ取ってとか

トーンが合わずに、何度も書き直しをさせる。その往復が毎回のことだと、渓さんは話します。

出来上がった資料は、課題、目的、提案、チャート、スケジュール、ワークショップ体制、期待される効果、今後の進め方の順。PowerPoint と PDF で書き出せて、書き出した後も編集できます。

4つの設定は、読み手と、言い方と、量と、型を先に決める作業。中身を書く前の準備なんですよね!

誰に、どんな言い方で、どれだけの量を出すのか。そこが決まらないまま頼むと、出てきた物を何度も直すことになります。

私なら、味見は卒業しません。出てきた資料を、最後に人が味見する。ここは渡さない所です!

設定で決められるのは、資料の形まで。その資料で相手が動くかどうかは、読む人の顔を思い浮かべられる人にしか分からない。だから、最後の一口は人が持ちます。

渓さんが減らしたいのは、書き直しの往復。往復が減っても、出てきた物を人が見る最後の一手は、私は残します!

06

契約書の新旧版を比べて変更点を表に。2営業日が10分になる話

▲目次
旧版と新版の書類から、項目、変更内容、意図の表へ矢印を引き、下に、引用を辿って確かめる、の札を置いた図解
図解: 新旧を並べて、変更点を表に
動画キャプチャ: 株式譲渡契約書の新版と旧版を比較して、変更点を一覧にして、という指示と、項目、旧版、新版、変更内容・意図の表が出る場面(24:32頃)
動画キャプチャ: 株式譲渡契約書の新版と旧版を比較して、変更点を一覧にして、という指示と、項目、旧版、新版、変更内容・意図の表が出る場面(24:32頃)

版が増えていく文書を、毎回人の目で並べて読んでいませんか? 契約書は、その典型。デモの2つ目は、そこに踏み込みます。

田中渓さんは、投資業務で契約書が多いと話します。BtoBでは往復のたびに修正が入る。これまでは弁護士に頼み、論点の整理と差分のマークをしてもらっていた、と振り返ります。

松原さんの説明では、1スペースに100までバージョンを入れられます。直近2版の差分から次の契約書のインサイトまで、1回の質問で出る。最新版を見分けるのは「セマンティックサーチ」です。

画面には、旧版と新版を比べた表。項目ごとに変更内容と意図が並び、各変更に引用が付きます。

法的な判断の相談には、公的な文書そのものをスペースに入れて比べさせる、と松原さんは答えます。

顧客から戻った版への提案文も、作れる。スペースの中で文脈が続き、フィードバックを足すとアウトプットが更新されていく、という説明です。

田中渓さん(動画の中で・26:40〜)

あの、やってた時ってやっぱり元のやつを読み返して新しいやつを読んでで、論点抽出してで、それをどう変えそうかって考えて最後載せるまでイメージ2営業日ぐらいかかってんですよ。だからそれがね、ま、この話で言うて今どなんか10分ぐらいできるっていう感じですよね。恐ろしいんだよな。

読み直しから論点の抜き出し、載せるまでで約2営業日。それが10分ぐらいになる、という実感です。

田中渓さん(動画の中で・27:06〜)

本当でも1番大事なのはそこがちゃんとファクトでね、こうこのファイルの中からちゃんと拾ってきてくれるよ。それで出てきた答えに対してもちゃんと引用できるよ。もう1回戻れるよっていうところが肝心なんだろうなっていうのはすごいよくわかりました。

ファクトで、ファイルの中から拾う。答えに引用でき、一度引き返して確かめられる。ここが肝心だと、渓さんはまとめます。

2営業日が10分。これは大きい! そこは素直に驚きます。ただ、10分で出た表は、まだ下書き。

10月23日の記事の一節です。

私の記事より(Gemini Notebookで会議の自動メモを案件ごとにため、次の一手に変える方法)

表も資料も報告書も、出てきた瞬間はまだ下書き。見た目が整っているほど、そのまま出したくなるんですよね。

でも、整っていることと、中身が合っていることは別の話です。そこを分けて見るのが、人に残る仕事だと私は考えます。

渓さんの話す、ファクトでファイルの中から拾う所。私はそこを、出てきた後の側から見ています。

表が整って出てくるほど、そのまま使いたくなる。だから、引用を辿って確かめる一手は、人に残します。

私なら、浮いた時間を、変更点ごとに引用の先を開いて読む時間に回します! 確かめる時間を削って速さだけを取ると、出した後に引き返す手間の方が大きくなるからです。

法的な判断を担保する時も、松原さんは公的な文書そのものと比べさせると話します。元の文書へ戻る一手は、道具の中でも残るんですよね。

COLUMN

▲目次

戻れる先は、消さずに残した元の文

ひろくんが、答えが出る、直した跡を残す、元の文へ戻れる、の三枚の札を紹介している図解。中央の札だけ朱色の枠で、元の文の上に書き足しの線が入る
図解: 消さずに残す、戻れる跡

動画の締めで、渓さんは、ファクトでファイルの中から拾い、答えに引用できて、元へ戻れることが肝心だと話しました。動画で戻る先は、元の文書の該当箇所です。私なら、それを、訂正の跡へ戻れること、としても考えます。引用元へ戻ることと、直した跡へ戻ること。この2つは分けて書きます。9月30日の記事から、一節を引きます。

私の記事より(AIへの訂正は、その場の一言で終わらせない・訂正はどこに残ったかの節)

AIへの訂正は、その場の一言で終わらせない。次に同じ言葉が引き出される時にまた縮んで読まれたら、訂正した意味がありません。

元の文はどこも消さず、訂正を書き加える形です。

AIへの訂正は、その場のひと声で終わらせません。次に同じ言葉が出てきた時、また狭く読まれたら、直した意味が無くなるからです。やり方は、元の文を消さずに書き足す形。こうしておくと、元の文にも、直した跡にも戻れます。片方だけでは足りません。残すのは両方。だから戻れるんです!

私なら、AIが出した答えも、人が直した所も、消さずに跡を残します。消して上書きすると、手元に残るのは整った最新版だけ。見た目はきれいな一枚です。でも、どこで間違えて、なぜ見え方が変わったのか。そこへ戻る道が、一緒に消えます。間違えた跡は、次に同じ所でつまずかないための手がかり!

動画で語られた戻れるは、道具が引用元のリンクを用意する話でした。私が重ねたいのは、道具の性能より、人が戻る習慣のほう。リンクがあっても、戻る人がいなければ、確かめたことにはなりません。元の文が消えていたら、戻る場所そのものが無い状態です。戻れることを支えるのは、残しておく手間。AIの答えを直した時、元の文は、いまどこに残っていますか?

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FAQ

よくある質問

▲目次

Q. Acrobat Studio のPDFスペースとは何ですか?

A. 松原さんの説明では、複数の文書を一気に読み込む場所です。1スペースに100ファイルまで入り、クラウドの物もローカルの物も入れられます。組織やメールアドレスの単位で共有でき、質問のみ・編集可などの権限も決められます。詳しくは第3章。

Q. 回答の引用元は、どう確かめられますか?

A. 松原さんの説明では、回答の各文に引用元のリンクが付きます。画面では、リンクをクリックすると元の文書の該当箇所へ飛びます。根拠になる文書の中から答えを出す設計で、スペースの外からは検索しません。詳しくは第3章。

Q. ChatGPTやClaudeにファイルを入れる方法と、何が違いますか?

A. 松原さんは、AIをいろいろ使い分けると文脈が失われる、と話します。違いとして挙げたのは、構造化した文書を1回プールして共有し、そこから答えを出して根拠まで辿れる点です。詳しくは第4章。

Q. 契約書の新旧比較では、何が出ますか?

A. 画面には、旧版と新版を比べた表が出ます。項目ごとに変更内容と意図が並び、各変更に引用が付きます。渓さんは、これまで2営業日かかっていた作業が10分ぐらいでできる、と話します。詳しくは第6章。

MATOME

まとめ

▲目次

テレ東AIアカデミーの動画で、田中渓さんとアドビの松原さんが、資料作成、議事録、引用元つきで答える仕組み、汎用AIとの違い、提案資料のデモ、契約書の新旧比較の6つの話を、「PDFスペース」の画面で見せてくれました。

松原さんの説明では、回答には必ず引用元のリンクが付きます。でも、リンクが付いていることと、引用が元の文と合っていることは別の話。私なら、飛んだ先で確かめる所に人の仕事を置きます!

汎用AIを使い分けると文脈が失われる、と松原さんは話します。私の答えは、資料と判断軸を手元にためておくこと。モデルが替わっても、頼み方を変えずに済むようにしておきます。

契約書の新旧比較では、2営業日かかっていた作業が10分ぐらいになる、と渓さんは話しました。それでも、出てきた表はまだ下書き。私なら、引用の先を開いて確かめる一手は、人に残します!

AIに任せる時間が短くなるほど、人が確かめる所をどこに置くかが問われます。AIが出した答えのうち、元の資料まで戻って確かめている所は、いまどこですか?

LINK

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REF

参考リンク

今回紹介した動画

チャンネルテレ東AIアカデミー【公式】
出演田中渓さん/アドビの松原裕典さん
スポンサーアドビ株式会社(概要欄の表記)
公開日2026年10月26日
長さ27分37秒(日本語)
URLhttps://www.youtube.com/watch?v=LhS_kMSkXQk

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